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英文法指導50年 坪井英語塾です。英文の作り方

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五文型

五文型とは、英語の文章が主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)の組み合わせによって、SV/SVC/SVO/SVOO/SVOC の5種類しか存在しないという文法です。なぜこのような文法が必要なのでしょうか。理由は3つあります。
初めて勉強する方は、以下を飛ばしてこちらへ)
理由1
まず第一に当然ではありますが、たとえばSVCOなどの文はありえないということです。以下の文章を見てください。

I found easy studying.

この文章は文法的に正しくありません。なぜでしょうか。
I は主語、foundはfind(見つける・わかる)の過去形の動詞。
しかし、easyとstudyingに問題があります。

easyですが、これは(簡単な)という形容詞です。形容詞は名詞を修飾し、補語になりましたね。
(お忘れの方は、このページで復習してください。
このeasyは名詞を修飾していません。形容詞が名詞を修飾している場合には、名詞の前に形容詞が置かれます。(an easy bookみたいにです)しかし、このeasyの後ろにあるものはstudyingです。
このstudyingですが、動詞にingがつくと、名詞(動名詞)か、形容詞(現在分詞)になりましたね。
(お忘れの方は、このページで復習してください。
仮にstudyingを名詞の働きをする動名詞(〜すること)だとしても、easyという形容詞が動名詞を修飾することはできません。easy studying(簡単な勉強すること)・・・無理です。ちなみに「簡単に勉強すること」とはやらないでください。「簡単に」は(く・に・で)で終わる副詞です。(副詞の復習はこちら)easyは形容詞であり、その副詞形はeasilyです。

したがって、このeasyという形容詞は名詞を修飾していません。では、補語でしょうか?
いいえ、それも違います。ここで、仮にeasyが補語だとすると、

I (主語) found(動詞) easy(補語) studying.(?)

I found easy で、主語+動詞+補語となり、ここで第2文型が成立していまいます。この後ろに来るstudyingが動名詞だとしたら、名詞と同じ働きをするので、主語か目的語か補語になります。このstudyingが、主語の働きはあり得ないとして(この文章の主語はI)、目的語としても補語としても、五文型の分類に属さないことになります。
S(主)+V(動)+C(補語)+O(目的語)?
S(主)+V(動)+C(補語)+C(補語) ?

ありえません。ここから、 I found easy studying.という文章が文法的に正しくないということがわかります。
 
 なお、このstudyingは、現在分詞ではありません。現在分詞は、形容詞と同じ働きをし、名詞を修飾し、補語になります。
復習ページ
 まず、このstudyingは、名詞を修飾してはいません。「勉強している〜」・・・〜にあたる名詞がありません。また、補語にもなっていません。それは、先ほどの動名詞での考え方と同じです。五文型の分類に属さないことになってしまいます。そのような英文はありえません。

 以上のように、五文型とは、英語の文章を考えるときの基本となる考え方です。この五文型の知識は、たとえばTo不定詞が名詞的用法か、形容詞的用法か、副詞的用法かを判断するときなど、様々な場面で必要となります。

理由2
五文型が必要な理由の2つめは、文型によって動詞の訳が違うということです。
たとえば、

She will go red.

さて、どう訳すでしょうか。goは「行く」ですよね。「彼女は赤い行く」??

違います。red(赤い)は、形容詞です。この形容詞は、修飾する名詞がないので補語になると考えられます。すると、She(主語)will go(動詞)red(補語).の第2文型です。後ほどご説明しますが、goは第2文型では{〜になる」と訳します。したがって、「彼女は赤くなるでしょう」と訳します。

このように五文型のどの文型かによって動詞の訳が変わるために、五文型の知識が必要となります。


長くなってしまいましたが、五文型が重要な理由はおわかりでしょうか。
ここから五文型を勉強していきましょう。
第1文型  S
(主語) 
V
(動詞) 
   
第2文型 S
(主語)  
V
(動詞)
C
(補語)
 
第3文型 S
(主語) 
V
(動詞)
O
(目的語)
 
第4文型  S
(主語) 
V
(動詞)
O
(目的語)
O
(目的語) 
第5文型  S
(主語) 
V
(動詞)
O
(目的語) 
C
(補語) 


主語・・・(〜は、〜が)で終わるもの。
動詞・・・be動詞と一般動詞とがある。日本語では文末が多い。
目的語・・・(〜を、〜に)のつく言葉。動詞の相手とか対象。
補語・・・意味を補うもの。それがないと文章の意味が通じない。


第1文型  S+V

主語と動詞だけで成立する文型です。おしまい。

というだけで終わるのものも芸がありませんが、それだけで十分です。せいぜい、下の2つの文章はどちらも第1文型に属することがわかればいいでしょう。

run.   
  主語  動詞   
I run  fast. 
  主語 動詞  ??
run  in the park. 
  主語  動詞  ?? 


1,2,3ともに第1文型です。では、fastやin the parkはどう考えるのでしょうか。

「早く」は副詞です。副詞は動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾します。副詞は、名詞や、形容詞とは異なり文の要素(主語・動詞・目的語・補語)にはなりません。したがって、文型の種類を考えるときには無視して大丈夫なので、2の文章は第1文型になります。

in the park も同じです。前置詞はどういう働きをしたでしょうか。形容詞と副詞の働きをしましたね。
こちらで復習をしましょう)Bの文章では、in the parkは「公園で」・・「遊ぶ」と動詞を修飾する副詞の働きをしています。副詞は文の要素にはなりません。したがって、この3の文章も第1文型と考えることができるのです。

第2文型 S+V+C 


主語と動詞と補語を1つだけ必要とする文型です。例文を見てみましょう。

 I am  boy. 
 主語 動詞    補語 


補語とは、それがないと意味が通じないものです。たとえば、上の文章の補語を外してみましょう。
「私は・・・です。」
何を言っているのかわかりません。この補語のことは主格補語と言い、第5文型の目的格補語と区別します。第5文型のところでご説明します。(こちらです

第2文型で重要なポイントは、この文型で使用される動詞を覚えることです。とりあえず、以下に挙げたものを覚えましょう。

look 形  形容詞に見える  look like  名 名詞に見える
become  〜になる  get  〜になる 
turn  (変わって)〜になる  go/come  〜になる 
keep   〜のままでいる remain  〜のままでいる 


まだまだありますが、とりあえずこれらを覚えましょう。

注意1 look について
lookという動詞は、その後ろに形容詞が来るのが普通です。名詞は使いません。そのため、
「彼は背が高く見える。」という文章では、「背が高い」という形容詞がlookの後ろに来るので、
  He looks tall.
「彼は背が高い男の子に見える」とした場合は、「背が高い男の子」とlookの後ろが名詞となってしまいます。そこで、likeという前置詞を使って
He looks like a tall boy. 
とします。前置詞の働きを覚えていますか?(こちらで復習)前置詞をつけることによって、like a tall boyが形容詞と同じ働きになり、lookの後ろに使うことができるようになるのです。
なお、like〜で「〜のように」という日本語を覚えて満足しないでください。間違いではありませんが、それだけでは、「彼は背が高い男の子に見える」もlookだけで済ませてしまい
He look a tall boy.
としてしまうことになります。

注意2 〜になる について
「〜になる」は単語によって細かい意味の違いがあります。


第3文型 S+V+O


目的語を一つだけ使用する文型です。おしまい。一応、例文を見ましょう。

I study English  in the park. 
主語  動詞  目的語 ?? 


in the park は何でしょうか?先ほどと同じです。この前置詞は副詞と同じ働きをしているので、文の要素として考えなくて大丈夫です。

第4文型 S+V+O+O

目的語を2つ使用する文型です。最初の目的語を間接目的語、次の目的語を直接目的語と言います。
その形は以下の通りです。

第4文型  主語+動詞+間接目的語+直接目的語
訳:主語は 間接目的語に 直接目的語を 〜してあげる。


たとえば、

 私は 本を  母に  買ってあげた。 


という文章を書くことを考えてみましょう。
 まずは、どんな文章であっても、主語を書いて動詞を書くのでしたね。この文章の主語は「私は」、動詞は「買ってあげた」です。
なお、動詞に「買って」と「あげる」がくっついているから、2つの動詞かなと考えないでください。日本語では、第4文型にあたる文章の動詞に「〜してあげる」「〜してくれる」のような言葉がくっついてしまうのです。たとえば、上の文章を「私は本を彼女に買った」でも、問題ない日本語ですよね。英語にするときには、「〜してあげる」は考えないでください。

 私は 本を  母に  買ってあげた。 
主語      動詞 
 I bought     


 さて、残っているものは「本を」と「母に」です。まず、「本」は名詞です。名詞である以上、主語目的語補語になります。主語が「私」ですから、この「本」が主語ではありません。主語が2つある文章はありません。では、この「本」は、目的語か補語のどちらかであることになります。補語なら、それがないと意味が通じなくなるはずです。「私は・・・母に買ってあげた。」普通に意味が通じますね。だとしたら、補語ではありません。主語でもなく、補語でもなければ、「本」という名詞がが目的語であることがわかると思います。「母」という名詞も同じですね。「母」という名詞がなくても、「私は本を・・・買ってあげた。」意味が通じます。だとしたら、「母」という名詞も目的語になります。

 「本」も「母」も目的語であることがわかりました。では、どういう順番で書くのでしょうか。ここで、上に書いた文型と訳を使います。第4文型は「間接目的語に」「直接目的語を」の順番で書くのでした。
すると、この例文では、間接目的語は「母に」、直接目的語は「本を」だということがわかります。では、間接目的語+直接目的語の順番で書きましょう。

注意 日本語の順番通りに書かないでください。日本語の順番は関係ありません。

 私は 本を  母に  買ってあげた。 
主語      動詞 
 I bought   my mother a book. 



これが、第4文型です。なお、この第4文型を第3文型に書き換えることも可能です。その方法は、間接目的語に前置詞to,for,ofをつけて、直接目的語の後ろに置くだけです。

主語 動詞 間接目的語 直接目的語   第4文型
→   
 主語 動詞 直接目的語 for
of
to 
間接目的語 第3文型
 forを取る動詞 build,buy,do,find,get,gain,leave,make,
save,choose,cook    
ofを取る動詞  ask,inquire 
toを取る動詞  それ以外 


では、先ほどの例文、「私は母に本を買ってあげた」を使用してみましょう。

 I bought   my mother a book. 


この間接目的語「my mother」に前置詞to,for.ofをつけて直接目的語「a book」の後ろに置きます。
この文章の動詞は「bought」、「buy」の過去形です。「buy」はforを取る動詞です。従って、第3文型に書き換えるとこうなります。

 I bought  my  mother a book.     第4文型
→  I bought a book for my mother.   第3文型


注意1 for/of/toを取る動詞について
 「誰かのために何かをする動詞」「その相手が目の前にいる」がforを取る動詞などの考え方もあります。もちろん、それも間違いではないのですが、なんかややこしいです。(^^;)
 たとえば、上の例文の「私は母に本を買ってあげた」の動詞をgive(あげる)に変えたらどうなるでしょうか。「母」のために「買う」とも考えられます。それでも、giveはforを取る動詞ではありません。toを取る動詞です。そのままforを取る動詞、ofを取る動詞を覚えて、それ以外がtoを取る動詞と覚えた方が確実です。悩まずにすみます。

第5文型 S+V+O+C

目的語と補語を1つずつ使用する文型です。この第5文型で使用される動詞は、作為動詞、知覚動詞、使役動詞の3つに分かれます。その中の作為動詞をご説明します。
と、言っても以下の文型と例文を覚えましょう、というだけですけど・・・

S make O C  例 The news made me happy. 
 SはOをCにする そのニュースは私を幸せにした 
S think O C   例 I think him a teacher. 
SはOをCと思う  私は彼を先生と思う 
S find O C   例  I found this book easy.
SはOがCとわかる   私はこの本が簡単だとわかった。
S choose O C   例 We chose her our captain. 
SはOをCに選ぶ  私たちは彼女を私たちのキャプテンに選んだ 
S call (name) O C   例 I call this dog Choco. 
SはOをCと呼ぶ(名付ける)  私はこの犬をチョコと呼ぶ 
S keep O C   例 You don'tt keep your room clean. 
SはOをCのままにする  あなたはあなたの部屋をきれいなままにしていない 
S leave O C   例 Don't leave me alone. 
SはOをCのままにする  私を一人のままにしないでくれ 


注意1 主格補語と目的格補語について
第2文型(S+V+C)で使用する補語は、主語の意味を補う(S=C)ところから主格補語、第5文型(S+V+O+C)で使用する補語は目的語の意味を補う(O=C)ところから目的格補語と言います。

第2文型:He is a teacher.(彼は先生です。)
第5文型:I think him a teacher.(私は彼を先生だと思う)
第2文型では、「先生」という補語が、主語である「彼は」の意味を補っています。
第5文型では、「先生」という補語が、目的語である「彼を」の意味を補っています。

なんか、日本語に訳すことができれば当たり前じゃん・・・という話になります。
まあ、その通りです。具体的にどのような場面に役立つの?と聞かれると、あまり必要性は感じないのですが、、、せいぜい第4文型と第5文型との識別に使えるぐらいでしょうか?

例文1:I make him a teacher.
例文2:I make him a doghouse.

この2つの例文のように、第4文型、第5文型のどちらにでも使えるが、日本語の訳し方が違ってくる動詞があります。たとえば、makeは第4文型なら「つくってあげる」、第5文型なら「OをCにする」となります。ここで、目的格補語の考え方を使うことができます。(O=C)でしたね。
例文1は、(him=a teacher)とできますが、例文2では(him=a doghouse)とするのはちょっと無理ですね。ここから、例文1は、第5文型であり「OをCにする」と訳し、「私は彼を先生にする」となり、例文2では、第4文型となり、「間接目的語に直接目的語を〜する、〜してあげる」と訳し、「私は、彼に犬小屋を作ってあげた」となることがわかります。


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