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英文法指導50年 坪井英語塾です。英文の作り方

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完了形


英語には、日本語にはない「完了時制」という考え方が存在します。「現在がわかる過去形」と考えてください。このページで、その完了時制を勉強しましょう。

現在完了

S have + 過去分詞形

@完了
過去の動作・状態が、現在で完了(終了)すること

A結果
過去の動作・状態が、現在に結果として表れていること

B経験
過去から現在までの経験

C継続
過去の動作・状態が、現在にまで継続していること


いったい何のことを話しているの?という感じですよね。現在完了とは、日本語にはない考え方です。
「今現在」がわかる過去形とでも考えておいてください。
順番は前後しますが、Cの継続から見て見ましょう。

(69a) I lived in Fuji for ten years.
(69b) I have lived in Fuji for ten years.

 上の文章(69a) は、過去形です。「私は富士に10年間住んでいた。」です。この過去形の文章は、私が富士に「住んでいた」ことがわかりますが、今「現在」どこに住んでいるかわかりません。富士にいるかもしれないし、他の町に住んでいるかもしれません。しかし、現在完了の形を使用する(69b)ことによって、「今も富士に住んでいること」がわかります。これが現在完了のCの継続です。


(66a)I finished my homework.
(66b)I have finished my homework.

(66a)の過去形の文章は、「私は宿題が終わった」です。この過去形の文章では、終わったことがわかるだけで、いつ終わったのかはわかりません。ちょっと前かもしれないし、はるか大昔かもしれません。
この過去形の文章(66a)を、現在完了の形(66b)にすることで、宿題が「今終わった」ことがわかります。これが、@の完了です。

(67a)I lost my watch.
(67b)I have lost my watch.

(67a)の過去形の文章は「私は時計をなくした。」です。なくしたことはわかりますが、その後どうなったかはわかりません。見つけたかもしれないし、まだ見つけていないかわかりません。これが、(67b)の現在完了の文章になると、「時計をなくして今も持っていない。なくしたまま」だということがわかります。
これは、Aの結果です。

(68a)I did not see the lion.
(68b)I have not seen the lion.

(68a)の過去形の文章は、「私はライオンを見なかった」です。その後は、わかりません。(68b)の現在完了の文章では、「今」にいたるまで見ていない。「見たことがない」というBの経験を表現する文章です。


このように、現在完了とは、「今」現在どうなのかがわかる過去形のようなものです。しかし、日本語には存在しない考え方です。現在完了の日本語の訳を無理にでもつけるとしたら、@の完了は、「〜してしまった」、Aの結果は「〜して(その結果)〜」、Bの経験は「〜したことがある」、Cの継続は「〜し続けている」になります。ただし、この日本語だけを覚えても、あまり意味がありません。現在完了を表現する4つ(完了・結果・経験・継続)の意味をしっかり覚えてください。

ここで、継続に関して注意事項があります。have+p.p.だけで、継続を表現できる場合は、be動詞や、live(住んでいる)、have(持っている)、know(知っている)など「〜ている」を表現する状態動詞と呼ばれる動詞を使用している場合だけです。動作を表現する動詞や、天候を表現する動詞を使用した現在完了の文章で、継続を表現したい場合には、have been doing という現在完了進行形を使用しなければなりません。

例えば、先ほどの
(69b) I have lived in Fuji for ten years. 
私は富士に10年間住んでいた。

ですが、これは、継続の意味でした。状態動詞であるlive を使用しています。現在完了進行形の必要はありません。これが、

(70)10年間、ここでは雨が降っている。
It has been raining here for ten years.

天候を表現する動詞の「 rain 」を使用した継続の意味の文章です。現在完了進行形を使用しましょう。


なお、現在完了はhave+過去分詞の形で、完了・結果・経験・継続の意味があります。したがって、文章によっては、どの意味でもとれることになります。例えば、(69b)の継続の例文を、経験の例文として考えることも可能です。

(69d) I have lived in Fuji for ten years.
私は10年間富士に住んだことがあります。

ここで、完了・結果・経験・継続の違いをはっきりさせるために副詞とセットで使用されることが多いので、しっかりと覚えてください。この例文であれば、

(69e) I have once lived in Fuji for ten years.
私はかつて10年間富士に住んだことがあります。

「かつて」という言葉が入ることによって、経験の意味に限定することができます。
以下の形をしっかりと覚えましょう。なお、p.p. とは過去分詞形を意味します。

完了
Sはちょうど〜したところです。
S have just p.p.
S have now p.p.
S 過去形 just now.

Sはもう〜してしまいました。
S have already p.p.
S have p.p. already.

Sはもう〜してしまいましたか
Have S p.p. ~ yet ?

Sはまだ〜していません。
S have not p.p. ~ yet.

結果
Sは〜へ行ってしまいました。
S have gone to ~

経験
Sは〜へ行ったことがあります。
S have been to ~

Sはかつて〜したことがある。
S have once p.p. ~.
Sはかつて〜したことがありますか。
Have S ever p.p. ~ ?
Sは一度も〜したことがありません。
S have never p.p. ~



例文で見てみましょう。

(71)私はちょうどここに来たところです。
I have just come here.
I have now come here.
I came here just now.

(72a)彼はもうリンゴを食べてしまいました。
He has already eaten an apple.

注意
 have+p.p. は、形の上ではhaveが動詞となっているので、3単現のsの適用を受けます。主語が3人称単数で時制が現在であれば、haveはhasになります。

(72b)彼はもうリンゴを食べてしまいましたか。
Has he eaten an apple yet ?

注意
 現在完了を疑問文にするのは、haveを主語の前に出し、文末に?をつけます。答え方も、Yes, 人称代名詞 + have. とNo, 人称代名詞 + have + not. になります。

(72c)彼はまだリンゴを食べていません。
He has not eaten an apple yet.

注意
 現在完了を否定文にするのは、haveの直後にnotをつけます。

(73)彼はアメリカに行ってしまいました。
He has gone to America.

(74)彼はアメリカに行ったことがあります。
He has been to America.

(75)彼女はかつて英語を勉強したことがあります。
She has once studied English.

(76)彼女はかつて英語を勉強したことがありますか。
Has she ever studied English ?

(77)彼女は一度も英語を勉強したことがありません。
She has never studied English.

注意 
 以下の例文を見てください。

(78a)I have been in Fuji.

 「私は富士にいます」ですね。継続と考えればいいと思います。過去から現在までずっと富士にいるんだなとわかります。では、この文章に、last yearをつけたらどうでしょうか。

(78b)× I have been in Fuji last year.

 どこがおかしいかおわかりでしょうか。

現在完了は、そもそもどういう場合に使いましたか。「現在」がはっきりわかる過去形のようなものだと勉強しました。「現在」を表現する文章なのに、過去を表現する「 last year 」と一緒には使えません。(78b)の文章は過去形にする必要があります。

(78b)I was in Fuji last year.

現在完了は過去を表現するものと同時に使用することはできません。ご注意ください。
ただし、「 since ~:〜以来、〜から」、「 for ~ : 〜間」などとセットで使用するものであれば、現在をも表現できるので、現在完了が使用可能となります。「yesterday:昨日」では、ただの過去ですが、、「since yesterfday:昨日から」

この例文の場合は、since last year として、「昨年から」とやるか、または、for two years として「2年間」とする方法があります。

(79b)I have been in Fuji since last year.

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