坪井英語塾の英文法教室
疑問詞を用いた疑問文の作り方
「はい」「いいえ」で答えることができない疑問文です。たとえば、「これは本ですか」なら「はいそうです。」で答えることができますが、「これは何ですか」という文章の場合には「はい・・・?」ではなく、「本です。」とか答えますよね。これが疑問詞を用いた疑問文です。
このページでは、疑問詞を用いた通常の疑問文の作り方について、ご説明します。
何 |
What |
いつ |
When |
どこ |
Where |
誰 |
Who |
どちら |
Which |
誰の |
Whose |
誰を |
Whom |
なぜ |
Why |
|
How |
|
|
注意 how は後で説明します。「どのように」「どんな風に」などとは説明しません。
ルール@
まず、普通の文章を作ります。主語を書いて、動詞を書いて、残っているものを書きます。それを疑問文にしてください。
|
ルールA
疑問詞を文の一番最初に書きます。 |
〜答え方〜 |
ルールB
疑問文の主語をみて、その主語が |
男が一人の時は he
女が一人の時は she
物が一つの時は it
人でも物でも複数のときは they
Youで聞かれたら、Iかweで答える。 |
ルールC
次に疑問文で使用している動詞をそのまま持ってくる。 |
ルールD
それから、日本語での「答え」を書きます。 |
では、例文で見てみましょう。
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。
リンゴです。 |
今回は、(A)(B)(C)の疑問文の部分をまとめて見てみましょう。その後で、答えの「リンゴです。」を見ます。
まずは、普通の文章(肯定文)から書きます。主語を書いて動詞を書きましょう。主語は、「これ」、動詞はbe動詞のis ですね。すると、、、
this is になりますね。
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
this is |
これを疑問文にします。be動詞の疑問文です。 be動詞を主語の前に出し、文末に?ですね。ここまでが
ルール@です。
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
is this ? |
それから、疑問詞を文の一番前に出します。ここでの疑問詞はWhatです。
ルールAです。
解答は
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
What is this ? |
次に(B)です。まず、普通の文章を書きます。主語は、「これら」、動詞はbe動詞のareですね。 主語を書いて、動詞を書くと
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
these are |
これを疑問文にします。be動詞を主語の前に出し、文末に?をつけます。ここまでが
ルール@です。
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
are these ? |
疑問詞を文の一番前に出します。
ルールAです。
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
What are these ? |
最後に(C)です。
まず、普通の文章から書きます。主語は「あなたのお兄さん」、動詞は一般動詞の「好きです。」です。
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。
リンゴです。 |
your brother like |
これを疑問文にします。「好きです。」は一般動詞です。一般動詞を用いた文を疑問文にするには、主語の前にDoesをだし文末に?をつけます。(この文章の主語は3人称単数で時制は現在なのでDo
はDoesになります。)
ルール@です。
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。
リンゴです。 |
does your brother like ? |
それから、疑問詞を文の一番前に書きます。ルールAです。
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。
リンゴです。 |
What does your brother like ? |
これで、3つの疑問文が出来ました。全部同じです。主語を書いて動詞を書いて、それを疑問文にしてから、疑問詞を文の最初につけましょう。
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
What is this ? |
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
What are these ? |
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。
リンゴです。 |
What does your brother like ? |
では、答え方はどうなるでしょうか?ここから
ルールBです。
ルールB
疑問文の主語をみて、その主語が |
男が一人の時は he
女が一人の時は she
物が一つの時は it
人でも物でも複数のときは they
Youで聞かれたら、Iかweで答える。 |
(A)(B)(C)の3つをまとめて見ます。
(A)の主語は「これは」です。
(B)の主語は「これらは」です。
(C)の主語は「あなたのお兄さん」です。
そのそれぞれの主語が
男が一人の時は he
女が一人の時は she
物が一つの時は it
人でも物でも複数の時は they
Youで聞かれたら I か We で答える。 I か We で聞かれたら Youで答える。
どれにあてはまるかを考えます。
(A)の主語「これは」は物が一つ → It
(B)の主語「これらは」は人でも物でも複数 → They
(C)の主語「あなたのお兄さん」は男が一人 → He
になります。すると・・・
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
What is this ? It |
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
What are these ? They |
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。リンゴです。 |
What does your brother like ? He |
になります。ここまでが
ルールBです。
次に
ルールCです。
ルールC
次に疑問文で使用している動詞をそのまま持ってくる。 |
どんな文章でも主語を書いて次に動詞です。疑問文の答え方で使用される動詞は、疑問文の動詞をそのまま持ってきてください。
(C)では is です。(D)では are ですね。(E)では like です。
注意!!
「疑問文の動詞をそのまま持ってくる」は、使えない場合もあります。たとえば、「あなたは何をしますか」と聞かれている場合は、何かの動作を聞いているので、「英語を勉強します」のような一般動詞が答えに入っているはずです。その場合は、その動詞を使ってください。
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
What is this ? It is |
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
What are these ? They are |
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。リンゴです。 |
What does your brother like ? He likes |
それから、最後に日本語での「答え」を書きます。
ルールD
それから、日本語での「答え」を書きます。 |
ここでは3つともリンゴに合わせました。
aやsをつけるのを忘れないでください。
解答は
(A) |
これは何ですか。 リンゴです。 |
What is this ?
It is an apple. |
(B) |
これらは何ですか。リンゴです。 |
What are these ?
They are apples. |
(C) |
あなたのお兄さんは何が好きですか。リンゴです。 |
What does your brother like ?
He likes apples. |
となります。
では、先ほど後回しにした How をご説明します。
「どのように」「どんな風に」「どうやって」「どのくらい」???
私も学校でこう習いましたが、なんだかよくわかりませんでした。
では、以下の文章を日本語に直してみてください。
(D) |
How tall is your sister ? |
(E) |
How was the weather in Fuji ? |
(F) |
How did you come here ? |
「どうやって」「どのくらい」・・・訳せるような訳せないような・・・
英語を考える時の大前提として、日本語と英語は別物だということを心に留めておいてください。当たり前ではありますが、日本語を改造して英語を作ったわけでもなく、英語を改造して日本語を作ったわけではありません。
日本語の一つの訳と英語の一つの単語が完全に一致しているわけではないのです。たとえば、英語の I は、自分のことを指す言葉ですが、日本語では「私」だけでなく、「おれ」「僕」「あたし」「おいどん」・・・などなどいろいろあります。
Howを日本語の訳だけで覚えるのはやめましょう。以下のように、その内容で覚えないと使えません。
How
@手段・方法を聞く場合
A健康・天気の状態を聞く場合
Bhowの後ろの形容詞・副詞の程度を聞く場合
注意
形容詞・・・(い・な・の)で終わる語が多く、名詞を修飾し、補語になる。
例 かわいい・美しい・大きい
副詞・・・(く・に・で)で終わる語が多く、動詞、形容詞、副詞、文全体を修飾する。
例 熱心に・はやく
たとえば、順番は前後しますが、(F)は手段・方法を聞く場合と考えるのが良いでしょう。だから、日本語に訳すとしたら「あなたはどうやってここに来ましたか?」でも、「あなたはどういう方法でここに来ましたか?」でも、「あなたは、どのようにしてここに来ましたか・」でも、いろいろな表現の仕方があるでしょう。
(E)は天気の状態を聞く場合ですね。「富士の天気はどうでしたか?」と訳しておきましょう。
(D)はBの使い方です。 Howの後ろにある tall は(背が高い)という形容詞です。この疑問文はtall がどれくらいの程度なのかを聞いている文章です。日本語にするなら、「あなたはどれくらい背が高いですか」になります。
How old are you ? という疑問文は見覚えありますか? 「あなたは何歳ですか」という意味として勉強したと思います。これも、how
の後ろの old (古い)の程度を聞いているのです。だから、「あなたはどれくらい古いですか=あなたは何歳ですか」になっているのです。
Howをこのような形で理解しておくことによって、どんな所でも使えます。たとえば、高校レベルになりますが、
However hard you may try , You cannot come here.
このhowの親戚であるHoweverも同じように考えることが出来ます。複合関係副詞の説明はここではできませんが、これも howeverの後ろにある hard という副詞の程度を聞いている文章です。
あなたがどんなに一生懸命にトライしても、あなたはここに来ることができない。