フォルクローレとは・・・
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一般名詞でいう「フォルクローレ」というのは、民族芸能一般のことなのですが、ここでいう「フォルクローレ」とは、アンデス山脈地方の民族音楽のことです。アンデス山脈は、南米大陸の西部を貫いていて、そこには、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンなどの国々があります。ですから、フォルクローレといえば、それらの国々の曲を指すことになります。 日本でフォルクローレと言ったとき(フォルクローレを演奏している人に)最も馴染みが深い物はボリビアの曲ですが、民音の関連団体である「ペルーエクアドル解放同盟」などの活動によって、最近ではペルーやエクアドルの曲も多く演奏されるようになっています。
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楽器
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フォルクローレといってまず第一に思いつくのが、その特徴的な楽器でしょう(というか、楽器がフォルクローレなのかもしれません。下の方参照)。ケーナ、サンポーニャ、チャランゴなど独特な楽器を用います。しかし、これらの楽器は、その素朴さにもかかわらず、いまでは、西洋音階でチューニングされていますので(ケーナ、サンポーニャは一般的にG調です)、取っつきやすい楽器でもあります。
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■管楽器 -vientos-
■弦楽器 -cuerdas-
■打楽器 -percusion-
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アウトクトナ
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もっとも伝統的なフォルクローレの曲は、地域によって、特有の楽器(ケーナ類、ピンキージョ類、タルカ、モセーニョ、シーク類、打楽器)とリズムを用いて演奏されることがおおいようです。これらの曲は、お祭りや儀式の時に演奏されるものです。このようなフォルクローレを「アウトクトナ」と言うこともありますが、日本ではあまり知られていません。 原始的で、単調で聴いているだけではつまらないからではないでしょうか?音楽とはとうてい呼べないような物もあります。演奏し、動き回り、参加して楽しめる物だと思います。 いや、儀式だから楽しむ必要はないのかも...
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リズム
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伝統的なフォルクローレには、特有のリズムという物が存在します。 フォルクローレのリズムとは、単に拍の取り方だけでなく、曲の形式を規定する物でもあります。このリズムも、やはり地域性の強いもので、ヨーロッパ人の多い地域はヨーロッパの、黒人が多い地域はアフリカの影響の強いリズムを持っています。
→「リズムのお話」
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新しいフォルクローレ
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上では「地域性」といっていますが、今の新しいフォルクローレには、そんな物は関係ないでしょう。いろいろな地域の影響(アンデスだけにとどまらず、ロックの影響だってあります。)をうけて、どんどん新しい曲ができています。リズムだってどこのリズムか分かりません。じゃあ、どこがフォルクローレなの?といわれれば、「ケーナやチャランゴやサンポーニャを使っているし、本人がそういっているから」というのが、唯一の答えでしょう。
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