「津村ゆかりの分析化学のページ」とその作成者についての説明です。案内所 もご利用ください。
このページについて(2003年10月1日作成)
リンクについて(2004年1月24日作成)
プライバシーに関する方針(2003年9月6日作成)
研究内容
略歴
博士論文
誌上発表・講演・著書
匿名のかたと実名のかたへ(2004年4月18日作成) New
このページは、私が研究・勉強してきた内容から、世の中の役に立ちそうなものを紹介することを目的に公開しています。現在のところ、「残留農薬分析」「食品中のフタル酸エステル」「分析の信頼性」の3つが主要なコンテンツです。既に公開されている情報を整理して書いています。
私が持っている技術は、分析化学の幅広い領域のほんの一部でしかありません。にもかかわらず「分析化学」をサイト名にするのはおこがましいかもしれませんが、この言葉以外に私の専門分野を表す言葉がないのです。私の分析対象は食品だけでなく環境試料の場合もありましたし、現在ではもっと別のものを分析しています。分析技術にしても、クロマトグラフィーがメインではありますが、微生物を使ったことも分光光度計を使うこともあります。定年まで同じものを対象にするとか、同じ技術を使い続けるとかできる分析屋のほうが珍しいのではないでしょうか。分析屋の数だけ異なる分析歴があり、「○○の分析化学のページ」が作成可能であると言ってもよいでしょう。(ところで私は、分析技術者とか分析研究者という呼び名より「分析屋」の方が好きです。)
また、分析化学という分野には、研究が本業ではないけれど研究的な仕事をしている方が多数おられます。私のサイトでは、そのような個人がネット上で専門知識を広く提供する負担の少ないやり方について、若干の試行錯誤をできたらと考えています。
なお、私のページの内容を情報源として何かに利用される方は、このホームページの運用方針を御一読ください。
このサイト内の全てのページへのリンクは自由です。1ページの分量が増えすぎてファイルを分割する場合がありますが、ファイルの削除は極力行わず、nameアンカーを残して移動先を示すようにします。また、リンクに関して連絡の必要はありません。でも、リンクされた場合、御一報いただければ嬉しいです。その際は、メールまたは ウェブログへのコメント を御利用ください。
私のサイトでは、ページ内容を充実させる参考データとするために、主要ページでアクセスログを取得しています。これによって得たデータは管理者(津村ゆかり)のみが使用し、他者に見せたり提供することはありません。また、各記事の中でログデータの一部を紹介する場合がありますが、多数のデータの傾向について触れるのみとします。個々のアクセスに言及したり、特定のドメイン名からのアクセスの有無を述べたりすることはありません。ただし、YahooBBやOCNのように利用者が極めて多い個人向けドメインを、例として示す場合はあります。
アクセスログとは何か疑問に思われた方は、手間をかけずに自分のページの読まれ方を知るには以下の文章を参照してください。
私は1987年に国立衛生試験所大阪支所食品部(当時)に採用され、ずっと食品中の微量化学物質の分析をしてきました。分析した物質は、日本で許可されていない食品添加物、日本酒などの発酵食品に自然発生する発ガン物質カルバミン酸エチル、さまざまな系統の農薬、塩化ビニルの添加剤フタル酸エステルなど、数百種類になります。
1990年頃からポストハーベスト農薬が問題になり、厚生省(当時)が残留基準の整備を進めてきたことから、私も残留農薬の分析法作成を仕事の中心にしてきました。また98年からは、いわゆる内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)問題に関連して、フタル酸エステル類の分析に取り組みました。この研究においては、塩ビ製手袋から比較的高濃度のフタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)が溶出することが判明したため、厚生省は2000年6月14日、DEHPを含む調理用塩ビ手袋の使用自粛を関係機関に通知しました。また、国衛研での最後の仕事として、輸入食品中の残留農薬検査の質を確保するため、試験機関におけるスクリーニング分析の精度評価に取り組みました。
在職中考えてきたことは、分析をするからには技術が勝負なので、研究者であると同時に職人さんのような感覚も忘れずに、実験は常にしていたいということ。それから、消費者にとって不安な情報があふれている昨今、本当に怖いものとそうでないものを責任持って重み付けのできる専門家でありたいということです。
なお、最近の関心については、分析化学/化学分析を延々と語る で色々と書いています。
1962年 岐阜県生まれ
1985年 京都大学薬学部薬学科卒業(薬品分析学講座にて分析化学専攻)
1987年 京都大学大学院薬学研究科修士課程修了(化学研究所にて有機合成専攻)
同 年 国立衛生試験所大阪支所に採用
1996年 薬学博士(京都大学・薬学)
1997年 国立衛生試験所が国立医薬品食品衛生研究所に改組される
1998年 主任研究官
2003年 国立医薬品食品衛生研究所より転出
(現在の勤務先は非公開とさせていただきます。相変わらず分析屋です。)
津村ゆかり「食品中の残留農薬とその反応物の同時分析法の開発及び応用研究」
1996年1月23日 京都大学より博士(薬学)授与
目 次
緒 言
第一章 残留農薬とその酸化物の分析
第一節 アルディカルブ,エチオフェンカルブ,メチオカルブ及びそれらの酸化物のポストカラム蛍光HPLCによる同時分析
第二節 バミドチオン及びその酸化物のGC/MS(SIM)による同時分析
第三節 エトリムホス及びその酸化物のFTD−GCによる同時分析
第四節 ジスルホトン及びその酸化物のFPD−GCによる同時分析
第二章 残留農薬とその還元物の分析
第一節 ナレド及び還元物ジクロルボスのFPD−GCによる同時分析
第二節 ブロモブチド及びその脱臭素体のFTD−GCによる同時分析
第三章 残留農薬とその加水分解物の分析
第一節 ベノミル及び加水分解物カルベンダジムの蛍光HPLCによる総量分析
第二節 13種のピレスロイド系農薬及びそれらの加水分解物PBAのECD−GC及びGC/MS(SIM)による同時分析
第四章 農産物中の残留農薬の保存・加工過程における挙動
第一節 柑橘類中のポストハーベスト農薬の保存・調理加工過程における挙動
第二節 茶葉中のナレド及び残留ピレスロイド系農薬の熱湯浸出における挙動
第五章 結論
管理者:津村ゆかり yukari.tsumura@nifty.com