12.26.04
第9話 サルベージ船 |
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『コナン』を全編通して見るのは、おそらく五回目。今年の夏休み、子どもと一緒にビデオを借りて見た。その前は、十代の終わり頃と二十代初めにビデオを借りて見たことも覚えている。 はっきりしないのは、最初に見たのはいつか。1979年の初回放映時には、見ていなかったような気がする。当時、私は小学四年生。 同じ頃には『銀河鉄道999』の方に熱中していた。同じNHKなら『コナン』のつぎに放映された、『キャプテン・フューチャー』のほうが記憶に残っている。といっても覚えているのは、広川太一郎の声と、脳だけがガラスケースに入った生命体、それから後主題歌。 「君がいつかあの街まで行くことがあったなら」ではじまるこの歌は、歌詞も全部覚えている。『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』、それから『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』でも、後主題歌はフォーク・ソングと童謡と歌謡曲が入り混じった、どこか懐かしい感じのする歌が多い。 この歌は、昨年レンタル店で偶然に見つけて「ポプラ通りの家」という題名を知った。 『コナン』をはじめて見たのはいつか。『風の谷のナウシカ』や『天空の城ラピュタ』を見た後ではないと思う。確かに子ども時代のいつか、この作品は見た覚えがある。 そう思うのは、毎回、この第9話を見るとき。前回の喉を涸らして砂漠をさまよう場面は、それほど印象に残っていないのに、テリットに意地悪をされたり、水中に長時間潜ったりする場面は何週間も続いていたように思っていた。 今、子どもがしているように、息を止めて見ていた記憶もある。大人になって見てみると、たった一回の一場面に過ぎないので、一話飛ばしてないかと思ったくらい。 感動は、自分が経験したことに基づいているもの。 この場面をよく覚えているのは、この番組を見ていた頃、週二回、スイミングスクールで苦しくなるほど水に潜っていたからかもしれない。 『コナン』の主題歌についても、また書くことがあるだろう。それにしても、アニメというと私には音楽や声の記憶が多い。極端に言えば、私にとってアニメとは、絵の動くラジオ・ドラマなのかもしれない。 、声 |