入門その頃のバス

バス用語辞典

バス用語辞典 た行

たーぼ・えんじん【ターボエンジン】
ターボ・チャージャー付のエンジン。
(→ターボ・チャージャー)
ターボ・チャージャー[turbo charger]
排気ガスのエネルギーを活用してタービンを回し、シリンダ内に強制的に多量の空気を送り込み、燃料の燃焼効率を高める装置。見かけの排気量より高い出力を得られる。
過給機の一方式。
だい・いっしゅ・せいかつ・ろせん【第一種生活路線】
乗車密度16人以上の路線。
たい・きろ・せい・うんちん【対キロ制運賃】
距離に応じて運賃が変わる制度をとった運賃。多区間運賃などとも呼ばれ、主に距離の長い郊外への路線バスに採用される。
だい・さんしゅ・せいかつ・ろせん【第三種生活路線】
乗車密度5人未満の路線。2001年の法改正までは、3年間を限度として国からの補助金対象だった。
期限を越えた場合は、路線廃止、もしくは第二種生活路線への格上げか廃止代替バスへの転換が必要だった。
だいさん・せくたー【第三セクター】
第一セクター(国や地方公共団体)と第二セクター(民間企業)が共同出資により設立した組織。地域開発や都市づくり推進などで多く見られる。交通事業では、不採算事業を継続維持するための手法として用いられることが多い。
バス事業者での事例としては、ふらのバス(北海道)、東頸バス(新潟県)、おのみちバス(広島県)などがある。
だい・にしゅ・せいかつ・ろせん【第二種生活路線】
乗車密度5人以上15人以下で、1日の運行回数が10回以下の路線。2001年の法改正までの国の補助金受給の条件の一つの要素だった。
だいねん・しゃ【代燃車】
代燃車 代用燃料で走る車両という意味。第二次世界大戦中に石油統制取締規則が制定されるなどガソリンの確保が厳しくなったため、木炭や薪、圧縮ガス、液化ガス、カーバイト、コーライトなどを使い、燃料不足をしのいだ。
(画像:京浜急行電鉄記念乗車券、1978年)
だいや【ダイヤ】
ダイヤグラムの略。
転じて、運行時刻そのものを指すことも多い。
(例)ダイヤ改正、ダイヤが乱れる、臨時ダイヤ
たいや・がーど【タイヤガード】
タイヤガード タイヤの外側につける保護板のこと。乗下車客や歩行者、二輪車の巻き込み防止のため、後輪の外側に取り付ける。大型車では、特に左折時に死角や内輪差の影響で、左後輪での巻き込み事故の危険性が高いため、左後輪に付けられる場合が多い。
採用事業者には偏りがあり、近畿地方の事業者で多く見られる。
ダイヤ・グラム[diagram]
ダイヤグラム 幾何学的な図式、作図などを表す言葉だが、鉄道やバスなどの交通機関の運行図表を指すこともある。主に横方向に時間目盛、縦方向に距離目盛を置き、車両の運行は斜め線で表現する。車両の擦れ違いや追い越しなどが、同一図面で表現できる。
通称として、スジとも呼ばれる。
(画像:クラリオン、ダイヤシステムカタログ、2002年)
たいや・はうす【タイヤハウス】
タイヤハウス タイヤを収めるスペースの車内への張り出しのこと。車体のほぼすべてのスペースを客室にしているバスの場合、客室内にタイヤハウスの突起が存在する。その部分の座席の取り付けには工夫が必要で、かつ居住性が悪くなる。貸切バスでは、タイヤハウスを解消するためハイデッカーが導入された。低床化が必要な路線バスでは解消できていない。
ダクト[duct]
ダクト 送水管を表す単語だが、バス車両に関しては、エンジンに空気を送って冷却するための管。エア・クリーナ・ダクト、エンジン吸気ルーフダクトなど様々な呼び方がある。
1970年代までは、ダクトの吸気口は後部屋根上に置かれていたが、1980年代に入る頃から、側面窓最後部にルーバー状の吸気口を設置する方式が主流になっている。
たちせき【立席】
座席のない場所に立って乗車することで、路線バスに見られる。道路運送車両の保安基準第24条に定めがある。
バスの立席は、床面が有効幅300mm以上、有効高さ1,800mm以上の場所に設置できる。また、つり革、握り棒または握り手を有する必要がある。(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示による)
なお、幼児専用車には、立席を設けることが出来ない。
−ていいん【−定員】
立席面積の合計を0.14uで除して得た整数値が立席定員となる。(同告示による)
たておき・えんじん【縦置きエンジン】
車両の進行方向に対し、エンジンのクランク軸が並行になるようなエンジンの置き方。基本的な置き方ではあるが、バスの場合、エンジンルームが前後に長くなるため客室面積が狭くなるというデメリットがある。
(関連用語)横置きエンジン。
ダブル・デッカー[double decker]
ダブルデッカー 二階建てバスのこと。
ダブル・トラック[double track]
同一区間に異なる会社、或いは異なる共同運行ペアーの会社が運行する形態。
たんじゃく・しゃ【短尺車】
全長が短い車両。複数の全長を持つ車両がある場合の、相対的な表現。

ちいき・かん・かんせん【地域間幹線】
複数市町村にまたがる系統で、1日3回以上、輸送人員15人以上の基準を満たすもの。2001年の法改正により、国の補助金事業となった。国が欠損の二分の一を負担する協調補助。
ちいき・きょうぎかい【地域協議会】
生活路線の維持のため自治体が設置する会議体。バス事業者が路線を廃止する際、その後の生活交通をどのように確保するかを関係者が協議する。道府県単位で設置される。
ちいき・こうつう・かっせいか・さいせいほう【地域交通活性化再生法】
正式名称「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」。
地方公共団体が、地域公共交通計画を策定した上で、交通事業者、地域と協議しながら、公共交通の改善、確保への取り組みを推進する。
2007年10月1日施行。
ちいき・ふぃーだー・けいとう【地域フィーダー系統】
地域間幹線を補完するもの、または過疎地域の移動手段確保を目的とするもの。補助金事業の対象の一つで、国が欠損の二分の一を負担する協調補助。
ちゃくさつ【着札】
乗車券を回収すること。
−せいさん【−精算】
①共同運行の路線で、運行した会社が実際に運送した旅客の運賃を収入とする精算方式。他社が発券した乗車券については、その金額分を発売会社に請求する。
≪関連用語≫プール精算
②共同運行の路線で、プール精算を行うものの、精算原資については実際に回収した乗車券をもとに行う精算方式。
≪対義語≫発券精算
③旅行代理店などが発売する船車券などで、乗車する旅客から回収した券をもとに行う精算方式。
≪対義語≫発券精算
ちゅうがた・じどうしゃ【中型自動車】
道路交通法施行規則第2条によると、総重量5,000kg以上11,000kg未満、最大積載量3,000kg以上6,500kg未満のトラック、または乗車定員11人以上30人未満のバスとされている。
1970年までは普通自動車免許で運転できた範囲。
ちゅうがた・ばす【中型バス】
①一般的にバスの大きさを基準に、大型バス・中型バス・小型バスと分類した場合の中型バスとは、全長8〜9m、車幅2.3mのものを指す。1960〜70年代には主に自家用バスとしての用途が多かったが、その経済性から1970年代後半から路線バスに普及し、1980年代には小口団体用の貸切バスにも用途が広がった。積載量4tのトラックと共通性が高い。
②≪貸切バス運賃制度上の中型車≫大型バス、小型バスに当てはまらないもの。
③≪高速道路料金上≫定員30人以上、車両総重量8t以上、車長9m以上の路線バス、及び定員29人以下かつ車長9m未満、車両総重量8t以上のバスを指す。「大型車」に分類される。
ちゅうがた・ばんごう・ひょう【中型番号標】
車両総重量8t未満または最大積載量5t未満の普通貨物自動車(トラック)、乗車定員30人未満の普通乗合自動車(バス)に取り付けられるナンバープレート。縦165mm×横330mm。通称「中板」。
ちゅうきょり・ばす【中距離バス】
JIS D 0101(1993)「自動車の種類に関する用語」によると、「都市を起点として近郊小都市などとの間を結ぶ輸送のために設計及び装備されたバス」。
座席を主とするが、立席を有する場合もある。
ちゅうこう・ばす【昼行バス】
「夜行バス」に対して、夜行バス以外を指す用語。聞き間違えを防ぐため、あえて「ひるこう」と読む場合もある。
ちゅう・にかい・ばす【中2階バス】
→スーパーハイデッカー
ちょうきょり・ばす【長距離バス】
JIS D 0101(1993)「自動車の種類に関する用語」によると、「多くの都市を結ぶ長距離間を運行するように設計及び装備されたバス」。着席のみを前提とする。
ちょうじゃく・しゃ【長尺車】
全長が長い車両。複数の全長を持つ車両がある場合の、相対的な表現。
ちょくせつ・ふんしゃ・しき・えんじん【直接噴射式エンジン】
単室式とも呼ばれる。噴射ノズルが直接シリンダー内に燃料を噴射する方式。予燃焼室式等より高圧での噴射を必要とするが、燃焼室の構造は簡単。燃料消費率が低く、経済性の高い方式のエンジン。

ツイン・バス[twin bus]
ツインバス 1950年に都市大量輸送を視野にいすゞ自動車が試作した2両連結のバス。BX95型ボンネットバスに車両を継ぎ足し、75人の定員を確保した。連節バスの一種だが、全長11mで道路交通法の規定に収まる長さ。
後の連節バスと異なり、前後の車両は上下には折れ曲がるものの、左右には折れ曲がらない。前後のホイルベースを同じにし、後々軸を前軸と逆相に操舵させるため、小回りは利くという。(注1)
(画像:いすゞ自動車パンフレット、1951年)
つーまん・ばす【ツーマンバス】
車掌が乗務するバスのこと。運転手と車掌の2名が乗務するのでツーマンと呼ばれるが、これは、ワンマンバスが当たり前になってから、2人乗務のバスを区別するために生まれた呼び方だと思われる。「ワンマンバス」が和製英語であるため、派生語の「ツーマンバス」も和製英語。
なお、manの複数形がmenであることから、「ツーメンバス」と呼ぶ場合もある。

ていき・かんこう・ばす【定期観光バス】
定期観光バス 決まった経路、時刻で主要な名所を回るように設定されたバス。主に主要な鉄道駅や空港を起終点とし、その地域の複数の主要な観光地、自然公園、大型観光施設、大型商業施設などを経由する。料金には、バスの運賃に加え、施設見学料や食事代などが含まれる場合も多い。
定期観光バスを主体に運行するバス事業者としては東京都のはとバスが有名。
一般乗合旅客自動車事業に分類されるため、旅客の有無や希望により時刻やコースを変えることはできない。
同じ運行形態をとりながらも旅行業法上の企画旅行商品として募集され、貸切バスにより運行されるケースもある。
ていき・ばす【定期バス】
定期的に走るバスのこと。
路線バスのことを通称としてこう呼ぶ場合がある。
場合によっては、臨時的に走る路線バスと区別するためにこの呼び方をする場合がある。いずれにしろ、通称。
→路線バス
ていしょう・しき・ばす【低床式バス】
床の低いバスのこと。飽くまでも相対的な表現で、時期によって床の高さは異なる。
一般的には1970年前後に試作され、1970〜80年代に量産された都市型低床バスを指す。路線バスとして乗降しやすいように、床面の高さを従来より低くした。この時代のバスはツーステップが基本で、この低床式バスもツーステップ。
また、1990年代後半からバリアフリーを追求して製造されるようになったワンステップバス、ノンステップバスも低床式バスと呼ばれることがある。
ていねんしき【低年式】
年式が古い車両のこと。製造された年号の数字が低いことから、こう呼ぶことが一般化された模様。
≪対義語≫高年式
→年式
ていりゅうじょ【停留所】
路線バスが乗降のために停車する場所。
旅客自動車運送事業運輸規則では、停留所には事業者名、停留所名称、運行系統、発車時刻などを表示するよう定めている。
道路交通法では、停留所の10m以内では、路線バス以外の駐停車を禁止している。
バス停。バスストップ。
ディーゼル・エンジン[diesel engine]
軽油を燃料とする内燃機関。軽油を燃焼室内に噴射し、ピストンによって圧縮加熱した空気に軽油を噴射して着火燃焼させる。気化器と点火装置は不要だが、噴射ポンプが必要となる。圧縮着火のため圧縮比が高く、エンジンは丈夫に作る必要があり、重く高価になる。しかし燃料消費率は低く、経済的。
一般的に出力と回転はガソリンに比べると低いが、低速のトルクが強いので、大型車に適している。
でまんど・がた・こうつう【デマンド型交通】
予約型の運行形態の輸送サービスで、デマンドバスと呼ばれていたが、2000年代に入り乗合タクシーがそれを担うケースが増えたことから、呼称を変えたもの。多くの場合、小型バスによる「コミュニティバス」の維持が困難な地域で、ダウンサイジングを図ると同時に輸送の柔軟性を増すことで公共交通を延命する役目を果たしている。
2020年代に入り、AIを活用して輸送効率の改善を図るケースが増えている。
「オンデマンド交通」と呼称する場合もある。
でまんど・ばす【デマンドバス】
デマンドバス 利用者からの呼び出しに応じて支線部分のバス停を経由して運行する機動的なバスシステム。
1972年に阪急バス、富士通、いすゞ自動車が共同開発し、大阪府能勢町で実用化したのが最初。1975年には同じ阪急バスが、東芝、三菱自工と共同開発し大阪府箕面市で、東京急行電鉄が「東急コーチ」を東京都自由ヶ丘で運行を始めている。
「要求する=demand」が語源で、英語では「Demand Responsive Transport」と呼ばれ、「デマンドバス」は和製英語だと思われる。
(画像:いすゞ自動車「SUZU NO NE」1973年1月号より、阪急バス)
デュアル・モード・バス・システム[Dual Mode Bus System]
一般道路ではバスとして、専用ガイドウェイでは完全自動運転されるという二つの運行モードをもった新交通システムとして、1973年から建設省、(財)国土開発技術研究センター、デュアルモードバスシステム研究会が共同で開発を進めたもの。動力源は電気。(電気車の科学 Vol.29)
実用化はされなかったが、自動運転や電気駆動の部分を除くと、後のガイドウェイ・バスの実用化に生かされている。
デュアル・モード・ヴィークル[Dual Mode Vehicle]
→DMV
でんき・ばす【電気バス】
電気バス 電気でモーターを動かして走るバス。特に蓄電池に充電して動力源とするものを指す。
日本では1930年に中島製作所が試作したYKN試作バスが最初で、1940年代には戦時中の代燃車として用いられている。終戦直後の1946年には商工省が、電力に余裕があったことを背景に、電気自動車の普及を計画し、三菱重工などが開発に取り組み、実用化した。しかし、燃料事情の好転や出力不足などによりその使用期間は短かった。
また、高度成長期の1970年代に大気汚染が社会問題となったことから、各メーカーで試作し公営交通で導入しているが、いずれも運行効率が悪く、量産には至っていない。
2010年代には、地球温暖化対策として、温室効果ガスの排出を伴わない電気動力へのシフトが国際的に主流となり、中国をはじめ海外諸国で量産化された車両が日本に輸入されている。これらはEVバスと呼ばれることが多い。
(画像:日本電池テレホンカード、1979年)
てんこ【点呼】
運転者に対し、車両点検の結果、酒気帯びの有無、健康状態等の確認を行うとともに、運行の安全を確保するための指示を行うこと。運行管理者またはその代務者が行う。始業時、終業時、及びその中間で行う。
でんしゃ・がた・ばす【電車型バス】
電車型バス 電車のように前後を同一プレスにしたり、丸みのある後面を電車の前面のようなスタイルにして近代化を図ったバスの通称。前後ドア仕様とし、ドア間には対向式座席(クロスシート)を設置、側窓も幅広の上昇式窓にするなど、市内電車に近い仕様を取り入れている。
1959年に川崎航空機が製造した「本格的市内バス」が最初だと思われる。
(画像:川崎航空機カタログ、1959年)
→前後同一プレス
てんじょういん【添乗員】
旅行業法第12条の11によると、企画旅行に参加する旅行者に同行して、旅程管理業務を行う者。
貸切バスに乗車している場合があるが、これはバスの乗務員ではなく、乗客である旅行者の同行者。旅行の主催者である旅行会社に所属、またはそこに派遣されている立場。従って、バスの動きとは別に、乗客と動きを共にするのが基本。
でんしょうしき・ばすてい【電照式バス停】
電照式バス停 内側に蛍光灯を設置し、夜間に内側から照明で照らすことで見やすさや安全性の向上を図ったバス停。電気は上部または地中から電線を引いて取り込む。
→金星型バス停→明星型バス停などの呼び名がある。
てんねん・がす・ばす【天然ガスバス】
天然ガスを燃料としたバス。
1948年に新潟交通が採用し、1960年代にかけて相当数が活躍した。新潟県の日本海沿岸に大量の天然ガスが噴出したことから、これを活用したもの。(鈴木文彦1999日本のバス年代記)

とうごう・しゃしゅ【統合車種】
複数のメーカーが製造販売する同じ車種。いすゞバス製造と日野車体工業の合弁会社であるジェイバスが製造して、いすゞ自動車と日野自動車が別ブランドで販売する車種を指す。
(2007〜2010年に日産ディーゼルと三菱の間で生産された同一車種の場合は、OEM生産にあたる)
とうめい・ぐりる【東名グリル】
東名グリル ≪通称≫1969年から1977年頃まで製造された三菱ボディの貸切バスのフロント・グリルを指す通称。1969年に製造された東名急行バスの車両から導入されたことから、こう呼ばれる。
どうろ・うんそう・ほう【道路運送法】
旅客自動車運送事業と自動車道路事業に対し、輸送の安全、利用者保護、利便増進などを図ることを目的とする法律。
どうろ・とくてい・ざいげん【道路特定財源】
道路の整備を、自動車利用者の負担により促進する目的税。戦後1953年に「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」によって設置された。揮発油税、地方道路税、石油ガス税、軽油引取税、自動車取得税などがこれに当たる。
2008年に廃止され、一般財源化された。
とくそう・しゃ【特装車】
特装車 バスやトラックのシャーシに特別な車体を架装した車両。レントゲン車、検診車、馬匹車、テレビ中継車などの例がある。
とくてい・ばす【特定バス】
特定旅客自動車運送事業を営むバスを指す略称。
とくてい・りょかく・じどうしゃ・うんそう・じぎょう【特定旅客自動車運送事業】
道路運送法に基づき、特定の者の需要に対応し、一定の範囲の旅客を運送する事業。企業の通勤輸送や病院などの送迎輸送が、これに該当する。
とし・しん・ばす・しすてむ【都市新バスシステム】
都市新バス バス専用レーンの設置と併せて、停留所のシェルター化、バス接近表示器の設置、バス運行の総合管理についてシステム化されたバス路線を指す。このシステム体系の導入に合わせて、車両設備についても在来車と一線を画した低床、ワイドドア、ハイバックシートなど居住性の高い仕様を導入する例も多かった。1984年に運行開始した東京都交通局の「都01系統」、新潟交通の「銀太郎」などが先鞭を切った。
(画像:東京都交通局パンフレットより)
とちゅう・きゅうけい【途中休憩】
長距離を運行する貸切バスや高速バスなどで、運行の途中で休憩すること。主に高速道路のサービスエリアや一般道のドライブインなどで、乗客を開放する。
一般的に、乗客のトイレ、買い物、食事などを目的とするが、バス運転士に関しても、「バス運転者の労働時間等の改善基準」や「交替運転者の配置基準」において2時間または4時間に1回の最低10分以上の休憩が定められており、バス運行上の必須条件となっている。
トランジット・モール[transit mall]
都市部の商業地等において、自動車の通行を制限し、歩行者と公共交通に限定した歩行空間。
トレッド[tread]
トレッド 左右の車輪の間隔。輪距、または轍間距離。タイヤの設置面には幅があるので、中心点から測る。
トレーラー・バス[trailer bus]
トレーラーバス 終戦後の輸送人員増加に対応するため製造された、大型の客室をもつトレーラーをトラクタが牽引する方式のバス。100人ほどの定員が確保できる収容力が評価されたが、一般のバスが大型化するにつれて姿を消した。
(画像:日野自動車テレホンカード)
トロリー・バス[trolley bus]
トロリーバス ①トロリーポールからの電力を動力源とするバス。
道路交通法によると、架線から供給される電力により、かつレールによらないで運転する車とされる。また、軌道法により「無軌条電車」と呼ばれ、自動車ではなく鉄道車両である。
日本では1928(昭和3)年に兵庫県で新花屋敷温泉土地が運行したのが最初。戦後にかけて主要6都市で開業しているほか、環境対策で山岳観光地の立山黒部アルペンルートで2社が運行している。しかし、都市部では自家用車の増加に伴い、1972年の横浜市を最後に全廃。山岳観光地でも電気バスへの切り替えで2024年に全廃(予定)され、日本のトロリーバスは姿を消している。
トロリーバス ②トロリー(trolley car =路面電車)を模したレトロ調のバス。「クラシック・トロリー」「アメリカン・トロリー」などと通称されることもある。
ハワイの観光交通として運転されるワイキキトロリーやLeaLeaトロリーが知られるほか、日本でも観光地で使用する特注車体のレトロ調バスが存在する。
とんねる・ばす【トンネルバス】
トンネルバス 富山県の立山トンネルを運行していたバスの通称。立山黒部貫光が、室堂−大観峰間に1971年から運行していたバスは、全線がトンネルの中にあるため、こう呼ばれた。
1996年にトロリーバスに置き換わった。
(画像:立山黒部アルペンルート絵葉書)
バス用語辞典表紙へ
(注1)
村上龍雄(1996)「私の知っているバス達≪いすゞ自動車≫」P.6による。
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80s岩手県のバス“その頃”