関 連 資 料(小論)

マーラー・交響曲第6番への考察

− は じ め に −
 ここでは、マーラーの交響曲について、理論的な側面から考えを深めてみたいと思います。実は、マーラーの交響曲について語ることは、それほど簡単なことではないのです。9曲のそれぞれが個性的で奥が深く、その全てについて述べることは大変むずかしく、膨大な量となり、このホームページの趣旨にもそいません。

 
そこで第6番に着目します。前段としてその周辺を述べ、後段として第6番そのものを主に構成面から考察することとします。なぜなら、第6番はマーラーにおいて画期的な作品であるばかりでなく、現代にまで影響を及ぼす注目すべき交響曲であるからです。関連する他の作品や歴史にもふれながら考えを深めるこの方法により、マーラーの交響曲の全体像をある程度つかもうとします。

 一般の方に もお読みいただきたいので、できるだけ平易な表現を心がけたつもりです。やむなく専門用語を使った部分もありますが、語句を注釈したり、基本的な説明 を行ったりしているので、お許しいただきたいと思います。この小論の原文はもう少し長いのですが、ホームページ用にできるだけ短くしました。第1、第4楽章について集中的に論述し、第2、第3楽章については割愛しました。また、必ずしも学問的な部分ばかりではないことを、ご承知おきください。


 
時代を超え、現代人を癒す音楽はマーラーをおいて他にないというのが、長年の私の持論です。この小論が、読者のマーラーの理解に多少ともお役にたてれば幸いです。
1998年10月11日
平 井 文 和
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−  目 次  −

第一部  第 6 番 の 周 辺


T  グスタフ・マーラー 5.各楽章間の関連
1.ユダヤ人の作曲家 6.マーラーの考え方
  2.マーラーの略歴 Y  創意の跡
U  音楽と民族性 1.精緻で長大な楽曲
1.国民楽派 2.創造的で複雑な形式
2.国民性の影響   3.最終楽章の位置づけ
3.マーラーの音楽とユダヤの民族性 4.起承転結にとらわれない表現
V  ユダヤの人々 Z  要 素
1.ユダヤ民族の歴史の略年表 1.「要素」で構成された組曲
2.ユダヤ人が迫害された理由 2.「進化の樹」
W  マーラーの音楽のふるさと   3.要素の交響
1.マーラーの幼少年時代 4.対の楽想がもたらすもの
2.西洋音楽の流れ [  マーラーの音楽の現代性
3.マーラーの音楽のふるさと 1.マーラーとシェーンベルク
4.マーラーとボヘミア民謡 2.マーラーの音楽の現代性
5.ドビュッシーの批評
X  交 響 曲  話はかわりますが 
1.約束ごと      
2.ソナタ形式
3.第1楽章の重み
4.構成面からの把握





第二部  マーラー・交響曲 第6番


T  第1楽章 U  第4楽章
1.構造図 1.基本的な構成の把握
2.構造図の補足 2.拡張された構成の把握
3.特筆すべきこと 3.「相」の概念による構成の把握
ちょっと立ちどまって おわりに(参考文献)

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