HALF AND HALF JOURNAL
無 意味 な 破 片 無意味な破片
Fragments
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★大陸的にダイナミックな〈ナイト・トレーン〉 ☆ ☆ ☆ Updated 2014.8.26 特派員―12日のNHKニュースによれば、ウクライナ軍はまもなく中心都市ドネツク制圧作戦ですね。 半分半分放送局長―市街戦になるという報道もあったな。正規軍が強いのは当たり前だ。 ナモネ氏―ウクライナ軍の攻撃が予想に反して激しくなる一方だから、マレーシア機墜落現場の調査を妨害するためか、と思ったよ。 大館市民文化会館 放送局長―心配なのは、住民生活が限界に来てるということだよ。 ナモネ氏―食料も水も欠乏してるそうだな。 ☆ 特派員―7月28日付けのリベラシオンによれば、ウクライナ政府の報道官はブラック・ボックスの分析からミサイルの爆発でできた無数の穴によるパンク的な減圧が墜落の原因だと語った。ところが、調査を受けもつオランダ安全委員会は、その情報を確認することも否定することも望まなかった。〈あちこちの情報の断片を公表するよりむしろ何が起こったかについてもっと十分な認識をえるまで待つ〉と言ってる。 アロマ―TBSニュースもそういう報道をのせた。7月29日。 ナモネ氏―ブラック・ボックスはウクライナ政府の手に渡ったのか? 特派員―国際調査団のイギリスが持ち帰って分析してる。 «Nous préférons attendre d’avoir une idée plus complète de ce qui
s’est passé plutôt que de publier des fragments d’information ici et là»,
a déclaré à l’AFP Sara Vernooij, porte-parole du l’OVV. Les boîtes noires du MH17 révèlent une
décompression liée à une «forte explosion» ☆ 特派員―5月、自治権の拡大を要求していたウクライナ東部の住民が投票で独立を決めたら、ウクライナ政府が本格的に武力攻撃した。これは民主主義の政府じゃないな、と特派員は思いましたね。 編集長―そういう武力攻撃が憲法違反でないとしても、内戦が長引けば、政府の実体が疑われるか、実体が危うくなるか、だろうな。 アロマ―暴力で反対派をおとなしくさせるなんて、アンチ・ヒューマニズムよ。先進国としての自尊心がないことにがっかりした。 ナモネ氏―まず自分を統制しなければいけないな。EUとアメリカもだめだ。武力攻撃を止めさせる努力をしなかったから、な。 ☆ ☆ ☆ *ウクライナに見る国家の非情さ A A Night train; Jimmy Smith & Wes
Montgomery 1 NHK 8月12日 9時18分 2 Les
boîtes noires du MH17 révèlent une décompression liée à une «forte explosion» Libération
AFP 28 juillet 2014 à 14:36 >>> 3 TBS 12日09:19 ▼ List 12 安全保障; ウクライナの滅裂な終末 |
★ベースの暗さがいい〈ボヘミア・アフター・ダーク〉[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2014.8.18 編集長―愛宕トンネルは1930年、昭和5年8月開通だ。長さ76.6メートル、幅9メートル、慈恵医科大学のある内堀通りからの一方通行〔1〕。 半分半分放送局長―そこにトンネルを通すことに懐疑的な意見や異様だという批判がウェッブサイトにある。前年に大恐慌がはじまったから、建設会社の救済事業だったかもしれない。 特派員―しかし、裏面がありますね。 きみまち阪 琴音橋とトンネル 2013 放送局長―患者と家族は敏感だな。JOAKや放送関係者は、それで相当痛めつけられたにちがいない。 アロマ―ぞっとする偶然がある。 ナモネ氏―話は変わるが、向かいの神林外科医院の2代目正樹先生は慈恵医科大学卒業だ。 編集長―ぼくが聞いた話では、1956年はるみの心臓手術のストーリーに出るのは納谷医院の先生と榊原教授ですね。そのときから鉄道のトンネルと血管のイメージがつながったけれど、日常生活ではリンクしない。それでノイローゼになったことはないね。 ☆ ナモネ氏―その年の11月テロリストが東京駅で浜口首相の腹に一発弾丸を撃ちこんだ。どこで治療を受けたか、調べてないな ? 特派員―その資料がない。しかし、慈恵医科大学の手術台に乗せられたとしたら? 編集長―どこでもショッキングだ。 ナモネ氏―長谷川一族はその暗殺事件のあと東京から脱出して北秋田に帰った。 編集長―忘れないために同じページに入れていいと思う。 ☆ 放送局長―ところで、予期しなかったことに慈恵医科大学は有栖川宮と関係がある。1882年(明治15)有志共立東京病院が設立されたが、有栖川威仁親王が病院総長だ〔2〕。1887年(明治20)昭憲皇后が総裁になり、慈恵という名を付けて、1921年(大正10)成医会講習所を編入して私立で最初の医科大学になった。財政は皇室資金に頼ったそうだ。 ナモネ氏―場所は同じか? 放送局長―そう、芝区愛宕町二丁目、現在の港区西新橋三丁目。 アロマ―すると、有栖川宮記念公園からスタートして、西新橋で有栖川宮と縁が深い病院にたどりついたわけね。 編集長―有栖川宮と東京放送の関係については話し合ったことがないな? 特派員―ええ、ありませんね。ちょっと待って。有栖川宮威仁(たけひと)は1913年2月どんな病気か明らかでないけど、病死。後継者栽仁(たねひと)王がその5年前虫垂炎の手術で死去していたので、有栖川宮家は廃絶になった〔3〕。そのあと1925年5月東京放送が日本ではじめてのラジオ放送開始。関係がない。 ナモネ氏―愛宕山を選んだのはJOAKの初代総裁後藤新平だろう。南部藩出身の医者で内務省衛生局長、東京市長、南満州鉄道初代総裁。 放送局長―なるほど。そう言えば、大震災後の帝都復興計画も満州帝国の未来図を描いた怪物だ。 アロマ―あんな悪徳医師が電波を自由にあやつるんて、ひどい世の中ね。 編集長―そう、しかし、皇族と華族がラジオ放送の歴史に出ないのは、変だな。映画制作と反対だ。 ☆ アロマ―喫茶店の〈チョコレート〉で何か想い出さないの? 編集長―そのころからチョコレートの記憶の一番古い映像が浮かぶ。新しい食堂ができたあと、大町の銀映という映画館で《明治天皇と日露戦争》を見たときだ。203高地の戦いで日本はロシア軍の機関銃の餌食になり、哀れにも乃木将軍は息子も死なせてしまう。ぼくにはそれが理解できなかった。スクリーンを見ているのは一人だけだった。本当に一人しかいなかった。しかし、そうしていると、しゃれたスカート姿の女がとなりに腰かけてチョコレートを一枚くれた。美人だけれど、誰か分からない。 アロマ―チョコレートは明治ね。 放送局長―まるで映画の中の映像みたいだな。 ☆ ☆ ☆ ☆ V字型の階段の記憶
49 A Bohemia after dark; Ron
Carter 1 西新橋通信 他 2,3
wikipedia 心臓手術のストーリー ▼ List
1 大館大火の関連記事; 長すぎる停電と殺人劇 大館大火の疑惑 神林外科医院 ▼ List 10 はせ川食堂; 大館橋のたもとに食堂がオープンしたころ B 浜口首相 JOAK 満州帝国 ▼ List 1 V字型の階段の記憶; 13ラジオという機械は両刃の剣 14川向こうのソ連軍に対する謀略放送 映画制作 |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.8.9 特派員―1日から3日間の停戦があっけなくぶっつぶれてしまったよ〔1〕。 ナモネ氏―先に攻撃したのはハマスか、それともイスラエルか?しかし、そういう疑問はあまり意味がないな。 アロマ―ぼろ切れを無理に縫い合わせたようなもんね。人道的支援ができなくなる。 特派員―ガザのトンネルがこわいと思ったな。ミサイルの映像を見たら、ビルに突っこんで数秒後に大爆発。それで、ガザの街が巨大な穴だらけになった理由が分かった。 東バイパス 特派員―トンネルはかなり深いところにありますね。写真も映像もなかなか見つからないので、いらいらしたけど、フィガロが写真公開していた。 アロマ―はい。ガザ地区の南にある発掘現場。15mはある。 ナモネ氏―そういうのが街の中に走っているとは、なあ。危険物が国境を越えて行ったら… 特派員―それが問題ですよ。 アロマ―でも、7月8日からイスラエルの作戦がスタートしたけど、犠牲者の数にびっくりした。8月2日で約1600人。民間人が大多数、と聞けば、変なイメージが浮かばない? 特派員―そう、警告を無視して現場にいるんじゃないかな? ナモネ氏―ハマスが警告を無視して、子どもや女たちの犠牲者を生産してるのだ。 特派員―イスラム原理主義の原理ですか、ね? ナモネ氏―何と言っても、キリスト教と戦うためにできた宗教だ。 アロマ―戦う宗教なんて、ね。 [cat willow 2014.8.3] ☆ 特派員―CNNなどの報道によれば、停戦の合意を破った責任はハマスにある。そうアメリカ政府が非難した。 ナモネ氏―アメリカの調査を信じよう。 アロマ―ガザ地区で30日と4日国連が運営する二つの学校が攻撃されて、子どもや避難民に多くの犠牲者が出た。死者26人。国連は、学校が爆撃の標的にならないようにイスラエルに知らせていたそうです〔2〕。 Il a de nouveau accusé le
Hamas de tirer des roquettes sur Israël à
partir d’écoles ou d’hôpitaux,
de se servir des civils comme «boucliers humains» et de «sacrifier» des
enfants. «La tragédie de Gaza, c’est
qu’elle est dirigée par
le Hamas», a-t-il martelé. le Hamas n'accepte pas la prolongation du
cessez-le-feu 編集長―正しい戦争というのはありえないね。どこかでまちがったから最後に戦争になってしまうと考えたい。 特派員―アメリカは気楽な感じですね。 編集長―そう見えるとしたら、歴史の時間がみじかくていいからだろうな。 特派員―しかし、めずらしく同盟国イスラエルを批判して、国務省の報道官が言った。〈武装勢力が付近に隠れている可能性があるというのは空爆を正当化するものではない。〉〔4〕 ナモネ氏―それは、そのとおりだ。他に手段がないか、考えてもよかった。 編集長―イスラエルの攻撃でないと思ってるけれど、そうだとしたら、何か非常に危険な戦争だな。 ナモネ氏―破滅的な世界戦の音が聞こえるよ。 編集長―イスラエルが早く感知して自衛したのかもしれない。 特派員―当然の権利ですね。それは国連憲章に違反していない。 編集長―ハマスはやはりテロ組織だ。パレスチナの政治機関になることに失敗した。 ☆ 特派員―ともかく3日間の停戦のやり直しだけど、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が記者会見でこう言っている〔5〕。〈この作戦は正当化され、脅威に釣り合うものだ。〉 アロマ―それからこう言ってる。〈破壊と死者に対して責任があるのはハマスである。複数の学校と病院からイスラエルにロケットを発射して、市民を〈人間の盾〉として使い、子どもたちを生贄(いけにえ)にした。〉 特派員―BBCニュースにも〈人間の盾〉という言葉がある。 アロマ―〈人間の盾〉なんて、絶対に許されない。 編集長―国家の条件に合わない。絶対に国家の行動じゃないね。 ナモネ氏―逆に言えば、国家としては存在できない極限状況にある。 編集長―といっても、これは思想ですよ。戦いの特殊な方法論が政治の方法論や社会生活の方法論になるというのは、極東の島国で見ることができる。文明的な考え方じゃないね。 特派員―反生命的ですよ。 ☆ ☆ ☆ A All or nothing at all; Frank Sinatra with
Harry James Orchestra
recorded 1939 1 Hamas - Israël : les combats
continuent malgré les annonces de trêve Par lefigaro.fr, Mis à jour le
27/07/2014 à 22:50 2 NHK 8月1日 5時43分 TBS 31日08:49 NHK 8月4日 5時35分 他 3 NHK 8月4日 5時35分 4 TBS
04日08:11 5 Gaza : le Hamas
n'accepte pas la prolongation du cessez-le-feu Libération AFP 6
août 2014 à 21:36 >>> ▼ List 5 WWU;〈人間の盾〉という忌まわしい発想 |
★素直に言えればいい〈私の夢を少し夢に見て〉[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2014.8.7 特派員―映画《恋文裁判》の主演女優角(すみ)梨枝子は、神戸女学院で音楽を学んでいたとき故郷の広島で8月6日運命の犠牲になった。白人のようなマスクの美女で、どういう被害を受けたか、明らかでないけど、それは映画のひそかなメッセージと関係があると思いませんか? ナモネ氏―そういう経験をした女優だとは知らなかった。 大館橋南交差点 特派員―広島の街で知り合ったフランスの女優と日本人の建築家の恋愛映画で、〈あんたはヒロシマを知らない Tu ne sais pas Hiroshima〉というせりふは、理解するのが不可能に近い。 アロマ―でも、理解させる気もないから、白黒の印象が重く残るわね。 編集長―《恋文裁判》を見れば、他の女優の主演ではまずいかどうか、分かると思うね。メッセージというのは化学物質みたいに微妙に変化する。 ☆ アロマ―長谷川編集長は、逗子で岡田英次に偶然会った。それを話してくれないと、ストーリーは絵にならないと思うけど? 放送局長―逗子で会ったというのか? 編集長―何と言うか、な?ジグソー・パズルの絵になればいいんだけど、最初に会ったのは渋谷の東急デパート本店でだった。70年代前半か?歳暮のアルバイトをしてるとき、エスカレーターで上がってきた体格のいい紳士が岡田英次だった。憂鬱な弁護士役が似合う民主主義者。そのときだな、荻原さんから友人の画家に歳暮を贈ってほしいと頼まれたのは… アロマ―そこでもアンダースン・ファミリーが出るの? 編集長―そうだ。事実だから、仕方がないな。それから1991年の11月、フランスに行く前、妹の珠美と一緒にアトリエに行って、ジャニーの遺骨に別れを告げた。オアフ島のパンチボール墓地に埋葬するところだった。アンダーソンさんは車椅子で、何も言わなかったけど、その理由は聞かなかった。しかし、アンダーソンさんは二人にアメリカのタバコをくれた。愛情の印のように思えたね。それから、アエロフロートで出発の前に珠美のコーディネートで逗子から鎌倉まで散歩することにした。フランス行きが心配なのは、ぼくが日本に帰ってくるかどうか、分からない状況だからだった。 放送局長―優しい妹だな。離婚して建築設計の派遣社員をやっていたころだろう、霞ヶ関ビルで?あれでよく橋の設計を手伝わせるな、と思ったもんだ。 アロマ―冗談が好きな設計事務所が多いのよ。 編集長―そうだろうな。ゴールデンハーフのエバちゃんに似てると言われてたから、本当に危なっかしい。それで、逗子駅で降りて古いアーケードの通りを歩いて海岸に向かったけど、ぼくは大学時代に京都で会った女性を想い出していた。あれから一度も会わなかった。そして、名前を忘れていた。 アロマ―名前を忘れるなんて。 編集長―海が見えるところに来ると、自動販売機でジュースを買った。しかし、缶が出ないので、〈あれ、出ないよ〉と言ったら、缶が見えた。思いちがいだった。すると、珠美が右手をまっすぐコンクリートの展望台の前に伸ばして、〈岡田英次〉と声を上げた。サングラスを下げて見ると、展望台の暗い影の中に俳優がいた。柱に背中をもたれて猟犬と一緒に座って。岡田英次は昔とあまり変わらないけれど、そのときの表情は若い女のアクションが理解できないと思ってるようだった。これは今でもときどき、いろんな想像のパレットを開かせる。 特派員―二人の妙なコントが理解できないと思っているんですよ。 放送局長―そんなドラマに参加できるか、と言いたいんだよ、な。 特派員―それで、なぎさホテルには行きましたか? 編集長―存在も知らなかったよ。それから、鎌倉まで歩いた。 ☆ ☆ ☆ ☆ 恋文横丁の暗い記憶 K A Dream a little dream of me; The
Mills Brothers 不思議なリンク ▼ List 1 V字型の階段の記憶;
+2 川連家の存在 |
★甘い香りを幻想的にアレンジした〈ジャスミン〉 ☆ ☆ ☆ Updated 2014.8.1 アロマ―ええ、悲劇的な偶然というのは、うそっぽい。編集長もマレーシア機に接近したウクライナの戦闘機をマークしていた。〈レーダーのトリックじゃないか ?〉ってね。 岩瀬川 茂屋 アロマ―でも、そうあっさりだまされるような頭の鈍いレーダーを使ってるとしたら、それも時代遅れで非現実的だ。そう思っていたら、23日付けのフランスのヌーヴェル・オプセルヴァトゥールにこんな記事〔1〕。ドネツクのマレーシア航空機墜落現場から約25km離れた地点でウクライナの戦闘機2機がプロ・ロシア派の地対空ミサイルで撃墜された。戦闘機はルール・テルミック、直訳すると、熱おとりを発射したが、避けられなかった。 放送局長―なるほど、分かった。おとりの飛行物体を飛ばして、敵のミサイルをそっちに誘導しようというわけだ。そっちに… 特派員―17日そういうルール・テルミックがマレーシア機に向かって飛んでいったら、と仮定すれば、どうかな ?ウクライナ地対空部隊の装置が自動的に動き出す… アロマ―シナリオどおりに、ね。まちがったことにしても、だめよ。言いわけできないわよ。 ☆ 特派員―その問題であいまいな態度を見せてるのがアメリカですね。ロシア空軍参謀本部第1作戦部部長のアンドレイ・カルタポロフ中将はブリーフィングで、マレーシア機が墜落した時刻にアメリカの偵察衛星がウクライナ領域を観測していたと話した。アメリカ政府はそれによる映像を根拠にしてプロ・ロシア派のミサイルが撃墜したと非難したけど、その映像を公表しない。 放送局長―ただしゃべるだけみたいだな? アロマ―ええ、アメリカらしくない。真実のまわりをぐるぐる回ってるだけ。 放送局長―EUもそうだけど、表面的なロシア制裁以外のアクションはおもしろくないはずだ。ウクライナがEUとアメリカの仲間に入りたがっていても、ね、19世紀的なアクションは迷惑なんだ。 特派員―そう思いますね。世界はもう19世紀でも20世紀でもない。 ナモネ氏―1914年6月28日、サラエボのラテン橋たもとでオーストリア皇太子夫妻が2発の銃弾で暗殺された。それが世界を変えた。第1次世界大戦だ。テロリストの幻想的なロマンチシズムが残っているなら、昔話にしなければいけない。 アロマ―ええ、ウクライナ政府はそろそろ残酷な内戦をやめるべきよ。 特派員―そう、分離独立地方を武力でむりやり制圧すれば、そのあとがもっと大変だと思うね。 ☆ ☆ ☆ *ウクライナの滅裂な終末 B A A
Jasmine; Bud Shank
Quintet 1 Deux avions de chasse ukrainiens abattus près du lieu du crash
Par Le Nouvel
Observateur avec AFP Publié
le 23-07-2014 à 14h32 Mis à
jour à 14h34 2 ロシアの声 23 7月 2014 クリミア情勢 |
☆ ☆ ☆
Updated
2014.7.30 アロマ―ヤツェニュク(Arseni Iatseniouk)首相が24日突然辞任を表明した。連立の崩壊が内閣の主導権を妨害するという理由で。〈ロシアの声〉のフランス語版には〈sauve qui peut 各自勝手に逃れよ〉という見出しがあがってる〔1〕。ウクライナ情勢はカオスのようだけど ? 岩瀬川 茂屋 半分半分放送局長―EUは単純にウクライナを後押しするべきではなかったよ。領土問題みたいなエゴイスチックな様相になった。 アロマ―ユーラシア・ゲームと言いたいわね。あの広い大地でサッカー遊びをする民話があって、ストーリーにはまるで時間の感覚がないみたいだった。ボールが惑星だから。 特派員―でも、21世紀だよ。〈ロシアの声〉のフランス語版によれば、連立の崩壊は辞任の公式的な原因でしかないね。内閣の〈いわゆるアンチ・テロリスト作戦〉が首相を辞任に追いこんだという解説がある。いわゆる、というのは〈soi-disant ソワ−ディザン〉つまり、自称とか自分で言うだけで中味が信用できないという悪い意味がある。 放送局長―そう言えば、大雨の影響で東京は広範囲に停電が起きたな。暗いな、と思ったね。 特派員―暗い国の証明ですよ。 アロマ―どこに行くか分からないジョーク。ウクライナの東でマレーシア機が火事に爆弾を投げ入れるようなおかしな墜落をしたけど、その事件がドラマの第2幕じゃないのかなあ ?というのは、日本と海外のマス・メディアは分離独立した東部地方のプロ・ロシア派とロシアに疑惑の目を向けさせた。過激な情報戦になった。 放送局長―ウクライナ政府は安全圏にいたな。 アロマ―誰かウクライナを怪しいと思いましたか ? ナモネ氏―私が読んだかぎり、ロシアだけだ。 特派員―ぼくがざっと見たかぎり、ロシアだけだね。 アロマ―編集長は、〈第三者の謀略かもしれないな〉と言ってた。戦争の序曲が聞こえる思いだった。 [cat willow 2014.7.27] ☆ ナモネ氏―7月22日だったな、青空が見えたのは ? アロマ―ええ、7月22日ロシアが客観的なコントロール手段でとらえたデータのすべてをEUに対して正式に提出した〔2〕。そのニュースで、ウクライナの首相は観念したと思う。 放送局長―説明してほしいな。 アロマ―要点を比較的よくまとめた記事〔2〕。〈データーを調べたロシア軍部からはキエフ当局に対し、多くの疑問が湧き上がった。特に、ウクライナのレーダーはなぜ事件の前日と当日、活動を活発化させたのか、なぜ事件後に活動を止める命令が出されたのか?ウクライナの地対空ミサイル「ブーク」は義勇軍の中隊が掌握するテリトリーの付近にあって、事件の前まで一体何をしていたのか?そして事件後、なぜ即刻退却させられたのだろうか?ウクライナ空軍の攻撃機、Su25は事件発生の直前に、なぜマレーシア航空機に3−5キロメートルの地点まで接近したのだろうか? そしてどうしてキエフ当局はこの事実を否定しているのだろうか?キエフ当局はロシアのこうした問いに、すでに2昼夜も経過しているにもかかわらず、一切回答していない。〉この疑問には、25日ウクライナ軍内部の情報が答えた〔3〕。〈7月17日、地対空部隊の第156支部局が演習実施を指令された。仮想の標的を地対空ミサイルBuk-M1で撃墜するべく一連の行動をとるように、というものだ。〉ドネプロペトロフスクにおける演習のためにSu-25が派遣された。〈要するに、悲劇的な偶然によって、マレーシア航空のボーイング機とSu-25の軌道が一致した。そして一体となって、地上のレーダーに巨大な機影をつくった。その時、装置は自らの判断で、最も長大な敵機に照準を切り替えたのだ。〉情報提供者はこのように語った、とリア・ノーボスチ通信が伝えている。 特派員―ウクライナ空軍の攻撃機がマレーシア機に接近した理由は、何か ?これはまだ明らかでないけど、仮想の標的として飛んでいたように読める。 ナモネ氏―そうすれば、マレーシア航空の旅客機は異常接近に気づいて、北に飛行コースを変えたのかもしれないな。 放送局長―仮想の標的Su-25をミサイルで本当に打ち落とすわけがないだろう。最初から計画的なテロだよ。 ☆ ☆ ☆ *ウクライナの滅裂な終末 A A Sugar lost
in Salt lake city; Jan Garber Orchestra 1 Démission de Iatseniouk :
sauve qui peut Par La
Voix de la Russie 2014_07_26 2 ロシアの声 23 7月 2014 3 ロシアの声 25 7月 2014 クリミア情勢 |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.7.21 アロマ―7月1日、安倍普三首相は憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認するという閣議決定を行ないました。自民党と公明党の密室の合意だけで、国民を無視して平和憲法の解釈を変更したのは恐ろしいことですね。 大館橋 半分半分放送局長―国民、国民、と叫ぶなってんだ。バーゲン・セールの豚肉じゃねえんだ。 ナモネ氏―芝居がかってるよ。7月1日の閣議決定というのは、6月30日夜、中国人捕虜が蜂起した花岡事件に重なる。それをどう考えればいいのか、戸惑ってるところだ。中国侵略は〈国民の命と平和な暮らしを守るため〉でなかったか?日本人を守るという口実で中国人を殺傷したのでなかったか?原子爆弾が落ちるまで、陸軍は数えきれないほど死体を生産したもんだ。 放送局長―国民の概念を聞きたいね。拷問虐殺された小林多喜二は何だったのか? ナモネ氏―〈非国民〉ですよ、米さん。国民の中には数えない。 放送局長―最悪だな。国際人とか世界人とか、言えばいいんだ。 アロマ―そして、国際社会の人々の命と平和な暮らしを守るために、と考えるようにならなければいけない。進歩してないわね。 ☆ 特派員―何と言ってもやはり多喜二虐殺の記憶はずっと敗戦後までスクリーンのように浮かんでいますね? ナモネ氏―そういうことだ。〈国民の命と平和な暮らしを守るため〉…結構ですな。〈国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に〉…大変結構ですな。 放送局長―しかし、少なくとも多喜二は人間だったんじゃないのか? ナモネ氏―それは、政府と自民公明党の人間たちに聞いてもらいたいもんだ。多喜二を人間でないと判断すれば、論理的にそういう扱いをして平気だろう。 放送局長―なるほど、非常に論理的な人たちだ。 特派員―霞ヶ関の法律のエキスパートもびっくりするほどで、ねえ。 放送局長―こんな憲法解釈はヤマタノオロチだよ。 [cat willow 2014.7.1] ☆ 特派員―〈閣議決定では、憲法や法律を変えることはできない。憲法9条によって集団的自衛権が認められないということは全然変わりないのである。〉そう大森政輔元内閣法制局長官は断言していますよ〔2〕。 編集長―何度も話したように憲法はそれを禁じている。行政機関である内閣が決めるべきことではない。73条に〈法律を誠実に執行し、国務を総理すること〉とある。憲法と法律の解釈は国会と裁判所がやるべきことだろう。 特派員―閣議決定は一応国会で承認されましたよ。 編集長―多数決で承認されたら、正しいということになるのか? アロマ―正しいかどうか、というのはテーマになっていなかった。9条と戦うことが本当のねらいよ。 編集長―戦前の歴史を見れば、日本の悪ぶりが際立ってる。集団的自衛権が必要なのは、そんな状況をみずからつくり出すからだろう。 特派員―それは言える。こういう事態が発生したとき、自衛隊が正義の味方として登場するぞ、と例を並べたけど、余計なお世話ですよ。 編集長―帝国時代の精神と考え方を否定して、自衛隊は専守防衛の範囲にとどまるべきだな。本当に国際平和を願うなら、それが一番だ。 ☆ アロマ―新しい世界状況に適応するのは当然だと思うけど、人間も新しくなるべきだわね。 特派員―なかなかおいしい言葉だ。でも、それは希望が持てないよ。 編集長―そうだ。全体的な適合が必要だ。食べものや生活空間から変えなければいけない。 アロマ―あたしが思ってるのは、EUとの戦略的パートナーシップ協定(SPA)のことですよ。日本は人権に関して後進国あつかいで、その協定の人権条項を破ったら、EUは自由貿易協定(FTA)を停止できるから、リベラルには頼りになる協定だけど、国際社会の安全保障のためにEUと共同行動を取るというのは、つまり、EUと集団的自衛の関係に入るのかな? 特派員―タイミングから考えて怪しい。パートナーシップの役割を決めるための枠組みになると言ってるけど、日本の集団的自衛権の行使はお断りかどうか? 編集長―一方的な干渉はまずいよ。主権侵害だ。そういう不安なリンクがあるなら、明文化するべきだ。 特派員―〈民主主義や法の支配といった共通の価値を持つ重要なパートナー〉と歌ってる。 編集長―〈法の支配〉か?人権尊重でも本当の先進国にならなければいけないな。 ☆ ☆ ☆ A One scotch one
bourbon one beer; Amos Milburn 1 NHK 7月1日 17時26分 2 志葉玲 フリージャーナリスト 2014年7月2日 7時0分 yahoo ニュース |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.7.18 アロマ―今日は何の日か、知ってる? 特派員―7.17はロシア革命で皇帝ニコライ2世(Nicholai U)と家族が殺された日。 編集長―大失敗だな。あんな無慈悲なことをやって、どれだけ反感を持たれたか、分からない。 アロマ―世界中の王族が恐怖におびえたでしょうね。 特派員―あれには謎があるらしいね。どこかで読んだけど、な… 大館橋 特派員―1918年7月17日、幽閉されていたエカテリンブルグで家族全員銃殺された。 編集長―絶滅主義だな。アロマが家族の名前を調べて話してくれたのは、いいことだ。 ☆ アロマ―美人は哀れね。悲劇だわ…そう思ってると、皇后アレクサンドラ・フョードロブナの通称アリックスがネオンみたいに光り輝いて、はっとした〔1〕。 特派員―アリックス? アロマ―そう、A-L-I-X。急いで調べた。そうしたら、フランス固有の名前で女性に多い。古代フランス語のアリス(Alis,Aalis)という名前が起源で、A-L-I-C-E.とつづるアリスのヴァリアントだそうよ。 特派員―おもしろい発見だ。ヨーロッパの王族は血縁関係が深いけど、アリックスはどこの生まれ? アロマ―ライン川の東にあるヘッセン(Hessen)大公国。1872年6月6日、大公ルートヴィヒ4世(Ludwig IV)と大公妃アリス・モード・メアリ(Alice Maud Mary)のあいだに生まれた4番目の王女様Victoria Alix。そして、母親のアリスはイギリスのヴィクトリア女王とアルバート公の次女。 編集長―ヴィクトリア女王の娘だって?…いやはや、大変なことだな。 アロマ―ああん、早く〈アリスと有栖川宮〉の続編をやりたいわ。 編集長―じゃあ、〈有栖川宮とアリス〉にしよう。他のは後回しだ。 ☆ ☆ ☆ ☆ 有栖川宮とアリス
a A Thinking and
drinking ; Amos Milburn 1 wikipedia ▼ List
2 有栖川宮の歴史; アリスと有栖川宮 |
☆ ☆ ☆ Updated
2014.7.11 編集長―地方の独裁政治を防ぐために多選禁止条例をつくるべきだな。 特派員―でも、大館市議会はできませんよ。小畑市長の独裁政治だから。 ナモネ氏―昔から多選禁止を言ってるが、無駄だったよ。法律や条例で定めることに否定的な意見が多いのだ。 大町 特派員―ええ、公共の利益に反する自由を、ね。政治家の自由には特別な注意が必要ですよ。 ナモネ氏―それが憲法というもんだ。しかし、ただ内閣総理大臣の任期を規定する条文がない。衆議院総選挙後の内閣総辞職を定めた70条で一般に任期4年、そう解釈されている。首相の権力集中が軍国主義と侵略戦争を加速させたという反省があった。 アロマ―その2倍の任期が適当だと思う。総理大臣の交代が早すぎて、迷惑よ。 編集長―任期を明文化しないところに右翼保守政治のずるさが見え隠れしてるね。総理大臣は保証書がない機械を持って、心配になるときがあるはずだ。保証書をめぐる闇取引が必然的に横行して、政治が不安定になるだろう。 特派員―政治の動きが分かりにくくなりますね。 ナモネ氏―しかし、反対に何度も再選されたら、楽々独裁ができる仕掛けだ。明確に任期を規定する条文がないから、独裁禁止もない。 特派員―解釈次第でどうにでもなる。 ☆ アロマ―地方自冶体には多選禁止条例がないから、ときどき問題になる。民主主義を愛する人たちは首長の自由勝手で少しずつ息苦しい思いをする。自分たちの自由が減ってゆく。知事や市町村長は悪いことをしても、選挙で勝てば幸せいっぱいなのよ。 特派員―ずるい政治を覚えてしまって、ね。自冶体のトップ・リーダーは大統領に近いから、独裁的になりやすいよ。 編集長―一人で行政機関を動かせるというのは、強いな。 特派員―コネクションが広く固くなる。弱みを利用できる。 ナモネ氏―それに第一、田舎では対立できる人間が少ない。 アロマ―多選禁止条例がある自冶体は、全然ないのね。 特派員―政府の見解では憲法上の疑問があるらしいけど、どんなことか、分からない。 編集長―2007年安倍内閣のとき、憲法違反でないと考えを変えたな。そして、自民党は多選禁止を定めた地方自治法改正案を秋の臨時国会に提出することにしたけど、参議院選挙で惨敗して、その話は消えてしまった。要点は、知事と政令市長の連続4期の立候補を禁止。市町村長に関しては自律的に条例で禁止。その理由は、〈住民により身近であるため〉〈国が画一的な規制を〉行なうべきでないということだった。 ナモネ氏―安倍総理大臣はもう一度実現に向けて努力するべきだ。 アロマ―今でも多選禁止条例は憲法違反でないという解釈ならいいけど。 特派員―同じ自民公明連立政権だよ。 編集長―改正案を出す前でも、多選禁止条例の制定は憲法違反でないと安倍内閣が言えば、それでいいはずだ。しかし、現実には全国のどこにも多選禁止条例ができていないというんだから、何かおかしいな。 ☆ ☆ ☆ A Bad bad
whiskey; Amos Milburn 2007年安倍内閣のとき |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.7.5 特派員―大館ケーブルテレビのHPで沼館の旧ゴミ焼却センター前交差点が浸水した写真を見たけど、説明がなかった。あそこは鉄橋のすぐ下流、右岸にある。水はどこから来たと考えていますか? JR花輪線の東側 アロマ―それはあの当時から市民グループが指摘していたことよ。ところが、行政は反対方向に行ってしまった。下内川の流量は長木川とほぼ同じかそれ以上に多いときもあるけど、沼館橋左岸の河川敷に砂利を盛って〈洪水のネック〉をつくった。9日と16日の大雨で河川敷が部分的に崩れた。それだけで済んだのはなぜか ?松木橋下流、左岸の堤防が先に切れてしまったから、沼館橋の水位が下がったのよ。 半分半分放送局長―なるほど。そうでなかったら、突然沼館橋から集落に濁流が襲いかかったな。 ☆ リヴァー・ユートピア代表―8月9日の浸水状況を調査するとき、水路と長木川と下内川の水を怪しいと考えていたね。しかし、歩いてみると、流木もゴミもないので、ゼロから確認した。花輪線の線路わきに住んでる鈴木さんという高齢の人に聞いてみると、〈午前9時半ごろ〉長木川の水が鉄橋前から流れてきて家の中に入ったということだ。これは消防署の水防団の証言と一致したね。霞堤に砂袋を置いた時刻はあいまいだった。水防団は洪水が少し上流のテニスコートの堤防を越えたと話したけど、写真撮影はしていない。そして、この話はテニスコート前の菅原商店の人が否定した。鉄橋前からあふれた水が店の前に上がってきて、〈7時ころ〉には消火栓が水面に沈みかけたということだ。清水5丁目の住宅地が浸水した。 ナモネ氏―用水路はどうだったか? 旧ゴミセンター前交差点の用水路 特派員―あそこの用水路は大通りの左側を通り、清水5丁目の花輪線陸橋の前で直角に曲がり、鉄橋の下に入る。大雨のときは水があふれやすい構造ですね。ところで、下内川の水はその地域に流れたんですか ? リヴァー・ユートピア代表―鈴木さんの話では家の中で水がくるくると渦を巻いたから、下内川の水も流れてきたと思った。しかし、これは現実的でない。花輪線とJR奥羽本線の線路敷地が堤防の役割をしてるから、な。事実、下内川の水は流れてこなかったという証言がある。もう1本の用水路については、何も確実なことがない。 アロマ―沼館の旧ゴミ焼却センター前交差点は橋に上がる手前で、あの地域で一番低いですね。 リヴァー・ユートピア代表―そう、JRの踏切りを横切って交差点を通るけど、大雨で水があふれたとしても、大雨対策がない古い枝線水路で、ふだんの流量はかなり少ない。大通りの水路は幹線だよ。水があふれたら、被害範囲が大きい。 ナモネ氏―線路の南側のあの交差点も沼館だとは思わなかったよ。混乱するはずだ。 放送局長―しかし、水防団が写真撮影しなかったのは怠慢だな。 リヴァー・ユートピア代表―水防団について消防署で聞いたら、消防署員が兼任してるそうだ。 ナモネ氏―水防団長は小畑市長だぞ。 ☆ ☆ ☆ A Taboo; Stan
Kenton and His Orchestra |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.6.28 アロマ―帝国ホテルで8月第11回インペリアル・ジャズというのがあるけど、第一ホテルのファンには割り切れない、ね? ナモネ氏―新橋第一ホテルの戦後の輝かしいジャズ・シーンを知る人たちには、だな。 特派員―出演者にはペギー葉山や北村英二その他歴史的なオールド・スターもいますよ。 ナモネ氏―老舗ホテルの競争も大変だろうが、そういうイベントの開催もフェア・プレイであってほしいもんだ。 アロマ―ナモネ氏はやはり白髪の数だけ甘い。舞台裏はきれいじゃないわよ。 特派員―そう思うね。あれは帝国ホテルの歴史から考えても、変だよ。 ナモネ氏―言われてみれば、確かに、公正な取引で開催してるか、疑問だ。 特派員―直観的に言えば、独占禁止公正取引法に触れていますね。 アロマ―触れるなんて、最低ね。 ナモネ氏―ニュースで見たが、6月オープンした虎ノ門ヒルズの最上階52階のホテル、1泊100万円。あんな常識外れが堂々とまかり通っていいのか? 特派員―よく言ってくれました。絶対にまかり通るべきじゃありませんよ。 アロマ―マサカリ通るなんて、何なの? ナモネ氏―そりゃあ、金太郎さんの行進だ。 特派員―まさか… [cat willow 2014.6.21] ☆ アロマ―フランス語の〈massacre マサクル〉は大虐殺っていう意味。 特派員―起源はインドだね。日本に来て、マサカリとか〈まさか〉という言葉に変化したと思う。 ナモネ氏―あのホテルは幻のマッカーサー道路の真上に建てられたから、マサカリを打ちこんだ形だ。呪いのメッセージだと思った人がいるかもしれないな。 ホテル 編集長―いや、普通のビルだったよ。西新橋にいくつかあった。屋上に〈森ビル〉という大きな青い色のサイン。急成長した会社だ。 半分半分放送局長―六本木ヒルズが完成してテレビ朝日が入った、な? 編集長―別に不安は感じなかったね。ただ、ヒルズの〈ヒル〉が気になった。 アロマ―あのイメージは、どうにかならないの?ねばっこい黒い傷みたいな生きもの… 放送局長―そうそう、あそこはたしかに丘の上だけど、感覚的には平地だよ。 ☆ 特派員―ところで、1泊100万円のホテルの話ですけど、信じますか? 編集長―かなり現実的だと思うね。どんな人間が宿泊するか、ということよりもホテルあるいは関連組織の営業の仕方が問題だ。一晩で100万円もうかるなら、何が何でも客を呼びこもうと活動するだろう?法律と慣習が無視されやすい錬金術的な商売だと言っていい。 放送局長―当然、裏で汚い金が動く、ねえ。 ナモネ氏―公務員が役所の金で豪遊するというああいうニュースのパターンだな。 特派員―ええ、それは1996年にはじまった秋田県の公費悪用事件で続々と明るみに出ましたね。一番推理小説的なストーリーだと思ったケースが、あれです。職員が秋田空港から羽田空港に飛んで日帰りで帰ってきた…宿泊しなかったと思うけど、いずれにしても、旅費を使う目的が不明だった。金がどこにどう流れるか想像したら、と編集長が言うので、小説を書くように主人公を追跡してみると、航空会社の利益になる。1泊していれば、ホテルの利益になる。食事したら、レストランの利益になる…エトセトラ。 放送局長―飛行機の中で悪いことをやるというような行動だ。記号論的なおもしろさがあるよ、な? 編集長―そうだな。指示記号とメッセージ(指示内容)が密着してる。旅費を使うことが本当の目的なんだ。 放送局長―金しか見えない奴が、テロ組織が考えることだ。 新商売施設 ナモネ氏―ホテルには怪しい話が付きものだ。本当は真に受けないほうがいいんだが。 特派員―でも、大館市街地にホテルが立ち並ぶと、空気がひんやりしますよ。最近、長倉町のホテルのとなりにある和風建築の店の表示を何気なく見たら、〈風樹花伝〉と書いてる。 放送局長―和風料理屋か?高いだろうな? 編集長―集金装置だろう。 ナモネ氏―去年開業したが、店とは言えない新商売だ。 特派員―ええ、びっくりしましたね。インターネットでサーチしたら、葬儀屋の通夜のための宿泊施設。棺桶を置いて、総額46万円ですよ。 編集長―まさか。精神の虐殺だ。 ナモネ氏―繁華街の中に、だ。 放送局長―生と死を区別できないんだよ、な。 ナモネ氏―そうだ。分別がない人たちだ。 特派員―ええ、境界があいまいになってきましたね。新しい都市の創造のつもりですか、ね? アロマ―市民社会はどうなるの? 編集長―そう。やはり小畑市長の責任問題だな。 ☆ ☆ ☆ A Dear Old
Stockholm; Scott Hamilton and
Scandinavian Five 公費悪用事件 新橋 ▼ List 1 V字型の階段の記憶; 42 東宝映画の新橋第一ホテル 43 第一ホテルで憲法草案とスウィング・ジャズ |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.6.20 アロマ―広尾タワーズはタワーがないのに、そういう名前。不思議に思いませんか? 大館新橋 半分半分放送局長―アンダースン・ファミリーと知り合ったころか? 編集長―そう言ってもいいな。東京タワーを連想したら、すぐ北にある愛宕山の最初のラジオ放送局東京放送(JOAK)につながった。あの丘の東には新橋の街が広がってる。 アロマ―新橋? 放送局長―今年の春、虎ノ門と新橋のあいだのマッカーサー道路が開通したよ、な? 編集長―そう、あの近くに日本農民新聞社という業界向けの小さい新聞社があって、ね、記者見習いで数か月地下鉄で通ったことがあるんだ。千代田線の霞ヶ関駅で降りて飯野ビルの地下街を通るけど、千代田食堂という大衆食堂が何か妙に気を引いた。時代錯誤的に提灯とセルロイドの桜を飾り、飯野ビルができる前から虎ノ門にあったような雰囲気なんだ。ぼくは、そんなインテリアを見て食堂の前を歩いたね。懐かしさを感じたわけじゃない。 放送局長―一種のデジャ-ヴュ(既視感)だ。 編集長―ぼくは、そう思わない。あるときアトリエで荻原さんと構図について話をしたら、構図は白黒にしてみると分かりやすいと言った。そのころ荻原さんは東海大学で絵の講師をしていた。それから、何かいいな、と思ったとき視野の中で何が気に入ってるのか知るためには枠を動かしてみればいいと経験的に話した。千代田食堂の前を通りすぎるとき、目に映る構図を注意して見れば、何か分かったかもしれない。 アロマ―目に映る構図…構図のデジャ-ヴュ。ヨーロッパの感覚だわ。 編集長―ところが、千代田という名前にも疑問符をつけなければいけない。敗戦後の財閥解体で三菱銀行は一時千代田銀行と名前を変えた。2000年の夏亡くなる前に父から姉の房子が三菱銀行に勤めていたと聞いたあと、偶然分かったことだ。 ☆ 編集長―それから、〈チョコレート〉の謎。飯野ビルから地上に出て交差点を渡ると、内堀通りの北側にクラシックなデザインの喫茶店があった。気になったのは、広いガラス窓に張ってる手描きの〈チョコレート〉という文字だった。喫茶店のメニューにチョコレートがあるのはナンセンスだと思った。 放送局長―喫茶店の〈チョコレート〉っていうのはココアのことだよ。古い呼び方だな。 編集長―それを知ってたら、な。おかしいのは、チョコレート・マニアなのに、一度もその店に入って〈チョコレート〉を注文しようとしなかったことだ。その〈チョコレート〉はむしろ敬遠させたね。 放送局長―ウクライナのチョコレート大統領みたいなもんだ。 ナモネ氏―終戦後の新橋の話にかかわることでないか? アロマ―いろいろチョコレートのネットワークをたどってみればいいのよ。 特派員―アメリカのチョコレートじゃないのかな? 編集長―何か表現的だったよ。それを見て、西新橋にある農民新聞社の小さいビルに行く。記者見習いは雑役ばかりだけれど、霞ヶ関を回ったりして退屈しなかったね。農林省の地下に終戦後の闇市のような光景を見たときは、感動したよ。白黒フィルムだった。非常に安くておいしい食堂があった。3番目のミステリーは、いつものように森ビルの食堂で昼飯を食べたあと、好奇心を起こして愛宕山方面に散歩すると、通りの反対側に古いトンネルが見えたことだね。愛宕山の下を通りぬける道路だ。幻影みたいだったな。 放送局長―放送博物館が上にある。幻覚製造装置だよ。 アロマ―愛宕トンネルを通ったの? 編集長―いや、その気にならなかったな。ただトンネルを見て、内堀通りの新橋側にある慈恵医科大学の重厚な建物を見て帰った。 放送局長―これでスタート地点にリンクしたな、二つの東京放送のドラマに… ☆ ☆ ☆ ☆ V字型の階段の記憶 48 A Imagination
; Dean Martin 新橋の終戦後の歴史 ▼ List 1 V字型の階段の記憶; 42 東宝映画の新橋第一ホテル 43 第一ホテルで憲法草案とスウィング・ジャズ |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.6.16 特派員―酒井社長が県から退任するように言われたと打ち明けた。それも去年のことですよ。 ナモネ氏―そんな会社は信用できない。乗客が減る一方だよ。 市役所前のバス・ターミナル乗り場 特派員―内陸鉄道はあぶないな。 ナモネ氏―昔の国鉄阿仁合線のように大館駅から直通で行ければいいんだが。 アロマ―それは前に言ったわよ。国の政治路線が歪み放題だから、もう何でもみんなひっくり返ってしまう。 ナモネ氏―限界だな。無気力にされてしまうよ。あのころは楽しかったもんだ。 特派員―あのころは…ねえ。国や自冶体がいい気になって何にでも手を出すから、おかしくなったんじゃないか? ナモネ氏―あのころは本当に楽しかったもんだ。 [cat willow 2014.5.9] ☆ 特派員―やあ、ナモネ氏、ローズガーデンで瞑想ですか? ナモネ氏―そう見えるか?ありがたい。小雨の中で庭を散歩していたら、ナニワノバラがあったよ。玄関前の小橋から見える。ほら、な。 特派員―本当だ。壁を蔽ってる。 ナモネ氏―長木川のナニワノバラは上流から流れ着いたバラだが、あれはわざわざ植えたバラだ。バラの百貨店だな。 特派員―浮世離れした優雅な気分ですね。 ナモネ氏―しかし、通りに並べた旗は何だ?黄色の地に赤い色で〈バラまつり〉… 特派員―最近流行のアート。賞がもらえるとかいううわさがありますよ。 ナモネ氏―観光協会がもらうのか?会長の石田雄一は北鹿新聞社の取締役だそうだが、取締りの仕事は全然やらないぞ。 特派員―ナモネ氏のように批判できる市民がもっといればいいんですけど、ね。第一、無気力ですよ。 ナモネ氏―特派員は元気の見本みたいな生きものだが… 特派員―今、市役所に行ってきたんですけど、やはりそんな疑問を持ってる感じの顔がありましたね。 ナモネ氏―何か、おもしろい話を聞いたな? 特派員―駅前再開発計画で、ね。これはあとの楽しみ。アートの楽しみ。 [cat willow 2014.6.11] ☆ アロマ―内陸鉄道の社長の後任がJTBから来ることに決まった。営業部長佐々木琢郎は観光事情に詳しいというのが理由だけど…? ナモネ氏―それは当然だ。JTBのおかげ様路線だな。 半分半分放送局長―それで、駅前再開発計画のおもしろい話とはどういう内容なんだ? 特派員―きのう11日大館市役所で中心街区再生推進会議の最終案について駅前再開発計画の詳細な資料を求めたら、企画調整課の安保課長が公表した最終案のコピーを見せて、〈具体化はこれから。最終案はただ方向性を示しただけで、可能性を調査する〉と答えた。 放送局長―方向性というのは? ナモネ氏―〈駅前広場を基点とした賑わいの創出、観光交流の促進〉とある。〈陸上交通の結節点〉として再構築するようだ。 放送局長―最終案を読んでも、おもしろくないね。賑わいのある街をつくるなんてことは、どこの都市でも花火を打ち上げて、失敗だ。 編集長―どういう種類のにぎわいか、まず第一にイメージを考えるべきじゃないか?交通機関のターミナルというのは、それだけで一番人が集まるにぎやかな空間だよ。 アロマ―賛成。第一にイメージを考えたい。 ☆ 特派員―悪くないけど、問題なのは計画を実現するための予算規模ですね。安保課長に聞いたら、一般財源で県2億、市2億、国の補助2億、計6億円。 ナモネ氏―県を先に言ったのは、県の事業ということか? 特派員―大館市の事業ですよ。 編集長―県知事が承認しなければ、スタートできないから、そういう言い方をしたんだろう。 放送局長―6億円でどんな創造ができるか、なあ? 特派員―市営アパート一棟建設して、終わり。 編集長―最終案にあるように大館駅からドームまで小坂鉄道をスクラップにして、アスファルトを敷いて、終わり。 アロマ―たったそれだけ?いやあ、ね。 ナモネ氏―国際興業の秋北バスとタクシーのために、だ。 編集長―去年10月、秋北バスは市役所前のバス・ターミナルを勝手に閉鎖して冬の寒空の下に市民を追い出した。公共交通機関としての自覚がない。 ナモネ氏―太田吉信社長はその説明責任があると思ってはいないようだな。 特派員―補助金だけは当たり前のようにもらって。 放送局長―なるほど。それで市民の協力をえられると期待するのは、ちょっとどうかしてる。 ☆ ☆ ☆ □ 旅の雑貨屋 16 A Blue river; Jack Teagarden and His Orchestra |
★ラテンのスタンダード〈タブー〉をジャズにアレンジすると? [A] ☆ ☆ ☆ Updated 2014.6.3 特派員―憲法9条の解釈を変えて集団的自衛ができるようにする…そう安倍内閣がずるいことを考えていますね。 アトリエの庭 編集長―解釈の幅にも限度がある。 半分半分放送局長―限度を越えれば、パール・ハーバーだ。 編集長―憲法9条の改正がむずかしいと判断したから、解釈でごまかそうというわけだろう。いつもそういう手法だ。武力や戦争の定義なども狂って、矛盾だらけの国だ。 特派員―集団的自衛権というのは、現実的には同盟国アメリカが攻撃されたら、アメリカを武力で支援できるということらしいけど、そのために地球上のどこでも日の丸が火を噴くとしたら?日本の防衛に限定しなければいけない。 編集長―安全保障条約の範囲内で、だろう? 特派員―極東だけで、とは安倍首相は言ってませんよ。 放送局長―極東がどこなのかも分かってない。 ☆ アロマ―集団的自衛権とは何なのか、あたしには分からない。 特派員―日本政府の解釈によれば、〈自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利〉ということだよ。 アロマ―同盟国アメリカ以外の国でもいいの? 編集長―まさか、な。しかし、安全保障条約のような条約を結べば、その国を攻撃する敵を叩かなけなければならないから、こういうのは第三国の安全を脅かす。 ナモネ氏―密約がないか、と疑心暗鬼になる。国際関係にとって悪いことだ。 アロマ―憲法9条には〈武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する〉とある。交戦権を認めないとも定めてる。 編集長―国際紛争を解決するのが目的だから、集団的自衛権は明らかに憲法違反だということになるね。 放送局長―歴史を見れば、解決というのは戦争で勝つということだ。 ナモネ氏―そう言えば、上海事変の解決が世界戦だった。 特派員―国際紛争に発展する前に争いをストップさせるためなら、集団的自衛権は抑止力があると思う。 編集長―日本は国連憲章の自衛権が認められていても、交戦権というのはないよ。交戦権の定義もどこにあるか、分からないけれど。 放送局長―自衛隊の存在は抑止力か? ナモネ氏―ともかく、内閣と国会だけで集団的自衛権の行使容認を決めてもらいたくない。国民投票にかけるべきだよ。 ☆ ☆ ☆ A Taboo; Stan Kenton and His Orchestra |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.5.28 特派員―H2Aロケットが種子島宇宙センターから24日打ち上げられて成功したそうですよ。地震や台風などの被害状況などを調べる観測衛星〈だいち2号〉は、報道を見ると、まるで救世主のように思われています。 長木川公園 アロマ―そして、結果を調べるのよ。役割についてあとの半分しか言ってない。 特派員―何年か前、フランスのマス・メディアは日本の宇宙衛星が〈頭の上にある〉と警戒してた。これは想い出さなければいけないことだね。 アロマ―そうよ。洪水やその他の自然災害から人と生物などを守るには、もっと大事なことがある。宇宙衛星は金を捨てるようなもんよ。 放送局長―そう言えば、日本の宇宙飛行士がアメリカやロシアのロケットに乗って宇宙ステーションに行ったりする時代だな。あれに日本はどれくらい金を払ってるのか、知ってる? 特派員―さあ、相当な金額でしょうね、トレーニングから宇宙ステーションで日の丸を見せて帰ってくるまで? 放送局長―よくやるもんだ。ああいう芸は何の役にも立たないことが分かればいいんだが、ね。 特派員―一体感のためになるらしいですよ。 アロマ―それで、よさこい踊りも今や国民的な文化だわよ。 ☆ ☆ ☆ A Love me
or leave me; Benny Goodman and
His Orchestra |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.5.25 特派員―《恋文裁判》という映画も好奇心を引きますよ。原作小糸のぶ、監督中村登で、1951年松竹の製作〔1〕。映画《恋文》より2年早い。そして、舞台は恋文横丁でない。
特派員―主演はミス広島の角(すみ)梨枝子と岡田英次。美しい女の先生洋子が絵の教師に宛てたラブ・レターが廊下に落ちていた。しかし、それは誰かのいたずらだった。女の先生は、女学生たちの心情を知る必要を感じて、〈一番好きな人に出す手紙〉という題で作文を書かせた。恋文を書かせたんですよ。 放送局長―なるほど。恋文コンテストの原案みたいなストーリーだ。それで? 特派員―よくあることだけど、女学生たちのラブ・レターはどれもこれも現実でなかった。夢想だということが分かった。女の先生は最後に白紙のラブ・レターを見た。それを出した女学生は、洋子先生と絵の教師を結びつけようとして偽の恋文を書いた本人だった。これはその年デヴューした岸恵子が演じたかもしれない。しゃれた恋愛劇だけど、裁判を付けるのは変ですね。 編集長―大げさだな。しかし、意外に現実的だよ。 アロマ―誰かに向けたシャドー・メッセージの匂い。 ☆ ナモネ氏―女の先生が恋文を書かせるという発想が風変わりだ。アメリカ人へのラブ・レター翻訳横丁でヒントを拾ったのか? 編集長―しかし、翻訳がないな。 放送局長―その横丁が関係しないというのも考えさせる。しかし、そういう題名の映画の宣伝を見れば、人は渋谷のラブ・レター翻訳横丁のお話でラブ・レターが裁判に発展する映画だと思うんじゃないか? 特派員―ええ、それが普通ですよ。 ナモネ氏―自然だ。日本人の男は、特に右翼はあの関係がおもしろくなかった。 アロマ―ラブ・レターに書いてあることが問題になったんじゃない? 編集長―敗戦後の、それも東京国際軍事裁判で戦争犯罪を裁かれた国だから、ありえたかもしれないな。たとえば、戦争中の秘密に触れるようなことだ。 特派員―核心に近づいてきましたね。特派員が映画の題名に疑問を感じて調べたら、原作者の小糸のぶのデヴューはアメリカを第2次世界大戦に引きずりこんだ1941年。国民映画脚本募集というイベントに応募して〈母子草〉が一席入選〔2〕。主催はあの内閣情報局ですよ。 ☆ ナモネ氏―小糸はおそらく内閣情報局の仕事を請け負っていたな。そして、敗戦後のある日ふたたび旧内閣情報局から仕事を頼まれた。心理戦や謀略のために小説を書いたのだ。 特派員―それが《恋文裁判》 編集長―ポイントは、本人が書いたのではないラブ・レターだ。渋谷の裏通りでは代書屋が日本語を英語に翻訳して送る。《恋文裁判》では女学生が女の先生と絵の教師を結びつけるために女の先生のふりをして偽のラブ・レターを書く。情報局がやっていたようなことだ。 放送局長―得意の作文だな。 ナモネ氏―悲喜劇だよ。 アロマ―何でもいいけど、《恋文裁判》の巨大なポスターなんか見たら、シャドー・メッセージの効果は十分あるわね。米放送局長だったら、そういう映画を見に行きますか? 放送局長―その返事は手紙で送りますよ。 ☆ ☆ ☆ A No more
blues ; Louis Bellson and His Orchestra 1 Movie
walk 2 wikipedia 内閣情報局 ▼ List
1 敗戦後劇場; 〈リンゴの唄〉の秘密 〈リンゴの唄の秘密〉をめぐる対話 |
☆ ☆ ☆ Updated 2014.5.15 きみまち阪 琴音橋 特派員―それで恋文コンテストというイベントがはじまった。1994年から2004年まで。なぜか10年で終わりでしたね。恋文横丁とリンクがあるような話は聞いてませんよ。 放送局長―しかし、和歌を恋文と言いかえて大ヒットだよ。恋文を待つ、というロマンチックなドラマに仕立てて、女心をとろかせた。 ナモネ氏―それは本当だ。ロマンチックだと思ったもんだ。丸岡一直町長が考えたことだろう。秋田さきがけ新報の部長だった人だ。戦後生まれで40才を越えたばかりだった。 アロマ―恋文コンテストの人気は全国的だったわ。 編集長―こっちは、それから、明治天皇とラブ・レターの関係が気になった。丸岡町長は終戦後の恋文横丁からそう名づけたのかな? ナモネ氏―まさか、なあ。 ☆ 放送局長―恋文横丁は誰かが仕組んだことだよ。 特派員―霊魂がシナリオを書いたと思ってるんじゃないでしょうね? ナモネ氏―山本嘉次郎監督の映画セットでないか? 編集長―映画セットだな。あの映画監督の地図では渋谷ときみまち阪は非常に近い。 ナモネ氏―待つというのは人間のドラマだ。 放送局長―映画セットかそうでないか、別にして、恋文横丁を舞台にした映画《恋文》とあの《野良犬》という映画を制作したのは新東宝なんだ。 編集長―それはもう少し聞いてみたいな。 放送局長―東宝争議で組合にも経営者側にもつかない立場の大河内伝次郎その他10人のトップ・スターが新東宝映画製作所を創立した〔1〕。活動が不可能になった山本嘉次郎と黒沢明など監督は映画芸術協会を設立して、新東宝と提携した。その一つが1949年製作の《野良犬》だ。黒沢明監督。菊島隆三との共同シナリオ。山本嘉次郎は参加していない。映画《恋文》は、丹羽文雄が1953年朝日新聞に連載した小説の映画化で、新東宝が同じ年に製作した。これには山本嘉次郎の名前が出ない。監督田中絹代。主演は森雅之、加島晴美。 特派員―《恋文》のストーリーは別にいいですよ。 アロマ―でも、ナモネ氏も見たことがない映画だけど、恋文横丁のドラマはおもしろい〔2〕。戦地帰りの主人公が最愛の女の居場所を探しながら渋谷でラブ・レターの翻訳で生活していると、5年後そこに来たのが最愛の女道子。別れたアメリカの軍人に手紙を送るために。 編集長―そうか、恋文横丁で再会のロマンスというのは悪くないね。 ナモネ氏―手紙を翻訳してやったのか? アロマ―ありえない。でも、小説を読んでみようと思ったら、出版されてないのよ。ショック。 編集長―朝日新聞が著作権を持ってるから、だろう。 放送局長―あの小説は大きな反響を呼んだらしくて、それまでのすずらん横丁が恋文横丁(Love letter lane)という名前になった。小説の映画化も非常に早い。だめな作品じゃないよ、な。誰でも予期するような悲運なドラマだけど。 ナモネ氏―5年後は長い。長すぎる。 アロマ―Story or history? ☆ ☆ ☆ A All the
way; Billie Holiday 1 wikipedia 2 weblio 映画情報 明治天皇ときみまち阪 ▼ List 11 仮面について ギャルリー;4 手紙と料理 渋谷 きみまち阪 《野良犬》 ▼ List 8 歴史 大館と米代川流域; ハチ公ストーリー ▼ List 11 仮面について ギャルリー; 5 綴子と手紙 ▼ List 1 敗戦後劇場; 映画監督のメッセージ 東宝争議 ▼ List 1 V字型の階段の記憶; 47 映画よりも映画的な東宝ストーリー |
★〈グレン・アイランド・スペシャル〉ってはじめて聞いた[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2014.5.5 アロマ―日本最西端の与那国島に自衛隊駐屯基地をつくるというニュース〔1〕。 半分半分放送局長―今さらそんなことをやって、どうするのか? 特派員―何もやらないよりいい、ということじゃないのかな?無人島を守るために? アロマ―最近は東シナ海も静かになったな、と思ってたら、大変ね。 ドーナッツ店 特派員―平然としてる日本人がいるとしたら、こわい国だな。敗戦直後の人間らしさを取りもどさなければいけない。 ナモネ氏―私は、そういう苦い罪悪感は2度味わったもんだ。花岡事件と敗戦後に知った戦争の真実で、な。しかし、日本と中国の政治的関係にとって不運なことに、と言うと、悪いが、中国は共産党の国になった。右翼には都合のいい面もあった。何と言っても、将来が大事だ。戦争犯罪がぼやけてしまったもんだ。 放送局長―それで中国が賠償請求を放棄したのは失敗だ。日本人は、もう戦後は終わったという気分になった。 ☆ 特派員―尖閣諸島の領有権について、イギリスは日本の主張には疑問が残ると考えていた。28日付けの共同通信によれば、1971年8月イギリス大使館はこんなの報告書を本国に送っていた〔3〕。〈「尖閣諸島は琉球の一部とも、地理的に近接する台湾の一部ともみなすこともできる」〉〈尖閣が琉球であれば「日本の領有権は揺るがない」が、サンフランシスコ平和条約で日本が失った台湾の一部であれば「確固とした日本政府の立場とは裏腹に、その主張には疑問が残る」と報告した。〉ところで、〈尖閣について日本は、他国の支配の痕跡がないことを確認した上で1895年1月に編入したと主張。しかし、 文書 はこの経緯について「確認は不可能」とした。さらに「日本は(1895年4月の下関条約による)台湾領有後に尖閣に興味を持った可能性がある」との見方を示した。〉 放送局長―日清戦争で中国から奪い取ったのが台湾だよ。尖閣諸島が台湾の一部なら、植民地だ。サンフランシスコ平和条約で領有権がなくなった。 編集長―サンフランシスコ平和条約で日本の領土は北海道、本州、四国、九州とあとで決定される小さい島々にかぎられた〔4〕。沖縄は例外的だが、その島々にふくまれていた。尖閣諸島に関しては歴史的に見れば、台湾の一部だった。 放送局長―そこでも政治的に強いほうの意見が勝つ。多数派が勝つ。イギリスは香港を借りていたから、逃げたな。 アロマ―弱い人たちが勝つのは民主主義の世界だけね。 特派員―クリミア半島を見れば、分かること。ウクライナ議会のクーデターには賛成できない。 編集長―そう、何と言っても、民主主義でなければ、だめだな。 ナモネ氏―私は、米放送局長の占いを頼りにしてるよ。 ☆ 特派員―尖閣諸島をめぐる中国との関係については、来日したオバマ大統領がこんな適確なアドバイスをしましたよ〔5〕。東洋経済インターネット版から引用すると、〈安倍首相との議論において、私が強調したのは、この問題を平和的に解決するということの重要性だ。状況をエスカレートさせるのではなく、発言を抑制し続け、挑発的な行動を避けることだ。どのように日本と中国がお互いに協力をしていくことができるかを決めるべきだ。〉似たようなことだけど、こういう言い方でけりをつけてる。〈この問題について、対話をせずに、事態がエスカレートし続けることは重大な間違いだということだ。日本と中国は信頼醸成措置を取るべきだ。そして、できる限りのことを外交的に、私たちも協力していきたいと思っている。〉 ナモネ氏―なるほど。安心した。 放送局長―できる限りのことだよ、な。 特派員―できないこともできなければならない、とは考えてませんね。 編集長―スシと酒に負けなくてよかったよ。安全保障条約には民主主義を守るという条件があることを忘れるべきじゃない。基本的なことだ。 アロマ―HHJがいつも言ってることよ。 ☆ ☆ ☆ A Glenn island
special; Glenn Miller Orchestra 1 TBS系JNN 4月20日(日)18時17分 2 習近平国家主席がドイツで日本の残酷さを宣伝 cat willow 3 共同通信 2014/04/28 15:12 4 釣魚諸島---歴史を正しく保存しようとする熱意に賛成 cat willow 5 高橋浩祐 ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー東京特派員 2014年04月28日 東洋経済 |