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            小 布 施

 精進料理と般若湯でよい気分になってバスに揺られると,瞼がついついくっついて来る。
ガイドさんもそのあたりをすばやく察知してしばらく”案内”をお休みにしましょうと言ってくれる。あとで聞いたのだが”わたし”と”おばあちゃん(妻のこと)”は,心地よい鼾をかいていたとのことであったが,とにかく目を覚ましたら,もうバスは,小布施の手前まで来ていた。
 ガイドさんが小布施のことをいろいろ話してくれる。
 栗鹿の子で有名な北信濃・小布施町,近年は観光にも力を入れていて,四季を問わず全国からたくさんの観光客が集まってくるそうだ。町内には美術館が点在し,一般家庭の庭を開放するオープンガーデンなども行われ文化の香りがする町である。小布施銘菓・栗菓子の専門店では栗おこわなどが味わえるグルメの町でもある。
 このミニ・バスツアーでは北斎館高井鴻山記念館を見学する。以前は岩松院もコースに入っていたそうだが今回は行かない。
 北斎館と鴻山記念館を見学して,あとは各自自由見学,わたしは小布施堂の酒蔵,工場内を通って表通りに出て,桝一市村酒造場のショップに入る,ガイドさんが宣伝していた,お酒”鴻山”はえらく高価なので買わずにバスに戻る。

小布施町観光ガイドのウェブサイトは,ここです。

             
【北斎館】
 晩年,小布施をこよなく愛した浮世絵師・葛飾北斎の美術館.。
彼の肉筆画・画稿・書簡などが展示されている。
驚くのが86歳の時に描いたという,祭り屋台の『龍と鳳凰』,男波・女波と称される『怒濤』の二枚の天井絵である。大したパワーだ,江戸からはるばる小布施まで来たのが80歳を過ぎてからだというから更に驚く。
 左下の写真は,北斎館へのアプローチに敷き詰められている”栗の木口”,さすが栗菓子の本場と感心した。

 北斎館の展示品が見られるウェブサイトはここ


翛然楼,碧漪軒外観

 
   翛然楼二階の書斎     
【鴻山記念館】
 江戸中期に建てられた鴻山の邸宅や当時使われていた文庫蔵や穀蔵をみる。
 翛然楼(ゆうぜんろう)は,現在外装を修復工事中(左の写真はパンフレットより)。
 文庫蔵には鴻山揮毫の幟旗,珍しい竹製の一絃琴や書画・印章などが展示されている,ここから狭いかつ急な階段を上がり翛然楼の2階へ。鴻山が書斎として使用した部屋で北斎をはじめとする文人墨客や幕末志士と語りあったところだという京風建築のからくり造りに興味。
 穀蔵・屋台庫には妖怪山水画,鴻山の師・知友関係の軸物,鴻山と北斎の関係を伝える資料や北斎の画稿が展示されていた。北斎の下絵をもとに鴻山が描いた極彩色の四曲屏風「象と唐人図」はみもの

 高井鴻山(1806~1883)は15才から16年間京都や江戸へ遊学し,各界の第一人者から多彩な学問や芸術を学び様々な人々との交流を深めたという。高井家当主になってからは佐久間象山など有名な思想家や文人たちと交流し,なかでも江戸から葛飾北斎を招き親交を深めたことが有名。

 鴻山なくしては小布施に北斎の作品は残らなかっただろうし,たくさんの人々が訪れる今の小布施の地域文化の形成もあり得なかったことと思う。
   【小布施のメインストリート】

 通りには竹風堂や小布施堂などおなじみの栗菓子店,造り酒屋が並んでちょっとレトロな雰囲気。

 竹風堂のウェブサイトはここです。
 小布施堂のウェブサイトはここです。
【メインストリート(R403)から北斎館へ通じる道】
 
 左手は桝一酒造の酒蔵。右側も蔵を利用した和食レストラン,土産店などが連なる。
      【 鴻 山 】
 
 高井鴻山が江戸末期に営んでいた桝一酒造ではいろいろなお酒を造っている。
 写真は大吟醸純米生酒,辛口だが芳醇なお酒,たったの500mlしか入らないサイダー瓶のような容器で2625円。
高~井ね!

 竹風堂で栗きんとんほかを買い込んで,バスに戻ってきた妻がお酒も買いたいというので,皆を待たせることになったが,再度枡一酒造のショップに戻り,くだんの大吟醸純米生酒ほか2本を購める。これで酒ビンが計3本,またまた荷物が重くなる,かばんではなくリュックにしたのが正解であった。
 およそ1時間半滞在の小布施をあとにして,長野駅前メトロポリタンホテル着16時過ぎ。
新幹線開業後の長野駅はすっかり変わっていた。40年も昔のこと,上野から夜行列車で着いて朝靄に煙る善光寺を模したあの駅舎の静かなたたずまいが強く印象に残っている,もうあの姿が見られないのが残念である。
 わたし達男ども3人は,駅ビルの蕎麦屋でイナゴ佃煮と野沢菜を肴にして小布施の地酒を,アルコールに弱いAさんと女性陣4人はホテルロビーでティータイムと,それぞれ一休みして,17:10発のあさま526号で帰京。
 たったの1時間36分で上野着,長野は随分近くなった,夜行列車で行った事なんて今昔物語である!