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            善 光 寺

 松代を後にして善光寺へ向かう。
車窓から北アルプスの白馬連峰がわずかに望まれる。この信州の山並みを連想した愛称Mウェーブの屋根を眺めて,長野市中心部,よく話題に登る奇行癖のある知事さんのガラス張り執務室が1階にあるという県庁舎前を通って12時少し前,善光寺北西隅にある第四駐車場着。
 ここからは宿坊兄部坊(このこんぼうと読む)の執事さんが案内してくれる。
 経蔵(重要文化財)→本堂(国宝)でお戒壇めぐり本尊参拝山門仲見世(兄部坊と提携しているらしい”みよし屋という名産品店で割引券が配布される)→仁王門大本願兄部坊で精進料理昼食。
 その後,仲見世のお店を冷やかしながら三々五々バスに戻って善光寺参拝を終わる。

【善光寺本堂】 【経 蔵】
【 本 堂 (国宝) 】
 現在の本堂は,1703年起工,1707年に落成したもので江戸時代中期の仏教建築を代表する傑作。
 高さ約25.82m,奥行き約53.67m,総面積1425.6uの大伽藍は,檜皮葺の二重屋根を持ち,最奥部の仏堂から手前に長大な礼堂を繋ぐ形式は,神社とお寺の様式両方を取り入れた感じがする。上空から見ると,ちょうど鐘を打つ撞木のかたち(T字形)に見えることから撞木造とよばれている。
 善光寺というのは不思議なお寺だ!
今から千三百余年の昔,、本多善光が開山した無宗派のお寺。現在は天台宗の大勧進と一山25院,浄土宗の大本願と一山14坊によって運営されている。
 阿弥陀信仰により庶民の広い信仰を集め参拝が絶えない。年間700万人(1日2万人!!)の参拝者が全国から訪れるという。

【 お戒壇めぐり 】
 本堂内右手奥に”お戒壇”の入口がある。ここから階段を下りるとすぐ,漆黒の闇。左手で前の人の裾を掴み右手で板壁をさわりながらお互いに声をかけながら,一歩ずつすり足で進んで行く。途中に鍵が下がっていて,この鍵に触れるとご本尊と結縁ができて極楽へ行けるという。 
 ご本尊直下の真っ黒な回廊を一周する,時間にして5分足らずの他愛ないお遊びでした。
戦時中,わたしは善光寺のすぐそばに疎開しており,まだ5歳の頃に入ったことがあり,凄く怖かったことを記憶している。

【 経 蔵 (重文) 】
 1759年に完成。8.5メートル四方の切石積み基壇上の礎石の上に柱を立てた,方五間の宝形(ほうぎょう)造りの建造物である。高さ11メートル、11.8メートル四方。
 堂内には八角形の輪蔵がある。チベット仏教のマニ車みたいに皆で廻して,一切経を全部読誦したと同じ功徳を授かった。

 * 本堂内陣参拝(お戒壇めぐり含む),経蔵参拝,史料館入館料しめて500円。
 

 めでたく善男善女となって山(三)門を出で仲見世参道へ。
山門は現在保存修復工事が行われており下記のような掲示があった。

重要文化財善光寺三門平成大修理御寄進のお願い

 このたび当山では善光寺三門平成大修理を、平成十四年十月より進めております。

 現三門は延享元年(一七四四)着工し、寛延三年(一七五〇)に竣工したもので、国の重要文化財に指定されております。弘化四年(一八四七)の善光寺地震にも耐えましたが、昭和四十年代の松代群発地震の被害により応急補強され、現在に至っております。

 建立後二百五十年余を経過した建物及び檜皮の屋根は、近年損傷老朽化が顕著となり、加えて構造補強の必要も生じてきたため、平成十三年一月から翌年にかけて関係官庁のご指導と助成を受けて、修理のための調査工事を行い、その調査内容に基づき、建物半解体による保存修理工事の運びとなりました。

 この保存修理の工期は平成十九年までの五カ年にわたり、総工事費は概算で十億余を見込む大工事となります。この事業に要する経費は、重要文化財建造物として国及び地方公共団体の助成も賜りますが、この貴重な文化財を後世に伝承するためにも、是非とも御寄進を賜りたく、皆様のお力添えを切にお願い申し上げます。

合掌

平成十五年十月吉日   信州 善光寺
【大本願】
 
善光寺参道の入口,仁王門手前左手にあり,善光寺の本坊であり浄土宗の大本山。
 住職は代々皇室ゆかりの尼公上人がなり善光寺住職も兼ねている。
 現在,後継住職の適任者がいなくて困っているところだという。
 
    【兄部坊入り口】

 大本願の住職の直属宿坊として700年前から善光寺の参拝者の宿泊,案内,拝観の世話をしてきたという歴史ある宿坊。
 ホームページは,ここです。
             【精進料理】
 
 善光寺の宿坊兄部坊(このこんぼう)では,”無量寿”という精進料理(13品)を一人3000円・5000円・7000円で出している。わたし達の料理はバスツアー料金込みなので簡易版の”信州そば付き山菜定食”(7品ほど)であった。法飯,そば,胡麻豆腐,湯葉,野沢菜・大根味噌和えなど・・・それにオプションで般若湯(4本/8名)。生臭ものは一切なしでヘルシーなことヘルシーなこと!
【息災延命,病難削除,五穀成就のお札】
 

 兄部坊で,ご祈願の申し込みを受け付けるというので,つきあったところ,翌々日に写真のような結構なお札が郵送されてきた。 わずかな額の祈祷料で申し訳なかったくらいである。