国道134号線から見える江ノ島

水曜日にクルマで通勤していたことを書いた。書いていたら、運転していたクルマのことを次々思い出してきたので、私の愛車遍歴を披露しておく。

まず自動車教習所のことから。いまは知らないけれど、当時は意地悪な人が多く、途中で「もう免許なんかいらない」と何度もあきらめかけた。仮免許の試験に落ちたりしたので、卒業するまでに4ヶ月くらいはかかったと思う。

免許を取って最初に運転したのは実家にあったマツダ・ファミリア。家族が誰かから譲ってもらった中古車。マニュアル車だった。苦労した分、練習になった。

運転が楽しくなったのか、父がクルマを買うと言い出し、購入したのがホンダ・アコードCX。販売店の担当者の人柄が決め手だった。このあと3代にわたり同じ担当者から購入することになる。当時のアコードは、往時のスーパーカーのようにリトラクタブルヘッドライトが特徴的なデザインだった。CXは隠しライトを常時見えるようにした派生車。

アコードCXの次は、車格をあげてアコード・インスパイアを買った。もちろん父が。直列5気筒エンジンでフロントボンネットが長いデザイン。私の貯金でカーステレオを後から付け替えた。乗り心地もよく、ドライブも快適だった。

私が結婚して独立したあと、父は小さなフィットに乗り換えた。

独立して最初に乗ったのはホンダ・プレリュード。自分で買ったものではない。ある人が海外に滞在するあいだ預かっていた。そのあいだはローンも負担した。色は赤。

プレリュードは新婚夫婦にはぴったりのデートカーだった。どこへ行くにもクルマだった。行きは私が運転して、酒を呑んだら帰りは呑まない妻に運転してもらった。

プレリュードを返却したあと最初に乗ったのは日産パルサー。ある人が古くなったクルマをくれるというので、整備の実費だけで譲ってもらった。

パルサーはエアコンが故障して、フロンガスが入手できなくなっていたので、廃車にした。そしてついに、初めて自分のお金でクルマを買った。

買ったのはシビック・フェリオ。4ドアセダン。色は紺色。それまで乗っていたのがホンダ車だったので、いろいろ試乗した結果、乗り慣れたホンダ車にした。このクルマは子どもの出産や通院に大活躍した。

2001年の夏に転職したとき、雇用条件に"car allowance"が入っていた。営業・通勤用にリースしたクルマを使える条件。借りたのはミニバンのストリーム。水色。3年乗った。

通勤のほか、関西へ出張するときには早朝に家を出て、東京駅や羽田空港に駐車して出張した。この頃、腰痛に苦しんでいた。月に一回、ハリ治療をするほど重症だった。数年後、クルマ通勤を止めると不思議なことに腰痛は嘘のように消えた。

リースは3年契約だったので、2004年にEDIXに乗り換えた。幅が広く、ダッシュボードにシフトレバーがあり、前席に3人乗ることができた。色は水色。

2006年12月、勤めていた会社が倒産した。同時にクルマ通勤も終わった。

倒産かもしれないということは予測できたので5月から転職活動をしていた。それでも転職先が決まったのは12月で、出社は翌年2月からになった。それ以降は3社で働いた。いずれの会社でも電車通勤が続いた。2009年から2014年までは新幹線を使って新横浜まで通勤していた。

そして2020年3月に在宅勤務が始まり、2021年4月に在宅勤務が常態化した。

クルマから離れて7年が経つ。未練はない。クルマを持ちたいとは思わないし、運転したいとも思わない。

クルマを持っていた頃は義父の会社の保養所によく行った。子どもが小さかったのでクルマでの旅は楽だった。最近は鉄道での旅を楽しんでいる。クルマがあればクルマのある暮らしを楽しむし、なければ公共交通での旅を楽しむ。「住めば都」と同じ。

写真は、クルマを運転していた頃、よくドライブしていた国道134号線から見える江ノ島。

下の写真は、これまでに乗ったクルマ。ホンダのホームページから借用した。


ホンダ・アコードCX ホンダ・インスパイア ホンダ・プレリュード ホンダ・シビックフェリオ ホンダ・ストリーム ホンダ・EDIX

さくいん:江ノ島