水稲栽培記録 2006年度
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トレーサビリティーについて


○今年はコシヒカリ・キヌヒカリ・どんとこいのほか、稲の作期を広げるために
  中性品種
みえのゆめ・ヒノヒカリの試作を行います。
 
  

 3月3日 浸種開始



 今年の稲作が始まりました。

 まずコシヒカリ2ヘクタール分の種籾の
 種子消毒・浸種を始めました。


 3月24日 種蒔き

  3月3日 

 今年の3月は水温が低く、コシヒカリの浸種に
 20日間かかりました。

 詳しい種蒔きのページ


 3月25日 平置き出芽



 種蒔き機で潅水も薬剤潅注も行わないので
 覆土が乾いています。

 この状態の苗箱の重量は約2.5Kg(慣行の
 場合5〜6Kg)と軽いので扱いが楽に行えます。

 立ち枯れ病予防のためタチガレエース2000倍
 液を1箱あたり2リットル潅水代わりに灌注します。

 
 低温期の平置き育苗では、床土の温度管理が
 重要になります。
 ハウスの床面が15度程度に温度が上がって
 いる状態で、潅水にも暖かい井戸水を使用し、
 日中の暖かい時間帯に保温シートを掛けます。

 我が家ではアルミ蒸着フィルム(太陽シート)を
 使用していますが、遮温性が高いので高温時
 の苗焼けの心配はありません。
 寒冷期の育苗には、太陽熱をある程度透過する
 タイプの発泡ポリエチレン製のシートの方が成績
 が良いようです。


 4月7日 被覆剥離・潅水

 @今年の3月は寒暖の差が激しく、早植え
   稲の育苗に失敗した例が多いようです。

  寒気にさらされたサイド際の発芽が遅れて
  いますが、気にせず被覆を剥がします。

 A覆土が持ち上がっている部分もあります。
   たっぷり潅水します。

 B2日後には第1葉が展開を始めます。

    写真は拡大できます。



 4月7日 あぜ塗り

 今年は雨が多いため遅れています。

 
 冬耕しなかった田も雨を利用して草を沈めて
 おきます。


 4月14日 

 播種後20日目。

 2葉展開終わり。
 
 全ての苗が生え揃いました。

 ここまでは背を伸ばさないようじっくり育てます。

 第1葉展開の高さが3センチ程度(苗箱の厚さ)
 に揃えます。


 4月17日

 播種後23日で2.5葉出葉しました。
 今年は夜間が低温気味のため葉伸長が
 長く、やや葉が垂れ気味ですが、3葉出葉
 とともにしっかりしてくれると思います。

 慣行栽培では田植え開始の時期ですが、
 への字稲はあと一週間我慢し、下葉が黄化
 を始めるまで待ちます。




育苗コスト概算   (¥/箱)1年間1000枚で試算

慣行(JA資材) 我が家
項目(品目) 価格(¥) 単位 単価(@) 項目(品目) 価格 単位 単価(@)
種子 3200  4Kg 160  種子 3200  4Kg 64  
苗箱 200  1箱 10 *1 苗箱 100  1箱 7  
床土 800  20L 200 *2 床土 1980  25枚 79  
覆土 800  20L 50    覆土 298  20L 20  
薬剤費 10000  1式  10    薬剤費 6000  1式 6  
保温材他 7000  1 7    保温材他 7000  1 7  
人件費 1500  時間 83 *3 人件費 1500  時間 91  
種蒔き機 100000  /年 100    種蒔き機 10000  /年 100  
育苗ハウス 90000  /年 90    育苗ハウス 45000  /年 45  
育苗機他 50000  /年 50
760円 419円 

 
 *120年使用、我が家では15年使用。

 *2我が家ではロックウールマット使用。

 *3人件費の内訳
   1.種蒔き    3人X15時間X1500/1000=¥68
   2.潅水、ハウス管理他  0.5時間X1500X育苗日数/1000=¥15(慣行)・¥23(平置き)



 4月17日

 荒代掻き

 代掻きの目的は、@漏水防止・A植え付け
 精度向上・B藁・雑草の埋没です。

 雑草や浮き藁がひどい場合には荒代と仕上
 代掻きの2回に分け、数日あけて作業します。

 荒代掻きのコツは、水を少なめにてんぷらの
 衣を溶くようにさっと軽く行います。

     代かきのページへ
 荒代掻きの程度は上の写真程度でOK。
 しつこくこね回すのは逆効果です。

 雑草を沈める目的の場合、@のスズメノ
 テッポウ(ピーピー草)やタネツケバナ等
 冬草は害にならないので無視します。

 が、Aのイボクサやヒエが発生している
 場合は要注意です。
 特にイボクサは水に浮く性質があり、代
 かきで沈めにくく、除草剤も効きにくい草
 です。

 


 4月23日

 田植え開始

 坪40株、1〜3本植えです。


 5月20日

 田植え後1か月経過しました。

 植えた時のままで変化ありませんが、
 根は伸び続けているはずです。

 今年は雨が多く、水管理をしていません。
 下の写真は、深水になっていた圃場の
 様子です。


 5月27日

 水を落として1週間目です。

 ようやく分けつの兆しが出て来ました。


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