水稲栽培記録 2006年度
田植え後


5月30日

 田植え後1か月経過しました。

 葉色が上がり、分けつもようやく始まりました。

 隣の田は50株植えで、元肥一発肥料を
 使用しています。


6月5日

 今年は生育が停滞気味ですが、平年値
 では出穂50日前になる計算です。

 @への字40株植え
 A元肥一発50株植え
 B慣行稲70株植え

 の3点でこの後の生育を定期的に追跡
 して見ます。

 


6月18日

 平年値で出穂40日前になりましたが、
 今年は生育がやや遅れ気味になって
 いるので、1週間ほど遅らせてへの字
 追肥を行いました。

 施肥直前の圃場ですが、右のへの字稲
 の葉色が左の元肥一発の圃場より黒い
 のがわかります。


6月25日

 追肥後一週間経過しました。

 葉色がもう一段上がります。

 左下は慣行稲の圃場と硫安一発の
 圃場の差です。

 下はへの字1本植えの苗の様子です。
 調子が良ければこのような株の開き方
 になります。



葉色(肥効)とイモチの関係

 右の圃場が最高の葉色になっているへの字稲
 左が慣行のコシヒカリですが、近付いてみると
 イモチが発生しています。

 


 上の二つの圃場の近接写真です。

 左の稲は相当ひどい状態になっていますが、
 アゼを隔てて1メートルほどのへの字稲は
 感染の気配がありません。

 チッソ肥効が直接イモチを呼ぶということは
 無いようです。

 
 右の圃場の隅、補植用苗の放置が最初の
 発生源になっていました。
 気をつけましょう。
 


7月15日

 出穂1週間前

 止め葉が展開し穂孕み期になりました。
 依然への字の田んぼは黒いままですが、
 土質により秋落ちしそうな圃場には最後の
 追肥をします。

 左の田の株は一時増えすぎた分けつを枯らし
 ながら有効穂数が確保されます。

 への字の株はこの時期も新たな分けつを
 太らせています。



7月25日 出穂

   ←慣行稲         →への字稲      ←元肥一発     →への字稲
 
@慣行稲
  株元が込み合い、淘汰された分けつや下葉が枯れ始め、紋枯病が発生しています。

A元肥一発
  分けつが多いまま出穂しました。このまま刈り取りまで活力を維持できるでしょうか。

Bへの字稲
  一株は太いですが、株間に空間が残っており、出穂位置も低くなっています。

  写真は拡大できます。



 写真下 出穂揃いの頃の姿です。

 左 慣行稲:穂先までの草丈100cm、ほぼ一斉に穂が出揃います。

 右 への字:穂先までの草丈105cm、先に出た穂から順に頭を垂れてきます。



8月9日 穂後15日目


 草丈100cm、やや過密状態。


 草丈90cm、重心が低くなってきました。


 慣行稲もへの字稲も葉色が揃ってきました。

 慣行稲は出穂位置が高く、不安定な姿になっています。
 分けつもやや過剰気味で、一部では倒伏が始まっています。

 への字稲は出穂以降穂が止め葉の下に沈みこんで、見かけ上の草丈が低くなります。


他品種の出穂姿


 キヌヒカリ:葉色が濃く分けつが少ない。 草丈90センチ。

 どんとこい:葉色が薄く分けつが非常に多い。 草丈80センチ(肥沃田では背が高くなる)。

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