上尾富士見幼稚園です。

起きよ、光を放て

園長  秋 山   徹

 

 明けましておめでとうございます。クリスマスからお正月の楽しい時を経た子どもたち。一年、一年、大きく成長し、再び繰り返すことのないこの貴重な年を生きている子どもたちは、2015年この年をどのように生きてゆくのか。その成長に深く関わらせていただいているわたしたちは、この時代の中で何を目指して子どもたちと関わればよいのか。年の初めにはいつもこの大きな課題が心に迫ってきます。

 

「起きよ、光を放て。 あなたを照らす光は昇り 主の栄光はあなたの上に輝く。
    見よ、闇は地を覆い 暗黒が国々を包んでいる。 
しかし、あなたの上には主が輝き出で 主の栄光があなたの上に現れる。
国々はあなたを照らす光に向かい 王たちは射し出でるその輝きに向かって歩む」
                          (旧約聖書・イザヤ書60:1〜3)

 

 「闇は地を覆い、暗黒が国々を包んでいる」と言う現実がいたるところに見える中で、預言者の言葉に励まされて、目を天に上げ、上から照らされる光によって立ち上がる日々でありたいと願うばかりです。

 

 2014年は、上尾富士見幼稚園が開設されて50周年目の年に当ります。この地でキリスト教幼児教育を柱とする幼稚園として3千人を超える幼児期の子どもたちに関わらせていただきました。兄弟・姉妹が次々に幼稚園に入って小学校に上がり10年以上のお付き合いのある家庭や、かつて幼稚園児だったお母さんやお父さんの子どもたちが幼稚園児になると言った光景が当たり前のように繰り広げられるようになっています。

 

 11月30日のクリスマスツリー点灯式には、近年に卒園した人たち1000人に案内を出し、大学生から在園児まで300名近くの卒園生と保護者の方々が集まり、幼稚園の時のクリスマスの記憶を新たにし、ここで何を経験したのかを振り返るときとなりました。幼稚園で過ごした3年間、あるいは2年間、それは長い人生の中のわずかの期間に過ぎないし、おそらくほとんどすべてを忘れてしまうような期間でもあるでしょう。しかし、久しぶりに集まってきた子どもたちがわいわいと話し合っているその様子を見ていると、中学生にしても、高校生にしても、背丈は見違えるほど大きくなっていますが、幼稚園の時代のそれぞれの人となりがそのまま大きくなったようで、まさに「三つ子の魂百まで」だなぁ、と愉快になりました。幼稚園の時代に覚えたクリスマスの讃美歌をみんなで声を合わせて歌いながら、「救い主が、今日ダビデの町にお生まれになった」と告げられるクリスマスの調べに心を合わせました。
 わたしたちにとって、感受性の豊かな子どもだけでなく、さまざまな障がいを抱えて特別に手がかかったり、多くのことを学ばされた子どものことが強く印象に残っていて、その人たちが大きくなって懐かしそうにみんなの仲間に入っている姿を見ると胸がいっぱいになります。みんな、イエス様に招かれた子どもたち、神様の愛の眼差しの中で受け入れられ、また、その優しい心で共に生きることを学んだ子どもたち、この子どもたちが世界に闇を大きくするのではなく、光をもたらす人となるようにと願わずにはおれません。

 

 
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