最後の手紙

烏兎の庭 - jardin dans le coeur

第五部

皇居東御苑 百人番所の屋根

3/6/2015/SUN

最近の日常生活

1月に就労移行支援事業所へ通所を開始してから2ヶ月。日常生活が定着してきた。

願わくは、この日常は6月には終わってほしい。そんな希望をこめて、最近の日常生活を写生しておく。

転職したり、失職したりすると生活サイクルが変わる。あとになるとどんな暮らしをしていたか、忘れてしまうことが多い。自分史の記録としても書き残しておく。


6時過ぎに起床。顔を洗い、髭を剃り、髪を洗う。

朝食は10年以上前からほどんと変わらない。濃いめのカフェオレとトースト。チーズ。バナナとヨーグルト。一つ変わったことは、「野菜汁」と表記されている濃いめのジュースが加わったこと。

家を出る前に、Wii Fitでヨガと筋トレを20分程度。半年くらい前から続けている。おかげで、前屈で手のひらが足の甲につくほど、柔軟性は向上した。

7時45分、家を出る。駅まで25分歩く。途中の公園にある遊具で30秒のぶら下がり、ときには懸垂を5回する。


事業所へ行くことを何と言うか。結論としては「出勤」と呼ぶ。今は回復と復職のための訓練が「仕事」だから「出勤」で間違いない。


駅には始発電車がいるので、一本待って座る。歩くときは音楽、車内ではNPR(National Public Radio)のニュースを聴く。

2015年末まで、通勤時間は2時間弱。今も時間はそれほど変わらない。ただし、今は1時間、歩く時間に充てられている。急いで行けば、事業所までは1時間かからない。

9時30分。就労遺構支援事業所のプログラムが始まる。一駅前で降りて20分歩く。開始前に前日の生活記録を用紙に記入する。月曜日には前週のふりかえりを書く。


午前のプログラムは12時に終わる。弁当を持参して、食べてから退出する。ほかの人と話しながら食べることもあれば、ひとりで食べることもある。

午後は、だいたい図書館へ寄ってから帰る。いまは六つの自治体の貸出カードを持っている。事業所の近くで2ヶ所。自宅の近くで2ヶ所。帰路に途中下車するところと自宅から自転車で行くところが一ヶ所ずつ。図書館に寄ることと散歩と公園を歩くことを組み合わせると、帰宅は夕方になる。

帰宅途中にある美術館や博物館で興味のある展覧会があれば見る。『忍たま乱太郎』の放映時間、18時10分までには帰宅する。


最近は、前ほど昼寝をしなくなった。そう思っていたところ、先週から飲み始めた花粉症の薬のせいで、日中とても眠くなり、図書館にも寄らず直帰して2時間程度、昼寝している。抗うつ薬も眠気をもよおすので、睡魔が積算され、午前のプログラム中でもぼーっとしていることがある。

これで酒を加えると、翌朝は起きられない。そこで日曜から木曜は、よほどの約束がない限り、酒を呑まない。


帰宅すると、借りてきたCDを録音し、アートワークを追加し、曲名にふりがなを付ける。

夕食のあと、子どもがテレビを見ていれば付き合う。たいていはクイズかバラエティ。ドラマはほとんど見ない。

自分から進んで見るのは、火曜日の「空から日本を見てみようplus」と水曜日の「1億人の大質問!?笑ってコラえて! 」くらい。

夜9時以降にテレビを見ることはほとんどない。

「笑ってコラえて!」では、番組のエンドロールで大岩賞介の名前を見つけて驚いた。大岩賞介といえば、萩本欽一がラジオで売れはじめた頃、「パジャマ党」と称していた放送作家グループの一員。ほとんど40年、お笑いやバラエティ番組に関わっていることになる。


10時半、遅くとも11時に床につく。眠るときは部屋の電灯は点けない。いつか視力を失うか、暗闇の世界に落ちたときの練習と思っている。といっても、電灯を消してしばらくは暗闇でも、カーテンの隙間から街灯が入ってくるので真暗闇にはならない。

部屋が抜け道に面しているので、夜でも車が走る音が消えることはない。どこからどこへ行くのか、酔人の歌声もほぼ毎晩聴こえる。

音楽は、聴いたり聴かなかったり。聴く場合は、『ぐっすり眠れるジャズ』『ぐっすり眠れるクラシック』、『快眠ジャズ』と題したコンピレーション・アルバムや、バッハの作品から静かな楽曲を集めたアンソロジー“Nightmoods: Solo Jouney”を聴く。

30分で再生停止のタイマーをかけていても、たいてい音楽が終わることに気づかないので、ふだんは目を閉じてすぐに眠っている。


Sleep Cycle”というアプリを使いはじめた。詳しい仕組みはわからないが、マイクで寝息を拾い、その周期から睡眠の深さを分析しているようにみえる。

これが面白い。自分の睡眠時間や就寝時刻の平均だけでなく、世界中の利用者のデータから国ごとの平均値を表示する。日本の利用者は、睡眠時間の短さと就寝時刻の遅さで常に一番になっている。いわゆるBig Dataと言われるものが身近なところで活用できることを知った。


総じて、最近の日常生活は、身体と精神、いずれも安定している。誠に喜ばしい。