初回 | 5月27日(日) 晴れ 時々強風 |
狩野川・上流部 釣果:ドブ釣り10、友釣11 |
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2回目 | 6月1日(金) 晴れ後曇り一時雨 |
酒匂川・松田地区 釣果:24 |
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3回目 | 6月5日(火) 晴れたり曇ったり |
河津川・中流部 釣果:20 |
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4回目 | 6月13日(水) 晴れ |
酒匂川・松田地区 釣果:10 |
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5回目 | 6月19日(火) 晴れ |
福士川(富士川支流) 釣果:22 |
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6回目 | 6月30日(土) 雨のち曇り |
千曲川・佐久 釣果:26 |
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7回目 | 7月20日(金)〜 8月2日(木) |
山陰・北陸 アユ釣り&キャンプの旅 |
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8回目 | 8月17日(金) | 酒匂川・松田地区 釣果:24 |
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9回目 | 8月25日(土) | 富士川・静岡県 釣果:11 |
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10回目 | 9月1日(土) | 酒匂川・松田地区 釣果:12 |
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11回目 | 9月3日(月) | 富士川・静岡県 釣果:3 |
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12回目 | 9月22日(土) | 酒匂川・松田地区 釣果:15 |
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13回目 | 9月27日(木) | 富士川・静岡県 釣果:3 |
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14回目 | 10月6日(土) | 興津川・高瀬 釣果:25 |
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15回目 | 10月13日(土) | 興津川・高瀬 釣果:10 |
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16回目 | 10月23日(火) | 富士川・静岡県 釣果:3 |
初回 5月27日(日) 狩野川解禁二日目 上流部
ジョウサイ淵下流
天気;晴
水温;14〜15℃ 水色;澄み
釣果 21 (ドブ釣り10、友釣11の合計)
Max. 15cm (オトリサイズは1尾のみ)
Min. 7cm
左手のゴツゴツした岩のまえがジョウサイ淵で、その払い出しからチャラ瀬、早瀬、荒瀬となり民宿わらじ下の八幡淵上のトロ、チャラへ続く。
ジョウサイ淵の上流は、チャラ瀬、早瀬、荒瀬、淵が組み合わさり変化にとんだ流れが嵯峨沢橋まで続く。
上の写真の少し下手、民宿わらじのすぐ下、八幡淵上手のトロ。
朝は14℃と水温が低く、日が射すまで追いが悪かった。
水に浸かっていると、ガタガタ震えるほど寒かったと、釣友が云っていた。
今年もこんな大きさでした。
手網の中では判らなくなってしまいそうだったので、皿に載せて撮りました。
今年もまた鮎釣り党を悩ませ狂わせる季節が巡ってきた。
5月20日の興津川解禁には、釣り仲間達は、所用があって行けなかった。それで、26日(土)の狩野川解禁には出かけようという話がまとまっていた。ところが、数日前の週間天気予報は、金曜・土曜は雨だという。前日の金曜日に雨模様のなかを出かけ、仲間の分も鮎解禁の場所取りをするという気力が湧いてこない。「金、土が雨の予報なので、日曜は晴れだそうだから、狩野川行きは日曜に延期しないか?」とメールした。いつもの仲間達は気持はまだ若さを保ってはいるが、肉体的には若くはない歳になっているので、すんなりと延期が決まった。
木曜日になると、天気予報は、“金曜雨・土曜晴れ”に変わった。解禁日は晴れの予報に変わったが、前日雨の中を出かける気にはなれないので、解禁2日目の日曜日の予定は変えないことにした。
27日(日)夜明けごろに川に着くように、MT,TJ,TSと4名で2時半出発。夜明けに狩野川河畔に着く。漁協による試し釣りの結果では本流は慶応リハビリセンター辺りから上流部、支流では小川橋の辺りが良かったという結果が発表になっていた。途中の橋の上から眺めると、金曜日の雨はかなり降ったようで、いつもよりは30〜50cmほど水位が高いような感じがした。濁りは無い。
立ち込まずに釣りが出来て、4人が適当に動けそうな所ということで、今回は嵯峨沢橋下流にある民宿わらじの辺りで竿を出す事にした。大仁あたりから途中のオトリ屋の駐車場はどこもほとんど満車に近い。民宿わらじの駐車場も満車状態。進入路の脇に駐車させてもらった。外の気温は肌寒いほどひんやりとしている。
昨日はどんな様子だったのか“民宿わらじ”の主人に話を聞いたところ、次のような感じだった。
<<朝方は少し濁っていた。少したって、釣れる状態になったけれど、釣れたのは小振りの天然遡上物。かなりの量を放流した成魚に近いサイズのは何所へいったのか姿が見えない。十数匹釣った人もいたが、オトリ6匹使ってようやく2匹釣ったという人もいた。初期は12,3cmのチビでも上手にオトリに使っていかないと数は伸びない。上手のジョウサイ淵の右岸淵尻に近い砂地の場所で、ドブ釣りの人が束釣りした。もう一人後からドブ釣りをした人も同じ所で60位釣った。昼からは風が強くて釣りにならなかった。>>
ドブ釣りで束釣りというのを聞いて、朝はドブ釣り、オトリサイズが釣れたら友釣に変更しようとドブ釣りの仕掛けをバッグから出したら、いつも何かへんなことをやるなーという感じで同行の3人がニヤリとしながらこちらを見る。ほかの3人は、朝から友釣でやる、とオトリを2本ずつ引き舟に入れた。
束釣りをしたという場所に行って眺めたが、鮎の姿は全く見えない。昨日は濁りが入っていたから淵尻砂地の妙な場所に溜まっていたのかもしれない。淵の落ち込みのあたりを岩の上からジッと眺めていると鮎の群れが時々回ってくるのが見えた。
竿は友竿だから、一番軽い錘を仕掛けに付け、まずは定番の青ライオンでやってみたが全く当りが出ない。針の名前も何と云うのか忘れたが、とっかえひっかえやっているうちに新魁だと思う針で当りが出て釣れだした。一度オトリサイズのが食ったが、竿先が柔らかいので、何度も引き込まれたりしているうちにバレてしまった。残念。10匹釣れたところで、チビちゃんのお相手は終了。7〜13cm。
ドブ釣り道具を片付け車にしまいに戻ると、わらじの主人が東屋のような休憩所の横で客が暖を取れるように火を焚いていた。
「ドブでチビが十ほど釣れたから、ドブ釣りはこれで終わり。小さいのを相手にしているのは飽きちゃったから止めるよ。」というと、「束釣りするまで、止めてはだめですよ。小さくても止めないで、束釣りして下さいよ。」という。そうは云われたが、ビビ、ククククーというドブ釣り特有の当りと引きは楽しんだから、これで終了。
まだ写真を撮っていないので、カメラを出して周りや仲間を写し、3人に様子を聞いてみると、水に浸かっていると震えるほど寒いという。朝の水温は14度と低いけれど、小振りだが釣れているという。自分はスリムウェーダーを履き、上は今年買った1mmの通気性ウェットスーツなるものをシャツの上に着ていたので全く寒さを感じない。
着ているものは暖かくて良かったのだが、しかし、今朝の釣りはどうも落ち着かなかった。ドブ釣りを始めようとすると、お腹の具合が悪くなりトイレへ行ったり、ドブ釣り道具を片付けて川へ出てからカメラを持ってくるのを忘れて車に戻ったり、針ケースを忘れて取りに戻ったりと、ドジの連続。
ジョウサイ淵の払い出し下のトロでやっていたTJさんが10時頃までに十ちかく掛けたというので、1本借りて淵の上手へ行ってみた。岸辺を少しあるいて眺めてみると、上流の嵯峨沢橋まで両岸とも鮎釣りファンがズラーっと並んでいた。淵への落ち込みの早瀬の所が空いていたので、オトリを出してみた。借りた野アユはチビだがとても元気で、グイグイ流れの中を深みへ向かって進んで行く。おー、こりゃーいい。一発で掛かってくれそうだぞ、と思ったとたんに掛かったのは深みの石の間のゴミ。大失敗。
淵の上の早瀬の深みで、入っていって外すのは無理。しかたなく仕掛けを引いて切る。クヤシー、何もしないうちに終了。こんな事もあるからオトリは2本買っておいたほうが安心というわけだ。
TJさんのところへ戻ると、ツ抜けしたという。もう1匹借りて、少し下手に竿を出させてもらった。情けないなー。
まだ12時前なのに、MTさんが腹が減ったと昼食に戻っていった。彼が帰ってくるのと入れ違いくらいにTJさんが昼食にわらじの休憩所へ向かった。MTさんと並んでしばらく釣っていたら、それほど腹が減ったわけではないのに、弁当が食べたくなってきた。
弁当を食べ終わった頃にTSさんが来て、下の農業水路沿いに下のログハウスの所まで行って様子を見てくる、というので一緒に行く事にした。確かに、水路は川沿いにログハウスのずっと下手まで通じていて、水路に沿って歩いて行ける。
ログハウスの上手から月ヶ瀬まで、ここも竿がずらーっと並んでいて、空いている所を探すのが難しいほどだ。瀬頭の所が空いていたので、オトリをいれてみたが、しばらく音沙汰なし。上手から下ってきた人が、どうかと声を掛けてきたので、サッパリというと、自分もそうでもう少し下手を見てくると、月ヶ瀬の方に下っていった。しばらくやって、チビ2匹。ここはあきらめて、ジョウサイ淵の下手に戻るが、空きなし。悪戯で、右岸側のホソにオトリをいれると、チビだが元気の良いのが幾つか掛かった。わらじの主人はあんな所でつれるの?と呆れた顔をしていたが、釣れないときは遊びで色んなことをして時間つぶし。
今日は、石の間のゴミに掛かって、仕掛けを4個もダメにするし、当然アユもそれだけ失うし、どうも新米に戻ってしまったような鮎釣り初日だった。3時過ぎたら、もう続ける気力が無くなって、早々に上がってしまった。
けれども、新緑の中で爽やかな初夏の風に吹かれ鶯の声を聞きながら鮎釣りに興じるというのはとても気持の良い一日だった。
4時頃には他の3人も上がってきた。TJさんは21釣った。他の二人は根掛りやら何かで出入りが激しく、キープしたのはツが抜けなかった。こんな明るいうちに帰るのは初めてだね、とTJさん。たしかに。
今週金曜日6月1日は関東地方の河川が一斉に解禁になる。また、気合を入れ直して、早上がりなどしないようにしよう。
2回目 6月1日(金) 酒匂川解禁日・松田地区
松田地区、第2放水路下流
天気:晴れ後曇り一時雨
水温:15〜17℃ 水色:茶濁り〜後澄み
釣果 24
Max. 21cm Min. 13cm
第2放水路を望む
川が見えなくなったあたりに第2放水路がある。水量の大半は第2放水路からの水。
足柄の山並みに朝日が当たりその向こうに雪を頂いた富士山が写っていたはずが、?
解禁日、この時間になっても竿を出す人がいない。昨夜の雨で上流鮎沢川からの濁り水で茶色く濁っていたので、皆様子見。
下流ヤブ下方向を望む
この数百メートル下手がヤブ下。
第2放水路からヤブ下オトリの前まで、河川工事で、流れの両側に4、5mの土手を造り流れを一本にまとめ川床は真平らに均されていた。写真の対岸右手に林のように見えているところは、昨年まで中洲の島だったが、右岸側の分流は塞き止め埋められて無くなった。
昨年までは、第2放水路上流からの流れは左岸側に流れていたが、それも塞き止められて放水路からの水と一緒に一本の流れにしてしまった。
味も素っ気も無い、マッ平らの排水路みたいになっていて、驚いた。
関東以西のほとんどの川が、今日6月1日に鮎漁解禁となる。全国的に、川釣りでは1年中で最も賑わう日だ。
前回狩野川では不完全燃焼のMTさんが、その帰り掛けに「一日の酒匂解禁に行く。」と云っていたので、一緒に行くことに決めてしまった。
関東地方の方はお分かりですが、解禁前日の天気は雷様が大暴れをしてピカピカゴロゴロ稲妻・雷音が凄まじく、雹が降ったり、集中豪雨があったりで大荒れ。それでも一日の予報は曇りのち晴れとでていたので、大雨の後でも予定は変えない。
2時半過ぎにMTさんが迎えに来てくれた。夜空には望月と星々が輝き快晴、少し肌寒い気温。昨夜の予報とはチト違う。
道具を積み込み、大井松田のヤブ下を目指した。
薮下オトリの駐車場に夜明け過ぎに着いた。去年は暗いうちにほぼ満車だったが、今年は昨日の天気のせいか出足は遅く1/3もいない。来ている人たちも、うろうろして、土手の上から川を眺めている。もう明るくなっているのに釣り支度をしている人はまだいない。これまた珍しい解禁日風景だ。
水が濁っていようが、どうしようが、ここまで来て竿を出さないで帰るわけが無い。支度をしてオトリ屋へ行き、入漁証とオトリ2匹を買った。
「水が濁っているように見えるけど、昨日はかなり降ったの?」と尋ねると「昨夜は10時頃には雨は上がったから水はほとんど増えていないけど、鮎沢川の濁りが入ってきている。10時頃までには澄むと思う。」という返事だった。「上手に行こうかな。」と云うと、「上手に行くのだったら、ここをずっと行って、河原への降り口の道を降りて向かいの流れの土手を越えればいいよ。」と教えてくれた。
去年までは護岸が一部切れていて、下りたり登ったりして上流へ向かっていたが、今年は切れていた護岸を繋げて土手道に橋がかかって、そのまま歩いて上流まで行けるように変わっていた。
左岸沿いの流れは埋められて無くなっていた。護岸工事をする前は左岸側に淵、、チャラ早瀬荒瀬と変化に富んでいて石もゴロゴロしてドブ釣りや友釣の良い釣り場が沢山あったのだが、工事で淵もトロも深瀬もみーんな無くなってしまった。盆過ぎに、ヤブ下で大物が釣れるといわれた川の光景はもはや何所にも無い。
去年までのイメージで、あの辺りがいいんじゃないかなーと思って、流れの脇に盛り上げられた土手に上ってみると、全く様子が変わっていて何所が良いのやら全く見当がつかない。
重機で川底を均し、流れの両側に土手を盛り上げて、流れを幅4,50mの一本にして右岸寄りに閉じ込めてしまった。上の写真で少しは分かってもらえるでしょうが、真ッ平らの排水路みたいな流れに変えてしまってある。
水が濁っているので、流れの中の様子は分からないし、人工的な流れに変化は無い。土手の上から流れを眺めながら上流に歩いて行くと、第2放水路からの流れがカーブする辺りで、放水路からその下手にかけて場所取りをしている人達が見えた。
もう少し上手の方が流れに変化がありそうな気がして、カーブした所から百メートルほど上手に行って、少し変化のありそうな所に、引船を浸けた。
水は茶色く濁っているが、なんとか20cmくらいは透けて見える感じだ。平水からどれ位増えているのかも良く分からない。放水路の所までずっと場所取りしている人たちは皆腰掛けたり立ち話をしていたりで竿を出す気配がない。川面に日が射してきたら竿を出そうということにして、まず上の写真を撮った。朝日が当たっている山は、金太郎で有名な足柄山の山並だと思う。その向こうに白雪を頂いた富士の高嶺が写っているはずだったが、この写真では空と同化してまるでわからない。
水温は15℃と冷たい。気温もひんやりする。MTさんは寒いといってカッパを着た。
自分は、年寄りの冷や水&やせ我慢は良くないと、数年前から初期と終期にはスリムウェーダーを履いて防寒対策にしている。今年からは上着に1mmのウェットスーツ・ジャケットを着ることにした。これで、寒さや冷たさはほとんど感じない。上着は通気性なので蒸れることも無く快適だ。
川面に日が射してきた頃には、濁りも薄れスネ位の深さまではなんとか見えるようになってきたので、竿を伸ばし、仕掛けを張ってオトリを出してやった。はじめて間もなく。下手のMTさんがオトリになるサイズを抜きあげた。続けて数本掛けた。みなオトリサイズの良形だ。しばらくの間こちらには全く掛からない。こういう時は、心が落ち着かないものだ。早く1匹目を掛けて取り込みたいと思う。
ようやく目印がキュキューンと動き1匹目がきた。オトリよりは少し小振りだが、きれいで元気の良い若アユだ。野アユに代わっても直ぐには次が来ない。が、ポツポツなんとかオトリを継げる程度には掛かった。
云ってはなんだが、狩野川のチビと比べると、酒匂川ははるかに良形である。どの野アユにも冷水病の徴候は見えないし、追星もきれいだ。
7時半頃に漁協の監視員が、入漁証のチェックと何匹釣れたかを聞いて回ってきた。日釣り券の半券を切りながら、「何匹釣れた?5匹位は釣れたかね?」と聞く。
「7匹」、「7匹は放水路からここまでで最高だよ。3人ほど上の人が6匹で、後は数匹だよ。釣れたのは大きいだろう。」、「半分くらいはオトリ位だけど、あとはそれ以下だよ。一緒に来たすぐ下のあの人はもうとっくにツ抜けはしているよ。聞いてごらん。」
MTさんの所へ行き、半券を切り、何匹釣れたか聞いていた。15匹と答えているのが聞こえた。ダブルスコアーだ。
水が澄みだすにつれて、水嵩が減り出した。9時頃まではピーカンの快晴だったのが、急に雲がかかり南と西には入道雲のような厚い雲が湧き出した。
10時過ぎる頃には雲が厚くなり、一時大粒の雨が降ったりして、夕方まで左の写真のような天気が続いた。ほとんどの人はずっとカッパを着ていた。
このころ、オトリサイズの元気のいいのが釣れ、それに変えて流れに出してやるとツツー、スッスーと流れを横切って行く。強い流れの手前まで行ったとき、目印がキュッキューと稲妻形に動いた。きた、っと竿を矯めた。強引きが手元に伝わってきた。沖へビューンと走って糸を切られた。一瞬の間だ。天井糸から一ヒロほど下の高切れだった。
何匹か釣ったら、糸を点検するものだと良く言われてはいるのだけれど、点検などほとんどしないものだから、こういうことになって、悪循環にしばしば陥ってしまう。
まー、今日はなんとか悪循環に陥らずにオトリが継げた。11時過ぎた頃、急に腹が減る感じがしてきて、休憩、昼食。MTさんと弁当を食べながら、今日酒匂へ来たのは正解だったねーと話した。
「MTさん、もう30オーバーしたんじゃない?」「いや、30はいっていない。25匹だと思う。」「すごいね。今日は50位いくかもしれないねー。自分はいま15だから、30を目標にしよう。」
こんな楽天的な話をできるほどに、今日の午前中は順調だったのです。が、二人とも、午後はすり寄ってこられたり、前に立ち込まれたりで、いらいらしながらの釣りで、循環が悪くなってしまった。
まー、どういう神経なんでしょうか、竿を上手に構えて立っていると、その竿先の辺りまで立ち込んでくる輩がいるのです。それも世の中の酸いも甘いも噛み分けてきたはずの、年配者です。政財界だけでなく、趣味の世界にまで、“自分さえ良ければ”という風潮が蔓延しているのだろうか。
MTさんの下でやっていた人がさらに下手の方に移動していったので、その後に入らせてもらった。手前は攻められた後なので少し立ち込み、沖目の流芯脇で20cm位の良形が数匹きた。他にもオトリサイズが幾つかきた。
自分が下手に移ったら、その後に上手の人がさらに下がってきて、MTさんの直ぐそばに寄ってきたり、竿先に立ち込まれたりでばったり掛からなくなってしまった。MTさんはペースを乱され、根掛りとかキャッチミスとかトラブルが多くなり、弁当を食べながら話したことはダメになってしまった。
四時近くなって、天気も良くならないし、アユの追いもイマイチなので、今日は終了ということにした。
今年の酒匂川は久し振りに良い状態です。ここ数年見られた冷水病も今年は全く見られず、釣れたほとんどは真黄色の追星が光っていて、何匹かは鰭まで黄色くなっていた。
釣れたアユは、放流のしかたによるのか、3種類のサイズに分かれるようです。
20cm前後のグループ、15〜17cmのグループ、13・14cmのグループの三つです。
今年酒匂には、ピッカピカの追星を付けた、いい当たりをするアユがいます。
皆さん、あまり釣らないで、私の分を残しておいてくださいね。
3回目 6月5日(火) 河津川解禁3日目・中流部
中流部、峰小橋
天気:晴れたり曇ったり
水温:15〜17℃ 水色:澄み
釣果 20
Max. 23cm Min. 14cm
峰小橋より上流部を望む
いつもの光景ですが、釣り人は真ん中に立って、川の両側を狙います。
両脇の緑は葦で流れに30〜60cmほど張り出しています。その葦の下にアユが群れていました。
護岸土手の上のほうだけ草を刈り、水面近くの葦を刈らずに残してあるのは、何か理由があるのかな?
堰堤下では4、5人がドブ釣りをしていました。
橋の下流も、見える範囲は釣り人が並んでいました。
ほとんどが16cm以上でした。
良形のものはまるで盛夏の鮎のようでした。
解禁日には行けないと言っていたので、それじゃー5日火曜日に河津へ行きましょう、とKYさんと半月ほど前から約束していた。
月曜の午後にYJさんから「明日は暇か?」という電話があった。「明日は河津へKYさんと行くので、暇が無い。」と答えると、「もう我慢ができないので、一緒に行かせてくれ。」というので、途中YJさんの所へ寄ると返事した。
こんな話はどこでもよくある。鮎友釣というのはどうしてこうも釣り人を魅惑し、熱中させるのだろう。例えは適当でないが、“×××の深情け”みたいなものだ。取り付かれたら、もう仕方がない。
出かけるとき夜空を見ると月が明るく光っている。今日は良い天気だ。KYさん宅の前に車を止め車から降りる間もなく、ドアが開き待ちかねたというようにYJさんが出てきた。道具を積み込み、YJさんの所へ向かった。マンションの駐車場に車を停め、外に出ると、YJさんが外階段から見下ろして手を振る。二人とも、今日が釣り初め。気合が入っている。
いつもは東伊豆海岸沿いに熱海、伊東を通り河津へ行っているのだが、今日は箱根、狩野川から天城峠を越えて河津へ行ってみる事にした。
箱根峠の温度計は11度を示している。峠の上はやはり気温が低い。峠を下っていく間に、夜が明けてきた。
狩野川沿いに走る頃には、すっかり明るくなっていたが、釣り人が川に出ていない。天気がこんなに良いのに釣り人が出てこないというのは、あまり釣れていないのかなー、とか、チビじゃー朝早くからやっても仕方がないんじゃないの、とかいいながら天城峠へと向かった。
YJさんは、河津川での鮎釣りは初めてだ。残り二人も河津川は今年3月のアマゴ釣り&河津桜見物以来で、鮎釣りは今年初めて。
峰小橋脇の消防分署の筋向いにある“とうふや”(屋号)に車を停め、入漁証とオトリを買った。
消防署裏の階段から川へ下りた。橋の下手にはお揃いの布製スゲガサをかぶった4人連れが入っていた。その下手にも何人か竿を出していた。
我々は橋の上手でやることにした。KYさんは橋の少し上、YJさんはさらにその上手でやってみるというので、ここの場所は皆川の真ん中を歩いて両側を釣るやり方をするから、川の真ん中を歩いていって場所をきめるといいよ、とアドバイスした。
さて、自分は上手の堰堤のすぐ下あたりでやってみることにし、上手に向かった。
堰堤の直ぐ際の深みでは、ドブ釣りの人が4,5人来て毛鉤を上下させていた。あまり釣れている様子ではない。ずいぶん前のことになるが、ここの淵でドブ釣りをしてオトリサイズが釣れたらそれをオトリにして友釣をするというやりかたが何年もあった。その頃は、魚影もうんと濃かったように思う。
堰堤下の深みから流れ出て瀬がはじまる。その辺りでオトリを出してみたが、全く反応が無い。石はある程度きれいになっているから、鮎はいるはずだ。
石垢のつきはまあまあ。が、ヌルヌル滑って歩くのも大変というにはほど遠い。川面に日が射してきても小一時間まるで反応がない。なんとか野アユを1匹獲りたいと、あちらの波立ち、こちらのタルミなどアチラコチラにオトリを入れながら下手に移動していった。途中YJさんのところまで下がって来た。「どう、つれた?」「ダメ」。ふー、二人とも2時間ゼロか。
どうもダメのようだ。途中の人に聞いても、返事はダメ。
階段の所までもどり、引き舟と竿を置き、KYさんの所へ行き、様子を聞いた。
1ッ匹釣れたという。話をしながら見ていると、2本目がきた。川に立って見ると、鮎の姿は全く見えないが、橋の上から覗くと沢山見える、とKYさんが教えてくれた。それなら、ということでKYさんの下手に入れさせてもらうことにした。KYさんの邪魔をしては悪いので橋の欄干から2間ほど上手に立って橋のすぐ上を釣ることにした。
あまりあれこれするとオトリをへばらせるだけだと思い、何もせずにとにかく泳がせて待つことにした。どのくらい経ってからだろうか、ようやく待望の1匹目がきた。何匹目かのとき、竿を立ててもなかなかオトリも掛かりアユも浮いてこない。おかしいなー、なんでこんなに走り回って抜けないの?と、思ってようやく抜きあげると20cmくらいの良形だった。それにしても、去年まではこれ位のはそんなに苦労せずに抜けたはずなのに、長いこと使っているから竿がへたってしまったのかなー、などと考えながら釣っていた。
その後もようやく抜き上げるというのが何度もあった。
そのうちの大物3匹は、帰宅後に撮ったのだが、左写真の通り強そうな顔つきで写っている。
トップ23cm、次22cm、3番目が21cmだった。もう最盛期の姿と顔つきだ。
竿がへたった訳じゃーなかった。アユが大きく強かったということだ。
それにしても、解禁当初から、大きなアユがいるものだ。河津川では初期から、どうしてこんなに大きく育つのだろう。
2年前の6月中旬に来た時に、KYさんが大物に硬中硬の竿を穂持ち下でバキンと折られたのもこの少し上手だった。
運良く強引きを堪能したところで昼になった。階段の所でKYさんと弁当にした。YJさんは昼前に下手に行くと行ったまま戻ってこない。釣れなかったら直ぐ戻る、とKYさんに言っていたそうだから、きっと釣れているに違いない。
KYさんが監視員から聞いたそうだが、橋下手約3百メートルで川が右にカーブする辺りに煙突から煙を出している白い建物が見える。その下で解禁日に60釣った人がいたそうだ。YJさんはその辺で沢山釣っているのかもしれない。
そのほか、竿がへたり腰が無くなったかと思った話などしながら、ゆっくり昼休み。
午後も、強引きを楽しもうと思ったが、まるでだめ。どういうことだろう。10時半から12時までの追い気はまるでない。
ひょっとしたらだが、大きな鯉が3匹橋上のトロに回って来たからかもしれない。水辺にたっていると、見えないのだけれど、橋の上からは良く見えるようで、観光らしい通りがかりの人が川を指差して“大きな鯉がいる”と連れに話しかけるのが聞こえた。
3時半過ぎにも、YJさんが橋の上から覗き、大きな鯉がいると教えてくれたりしたからだ。
それに、橋の上から釣り見物をしている人が、「ここに25cmはある大きいのがいるから、オトリをここに入れろ。絶対釣れるから、入れてみろ。」という。「そこはさっきもやったところだけど、掛からない。」と言っても「今なら掛るから、入れてみろ。」と、しつこく言う。仕方がないのでオトリを橋の上の人が言う場所に入れ様子を見る。
橋の上では、「いい所に入った。直ぐに掛かるぞ。」・・・「おかしいなー。いい所に入っているのに・・・、追わないなー。」・・・「・・・」
その人がいなくなると、別の人が来て「その石のこっちにいいのが着いている。」とか「竿先に糸が絡まってるよ。」とかあれこれ声を掛けてくる。ありがた迷惑。
おまけに親指以上も太くて14,5cmはあるドンコ(はぜ)の猛攻にあってオトリはヘロヘロ。午後の釣果は大型ドンコ9匹、アユ2匹。
あー、疲れた。
どうも今年は午後が良くないなー。
4回目 6月13日(水) 酒匂川・中流部、松田地区
松田地区、第2放水路下流
天気:晴れ
水温:17〜19℃ 水色:澄み
釣果 10
Max. 20cm Min. 16cm
第2放水路方向を望む
上流・岩流瀬がらせの方からの流れは左岸側から土手を築き右岸第2放水路下流百メートルあたりで合流させて、右岸側を左写真のような流れに変えて流している。
水中は、アオノロが全面に発生していて、濁流になるような大水でも出なければ取れそうもない。
まだ雪で真っ白の富士は朝霧にかくれて見えない。
先週末は所用があったのと、天気予報が良くなかったのとで鮎釣りは休憩。晩冬に山で採ってきたカヤの枝で作成中のタモ枠の整形などして暇つぶしをしていた。
今週の天気予報では、水曜までは晴天で木曜日から下り坂で雨模様の天気になるようだ。というわけで、解禁2週目の酒匂川へ出かけた。今日は足柄大橋の上手に行ってみようと小田急大井松田駅横を通ろうと駅の方に左折しようとすると、道路工事で6時まで通行止めだという。JR松田駅の横を通って、南西側から足柄大橋へ行こうとしたら、そちらも工事のため進入禁止で工事監視員がダメという。ぐるりと大回りして足柄大橋へ行こうかどうしようかとKYさんと相談。めんどうだからヤブ下へ行こうということになった。
新栄倉庫上手の木村オトリで入漁証とオトリを買い、堤防上の道を数百メートル上流に向かった。道脇に傾斜しているが車を停められるスペースがあり、軽トラが止まっていたのでその後ろに左斜めに傾いて駐車した。これが、帰る時にえらい事になるとは全く思いもしなかった。
オトリ缶を川に浸けに河原へ下りた。解禁日に竿を出した対岸あたりにオトリ缶を浸けた。上手には数人竿を伸ばしていた。釣り支度をして堤防から河原へ下りた。解禁日に右岸側で良く釣れていたあたりにKYさんに陣取ってもらい、自分はその下手に場所を構えた。
いつもの事だが、酒匂川や狩野川では“アチコチ川を眺め品定めをじっくりして、それから釣り場所を決めよう”などと云っていたら、めぼしい場所はみんな埋まって、カスの場所にしか入れないということになってしまう。だから、チラチラ眺めて、すぐに“ここ”と場所を決めなければならない。まー、忙しない話だけれど、これが現実だ。
河原で朝食を食べ、さて竿に仕掛けを張ろうかという頃には、隣の人と竿が触れそうな間隔で釣り人が並んだ。今日は平日の水曜日だというのに、人の出足は少し遅いが、休日ほどの人出だ。サンデー毎日組みだけではなく現役組もかなりいるようだ。
さー、今日は天気も良いし、いい場所も確保できたから、良い釣りが出来るぞー!と思ったが、現実は甘くなかった。
8時になっても、9時になっても全くアユの当たりなし。オレンジ色のストライプが鮮やかなウグイが数匹掛かっただけ。KYさんは何とか2,3本掛けていた。釣れているひとで2,3匹か?という状況だった。
まったく釣れないので周りを見渡していたが、釣れた人がオトリを野アユに変えて出してやっても、次がまるで来ない。こりゅあまたどういうことかいな、だ。
10時頃に監視員が回ってきた。その頃にようやく1匹目が釣れた。監視員が、オトリをうまく継でいくと夕方になると釣れるようになるから、それまで辛抱してやるんだね、と云う。
昼までやってアユ1匹、ウグイが5匹。
KYさんとお昼弁当を食べながら周りの様子を話した。10時頃まではあちこちでポツリポツリとは釣れていたが、それから昼まで釣れたのを見ていない。KYさんも10時頃までに4匹釣ったが、その後はまるで当たり無しだ。あまり釣れないのでぶらぶら見て回ってもアユが垢を食んでキラリと光るのが全く見えないのだ。岸辺近くではハミ跡も全く無い。解禁からの十日間でほとんど釣り切られてしまたのかなー、などと話し合った。普通は野アユに換わるとすぐに次のが来るもんだけど、今日はダレも続けて来る人がいないというのも不思議だねー、とKYさん。
釣れないけれど、帰る人はいないので、移動も出来ない。ともかく、朝はじめた場所で午後も、半分ヤケクソで、あちらの波立ちこちらの石裏とオトリをいれてみるが、ウグイは良く掛かるが、アユは掛からない状態が2時頃まで続いた。
下手の人からいい形のウグイだねーと云われたり、ウグイが9匹目だよ、とKYさんに報告に行ったりする始末。あ〜疲れるー。
まわりでも、ウグイを掛ける人が多かった。ウグイだと後の処理が違うから、遠くから見ていても判るのだ。
2時頃になりようやく2匹目のアユが掛かった。今日の目標は片手にしようとKYさんにいう。KYさんはツ抜けが目標。
今日は水中バレ、空中バレなどがあったりしたが、アユよりウグイが良く掛かる日だった。最終的にウグイが13匹、アユが10匹。ドンコはゼロ。KYさんも丁度十。
夕刻、5時もまわる頃にはほとんどの人が引き上げた。我々も今日の釣果を確認して堤防道路わきに停めた車に戻った。
着がえを済ませ、車のエンジンをかけようとキーをまわしたが、セルは快調に回るのにエンジンがまったくかからない。何度やってもダメ。何度かやった後で、車が傾いているのでガソリンがタンクから送られないのだ、と気が付いた。
平らな路面まで車を押し上げるしか方法が無さそうだ。二人で車を押していると、川から一人竹を担いで上がってきた人が手助けしてくれることになった。三人で押していると、間もなくX−トレイルの釣り人が通りかかり、ロープを持っていないか?持っていたら引いてあげる、と言ってくれた。残念ながら牽引ロープは持ち合わせていない。川から上がってきた人が、4人で押したら上がるよ、と言ってくれ、X−トレイルの人も加え4人で車を押した。半分ほど路面に上がったところでエンジンキーを回すと、やれやれエンジンがかかった。二人に何度もお礼を言った。二人が通りかからなかったら完全にアウトだった。
エンジンがかかったところで、燃料計を見ると、約半分入っていた。
皆さんも傾斜のある所に車を止める時は、ガソリン満タンの時だけにして下さい。そうでなければ、立ち往生してしまう可能性大です。
追いが悪いというか、アユがもう釣りきられたのか?と思ったりした理由が、ひょっとしたらだが、これが原因かもしれないというのが、 帰ってから釣れたアユを見て思い当たった。
数匹のアユの肛門のまわりが赤くなり少し腫れた感じになっていた。1匹の尻ビレと脂ビレの間が赤くなって鱗が禿たような感じに見えた。⇒⇒⇒悪い予感だが、冷水病の発症か? だ。
「気になる話」No.4に載せたように、冷水病を持ったオトリアユから野アユに冷水病が感染したのかもしれない。和歌山県水産試験場の調査では、冷水病を持ったオトリアユが持ち込まれると数日で川の野アユに冷水病が発症するという結果が出ている。
勘違いの思い過ごしであったのなら良いのだが、当たりだったら残念だ。
釣り人は、釣りから帰ったら、タビ・タイツ、タモ網、引き舟などの道具類を消毒しましょう。
消毒の方法はこちらを見てください。
5回目 6月19日(火) 福士川(富士川支流・山梨県)
福士川中流部・皐月橋
天気:晴れ
水温:17〜21℃ 水色:澄み
釣果 22
Max. 20cm Min. 14cm
皐月橋より上流を望む
橋のすぐ上はトロ場で、白泡が見える辺りから上は段々の荒瀬や早瀬になり、向かいの山の手前で左に180度近く大きく折り返すように蛇行している。
橋の上から見える範囲は、全体に大岩がゴロゴロしている。
この辺りの大岩は表面がザラザラしたものが多い。
皐月橋より下流を望む
橋のすぐ下に堰堤があり、魚道が2箇所設けられている。魚道を伝って下流へ行ける。橋の下流も大岩ゴロゴロで、トロ瀬、チャラ瀬の感じの瀬が続いている。
川の両岸は、石垣で護岸されている。左岸側の白い線はガードレール。
ガードレールが見えなくなるあたりに八雲神社があり、その前から下皐月橋までの間にも、見た感じでは素敵な瀬とトロがある。
今回は竿を出していないが、次回機会があればやってみたい感じの流れだった。
6月16日(土)が山梨県(鰍沢町〜身延町〜南部町)の富士川とその支流がアユ漁解禁だよー。(自分は所用で行かれないので、)だれか行ってきてくれない?と頼んでいた。昔何度か訪れた福士川が良さそうな気がしていたからだ。
TJさんがSさんを誘って行ってきてくれた。翌日さっそく知らせが来た。「皐月橋のあたりで、良い釣りを楽しんだ。皐月橋右岸上手に駐車場所があって、川へ下りるスロープもある。」という。
その話をKYさんにすると、火曜日に行きましょう、ということに即決まった。南部町・火曜の天気予報は朝まで小雨後曇りというので、スリムウェーダーとカッパのスタイルで釣る用意をして出かけることにした。
天気予報はあまり良くないので、通常よりは出発を遅らせた。KYさん宅に行くと、待ちかねたというように外に出て待っていた。
急いで行っても仕方が無いということで、箱根越えし、1号線バイパスで富士川町まで行き、そこから富士川沿いに上流へ向かい、福士川へ行く事にした。
JR身延線芝川駅を過ぎたところで、カーナビが橋を渡り興津から身延へ向かうR52号線へ向かうよう指示している。富士川の岩盤でできた大きな瀬戸島に架かる二つの橋を右岸に渡り、52号線に入り上流へ向かった。天気予報は外れで、青空が見えだした。雨模様よりは晴れの方が鮎釣りには良い。この予報外れは良い事だ。
南部町役場手前の橋を渡りすぐに左折し、福士川沿いに上流へ向かった。もう6時半頃になるというのに、川には釣り人の姿が全く見えない。天気予報が良くなかったから釣り人がいないのか?、それとも解禁からの連日の攻めでもうアユがいなくなったので釣り人がいないのか?
TJさんに聞いた、皐月橋まで来て、川を覗いてみた。橋上下のトロにアユの姿は沢山見えた。アー良かった、アユが釣り切られたわけではないようだ。ならば、なぜ釣り人が川に出てこないのか?いつも混み合った川へ行くことが多い我らには分からない。
川が大きくカーブした先の佐野おとり本店で、おかみさんから話を聞いて、まだ川に釣り人が出てこないのが分かった。
どういうわけか、朝早くは釣れないのだそうだ。7時半とか8時になって釣れ出すのだそうで、そのへんの事を皆知っているから、解禁日の後は、その頃から川に出てくるらしい。
佐野おとりの直ぐ前が川なので、上から川を眺めた。チャラ瀬と早瀬が続いている。釣れ出すという時間までまだ間がある。それまでの間に上流のほうも見てくる事にした。
2箇所ほど橋の上から川を眺めたが、朝一番に見た皐月橋の所が一番魚影が濃いように思えた。相談するまでも無く、KYさんは皐月橋の上手でやることに決めたようだ。オトリ缶におとり4匹を入れ、車で皐月橋右岸に向かい、車を止めた。まず、引き舟にオトリを移し、川に浸ける。
釣り支度をして川に下り、この辺が良さそうと思う場所に引き舟を浸け、竿も岸辺に置いた。川面にはもう日が射している。すぐに釣り人たちが出てくるに違いない。まずは、橋の上から写真を撮る。
天気予報は大はずれの晴天になり、スリムウェーダーを履いていると、水辺から橋に上がり降りするだけで汗が出てきた。たまらず、半袖に着がえした。
KYさんはアユが多く見えた橋上のトロ場に釣り場所を決めた。自分は、上の写真の白泡が見えるあたりの瀬の落ち込みの所で始めることにした。
二人が川に出た時は、まだ誰もいなかったのに、川辺で竿に仕掛けを張る頃には次々と釣り人が出てきた。ここではオトリ屋のおかみさんが言うように、日が川に射してから釣り人が川に出てくるようだ。
岸近くの石はほとんどアオノロで覆われている。大岩の上に立って水中を覗くと、流芯の深み以外はアオノロが付いているようだ。酒匂でもアオノロが多かったが、ここも同じだ。温暖化のせいなのか、アオノロの出てくるのが今年は早いような気がする。
アオノロがあまりなく、良さそうな感じのする所にオトリを泳がせた。が、7時過ぎから1時間全く反応なし。KJさんの近くに置いたクーラーボックスの所へ行き、バナナを食べたり、ジュースを飲んだりし、気分転換。KJさんは小振りだが二つ掛けたという。
そのうち釣れるだろう、とあれこれやったが、9時頃までにようやくオトリサイズが1匹。
監視員が回って来たので、どの辺が良いのかと尋ねてみると、「この辺は解禁日は良く釣れたんだけど、毎日攻められているからねー。」という返事だった。この辺で追い気の強いのは昨日釣り切られてしまったのか? だとすると、あと1〜2時間はダメかもしれない。(日釣券の左下が三角に欠けているのは、半券を切った跡。正規2400円、割引1800円という意味は?)
10時を過ぎた頃から時々いい当たりが出だした。
落ち込みの駆け上がりのあたりを流していたら、水中糸の目印4個が全部水中に引きずり込まれた。あっと思ったら、引く引く。下手はトロだから、落ち着いてゆっくりためて引きを楽しんだ。
上手の荒瀬の中は全くの反応なしだったが、瀬脇のタルミでは強烈な当たりと引きが何度もあり、半分は取り込めずにばらしてしまった。瀬では釣り返しは全くきかなかった。
まあまあ、楽しんだところでお昼になった。クーラーボックスの所へ行き、海苔弁とお茶を取り出し、KYさんにもお昼にしないかと声を掛けた。弁当を食べながら、KYさんが「ここのアユは青みがあってきれいだね。」という。「水色と石垢のせいかしらね?たしかに色が青っぽいねー。」と答えた。黄色の追い星が青味のかった魚体に一段と映える。
青味の強いアユといえば、昔浜名湖に注ぐ都田川の上流の久留米木川のアユが際立って青味が強くて、きれいで強いアユだったことを思い出した。都田川ダムなどというものは無かった頃の話だ。当時段々の瀬で大石に立って釣っていて、竿先を強烈に引っ手繰られて竿と糸とがあっという間に一直線に伸され、糸を切られてしまったのが一度や二度ではなかったことも思い出した。久留米木川の水も綺麗で透明度が高かった。ダムが出来てしまった今はどうなっているのだろう。
そんな話などしていると、置き竿にしていたKYさんの竿先がククッと曲がった。オトリサイズが釣れていた。オトリを換えて、また置き竿にした。弁当をまだ食べている間に、また竿が曲がる。また釣れていた。
またオトリをかえて置き竿にした。驚いたことに、KYさんが弁当を食べている間に置き竿で3匹釣れてしまった。
自分も置き竿にしてあるが、こちらは何度見ても全然反応なし。
KYさんが先に弁当を食べ終え、車に物を取りにいった。弁当を食べながら竿の先の目印を見ていると、急に右・左と動くので4匹目が釣れたのか?と思い、竿を取ってみたが追われて逃げ足早く動いただけのようだった。沈み石の横にオトリを入れて置き竿にし、残りの弁当を食べていた。そこにKYさんが戻ってきた。竿を見ると。また引かれている。4匹目が釣れてしまった。
「竿を持っていると、なかなか釣れないのに、置き竿にしておくと釣れるんだねー。ここでは、何もしないのがベストということかね。」「ほんと。竿を持っていると、何か良くないことをやっているのかもしれないね。まいったなー。」
驚いた事があるものだ。置き竿で30分で4匹だよ。
そんなこんなで、昼休みからのほうが楽しんだ。が、トロでは当りがとても弱い。小振りのが掛かったときなどは、なにか変だなゴミでも付いたか?とオトリを」引き寄せようとしたら掛かりアユが引き出した、というようなのが何度かあった。KYさんも同じ事を言っていた。
これも、ひょっとすると、冷水病の発症かもしれない。肛門も周りや鰓蓋のあたりが赤くなっているのが何匹もいたからだ。
せっかくの清流で冷水病が発症というのは残念だ。下流の本流でも感染が心配だ。
釣り道具、ウェーダー、タモ、引き舟、オトリ缶は全部日光で良く乾燥し、日光消毒します。消毒アルコールも薬局で買っておこう。
帰りは十島を通り、富士川に沿って下り、富士SAから東名に入り、帰ってきた。
十島は、垢石が鱒二を初めて友釣に連れて行った場所だ。(参照:雨の日の鮎師のために)
富士SAから東名に入れるのは、ETCを付けてある車だけです。
************* 繰り返しになりますが、こちらを読んで下さい ****************
「気になる話」No.4に載せたように、冷水病を持ったオトリアユから野アユに冷水病が感染したのかもしれない。
和歌山県水産試験場の調査では、冷水病を持ったオトリアユが持ち込まれると数日で川の野アユに冷水病が発症するという結果が出ている。
あるいは、放流アユからの感染かもしれない。
勘違いの思い過ごしであったのなら良いのだが、当たりだったら残念だ。
釣り人は、釣りから帰ったら、タビ・タイツ、タモ網、引き舟などの道具類を消毒しましょう。
消毒の方法はこちらを見てください。
6回目 6月30日(土) 千曲川、佐久漁協管内
千曲川・佐久、野沢橋の上流
天気:雨のち曇り
水温:16〜18℃ 水色:茶濁り、午後に澄みだす
釣果 26
Max. 20cm Min. 16cm
上手の荒瀬を望む
右手から落ち込んでいる流れは、雨が降るまではチョロチョロの流れだったそうです。午後まで濁りで川底が見えないので、良さそうな早瀬に見えるので大勢の人が竿を出していました、が。
ここから500mほど上手左岸に水産試験場がある。
上の写真の下手
瀬の落ち込みから胸位の深さのトロになり、下手左岸のコンクリートブロックの護岸の手前で早瀬になりその下はまたトロになる。 見える範囲どこも、竿が触れ合うほどの間隔で釣り人が並びました。
前日からの雨で2,30cmほど増水し、茶色の濁りで20cm位の深さまでしか見えませんでした。
写真では判りませんが、半数近くは尻鰭や尾鰭まで真黄色のきれいな鮎でした。
佐久の解禁日に鮎釣り合宿をしませんかー?と声を掛けたところ、いつものメンバーのうち5人が行く事になった。
夜明け頃に佐久到着の予定で、深夜1時に出発。車の後部は3人掛けなので窮屈だが、我慢してもらう。
第三京浜から環状8号を通り、関越自動車道から上信越自動車道で佐久へ向かうルートにしたが、カーナビの地図を最新に更新していないので、環8から関越へ向かう辺りの地図が現在と違っている。それで、道路標識を確認しながら関越自動車道に入った。上信越自動車道に入ってからタバコ休憩。自分が去年から禁煙しているもので、気を使って車の中ではタバコを吸わずに我慢してくれている。以前には四六時中プカプカやっていたのを思い出すと、なにか悪いような気がする。
この頃までは夜空に満月が出ていて、“朝から晴れ”の天気予報が当たりだ、いい釣り日和になる、などと話していた。
妙義山を過ぎる頃から曇り空になり、佐久に近づくと全面曇り空だ。でも予報通りに晴れると皆思っていた。
4時頃に佐久ICを出てからコンビニに寄り、朝昼の食料と飲み物を買い、準備万端OK。
野沢橋右岸下手の駐車場所へ行ってみると、橋の近くを除いて、オトリ屋の近くまで車で一杯だ。橋下の近くに車を止め、川を眺めたが薄明かりの曇り空で水が澄んでいるのか、濁っているのか良く判らない。
KTさんが橋桁の辺りまで様子を見に行って戻ってきた。水は濁っているという。何年か前に、橋の下で半日で30以上釣れた事がある場所なので、今回もこの橋の下辺りが釣れるはずだと思っていたわけだ。
KTさんが、早々と場所をキープし、少し下手のオトリ屋に入漁証とオトリを買いに向かった。MTさんとSOさんは水が濁っているというのを聞いて、様子見をするようなかんじでいたので、あと少ししたら人がどっと出てきて、場所が無くなるから早めに場所をキープした方がいいよと二人に言った。SOさんがすぐにオトリを買いに向かった。MTさんも車から道具類を降ろし、用意を始めた。
自分は上手の瀬の辺りに行ってみるというと、YJさんもそちらへ行くという。二人で野沢橋を左岸に渡り、左岸上手のオトリ屋で入漁証とオトリを買い、左岸上手に向かった。目当ての瀬が落ち込み左岸にぶつかる辺りが見えるところまで来ると、残念、お目当ての場所にはもう竿の長さ以下の間隔で釣り人が陣取っていた。
YJさんに、あの場所がいいんだけど、もう入る所が無いので右岸の中洲の方へいってみようということでUターン。また野沢橋を右岸に渡り、上手へ数百メートルのところから河原へ入り、ゴロゴロ石の所に駐車した。
まずオトリを川に浸け、釣り支度をして中洲へ向かった。以前に良い釣りをしたと思うあたりには既に6人ほどが陣取っていて、瀬の落ち込みからその下が空いているだけだった。時計を見ると5時少し前だった。
水が赤く濁っていて、川の中の様子はまるで判らない。瀬の落ち込み辺りにYJさんに場所を決めてもらい、自分はすぐその下手に竿立てを立て、引き舟を浸けて二人の間に人が入れない程度の間隔で場所を決めた。すぐに、一人が来て下に入らせてくれというので、はいどうぞと返事をした。群馬から来た人だ。
YJさんの上手に陣取っていたのは、地元の人で、坂城など下流漁協の解禁日は雨でまったく良くなかったそうで、佐久も昨日からの雨で濁りが出てしまったとぼやいていた。瀬尻が良さそうなのかと聞くと、下手に4、5人並んでいるあたりのチャラ瀬のような所に入りたかったそうだが、先に場所を取られたのでここにした、という返事だった。上手の右側の瀬に何人も入っているのを見て、あそこは雨が降るまえはちょろちょろしか流れていなかった所だから、今日は釣れないだろう、と云っていた。水が濁っているのと、曇り空とで川石の様子はまるで見えないのだから、地元で始終川を眺めている人以外は、前日まで水がほとんど無かった所に入ってしまっても仕方がない。運が悪かったと諦めるしかない。
川辺の草が水に浸かっている様子からすると、30cm位は水嵩が増えているような感じだ。濁ってはいるが、脛くらいの深さまではなんとか見えるような感じなので、これ位の濁りなら釣れるよ、とYJさんに言った。菅平はここより下手なのだが、昔更埴に釣りに行った時に地元の人が、“菅平あたりに大雨が降って火山灰?のアクが流れて来ると三日位釣れなくなる”と云われたことも話した。
そんな話をしているところにSOさんがやってきた。竿を伸ばしてみたら、穂先が入っていないのだそうだ。竿を乾かした後に穂先を入れるのを忘れたらしい。予備竿を取りに来たという。車の所に戻る途中に、よくここに居るのが分かったねー、というと、川沿いに歩いてきて車が沢山止まっている場所が見えたので来たら車が見つかったので分かったという。なんという不幸中の幸運。予備の竿を持ってSOさんは下流の橋へ戻って行った。
もう20分ほどで解禁時間の7時になる、という頃に雨が降り出した。みなカッパを出して着たり、カッパを取りに戻ったりで慌ただしい。7時10分ほど前になると、対岸の良い場所に仲間5人ほどで陣取っていたうちの一人がオトリを付けて流れに出した。もう一人もオトリを出した。完全にフライングだ。見ていたが、直ぐには掛からない。
7時ころ、開始合図のホイッスルが吹き鳴らされた。待っていた人たちが、笛の音お聞き、我先にとオトリを付けて流れに出し始めた。
自分もオトリを付け、川底の様子は判らないけれども、雨で増水する前の水辺をイメージして、少し沖目の水ヨレの中にオトリを入れた。流れにオトリがなじんだなー、ちゃんと泳げよ!と思っていると、すぐに1匹目が掛かった。18,9cmのきれいな鮎だった。これは幸先が良い、と思ったが次がなかなか来ない。
2匹目が早く来てくれないかなー、と思っているうちに、対岸の流れ込みが左岸にぶつかっているところに陣取っていた4,5人が次々に掛けはじめた。皆自分と同じかそれ以上の年配の老人達で、話していたりしている様子からすると、地元の人たちのようだ。竿のメーカーはちがうが、だれもが硬調以上の硬い瀬釣り専用の竿を使っていた。18cm前後の掛かり鮎とオトリとをいとも簡単無造作に抜き上げてタモに収めるやりかただ。正面に座って釣っていた“がまかつ竿”の人はよほど川の流れに慣れているとみえて、仲間の人が根掛りしたりすると腰以上の深さでも平気で入っていって外してやっていた。川に慣れているだけでなくて、鮎も良く掛け、良くばらした。3匹に1匹はばらしていた感じがする。掛ける数が多いから、ばらしても本人はちっとも気にしている様子はなかった。
見ただけでは、えらく乱暴にオトリを扱っているように見えるのだけれど、良く見ていると、引き上げたり落とし込んだり、いろいろ操作をしている。へ〜あんな釣り方もあるんだー、と感心してしまった。
こちら右岸側はなかなか掛からない。オトリを止めて待っていても、まず掛からない。オトリが川の半分から向こう側へ泳いで行って動いているとググーンと掛かる。または、ゆっくりした速さで沖目を引き上げてやっていると掛かる、という感じだった。掛かった鮎は、17,8cm以上のものは尻鰭だけでなく尾鰭の縁も真っ黄色になったきれいな鮎だった。こんなにきれいなのは久し振りに見るような気がした。
手前側では全く来ないから、どうしても立ち込むことになる。おまけに午前中は雨降りなので寒い。水温は朝16℃、昼過ぎても17℃だった。
天気予報では朝から晴れとなっていたので、ウェットスーツにしたのだが、雨で水温も低いのならスリムウェーダーを持って来るのだった、と思っても後の祭り。天気がはっきりしない時は両方持っていくほうが間違いが無い。
10時半を過ぎると全く掛からなくなってしまった。どこかへ移ろうかと思っても、動く場所が無い。しかたがないので、ここで辛抱。
昼前に雨は止んだが、空は晴れてこない。昼になりお握りを食べ、座って休んでいたが、冷えた体がなかなか温まらない。
昼から水が減りだして濁りも薄れてきた。3時頃には雲の切れ間から日が射してきたし、水も澄んできて川の中が見えるようになってきた。しかし水温は18℃しかない。
減水しているせいか、あまり掛からない。対岸の良く掛けていた老人達は引き上げていった。自分も地元ならもう止めにして上がるだろう。 5時頃まで粘っていたが、あまり追加できなかった。
野沢橋のところへ行ってみたが、3人は見当たらない。終了時の集合時間と場所を決めていなかったので、さきに保養所へ戻ったのかもしれない。保養所へ行くと、ドア前にKTさんのクーラーボックスが置いてあった。ドアをノックすると、KTさんが出てきた。
橋の下はダメで、少し下手でやったそうで、けっこう釣れたそうだ。SO,MTの二人はまだ戻っていなかった。後で聞くと、橋の下がぜんぜん釣れないので、下流の佐久大橋の下手まで行ってみたのだそうだが、どこも人が一杯で、人の少ないところでやってみたが良くなかったそうだ。
シャワーを浴び、鮎の塩焼きとビールで乾杯。鮎はけっこう旨かった。カレーライスの夕食を済ます。
その後、いろいろ釣りの話などしていたが、眠気がどっと押し寄せてきたので就寝。
皆寝不足だったから、即爆睡。
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漁協の監視員の人が、「オトリを他所から持ち込まないで下さい。」と触れまわっていました。
冷水病の対策のためです。皆さんも、ご協力願います。