8回目 | 8月17日(金) | 晴れ後夕立 | 酒匂川・足柄大橋 釣果:24 |
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9回目 | 8月25日(土) | 晴れ | 富士川・蓬莱橋 釣果:11 |
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10回目 | 9月1日(土) | 曇り一時霧雨 | 酒匂川・やぶ下 釣果:12 |
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11回目 | 9月3日(月) | 曇り後晴れ | 富士川・蓬莱橋 釣果:3 |
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12回目 | 9月22日(土) | 晴れ | 酒匂川・松田地区 釣果:15 |
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13回目 | 9月27日(木) | 晴れ | 富士川・長貫 釣果:3 |
8回目 8月17日(金) 酒匂川・松田地区
酒匂川・足柄大橋上手
天気;晴れ、午後に夕立
水温;23〜25℃ 水色;澄み
釣果 24
Max. 19 cm
Min. 14 cm
上手の瀬頭より足柄大橋を望む
6時半頃に着いたのですが、白泡の立っているガンガン瀬だけが空いていて、他の場所は瀬頭の上から橋の下手の落ち込みまで、ほとんど空きがないほどに釣り人がいました。
8月15日に群馬県館林市で40.2℃を記録。16日には埼玉県・熊谷市と岐阜県・多治見市が観測史上最高気温の40.9℃を記録したとテレビで大きく報道された。昭和8年の山形市の40.8℃以来の記録更新だそうだ。この他3箇所でも40度以上を記録したそうだ。これも地球温暖化の一つのシグナルなのだろうと思う。こういう記録は更新などしてほしくない。
この数日、クーラーを効かせて夏の甲子園野球を見ながらグータラしていたけれど、天気予報では週末あたりから天気が崩れ雨模様らしい。カンカン照りのうちに川へ行っておこうと思い、お盆後半の渋滞も考えられるので、近場の酒匂川へ行ってみた。
7時頃までに着けば、場所は十分空いているだろうと思って出かけた。
川音川が小田急線の鉄橋の下手で酒匂川左岸側に合流する。その合流点左岸に学校のグランド2面ほどの広場があり、堤防道路脇にオトリ屋がある。
その広場に6時半過ぎに着き、川岸から上流の小田急鉄橋の方と下流の足柄大橋の方を眺めて、7時に来れば大丈夫だろうなどというのは首都圏では通用しないことを改めて再確認した。鮎釣り旅行へ行った先では9時頃になっても十分に場所はあったのが、まるでウソのような気がする。
上手の小田急鉄橋下のチャラ瀬も、その下の堰堤下の瀬から川音川合流点までの瀬にもほとんど空きが無いくらいに竿が立っている。下手の足柄大橋の瀬の両脇にも竿が並んでいるのが見えた。
昔はお盆には川へ行くなとか、殺生をしてはいかんとかいわれたものだが、今はそういう事を云っていた年代の男達が川へ出て殺生をしている。時代は変わったものだ、観測史上最高気温が記録されるのも・・・・・かなー。
川原がすでに釣り人でいっぱいなので、負惜しみの愚痴が出てしまった。
オトリ屋でオトリを買い、足柄大橋を右岸に渡り、橋下の堤防脇の駐車場所へ行った。橋の直ぐ下には車止めがあって、堤防道路には出られない。近年堤防上の道路や河川敷の車走行が出来ないようにしてしまった所が増えている。我等鮎釣り党にはとても残念なことだ。が、自分勝手傍若無人の輩が増えてしまった今は”しかたがない”と諦めるほかないのかなー。
足柄大橋袂から河原に降り、写真を撮った瀬頭まで行って見たが、瀬肩、瀬頭には数人いてここで竿を出すのは無理。(写真を1枚撮ったら電池切れになり、写真は1枚で終わり。)
白泡の荒瀬の終わる辺りに一人いて、その下が一人分ほど空いていたので、そこに入らせてもらった。
引き舟を川に浸けるとき、水が温く感じた。測ってみると23℃だ。
自分のいる場所は荒瀬の下の水深のある早瀬という感じだ。例のソリッド穂先の竿の練習には良い場所のように思えた。仕掛けはノーマル。水中糸は複合メタル007。朝日が正面から射し、水面に反射して目印も良く見えない。2〜3cmの目印を追加して、なんとか糸の所在が分かるようになった。極細糸は、川面のどこにあるのか確認するのも老眼には大変だ。
オトリを出してやると、ソリッド穂先での引き釣りの練習をするまでもなく、掛かった。15,6cmのチビ。オトリにして出してやると少しして次が来たが、これも同じ位のチビ。その次がなかなか掛からず、いろいろと引き釣りの練習をしてみたが、先生のいない自分勝手な独学自習だから、練習になっていたのか、ただの時間つぶしだったのかは不明だ。でも、まあなんとかオトリが繋がる程度には釣れた。
流心の波が盛り上がった所へオトリを入れた途端に根掛り。外そうと思って立ち込んだが、股位まで入ったところで先を見るとさらに深そうだ。もう少し先まで入ろうか、糸を切ろうか、どうしようかと躊躇していると、対岸の赤い帽子の上級者風の人が、「”根掛り外し”を持っているならそれ以上は深くないから入って外せるよ。」と声を掛けてくれた。そうか、深くても腰くらいのようだ。この流れなら、底の石も垢でヌルヌルというほどでもないから大丈夫そうだ。さらに4,5歩先にいくと股下くらいになりなんとか外すことができた。後でいつもここに来ているという地元の人と話をしたら、声を掛けてくれた赤帽の人はダイワのテスターをしている人だそうだ。
根掛りを外しに中へ入った後は、しばらくの間掛からなくなった。また掛かり出したと思ったころに再度根掛りで川へ入ってしまったりしたものだから、地元ベテラン達のようには数を伸ばせない。
8月中旬を過ぎるのだから、22,3cm位のがたまには掛かっても良いように思ったが、一番大きいのが19cmで、大半は15,6cmだった。地元の人もオトリ屋で買ったのが一番大きいと苦笑していた。
午後からはアオノロの剥がれたのが沢山流れてきて水中糸にからみ、糸からアオノロを取るのが大変だった。
帰ってから、アユの腹を割いてみたら塩焼きに出来そうな大きさのものはほとんどが最近成魚放流されたもののようだった。というのは、養殖オトリと同じ様に腹に白い脂肪のようなものが入っていたからだ。天然と思われるのは15,6cmまでのチビアユだ。
昔はお盆をすぎる頃になると、0.3号のナイロン糸を切っていくような強いアユが松田地区では釣れたのだが、最近はそんな話は聞かれなくなってきた。川が疲弊しているのかなー。
9回目 8月25日(土) 富士川・北松野地区(静岡県)
富士川・蓬莱橋下流
天気;晴れ
水温;22〜25℃ 水色;澄み
釣果 11
Max. 24 cm
Min. 14 cm(1尾のみ極小、他は17,8cm以上でした)
蓬莱橋・下流左岸
身延町役場の防災カメラでは24日午前中まで赤く濁りが残っていましたが、今日は澄んでいました。岸にはかなり高い場所まで泥がかぶった跡が残っていました。1m以上増水があった感じです。
立っているあたりの岸の石には陸食みの跡が沢山ありました。
蓬莱橋下流・瀬頭あたり
蓬莱橋の下はトロで、岩盤のチャラ瀬、トロ、荒瀬が続き、長いトロのあと左に流れがカーブし淵になります。
橋の上流にも瀬がありますが、そこへは右岸からしか行けません。
どこでも、タイミングが良ければ大物が掛かります。
瀬は、見た目以上に、水の押しが強いので元気なオトリが必要です。
橋から下流数百メートルには、溶岩が固まったような岩盤や大岩があちこちに顔を出しています。
立っている所から右岸までの間は深く流れも強いので渡り越しは出来ません。
先週から何度かの雨と数日前の雷雨とで、濁りが出たようだったけれど、夏の高水温も納まったのではないかと思い、何時もの仲間に富士川へ行きませんかと声をかけた。
TJさんYJさんと三人で、富士川がもし濁りでダメなら興津川へ転進ということで、今年の富士川初釣行となった。
夜明け前にTJさんが迎えにきてくれた。途中、YJさんをピックアップし東名厚木から富士SAへと向かった。
東名を走行中に夜明けを迎えた。ついしばらく前までは4時頃には明るくなっていたのが今は日の出が5時頃だ。日の入りも今は6時半ころになり、日が短くなったのを感じるが、夏の暑さは衰える様子がない。
東京、神奈川から富士川釣行の場合、ETC装着車に限られるが、富士川SAから東名に出入りできるのでとても便利だ。(静岡市方面から富士SAで出入りできるのかは分からない。)ETC専用の無人ゲートがあって、一般道からSAに出入りできるようになっている。
途中のコンビニで弁当を買ってクーラーボックスに入れたのだが、朝食を買うのを忘れていてもう一度朝食を買いに戻った。なんだかボケ老人になってきたみたいだ、と二人にいって笑っていたが、本当にそうならないように気を付けなきゃーと思う。
蓬莱橋から少し上手の佐野おとり北松野店に着くと、すでに3台オトリを買いにきた車がいた。オトリを買いながら最近の様子を聞いた。高水温が続いていたころは数匹掛かれば良い方だった時期があったようだが、最近雨で増水、濁りが出たりで様子が判らないようだったが、ツ抜けできれば上々でしょうと言う。先に来ていた車が上手へ向かったので、どの辺りへ行くのか聞いてみると、うなぎ屋のあたりとか芝川の製紙会社の裏あたりに行くのではないかという返事だった。
我々は蓬莱橋の下に行く事にした。というのは、去年土・日に来た時に3艘の大型ゴムボートでのラフテイングが日に何度か行われていて、竿を出しているポイントで大石に座礁乗り上げしたり、ボートから落ちてバシャバシャしたりなどで、ガックリきたことがあったからだ。ラフテイングの終了場所は蓬莱橋の下のトロの所だから、橋下の瀬が始まる所からはその影響が無いのだ。
左岸側に駐車した。釣り支度をして水辺へ下りていく途中に、数日前の増水のドロ跡がかなり高い位置まで残っていた。
上の写真の所まで歩く間に、汗がわっと噴き出した。汗のせいか猛烈な湿気なのか眼鏡も曇ってしまった。
YJさんと自分は、この辺りの瀬でやってみることにした。TJさんは下手のトロと淵の間の水深のある緩い瀬の前後をやるといって下手へ向かった。
さー今日は良形を掛けるぞー、と勇んで仕掛けを張り、オトリをタモに移すまでは良かったのだが、その後はドジ・トラブルの連続で、暑さもあって頭がぼーっとなってしまった。
鼻鐶を通そうと思ってオトリを掴んだ途端に、手からオトリがツルリ・ピョンと飛び出して川に逃亡された。川に飛び込んで少しの間はその場にいたので、タモで掬おうとしたらスッと深みに逃げて行った。
まあ、こんなこともときどきはある事だ、それでオトリは2匹買ってある訳だ、などと呑気に二匹目のオトリに鼻鐶を通して、瀬の中に頭を出している岩の上にオトリを入れてやった。オトリが流れになじんだと思う間もなく、強い当りでピューと目印が飛んだ。強い力で引く引く。この竿で去年は26,7cmのを抜き上げていたから、落ち着いて竿を立て、掛かりアユを浮かせにかかったが底に潜ったままでぜんぜん浮いてこない。これは大物か?と一瞬思ったけれど、まー寄せて捕ればいいだろうと、竿を絞るが寄ってもこない。少しやりとりしていると浮いてきて、オトリが水面に出た。オトリより二回りは大きそうな姿が見えた。その後グインと強い引きがきて、水中糸がひらひらと舞った。先糸0.3号が切れていた。
”まあ、こんなことは良くある事”など呑気に構えていたのが、今は真っ青。頭がしばらく働かない、脳休止状態。
下手に行ったTJさんが、オトリを3匹買ったのを思い出した。空の引き舟を持って1ッ匹分けてもらうことにして、下手に向かった。
TJさんは緩い瀬の頭で泳がせていた。着いた時に3匹目が掛かっていた。良形だ。
”こういう訳で、1匹分けて”と言うと、未使用が1匹入っているからいいですよと云ってくれた。掛かりアユを取り込む時に、逆針が鼻鐶に絡まったようで、オトリが外れてしまい逃げられたと話してくれた。
養殖オトリを1匹借りて、元の場所に戻った。今度は切られない様な仕掛けにして、再開したのだが、頭がちゃんと働いていなかった。それは、針のサイズを8号とか9号とかに変えないでやってしまったことだ。
借りたオトリで、とにかく野アユに換えなければと、先ほど切られた場所の近くにオトリを出した。さっきの場所から数メートル離れた瀬脇で20cmまではないが、オトリよりは大きいのが来た。野アユにオトリが換わると、泳ぎがまるで違う。
ポツリ、ポツリだが9時頃までに5匹掛かった。元気なオトリがとれたので、右岸寄りの荒瀬で良形を狙うことにした。これまではまずまずだったが、仕掛けは丈夫なものにしたのだけれど、鈎は7号のをそのまま付けてしまった。8号の針をポケットに入れていたのに換えなかったのだ。
荒瀬の波立ちの頭の波がない所からオトリを入れてやった。荒瀬の波に一度オトリが落ち着いたが、流れに押されて波立ちを一つ下へ下がるのが竿に伝わってきた。二つ目の波の底に落ち着いたその時、ギューンと目印が飛び強い引きが手元に伝わった。
立っていた場所の下手は深くて下がれない。引きを堪えて抜き上げるしかない。竿を矯めていると下手に引いていたのが上手に登りはじめた。よし、もう少し上へ上がれば寄せられそうだ、と思った時、一転して流心に突っ込み下流へ走った。竿を立ててこらえるしかない。ようやくオトリが顔を出し、よし抜くぞ、と思った時身切れでオトリだけが飛んできた。
よーし、もう一度という気持だけが高ぶり、鈎を太軸の大型に換えるという基本を忘れていた。
同じ7号の鈎のままで、今掛かった所から少し上手の波の中へオトリを送り込んだ。この荒瀬で引き上げるのは無理だから、少しづつ下へ移してやった。3つ目か4つ目の波の所で、また強い当りが来た。よーし今度は取るぞーと思ったが、今度も身切れでバラシ。2度バラシてから、大きい鈎に変えるのだったと気がついた。
これで元気印のオトリがいなくなってしまった。岸に上がって休憩。この時までは、富士川での良形アユを釣るのは気分いーなーと思っていたが、この後に地獄の5時間が来るなどとは思いもよらなかった。
オトリをしばらく休ませようと休憩していると、こちら岸に3人、対岸に一人来て釣り始めた。
しばらく様子を見ていたが、こちらの3人も向こうの一人も、それぞれ良さそうに見える場所で竿を出しているのに、まるで掛からない。
しばらく休んだからオトリの元気も回復しただろうと思い、オトリを出してあちこち探ってみたがウンともスンとも反応がない。まるでアユが居なくなってしまったように1時間以上まるで音沙汰が無い。自分だけではなくYJさんも、後から来た4人もまったく掛からないのだ。
昼には少し早いけれど、休憩をかねて、昼飯にした。弁当を摂る間ずっと回りの人を見ていたが、だれも掛けた様子が無い。
弁当の後、上手や下手をぶらぶら見て歩いたが、石はきれになっている所が多く、ハミ跡も見える。しかし、9時半以降、橋からトロ場までの間の瀬ではだーれも釣れないのだ。
YJさんと、どーしたことか9時半過ぎてから全く当りがなくなってしまったねー、などと河原で話していると、少し上手でやっていた地元の人が、オトリを引き舟に戻し、下がってきて、釣れたかと声を掛けてきた。“9時半ころまではポツポツ掛かったが、その後は全く当りが無い”と答えた。
「今日はおかしい。あそこに立っていたらアユがおれのふくらはぎに体当たりして逃げていった。こんなことは初めてだ。先週土曜日に昼から来て9本釣れたので、今日は二匹目のどじょうを狙って来たんだけれど、まるで当りが無い。」
「下の荒瀬はやってみたか?」
「波が消えるあたりに居た人が瀬頭から瀬尻までやっていたが、釣れなかったようで、さっき帰って行った。」
「いつもは、あの辺りで掛かる筈なんだがなー」
といいながら、下手の荒瀬に歩いていった。
だれがやっても、この辺りの瀬で当りが無いのは間違いない。やっても釣れそうもないので、デジカメを持って下手にぶらぶら歩いて行った。
TJさんの所まで下って、様子を聞くと、ポツリ・ポツリだが掛かっているという。写真を撮ってから、「上の方は10時頃から誰も釣れない。この後下手に入らせてもらおうかなー」、と言うと、こちらに来てやった方がいいですよ、と言ってくれた。最近は、場所を見る目はTJさんの方が上手くなったようだ。
道具をとりに戻る途中で、先ほどの地元の人が道具を片付けはじめていた。
「やはりダメでしたか?」
「うん。ぜんぜんダメだね。先週良かったから来てみたんだけど、今日はおかしい。」「仲間の情報では常葉川の合流点上下が良いと言っていたので、これからそちらに行く。」
と云って、引き上げていった。瀬の辺りに居た他の人もいなくなっていた。
道具を持って、TJさんの下手の緩い瀬の波立ちのあたりに移動したが、2時半まで全く当りがない。TJさんも、車に仕掛けを取りに行って帰ってきてから、当りがないので、河原でお昼寝休憩。休んでいるのが正解だったようだ。
オトリは弱ってヘロヘロ状態。元気そうなのに換えても、泳ぎは良くない。
辛抱強く待っていたら、待望の一匹がようやくきた。地獄の5時間ようやく脱出だ。5時間も全く反応がなかったのは、ほんとうに久方ぶりで、この前は何時だったのか判らないくらいだ。
その後はなんとか良形が掛かり、良い引きを楽しんだけれど、根掛りを外しに腰くらいまで入ったりとかで、大変だった。
TJさんは緩い瀬の頭でじっくり泳がせて良形を掛けていた。彼の上手のトロに、話し方からすると静岡県の人と思う3人組が昼すぎから来て竿を出していたが、全く掛からず、TJさんの直近まで寄ってきたがダメだった。
対岸で竿を出していた人もまるで掛からずに、右往左往してポイントを潰しているように見えた。
そんな中で、ポツリぽつりではあるが20cmオーバーの良形を15本取り込んだTJさんだけが上々の釣りをした一日だった。
4時半過ぎに根掛りし、今日はこれで終了。なんとかツ抜けだけは出来たけれど、とても疲れた一日だった。
10回目 9月1日(土) 酒匂川・松田地区
酒匂川・やぶ下
天気;曇り一時霧雨
水温;19〜20℃ 水色;澄み
釣果 12
Max. 20 cm
Min. 17 cm
文命床止工、第2方水路とやぶ下オトリの中間辺りの土手が百米ほど流されてなくなっていました。
上の写真の土手が切れた左側の中洲から上流を望む
左岸の護岸工事のために第2方水路からやぶ下オトリの前まで、土手を築いて川の流れを右岸側に寄せていた。 6月7月に来た時は、二人の後ろは5m位の高さの土手で仕切られていて、水は写真左手だけに流れていた。
監視員の話では、台風4号の出水で土手のここの部分が流されたという事でした。
上の写真のように、ここで流れが二手に分かれて、やぶ下オトリの前で合流しています。
ここの上流部分も、ここから眺めたところでは様子がかなり変わったようです。
大水で川が洗われたせいか、アオノロは全くありません。
7月上旬の上の写真と同じ場所(MTさん提供)
上の写真とほとんど同じ場所で、7月上旬に流された土手の上から写した写真です。
左岸の護岸工事が始まって以来ずっと上流の第2放水路からやぶ下オトリ前まで、写真に写っている土手で流れは右岸側へ寄せられたままになっていました。
右側の土手が草木で緑になっている下の部分から手前までの部分が流されてなくなりました。
流れた土手が写っている6月13日の写真
1枚目の写真の中央右側に鉄塔が写っていますが、その鉄塔のあたりの右岸から下流方向を写した写真です。
川の向こう側正面に写っているのが、流されて無くなったあたりの土手です。
6月当時の流れは、正面の土手の所でゆるく右にカーブしていたのを憶えています。
高さ約5メートル幅ニ十メートルほどの土手が流されてしまうのですから、水の力は大変なものだというのが実感できます。
土曜日に酒匂川へ行くというメールがMTさんから入ったので、一緒に行かせてもらうと返事した。
4時に迎えに来てくれた。今日は、何所へ行くかはMTさんにお任せで、SOさん、TKさんと4人での釣行だ。4人で入るには谷峨のあそこは少し手狭だから、やぶ下にしましょうというので、皆了解。
やぶ下オトリに6時すぎに着くと、すでに大勢の釣客が川に出ていた。やぶ下オトリの主人の話では、昨日の夕方前の中洲の向こう側でやって二人で60ほど掛けたということだった。
どこにしょようか、ここの前でやってみようかと相談した。TKさんがここは休日は、へたすると両岸と真ん中と3列になってしまうほど混雑してしまうから上手に行こうという。それもそうだ、ということで護岸上の道を上手に向かった。
護岸上の道から河原へ下りる道が付けてあった辺りに来て、一枚目の写真の様に川の様子が様変わりしているのに皆驚いた。 前に来た時には手前側の河原は向こう側の土手で水が仕切られていて、一筋の水も無いところだった。
それが、土手が切れた所で流れが二手に分かれ、左岸側への流れはさらに二手に分かれて左岸側の護岸にぶつかって下流に向かっていた。
護岸工事をする前のこのあたりは、流れが蛇行していて急瀬、深み、チャラ瀬など変化の多い所だったと記憶している。あと何年かすぎたら、また流れに変化が出てくるかもしれない。
すごい変わりようだねと話ながら河原に降りて、とりあえず土手の切れたところまで行ってみた。それが二枚目の写真の場所だ。右の流れも、左に分かれた流れも深さはヒザくらいで、ちょうど釣りやすいチャラ瀬から早瀬の感じになっていた。土手が切れた上手の放水路の方向には竿が一杯立っているのが見えた。左に分かれた流れにも数人が竿を出していた。
幸い、右岸側への流れにはまだ人がいなかったので、この流れでやることにした。
大井松田の天気予報では、今日は9時頃から晴れの予報だったが、実際は山は雲に隠れて今にも雨が降ってきそうな感じだった。時間が経っても、天気は悪くなっても良くはならず、2度ほど霧雨が降り寒気を感じるような一日だった。
MTさんは瀬頭から瀬のはじまりあたり、自分はその下手、SOさんは瀬の中ほどから下をやるかんじで場所を決めた。YKさんは右岸側に渡って瀬の中ほどをやるようだった。今は我々だけだが、あと30分もすれば動けないほどに人がくるのは容易に想像できた。それがいつもの事だからだ。
オトリに鼻鐶を通してチャラ瀬に出してやったのは7時少し前だった。いくらも経たないうちに1匹目がきた。17,8cmの釣ごろサイズだ。竿の届く範囲に泳がせてやっていたら、8時半頃までに8匹掛かった。どれも17,8cmから20cm位の同じようなサイズと太り具合のアユだった。”これは順調、今日は20オーバーはいけそうだ”などと思っていたが、現実は悲惨な結果が待っていた。
8時半を過ぎるとパッタリと当りがなくなってしまった。30分ほどあれこれやってみたが全く効果がない。
おまけに霧雨が落ちてきて、半袖では寒くなってきた。天気予報は大外れ。寒さで震えそうなので、車まで戻って長袖を着てくる事にした。左岸側への流れには、両岸にずらりと竿がならんでいた。やぶ下オトリの駐車場まできて、オトリ屋の前の川を眺めると、もうどこにも入る余地がないほどに釣り人が流れの両側に並んでいて、数人が岸から竿を出している人の竿の先あたりに立ち込んでいるのも見えた。これでは運の良い人しか掛からないのではないか、と思ったほどだ。
半袖の上から長袖を着たら暖かくなった。
元の場所に戻ったら、SOさんも半袖では寒いといってカッパを取り出して着て、ベストはカッパの上に着けた。
身体も温かくなったから、第2ラウンドを頑張るぞー、と気合を入れなおしてオトリを送り出してやったのだが、どうしたことか全く掛かりません。ふてくされて、早めの昼食にして、お昼寝をしてしまった。
瀬頭でやっていたMTさんがSOさんの下手が空いたので移動し、ポツポツだが掛けていた。
1時過ぎに起きて、第3ラウンドに挑戦するも3時半ころまでまるでダメ。SOさんがまた瀬頭に戻ったので、SOさんの下手のチャラから急勾配でザラザラと右岸側へ流れ下り、細く絞られて急瀬になっている所が空いていたので、そこを試してみることにした。
急瀬の真ん中では、オトリが直ぐにまいってしまいそうだったので、流れの向こうの瀬脇にオトリを入れた途端にガツン・ギュンという待ちに待った当りが来た。掛かりアユは瀬の流心を流れ下る。手前側の瀬脇に寄せて抜き上げようとしたら、高切れ。
気を取り直して、仕掛けを張り直した。一番元気そうなオトリを付けて、先ほど掛かった場所の下手から引き上げてみたら、いくらも引かないところでギュンと当りが来た。今度は無事抜き上げた。その後はオトリが急瀬の中を上っていく途中でギュギューンと背掛かりで流心に乗って引き回すというのが5連荘。これで、8時半から7時間全く釣れなかった疲れが取れた気がした。
前回は6時間、今回は7時間全くダメというのが続いた。朝夕の2,3時間以外は何所かで時間潰しでもしていたほうがいいという事なのかもしれない。
さて、釣れたアユは最近成魚放流されたものばかりでした。8月に追加放流されたそうですから、それでしょう。残念ながら天然物(春に放流された物も含め)は1匹もいませんでした。まわりを見て歩いた限りでは、ハミ跡もしっかりあるし、瀬頭やカガミのトロでは、人がいなくなるとハネがありましたから、成魚放流されたアユが沢山いるのは間違いありません。
アカはちょうど良い位に付いているので、天気が回復して、照り込めば釣れるようになると思われます。
アユもあと1,2週間たてば、養殖の餌で育った魚体も自然の石アカを食んで天然に近い体に変わる様なきがします。
何時もの事ですが、それにしても酒匂川は釣人が多いですね。
11回目 9月3日(月) 富士川・北松野地区(静岡県)
富士川・蓬莱橋下流
天気;曇り後晴れ
水温;21〜23℃ 水色;澄み
釣果 3
Max. 24 cm
Min. 21 cm
下手のトロ場より蓬莱橋を望む
蓬莱橋のすぐ下の岩盤のチャラから深いトロになり、その下は水深のある瀬〜急瀬になり、写真のようなトロ場に続いている。底は大きな石がぎっしり詰まっている。
流れはこの下手で溶岩が固まった壁にぶつかり、左に曲がって砂地底の数百米の長いトロ淵になる。
KYさんは、まだ富士川の良形鮎を釣った事がないというので、9月になったら行きましょうと誘っていたら、3日(月)が都合が良いと連絡が入った。
家を出た時は、まだあたりは真っ暗。一月ほど前は、もうすっかり明るくなっていたころだが、日が短くなってきたのを実感する。
KYさん宅に予定より早く着いたので、往きは西湘バイパス〜箱根新道〜1号線のルートで富士川まで行くことにした。富士市に入り、新幹線新富士駅のあたりで北へ曲がり、JR東海道線を越えてから西へ曲がり富士川橋を渡ってから右岸を上流へ向かった。北松野のオトリ屋は6時開店で、その頃にオトリ屋へ着いた。既に品川など東京ナンバーの車が2台来ていた。
アユキチ達にとっては、若かろうが年寄りだろうが、夜暗いうちに起き出して百キロやニ百キロ走ってくるなど造作もないこと。ただただ、あの大鮎の引きを夢見て走ってくるのだ。
オトリ缶にオトリを入れ、蓬莱橋の下手まで引き返し、釣支度をして河原へ下りた。先週土曜日はかなり水嵩が高かったようだが、今朝はほとんど平水まで下がっていた。
先行者が橋下手の瀬にいた。KYさんは富士川は初めてというので、TJさんがお勧めの写真のトロ場まで下り、場所を定めた。釣支度をするときに雲っていたので、前回の酒匂の時のように寒くなってはたまらんと思い、長袖を半袖の上に重ね着したら、河原を歩いてきただけで、ぐっしょり汗をかいてしまった。汗が引くまでしばらく休憩。
ここは川に入らずに岸から静かに泳がせてやると良形が掛かるから、のんびりとやって下さい、とKYさんに云った。自分はその下手の波立ちのあたりをやってみることにした。風もなく暑さが引かないので、長袖を脱ぎ半袖で涼んでいるうちに、KYさんに良形がきた。”大きい”と云って、寄せてタモに吊るし込んだ。その大きいのをオトリにして出してやると、またそれ以上のを連れて来てくれるよ、と声を掛けたが、釣れたのに換える気配が無い。どうしたのかと、近寄ると、鰓に掛かって出血多量でオトリには無理だという。残念だが仕方がない。同じあたりから、上手にじっくりと泳がせていくと2匹目が掛かった。これも20cmオーバーの良形だ。
今日は釣れそうだ、と思い、自分もオトリを付けて、波立ちの下手などで泳がせていたが、全く当りがない。上手でKYさんが追釣するのを眺めているだけだ。
しばらくやってみたが釣れないので、上手の瀬へ行ってみた。
トロ場に落ち込む早瀬のあたりには二人竿を出していた。その上手の瀬にも二人。橋下の岩盤のチャラには二人いて、その少し下手のトロと瀬が空いていた。瀬〜荒瀬のあたりをいろいろやってみたが、ようやく24,5cmの良形を1匹掛けた。がその後が全くの音無しになってしまった。下手の4、5人の様子を見ていたがまるで掛からない。そのうち二人が岩に腰掛けてしまった。
それでも、なんとか釣れるのではないかと瀬に入れてやってみたが、反応はない。
そうこうしているうちに、小学5年か6年の一クラスほどの児童が先生に引率されてやってきた。川の観察をするようだ。自分のすぐ上手の浅瀬にライフジャケットを着けた先生が二人、学童が流された時にそなえて、立ち込んで監視をはじめた。
これでは、こちらも向こうも落ち着かない。というわけで、またKYさんのいる場所に戻ったが、午前中はこの1本だけ。
KYさんはポツリポツリだが良形が6,7本釣れていた。
少し早いが弁当にすると云うと、KYさんはもう食べてしまったという返事だ。10時を過ぎたころから当りが遠のいたそうで、今は釣れない時間帯と思うからしばらく休むという。トロ場でも、天然の良形の当たりと引きは強いという話を聞いたり話したりしながら長ーい昼休み。
2時頃に午後の部を再開した。なんとか21cm位のが掛かった。それをオトリにトロ場で泳がせていると、ゴツン・ギューンという強い当りでオトリが右に左に引きずり回された。抜くのは無理と思い、寄せてくると何か様子が変だ。引きずり回されている間にオトリの鼻が切れてしまったらしい。23,4cmの掛かり鮎だけがいた。何のことはない、一回り大きいのと入れ代わっただけだ。
掛かった流れの筋のあたりを泳がせていたが、まるで反応なし。KYさんが何本か掛けていたが、こちらは1本だけ。
また、下手の波立ちのあたりに移り、さきほど掛かったのをオトリにして泳がせてやった。
竿先より向こうへ泳いで行き波立ちの脇をゆっくり上へ動いていた。その時、ガガッツ・ギュンという強い当りが手元に伝わってきた。来たっと思ったその瞬間に糸が切れて行方が分からなくなった。竿が曲がる間もなく切れてしまったのだ。
竿先から天井糸〜水中糸とたどって見ると目印が全て付いている。どこで切れたのだろうと、糸を手に取り、水中糸(プロガード0.1号)の先を見ると、乳輪で編みつけに付けた0.5号35cmが20cmくらいの所で切れていた。
あたった瞬間に0.5号を切って行ったのはどれほどの大物だったのか?チラとでも姿を見たかったなー。
いつものことだが、失敗してから用意していた物を使うというのがクセになってしまったようだ。今回も大物が来ても良いように、8LbテストのPE 0.2号を水中糸にした仕掛けを作って持ってきていたのだ。同じ仕掛けをKYさんに使うように先週から言っていたので、彼は朝から8LbテストのPE0.2号を使っていたのだ。
人に言っておきながら、自分は切られてからそれを取り出すという、ヘマをやってしまった。次回からPE 0.2号を先糸にも使ってみよう。
その後、それほど大きくないのに強い引きのが1本掛かって今日は終了。なんとも惨めな一日だったことか。
KYさんは、初めての富士川で21〜25cmのを10本取り込んだ。暑さで顔は疲れていたが、大物10本の強引きに大満足の様子だった。
すぐにでも敵討ちに来ようと思っていたが、台風9号が東海・関東を直撃し大雨・洪水警報が出ている。返り討ちに遭わない程度の雨ですんでほしいものだ。
12回目 9月22日(土) 酒匂川・松田地区
酒匂川・やぶ下
天気;晴れ
水温;19〜22℃ 水色;白濁、柳濁り
釣果 15
Max. 23 cm
Min. 18 cm
右岸側へ流れを寄せていた土手が、台風の大水でのほとんど流されていました。鉄塔を目印に10回目9月1日の写真と見比べて下さい。変化が分かると思います。
右岸側より第2放水路方向を望む
左岸側の護岸工事のために右岸側へ流れを寄せていた土手は一部を残して流されて無くなっていました。島のような中洲もかなり削り取られたかんじでした。
ダムの放水が続いているのか、水は白く濁っていてヒザ位までがようやく見える程度です。
第2放水路〜やぶ下オトリの間は、すっかり流れの様子が変わってしまいました。
6日から7日にかけて、台風9号の大雨と海の波浪で、いつも行く酒匂川の十文字橋橋脚が陥没したり、その通路の西湘バイパスが崩落したりする被害が報道されていた。関東、東海の河川はどこも台風の大水濁流でどこも大変だった。
濁流で橋脚が沈み、折れ曲がった十文字橋 〔開成町緊急ニュース〕 |
台風9号による高波の影響で崩落した西湘バイパス=7日、神奈川県大磯町 〔共同〕 |
TKさんから「今年の鮎釣りはこれで終焉?」などというメールがきたりしたので、「すごい水が出たようだけれど、まだ鮎は残っているだろう。今週末あたりから再開できると思う。まだまだこれから一月は鮎釣りをやるよ。」と返事をした。
あれから半月、そろそろ川も回復の兆しが伝わってきている。新アカが付き出して、気の早い人達は今週初め頃から川に入り竿を出しているらしい。
MTさんからは「週末鮎釣りに行きます。行き先は未定」とメールがきた。「何所でもいいので、乗せていって。」と返事を出した。
酒匂川へ行くと金曜夜連絡をくれた。3週間ぶりの友釣で、気がそわそわ落ち着かないが、9時に就寝。
4時頃MTさんが迎えにきてくれた。メンバーは前回と同じSO,TK両氏との4人だ。
上の写真のように西湘バイパスが崩落していて通行は出来ない。復旧の目途はまだ立っていない。どこを通って行くのか聞くと、小田原厚木道路へ行くか1号線で行くかどちらかだという。この時間だから1号線で大丈夫でしょう、ということで1号線を通って行く事になった。
MTさんお気に入りの谷峨地区は鮎釣りの情報が全くない。ダムのすぐ下だから、大量のダム放水で鮎が皆流されてしまったのかもしれない。そんな訳で、前回と同じやぶ下へ行く事になった。それと、前回行った時に見た土手の破れ目がどうなったのかも皆見てみたかったのもある。
やぶ下オトリへ着くと、駐車場には数台駐車しており、前の川を眺めると竿を伸ばしてオトリを付けている人がニ、三人見えた。
釣り支度をしている間にも次々と釣り人の車が来た。
オトリ屋で入漁証とオトリを買い、様子はどうか聞いてみると、昨日は20人ほどが来てオトリ屋の前でも釣れていたと云う。新アカの付き始めだから、鮎が何所に付くかは毎日様子が変わるのでどの辺りが良いのかは分からないなーという返事だ。
前回やった辺りに様子を見に行こうと土手を上流に向かった。左岸の護岸脇の流れが前回来たときの倍ほどに増えていた。
200mほど行って、川の様子が1枚目の写真のように大きく変わっているのに皆驚いた。その変わりようを見て、MTさんと護岸工事をする前のように川が戻るかもしれないねーなどと話しながら上手へ歩いていった。
少し先まで行って、土手から河原へ降りる道がつけてあった所をみると、土手から護岸のうえの所までは盛土が残っていたが、護岸の部分からは跡形も無くすっかり流れされていた。
第2放水路から中洲まで高い土手を築いて流れを右岸側に寄せていたのが、前回来た時にはその一部が流されて流れが二分されていたのだが、今回の台風9号の大水濁流でその土手のほとんどが流されて一部が残っただけになっていた。
急傾斜の護岸をどこで下りようかと云うと、あの先に階段があるようだから、あそこまで行って下りようとTKさんが云った。
左岸の護岸よりの流れが無くなるあたりまで歩いて行くと、川へ下りる階段があった。階段下の水は白く濁っていて深さが分からない。TKさんが先に流れに入り渡って行った。上で様子を見ていたら、一番深い所でも股下位なので、安心して続いて川へ下りた。仕切りの土手が流されてしまったので、文命床止工上流と放水路からの水が幾筋にも分かれて左岸側へ流れていた。中洲の前の分流以外はザラザラの浅い流れだ。
ともかく本流の方へ歩いていったが、流れのヘチのごく浅い所以外は全くアカが付いている様子は無い。水が白く濁っているので川の中の様子はほとんど判らないし、魚の姿を見ることも出来ない。鮎のハネも見えない。
本流のあたりまで行って川を眺めながら一休み。SOさんが、今日は釣果に差が出ないかもしれないね!と云いニヤリとする。今朝のこの川の様子を見ては、皆不本意ながらもうなずくしかない。
MTさんとTKさんは中洲手前の分流でやってみるという。自分とSOさんは分流を中洲側へ渡って様子を見ることにした。
中洲の上で流れが右岸側と左岸側とに分かれていて、水量はどちらも同じくらいだ。どちらの流れもアカがようやく付き出したという感じで、ごく浅いところの石にハミ跡がわずかにあった。鮎は残っているのは分かったが、沢山残ったのか、少ししか残らなかったのかは、今朝の観察では分からない。パンと牛乳の朝食を摂りながら一休み。
ともかく、この辺りでやることにした。瀬頭のあたりにオトリを泳がせてやったが、1時間以上まるで音沙汰なし。周りに見える人たちを眺めても、竿が曲がる様子は無い。”釣果に差が出ないかも”という話が本当になりそうだ。
さらに小一時間、野アユからの応答まるで無し。どうせ時間潰しをするのなら、と思い、瀬頭の上のトロを右岸に渡ってみた。水辺を100mほど眺めて歩くと、瀬の脇のごく浅い所の石に何ヶ所か新しい物ではないがハミ跡が見えた。昨日かおとついか、この極浅のヘチで鮎がコケを食んだのは間違いない。この先に鮎が残っているのを期待してオトリを出してやった。
川の中の様子は白濁りで分からないが、透けて見える大きめの石の脇から下にオトリが泳いでいった時、ググンと当りが来た。
慎重に抜くと、背掛りの18cm位のがタモに入った。水色のせいか白っぽいが、きれいなアユだった。
オトリを換えて出してやると、すぐに同じ位のが来た。その後もそれほど間を置かずに2本来た。対岸にいたSOさんにこちらに来るように手招きをした。SOさんとTKさんがこちらに来たところで小休止。
SOさんにこの辺りの瀬頭から早瀬にかけてやってみて、と云って下手の荒瀬の落ち込みの下を見に行った。TKさんはさらに下手に行ってみると下って行った。
落ち込みの下でしばらくやったが、当りは無い。からまった仕掛けを直している時に監視員が回ってきた。第2放水路からここまではどこも釣れていないようだ。
落ち込み下の水辺の石にハミ跡は見えるのだが、膝位より深い辺りを泳がせてみたがまるで反応が無い。ここは諦めて先ほどの場所へ戻った。SOさんに釣れたか聞くと、ダメだという。さっき続けて来たのは、あの時だけの時合いだったのか?
午前中なんとか粘って、2匹追加。
河原に腰掛て、お弁当。なにげなく空を見上げると、赤や白や青の翼のハンググライダーが七つ八つ旋回している。晴天の大空の中を滑空するのは気持がいいだろうなー、とポケーっと見上げていた。
朝我々がいた対岸に、朝から何人かが入れ代わった。昼近くになって入った人が、ポツポツと掛けていた。我々も粘っていれば、川を渡らなくても釣れたのかもしれない。
午後の第1目標はツ抜け。
午後もポツリポツリだが掛かったけれど、午前中からなのだが、根掛りが多発して参ってしまった。合計すれば十回ほども川に入って根掛り外しだ。
どれも、大きな石にガッチリと挟まっている木の根、芦の根、木の枝などに鈎や仕掛けが絡まったのだ。つまり、大水の時に一抱え以上もあるような石が木の根などと一緒に流れ転がったということなのだ。
石の間の根や枝を引っ張って取ろうとしても強く挟まったきり外れないので、何度も折り曲げて折って取るという作業を流れの中でやるので疲れてしまった。
おまけに、ポイントを自分で潰していくという、情けないことにもなって、一度根掛りを外しに入ると、しばらくは釣れないという悪循環にもなってしまう。大水の出た後は、どこでもそうだが、ゴミや根や枝が石に挟まっている事が多いので閉口することが多い。
根掛りで入らなかった場所を選んでいると、だんだんと沖目の流心近くになってくる。仕方がないから沖目を狙うのだが、垢が付いたかどうかという状態なのに、沖目でも掛かった。それも良形だ。23cmが来た時は下の荒瀬に走りこまれ、竿2本分ほど走るようにして下がって取り込んだ。が、若い時のように敏捷には下がれない。ばらさなかったのが幸運だ。
その後、なんとかツ抜けはしたなーと、のびりした気持になってやっていたら、20cm前後のが何本か来た。オトリにして出してやると元気よくグイグイと流心に入っていった。段々になった石の上を水が覆いかぶさって流れている上手を横切って行った、その時強い当りの後にグイーンと流心の波立ちに突っ込んだ。竿を矯めてこらえて下に下がろうと思った時フッっと引きが無くなった、と思ったら糸がヒラヒラ風になびいた。予想外に大物がいたのか?糸にキズが付いていたのか?
仕掛けを張りなおして、再開したのだが、どうも気合が抜けてしまって、いい加減の釣り方しか出来なかった。
次にここへ来る人は、二人で根や枝をずいぶん取ったので、根掛りが少ないと思う。
ともかく、今日は疲れた。
13回目 9月27日(木) 富士川・長貫(静岡県芝川町)
富士川・長貫
天気;晴れ
水温;19〜21℃ 水色;薄濁り
釣果 3
Max. 21 cm
Min. 19 cm
長貫の瀬
増水が続いていて川幅一杯に流れている。平水時には対岸の右岸側が流れの筋になるようで、手前半分以上は河原になっているのかもしれない。
この瀬尻までいくと下手に新内房橋が見える。
長貫の瀬、上流を望む
ここへ来るには、芝川駅から稲子駅までJR身延線沿いに走る県道398号線を新内房橋の信号から1.5kmほど上流に向かうと、うなぎ/とんかつ屋があるので、その手前を左に入るとすぐに堤防の土手がある。堤防脇に駐車し、堤防を越えて河原に下りると、この写真の場所にでる。
ここから数キロで山梨県になる。
台風9号の大水の後、半月以上過ぎたので富士川もそろそろ回復したのではないかと期待し、”新垢に狂ったアユが入れ掛り”などという期待を胸に来てみたのだが。
結論を先に言ってしまえば、今日ここに来ていた釣り人は、皆東京、埼玉、神奈川ナンバーの車で来た他県の人たちで、勇んで出かけて来たのだけれど、うなぎ屋の裏あたりでの釣果は痩せた鮎が1〜5匹位という残念な結果だった。
台風後も局地的に大雨が降ったらしく何度も濁りがでたようだった。しかし、台風から半月以上が経ったのだから、新垢も付いてきて入れ掛かりなどという甘い期待を抱いて来てみたが、苦い結果が待っていた。
身延線芝川駅と稲子駅の中間あたりにある佐野おとり長貫店へ7時過ぎに付いた。 どのあたりが良いのか尋ねると、すでに3人ほどがオトリを持って上流へ向かったという。
オトリ店の下手の瀬かうなぎ屋の裏が良いかもしれない、というのでうなぎ屋の裏へ行ってみる事にした。
うなぎ屋の脇を堤防土手のほうに入り、堤防脇に駐車した。
堤防を河原に降りて、水辺の石を見たが、毎日毎日減水している最中のようで、所々に泥垢を食んだ跡が見えた。しかし、石垢らしきものが付いているのはごく浅い岸辺だけのように見えた。
左写真のように水から出てしまったり、出そうになった石にハミ跡が見えたが、少し深い場所には垢がついていないような感じだった。
垢が付いたら減水で水面から出てしまうというのが続いているような感じに思えた。
ここから、また別の場所に移動するのも面倒なので、ここでやることにしたが、この判断は最悪で、ここは止めて上手へ移動すれば良かったようだ。
釣れた鮎の腹の中には石垢はほとんど無くてぺチャンコでした。来週になったら腹も膨らんで良くなるかもしれません。
釣れなかった話を書いても興味は無いでしょうから、別の情報を一つ。
芝川駅のあたりから富士川町の蓬莱橋あたりで釣りをしていると、ラフテイングのゴムボートが何艘も下ってきて浅瀬の石に乗り上げたり、はしゃいで水に落ちてバシャバシャしたりなど、釣り人には迷惑なことがあるのはご承知だと思います。
ラフテイングの終点は蓬莱橋のすぐ下ですが、出発点はどこか今回分かりました。
あまりにも釣れないので、瀬の下手まで様子を見に下っていくと、新内房橋が見えました。新内房橋の上手の右岸からラフテイングのゴムボートが数隻出るのが遠望できました。
ラフテイングのゴムボートが気になる方は、長貫より上流部で釣りをすると良いでしょう。
オトリ屋の庭先に彼岸花が咲いていました。この花が咲くと鮎釣りもそろそろ終盤です。 | 可愛い釣鐘型の花が堤防の土手に咲いていました。 名前は分かりません。1cmほどもない小さな花です。 |