血液をさらさらにするための水分補給は心臓病も防ぐ
心臓を動かしている筋肉を「心筋」といい、心筋に栄養と血液を送る血管を「冠動脈」と言います。冠動脈は動脈硬化を起こしやすく、血管の内側が狭くなったり、血栓ができてしまい心筋梗塞を引き起こす要因となります。したがって、心筋梗塞を予防するには、冠動脈の硬化や閉塞が起きないよう日ごろの注意が必要です。
心筋梗塞を起こした心臓の冠動脈内で血栓のできている場所には、血管内側の膜に亀裂が生じているケースが多いのです。このように、要因はともかく血管の内側に亀裂ができると、体内では血小板や血液凝固システムを使って、その亀裂を修復しようとします。そのとき血液の固まりが小さく、血の流れを妨げない程度であれば、亀裂の修復業は速やかに終わり症状は表面化することはありません。ところが、血管の内側が狭くなっていたり、血の固まりが大きいと、血流が妨げられ狭心症や心筋梗塞が起こります。
高血圧の人は動脈硬化を招きやすいですし、心臓にも負担をかけます。心筋梗塞を予防するには、まず、血圧を正常値に戻すことが大事です。
高血圧は肥満、運動不足、飲酒、喫煙などとともに、体内のナトリウムが増え過ぎたことによる循環血液の増加が要因です。
当たり前ですが、塩っ辛いものをたくさん食べて、体の中にナトリウムを多く取り込んだ状態になると、血圧も上昇する。これが高血圧の原因のひとつです。現代人は、加工食品や総菜、外食が多くなる傾向にありますが、これらはどうしても塩分が多く、血圧が上がりやすいでしょう。大変かもしれませんが、できるだけ自炊をしたほうがいいでしょう。
高血圧の予防には減塩をというのはそのためです。腎臓にナトリウム・カリウムポンプという体の中のナトリウムとカリウムのバランスを常にl定に保とうとするシステムがあり血圧の高い人や糖尿病の人にカリウムを多くとりましょう！というのは、そのナトリウム・カリウムポンプを動きやすくさせるためです。そして不要なナトリウムの排泄を促進させるために水も必要なんです。
血圧が高くなると、カリウム（野菜や果物）をしっかり食べましょう！という指導がされるのですが、余分なナトリウムを吸収してくれたカリウムを外に排泄するためには水が必要です。水が体から余分なナトリウムを吸収したカリウムを排泄してくれるのです。
ここで注意があります。心臓に疾患のある人は注意が必要です。心臓の収縮機能が低下している人は、簡単に言えば、心臓の1回の収縮によって排出される血液量が正常な人に比べて少ない状態ですから、何度も排出しないと循環動体を守ることができません。
車のエンジンに例えれば、通常の人が1回転するところを2回、3回転することで同じ状態にしていると状況です。
その際、必死に働いて負担がかかっている心臓をなんとかなだめようとする治療をするのですが、すでに治療している人は医師の指導のもとにあるからいいんですが、自覚のない人が、動悸が激しいからと水を飲んでしまうと、循環血量が増えることになるので、逆に心臓の仕事量を増やしてしまうことになってしまいます。結果、心臓に負担をかけるケースがあるので、水分制限、塩分制限がある人はやたらに水分を摂ってはいけません。
心臓に不安を抱えている人は民間療法を試す前に、まず、検査が必要です。心臓に不安がなければ、水をたっぷり摂り血液をサラサラにすることで、冠動脈の血栓を防ぐのはもちろん、高血圧を下げる効果などにも期待できます。
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