山田方谷が発明した備中鍬
財政改革の立役者 |
山田方谷が発明した備中鍬
二本から五本の歯のある鍬を「びっちゅうぐわ」という。
平鍬と異なり、刃に土がつきにくく、長くて重量もあるので、水田、あるいは粘土質の土地で用いるのに適している。 刃先が尖ったものや広いものがある。
方谷がもっとも力を入れた産業振興品は「鉄」だ。備中地方は古くから良質の砂鉄が取れることで有名だそこで方谷は鉱山の開墾と製鉄工場の建設を行い、鍬鋤の農具を次々に生産した。そして大阪に卸すのではなく、高梁川から海路で大消費地の東京に直接卸すことで販売量を圧倒的に伸ばした。
なかでも備中藩のオリジナル商品「備中鍬」が爆発的に売れ、これらの事業を中心に備中松山藩の財政窮乏は驚異的スピードで回復した。
農家では「びっちゅう」が今も、三〜五本鍬の名詞となっている。
「備中鍬」
山田方谷が興した「ゆべし」
ゆべし《柚餅子》(小堀遠州ゆかり)
白玉粉を水でこね蒸し(求肥)、柚子のすりおろした皮や汁、水あめなどを加え練った菓子。
現在も土産物として販売している。財の内に屈することなく、財の外に立てと起こした産品「ゆべし」
「ゆべし」