入門その頃のバス

三菱自動車(中型バス)

ボディ+シャーシ 三菱自動車では1964年より中型車の製造を始めました。車体は一貫して呉羽自工で架装しています。そのため中型車独自のスタイルを持っていますが、1970年以降、呉羽自工の大型車への歩み寄りが見られます。さらにその時期は、中型車が路線用途に用いられるようになり始めた時期でもあり、路線バス仕様のモデルも順次追加されていきます。
1981年以降、日野RJに続きスケルトンタイプのボディに生まれ変わり、以後呉羽自工における大型バスのボディを先導する役割にさえなっています。
表6-4 三菱中型バスの系譜

系譜

三菱MR620/B620 1964−1979

表6-4-1 三菱MR620/B620
年式1964-19721972-1979
原動機型式
(出力)
6DS1
(110PS)
6DS5
(122→130PS)
6DS3
(125PS)
6DS7
(135PS)
軸距3630mmMR620B620B
(1970〜72年)
B622B
(1972〜74年)
B623B
4130mm B620E
(1970〜72年)
 B623E
備考B623は1974年以降もMKと並行生産される。 
三菱MR620 1964−1972
自家用 三菱MR620
MR620

撮影:気仙沼港(1986.9.24)

自家用 三菱MR620
MR620

撮影:一関市民様(前沢町 2003.11.8)

1964年に中型トラックをベースに作られた中型バスがMR620で、前後にヒサシがついた同一プレスの特徴的で斬新なボディが目を引きます。側面は、メトロ窓の上に横長のスタンディウィンドウを配する独特の窓配置になっています。当初は主に自家用バスに使用されました。
後面のエンジン通気孔は、大型バスのMRと同様に3枚が並んでいます。

コトデンバス 三菱MR620(1969年式)
MR620

撮影:OKMR様

コトデンバス 三菱MR620(1969年式)
MR620

撮影:OKMR様

1968年には早くもボディのモデルチェンジが行われ、前衛的なこれまでのスタイルから一転して、呉羽自工の大型貸切車と共通イメージを持つ丸っこいボディに変わりました。側窓は普通のメトロ窓で、後面はおでこに丸みのある2枚ガラスです。
このスタイルは、三菱の中型バスの標準的スタイルとして、その後長く継承されています。

三菱B620 1970−1972
自家用 三菱B620B
B620B

撮影:北海道(2012.6.22)

1970年にMR620の出力を強化したB620が登場します。同時にロングサイズの設定も行われ、型式末尾の記号で区別されました。MR620も継続生産されています。
B620の外観はMR620と変わらず、後面の通気孔も同じく3枚あります。
製造期間は1970〜72年の3年間ですが、1971年には出力が130PSに強化されています。
(注2)

三菱B622/623 1972−1979
屋島観光 三菱B623E(1974年式)
B623E

撮影:OKMR様

自家用 三菱B623E(1974年式)
B623E

撮影:長谷川竜様(住田町 2014.6.21)

1972年にはモデルチェンジによりB6系への統一が行われ、低出力タイプがB622に、高出力タイプがB623に発展しています。低出力タイプは引き続き短尺車のみの設定です。
外観はこれまでと変わりません。

自家用 三菱B623B
B623B

撮影:木村様(日光市 2011.10.2)

自家用 三菱B623B
B623B

撮影:木村様(日光市 2011.10.2)

1974年に後継のMKが発売され、低出力のB622は生産中止となります。これまでの高出力タイプB623が低出力タイプの役割になったようです。
この頃にライトベゼルが丸形から角形に変わり、後面の通気孔の数が減少したようです。ただし、角形ライトで通気孔3枚の車両もありますので、ライトの変更のほうが少し先なのかもしれません。

コトデンバス 三菱B623E(1974年式)
B623E

撮影:OKMR様

福島交通 三菱B623E(1976年式)
B623E

撮影:郡山駅(1977.8.9)

路線バス仕様も設定されています。中でも長尺のB623Eは後ろドアの設置が可能です。路線タイプとは言うものの、このときはメトロ窓でした。正面窓は、観光型を基本に上部に方向幕がつきます。方向幕のつき方には2種類があり、正面窓の大きさも異なります。

MKとは1979年まで並行生産され、ボディスタイルも同様に変化します。1976年には、後面の形状が変わり、ルーフラインまでの大型窓になりました。路線バス仕様で方向幕がつく場合は、写真のようにガラス部分が小さくなります。
この時期のB623Eは、MKの予燃焼室式、低出力バージョンという位置づけでした。

西武バス 三菱B623B(1978年式)
B623B

撮影:栗原大輔様(秩父市 2006.6.20)

三菱MK 1974−

表6-4-3 三菱MK
年式1974-19761976-19791980-19831984-19881988-1990
原動機型式
(出力)
6D10
(145PS)
6D14
(160PS)
6DS7
(135PS)
6D15
(170PS)
6D15
(170PS)
6D14-T
(195PS)
6D16
(185PS)
6D14-T
(200PS)
軸距3630mm  K-MK102F     
3730mm MK115F K-MK116FP-MK116F
P-MK516F
 P-MK117F
P-MK517F
P-MK527F
 
4130mmMK103HMK115HK-MK102HK-MK116H
(〜1981年)
    
4390mm   K-MK116J
(1981年〜)
P-MK116J
P-MK516J
P-MK115J
P-MK515J
P-MK117J
P-MK517J
P-MK527J
P-MK595J
P-MK525J
備考MK1=リーフサス、MK5=エアサス、MK52=前輪独立懸架エアサス
紫文字は直接噴射式エンジン

宇部市交通局 三菱MK115H(1977年式)
MK115H

撮影:宇部駅(1980.4.1)

自家用 三菱K-MK116J(1983年式)
MK116J

撮影:山中湖村(2013.5.25)

三菱MKは1974年から生産されている中型バスで、1988年以降は「エアロミディ」と言う名称で販売されています。
当初は、B6系と同様に自家用バスをベースにしたボディが基本でしたが、路線バスのダウンサイジングが進む中で、路線バスとしての需要も次第に増えてきています。1981年に日野に続きスケルトンタイプのボディにモデルチェンジを図り、以降、自家用バス、貸切バス、路線バスともに中型バスの中では人気車種となっています。
ボディは一貫して呉羽自工が架装しています。

ボディの組み合わせ・・・呉羽

(注1)
三菱の中型バスについては、ぽると出版(2009)「バスのカタログ19-21 三菱ふそう中型バスシリーズ」(バスラマ111号〜113号連載)の中で詳しく記載されています。
(注2) 長尺車B620Eの登場時期やワンマン仕様車の登場時期は、文献により記述が異なりますが、手元にあるメーカー発行のカタログ(発行年不明)によると、前後ドアのワンマン仕様のB620Eが設定されています。従って、1970〜72年の間に、B620Eの設定があり、更にその間にワンマン仕様車も設定されていることになります。
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