水稲栽培記録 2007年度
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トレーサビリティーについて

○今年は昨年に引き続き稲の作期を広げるための中性品種
 みえのゆめ・ヒノヒカリ
の試作を続行します。

3月5日 浸種開始

 本年度第一回目の種蒔き用にコシヒカリおよび
 みえのゆめの浸種を始めました。

 冬の温かさと入れ替わりに連日寒い日が続き
 水温が低下しています。

 13日間ほどで積算温度100度になりそうです。

 


3月18日 播種

 浸種14日目で積算温度100度になり、発芽の
 兆しが見えます。

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3月28日 被覆の剥離

 今年の育苗にはシルバーポリトウで被覆を
 行ないましたが、日中高温時の床土温度が
 50℃近くまで上昇し、一部出芽不良が見ら
 れました。

 出芽途中ですが危険なので早目の剥離を
 行ないました。

 コシヒカリとみえのゆめの出芽

 右:コシヒカリ 左:みえのゆめですが、播種
 から出芽までの期間が明らかに違います。

 昨年と同じく、3日ほどみえのゆめの出芽が
 遅れ、その後の生育も緩慢です。


4月20日 田植え開始

 播種後30日目。今年は育苗期間中高温の
 晴天が続いたので、背丈は低め(15cm)
 で太い苗です。

 コシヒカリは、3.5〜4葉で田植えします。

 短い苗は、田植え時に水没しますが、1週間
 ほどで水面上まで伸びてきます。
 (↓クリックで拡大できます)
 田植えに適した苗の期間は10日間ほどです。

 今年は10日置きに4回播種しました。
 左手前と中央が播種後15日目。左側の奥に
 向かって25・35・45日目の苗です。

 


 籾枯れ細菌病

 今年は【みえのゆめ】に籾枯れ細菌病が
 大発生しました。
 
 種子は信用のおける産地のものを使用
 しないと、計画が狂ってしまいます。

 


5月25日現在の稲の様子 

コシヒカリ 30日目 みえのゆめ 25日目
キヌヒカリ 10日目 ヒノヒカリ 3日目


6月15日現在(出穂40日前)の稲の様子 

 今年は分けつがやや多く、背が低い
 生育になっているので、への字追肥を
 出穂40日前まで遅らせました。

 今年も無肥料稲の葉色が周囲の田より
 濃くなってきました。

 左がV字、右がへの字。
 追肥直前の圃場です。



 低い草丈で分けつを出し続けていた
 株(写真上)の中から、一段と長い
 葉が伸びてきたら(写真右の○印
 出穂40日前のサインです。

 この時期までにへの字追肥を終わらせます。


中期追肥後の推移


左上:への字追肥直前。
   分けつはまだ発生中ですが、葉色は
   すでにV字稲を越しました。
    
   ここで硫安ならN=3〜4Kg、IBチッソ
   なら6〜8Kg一発施肥します。

右上:追肥後1週間目。
   さらに葉色が上がり、周囲の稲がラグに
   入るため、カラースケールで2段階ほど
   差が出ます。

   コシヒカリの場合、出穂までに葉色の
   ムラができる程度に施肥管理します。

   他品種の場合、この後出穂後まで
   葉色を落とさないようにします。
   
7月10日現在(出穂10日前) コシヒカリ↑
         (出穂25日前) キヌヒカリ↓
 (追肥直後) 2本手植え ヒノヒカリ↓


7月20日 出穂

  出穂が揃った段階のへの字稲(右)と
  慣行稲(左)の圃場です。

  下の写真はそれぞれの稲の近接写真
  ですが、比較のために同一縮尺にして
  あります。
← 慣行稲:70株植え 草丈100cm

 ↓への字稲:40株植え 草丈90p


 への字稲の株元  慣行稲の株元
 今年のコシヒカリの
 出穂は平年並み。

 への字、慣行稲ともに
 典型的な生育です。

 ←上:慣行稲

   下:への字稲