テキサス球蹴日記　〜激闘・プレミアリーグ編〜　＞San Antonioの生活レポートはこちらから

何たる幸運！米国行きで諦めていたサッカーを「プレミアリーグ」で続けることができたのです！毎週アフター５に繰り広げられるリーグ戦に、ただいま唯一のアジア人として参加している奮闘の記録です。

第16話　走りながら考える狩人達　

（第１9節） Roaring 20's　vs Space Balls  

　いよいよ残すは２試合。前節の影響が心配でしたがメンバーはとても元気でした。最終節で勝ち点が並んだ場合も考えると、ここは大量得点差で完封しておきたいところですが、最終節が二日後に組まれたため、攻守のバランスが難しい試合です。

　まずは、マメに交代して体力温存を図ることになりました。ところが、試合が始まると私以外のメンバーがさっさと交代するので、きっかけがないまま前半はズルズルとフル出場。こちらの人は何事も判断が早いですね。多少行き当たりばったりの面もあるのですが、優柔不断な私としては、この「走りながら考える」に見習うべき点も多いです。

　但し、高速道路でも平気で「車を走らせながら携帯電話で話をする」のだけは危なっかしいので止めてほしいものです。.これからアメリカに来る人は運転に十分注意して下さい(苦笑)

　さて、前半から実力差をみせたＲ２０’が３−０で折り返し。なかでも、ＧＫのボブがフィールドに回って今季初ゴール！

　彼はセーブする瞬間にモニカ・セレス(テニス選手)のような唸り声をあげるので、ちょっとしたリーグの「名物ＧＫ」なのですが、まさかシュートの時も同じとは思いませんでした。しかも、気合に反して当たり損ねたボールがころころとゴール隅に。会場が一気に和みます。

　後半からはさらにＲ２０’のペースです。点差があって気が抜けるのは多少仕方がないものの、狩猟民族の本能でゴール前に殺到するメンバーの陰で、ひたすらデフェンスに追われる農耕民族の律儀な私。相変わらず最後まで諦めない相手に、ついに最後は１点を失ないましたが、なんとか引き分けでも優勝できる得失点差をキープしました。

　さて、泣いても笑ってもあと１試合。ジェイソンが転職先の仕事を早く切り上げて後半から駆けつけるようです。あいにくブライアンは大学に戻るとのことで、これが今季最後の試合。別れ際に「ヒロと一緒にプレーできてよかったよ」と声をかけてくれたのがとてもうれしかったです。彼のためにも、最終節はがんばろう！

Roaring 20's 8-1  Space Balls   

ご愛読いただいている方へ
　この日記では、チームメートとの交流を通じて体験した、文化の違いへの戸惑いや、同じスポーツ選手として共感したことなどを順次紹介してゆこうと思っています。試合経緯はその伏線ですので、登場するメンバーの名前を少しずつ覚えていただければ幸いです。　

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SWプレミアリーグとは？ 

　全１１チームがホーム＆アウェイで対戦。試合時間は３０分ハーフ。審判は地元のサッカー協会から１名（有資格者）が派遣されます。主なルールは下記の通り。

1. フィールドは約５５m×約３６m。ゴールは幅約３００cm×高さ約９０cm。
2. スライディングタックルには自動的にイエロー・カード（その後２分間の退場処分）。
3. オフサイドなし。但し、フィールドの中央エリア上空を横切ってボールを移動させてはならない。（*）
4. ゴールキーパーを含む全ての選手は（インプレー中に）手を使用してはならない。
5. プレーヤーは５名。ゴールキック、味方スローイン、相手チーム交代時に無制限でサブと交代可。

* ピッチ上に自陣・中央・相手陣地を各１/３に区切るラインがあり、自陣から相手陣地までダイレクトで蹴り込むと「オーバーライン」とコールされ、相手チームの間接ＦＫとなる。

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