作品概要 |
★作品について
マントルクロックは、マントルピース(暖炉の飾り棚)を美しく飾るために作られた時計です。 暖炉が現在のスタイルになったのは中世の北ヨーロッパ。煙突によって排煙する方式が発明され、部屋の好きな場所に暖炉を配置できるようになりました。すると、部屋の中で最も居心地の良い場所である暖炉の前が、その部屋の上座とされるようになっていきます。それとともに、暖炉は、暖をとり、肉を焼くための道具という本来の性質に加え、その家のステータスシンボルとしての意味合いを帯び、王侯貴族たちの間で流行していきました。 マントルピースも、ゴシック、ルネサンス、ロココ様式など、時代と文化の変遷に合わせて装飾的で芸術性の高いものが作られるようになります。そこには、家の最も格式の高い場所に相応しい美術品が飾られました。マントルピースを美しく、誇り高く彩るために生まれたマントルクロックは、家の富と名誉の象徴と言えるでしょう。 本作は、中央に女性像を配した置き時計と一対の装飾キャンドルスタンドのセットです。女性像の作者は、Ernest-Justin FERRAND(仏)1846-1932。タイトルの PASSAGE DIFFICILE とはフランス語で、困難な通行とか通路という意味です。装飾は、ブロンズ鍍金・台座はオニキス(天然石 縞瑪瑙 しまめのう)で、時計文字盤は手描き彩色となっています。アンティーク作品ですので、細かい傷み等がありますが、きちんと修復されています。時計は可動(オリジナルの振り子は欠品のため、調整用の重りで代用。)で、1度ゼンマイを巻くと約2週間動き続けます。(実用的には最低1週間に1・2度ゼンマイ巻きが必要。)アンティーク時計ですが、日差1分以内に調整可能です。 微調整は時計文字盤上の小さいつまみで行います。ただし連続1週間ゼンマイをまかないと時間の誤差が大きくなります。週の前半は進み、後半は遅れてきます。適宜、ゼンマイ巻きと時計の針を定時に調整(文字盤のガラス扉を開けて、ゼンマイを巻き、分針を指でちょっと動かす。)さえ行えば、実用に耐えられます。 ゼンマイ式の振り子時計ですから、クォーツのような精度は求められません。ゼンマイが弱ってくると時間も遅れてきます。毎日同じ分量ゼンマイを巻くと精度が出ます。1週間に1度のゼンマイ巻きであれば、時計の分針が遅れだしたら、調整(文字盤のガラス扉を開けて、分針を指でちょっと動かす。)するのがよいでしょう。 振り子時計ですので、地域によって重力加速度が違う(北海道と沖縄では約0.14パーセントずれる。)ために、振り子の微調整が必要です。出荷時は、横浜市でゼンマイを約半分(一週間の中間3.5日分)巻いたところで日差10秒程度に調整しています。 30分に1回と定時に(例えば2時なら2回、3時なら3回)チィーン・チィーンと澄んだ音色の鐘が鳴ります。現代の時計には無い、とても心地のいい音色です。 均整の取れた優美な装飾と、セット全体が醸し出す重厚感の見事な調和は、装飾美と名家の風格を現在に伝える逸品です。 詳細画像をp_prince collection ホームページにアップしていますのでこの作品のすばらしさをご確認下さい。豪華で大変素晴らしい作品です。実物は写真以上に圧倒させられる作品ですので、是非実物をご覧いただきたいと存じます。最低落札価格は低めに設定しておりますので、よろしくお願いいたします。 本作品をご購入希望の(ご覧になりたい)方は メールにてお問い合わせください。 |
作品の詳細他 |
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