ここは私(とも)が読んだ本とその作者名と10段階評価です

お勧めの本があれば御手紙ください.なくても必ず返事書きますのでMail下さい.
よければここにのっている本の感想なんかも…
あまり周りに読書の趣味が合う人が少ないので
よろしくおねがします
去年までのを振り返って見ると星7ばかりなので
今年はもう少しメリハリをつけるようにします。
だから6や5だと言っても面白くないわけではありません。
E-mail tomo-y@mvi.biglobe.ne.jp

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
1996年に読んだ本(127冊+α)
1997年に読んだ本(172冊)
1998年に読んだ本(179冊)
1999年に読んだ本(115冊)
2000年に読んだ本(145冊)
2001年に読んだ本(166冊)

右の絵はMLで知り合ったくらげさんに描いてもらった読書クラゲです.(可愛いでしょう?)


1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月(12冊)

 
恋に唄えば♪ 堀田あけみ ★★★★★☆☆☆☆☆
日輪の遺産 浅田次郎 ★★★★★★★☆☆☆
疫病神 黒川博行 ★★★★★★☆☆☆☆
闇の楽園 戸梶圭太 ★★★★★★★☆☆☆
エンジェル 石田衣良 ★★★★★★★☆☆☆
見知らぬ妻へ 浅田次郎 ★★★★★★★☆☆☆
ファンタズム 西澤保彦 ★★★★★★☆☆☆☆
ヤーンの時の時 栗本薫 ★★★★★★★★★★
封印 黒川博行 ★★★★★★★☆☆☆
ねじの回転 恩田陸 ★★★★★★★★☆☆
接吻 栗本薫 ★★★★★★★☆☆☆
太陽の季節 石原慎太郎 ★★★★★☆☆☆☆☆


恋に唄えば♪
毎月チェックしているはずなのに知らないはずに出ていた堀田さんの新刊。でもハズレでした。映画化されているようですがなんか軽すぎて女子中学生が好んで読むような話になってしまっている。まぁ映画は優香ですからそんなものか?竹中直人は面白そうだけどな。
日輪の遺産
一見財宝探しのミステリ風であり、また終戦時の歴史小説風である。これまでの浅田作品ほど泣きの文章は見えないがそれとはまた違った面白みがある。とはいえしっかり泣きの場面もあるのですが。この作家さんは人間を書くのがうまいのだろうなぁ。いや上手いと言うより良いといった感じ。最後のサクラのシーンが印象的。
疫病神
うーん、本作品は私的にもう一つ。何故かと振り返って考えてみると勢いで読みたいのに主人公である二宮がどうもそれにブレーキをかける。何事もブチブチ文句を言って後ろ向きなのである。もう一人の桑原が主人公の方が主人公だと一気に読める気がするのだが。正義感など関係無しに自分の利益第一で動く関西人の今風の二人。それでも二人の間に微妙に腐れ縁とも言うべき情がある。
闇の楽園
ミステリと言うよりはドタバタのエンターテイメント色が強い作品。カルト宗教集団を扱っていて、戸梶さんの持ち味である勢いでもっていく作風が良く出ていると思う。いろいろな視点から書かれているので登場人物たちのその後が書かれた作品があれば読んでみたいなぁと思った
エンジェル
有栖の幽霊刑事の様な話、気がついたら自分は死んでいて埋められようとしている場面に遭遇。ところが殺される直前から2年間の記憶がさっぱりない。そこから自分の殺される理由と犯人を捜し始める。悲しくて優しくて静かな話と書くとちょっと良すぎるか、静かと言うことはそれだけ可も無く不可もなく感動の波が少なかったわけでもある。池袋ウエストゲートパークも読んでみないとだめかなぁ?
見知らぬ妻へ
短編集で表題にもなっている「見知らぬ妻へ」が最後の作品なのだが、それが浅田さんらしく切なさはあるのだが最後が不幸でやるせなかった。鉄道員のラヴレターのような話。切ない話は好きなのだが辛くやるせない話は勘弁して欲しい。淋しくて美しい恋愛。
ファンタズム
最後に絶対もう一捻りあると思ったのに無くて悪い方に予想を裏切られてしまった。私個人的には西澤さんは面白くて好きな作品と、つまらない作品との差が大きいなぁ。それとも私の読みが浅いのか?連続殺人事件、そして犯人にはアリバイがありと本格書いたのかと思ったのだけど。。ちょっとだけ浦賀の作品に似ているような気が。
封印 黒川博行
友達に薦められて読む黒川さん2冊目。やはりこの作者の魅力はスピード感か。どんでん返しがあったりトリックが凄かったりするわけではないが、ハードボイルドでテンポ良く会話が上手で引き込まれていく。東野さんもお薦めされているようですね。
ねじの回転 恩田陸
恩田さんの時代物。複雑な設定と構成、さらに2.26事件という詳しくしらない時代の話で戸惑うが一旦波に乗ると緊迫感のあるスピーディーな展開で一気に読破できる。どうしても蒲生亭事件と比べてしまうがまた違った面白さがあり、恩田さんのこれまでの作品ともまた違った一面を見れたような、恩田さんらしいような不思議な話。確かに最初と最後が好きだけど途中もそんなに嫌いじゃないな。
接吻 栗本薫
こちらも栗本さんが10代の頃に書いていたものということで私が生まれたころに書かれたものをまとめたものということで古臭くはあるのですが、ひいき目もあるのでしょうけどこっちは読める。こちらも本当に短い作品が多い短編集で、意味と言うよりはその世界観だけを味わうぐらいしか出来ない作品も多いのだけどblues with a feelingなどいくつか好きな作品もある。耽美小説って奴なのかな?若さが見える部分もあるがしかし10代で普通にこれを書き連ねられると言うのはやはり才能なんだろうなぁ。
太陽の季節 石原慎太郎
うわっ、なんか古臭いというのが感想。あんまり私の趣味には合いませんでした。身勝手な男が女を弄び、征服して偉そうに振舞っているだけ。太陽族とか時代背景がわかればそれをかっこよいとか思えるようになれるんですかね?短編集でその中の表題にもなって言る作品は映画にもなっていて、この間ドラマ化されたがそれの評判はどうだったのかなぁ?
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月(14冊)・12月

 
てのひらの闇 藤原伊織 ★★★★★★★☆☆☆
ゲームの名は誘拐 東野圭吾 ★★★★★★★☆☆☆
ハリーポッターと炎のゴブレット J・K・ローリング ★★★★★★★☆☆☆
おひさまのブランケット 山本文緒 ★★★★★★☆☆☆☆
ハリーポッターと炎のゴブレット J・K・ローリング ★★★★★★★☆☆☆
ペンギン大好き 川端祐人 ★★★★★★★★☆☆
ひるの幻 よるの夢 小池真理子 ★★★★★★★☆☆☆
宝島 栗本薫 ★★★★★★★☆☆☆
死にぞこないの青 乙一 ★★★★★☆☆☆☆☆
茨姫はたたかう 近藤史恵 ★★★★★★★★☆☆
迅雷 黒川博行 ★★★★★★★☆☆☆
ロミオとロミオは永遠に 恩田陸 ★★★★★★★★★☆
冬に来た依頼人 五條瑛 ★★★★★★☆☆☆☆
虹の家のアリス 加納朋子 ★★★★★★★☆☆☆


てのひらの闇 藤原伊織
これも一つのハードボイルドなのであろう。イオリンの作品はその世界が好き。会社と言う組織の中で嫌な上司として書かれている真田の本当の一面が見えたりして登場人物それぞれに共感するというか好きになれる部分がありますが、やはりなんといっても主人公、くたびれながらも自分の思いをつらぬき、ヤクザモノと関わりながら謎を追う。かっこ良いです。
ゲームの名は誘拐 東野圭吾
誘拐する側が主人公。東野さんにしてはあんまりかなぁ。伏線が見え透いていて拍子抜け、最後のひねりももう一つだし。主人公は能力は持っているがキザな男。あんまり好きになれないなぁ。さて結論は?そしてゲームの勝利者はどっちなのか?
おひさまのブランケット
随分前に出された本の復刻版。山本さんの良い意味でも悪い意味でも若さが伝わってくる。最初の出版はコバルトですものねぇ。ベタな少女趣味の小説。文章や内容は青臭いがでもすっきりとしている。あぁ二人からもてて困るなんてそんな経験全く無いよ。っていうか自分の好きな一人に好かれるだけで十分なのにそれすら最近無いよ。
ハリーポッターと炎のゴブレット J・K・ローリング
ちょっと話題になりすぎな感もありますがやはりそこそこは面白い。ハリーの初恋っぽいものもあり、やっぱり成長物語。子供が好きで、大人も子供に進めたくなるのがわかる気がする。まさに児童書のセオリーってやつにのっとっていますしね。それにしても完結まであと何冊でて、一体最後にはハリーはいくつになるのだろう?
ペンギン大好き 川端祐人
なぜかタワーレコードで買ったペンギン本。川端さんはお馴染みなんですが、いろんなペンギンの写真が載っていて惚れ惚れ。やっぱり可愛いよなぁという言葉しか出てこない。大人ペンギンの目つきは悪いのだけど子供ペンギンは汚れていても本当にぬいぐるみのように可愛いし、サボテンの根元に巣を作っていたり、ジャングルの山を越えたり、川を泳いでいたり、いろんなペンギンの姿が見れて可愛いし、かっこいいし、やっぱりペンギン最高。またどっかの水族館に見に行こう。そういえばペンギンの里子についても本気で考えようかなぁ。
ひるの幻 よるの夢
小池さんらしい短編集で怖いと言うか、美しいと言うか、清涼感があるというか、なんと言うか感想を述べにくい作家であり作品です。愛や恋を書いているのだが性の部分もありそんなに清涼感があるわけでもないがそれでも表現は綺麗だと言えるのではないでしょうか?題名の通り幻なのか夢なのか淡い、それでいて後味が悪さを感じたりもして、ミステリではなく日常の生活を書いた作品。
宝島(下) 栗本薫
上下巻通じて久しぶりに元気なイシュトに出会えると思ったのだが、もうひとつだなぁ。栗本さんの中でももうイシュトはそっち方面にいってしまっているんでしょうねぇ。ところどころやヤンチャなところやイシュトらしさが出るんだけどでも今の記述があったり、また大事なものを失う辛い出来事があったりで無口で沈んでいる場面が多かった。周りには良い人に囲まれているのに何故あぁも不幸に感じる人生を送っているのだろう?
死にぞこないの青 乙一
話題の乙一を初めて読んでみたんだが最後まで嫌な話でちょっと読後感が悪かった。いじめを主題においた話なんだが、少し踏み外すと実際ありそうな話でなんとなくいじめられっこが最後反抗してもいまいちすっきりしない。欝な話。
茨姫はたたかう 近藤史恵
カナリヤは眠れないに続く整体師シリーズの第2弾。前回ほどではないが相変わらず主人公は重く痛い。しかしそれも近藤さんの作品の魅力の一つなんだろう。登場人物の成長具合もみられ今後も楽しみなシリーズであるってもう何冊か既に出ているんですかね?あぁでもこのシリーズ主人公は1冊ずつ変わって、逆に脇役(というには出すぎだが)がレギュラーという変わったパターンだな。
迅雷 黒川博行
エンディングはちょっと不満が残るが途中はスピード感がありどんどん読み進んでいける。主人公たちは悪者でちっともかっこよくないのだが一生懸命さは伝わってきて、つい応援したくなる。しかしやくざ相手にあんなに一歩ひかず頑張れるものだろうか?小心者の私にはそこが不思議。まぁそこが小説と言うものだし、よく知らないまま仲間になった男同士の友情もあるしねぇ。
ロミオとロミオは永遠に 恩田陸
わーい、待ちに待った恩田さんの新作。今回はそんなに恩田さんらしくない作品かなぁと思ったのだが振り返ってみるとお得意の学校という閉ざされた空間内の話で思春期の少年と言うテーマ。ドリームバスターとバトルロワイアルを足して2で割ったような作品と言ったところか?ちょっと軽すぎる気もしましたがやはり私的には高評価。
冬に来た依頼人 五條瑛
友人に薦められたというか掲示板に乗っていた五條さん初読。ハードボイルドで昔別れた彼女の逃げた夫を探してくれという依頼を受ける探偵。事件そのものは単純で裏も無く、少し物足りない気もしますが、逆に言って見るとわかりやすい面もありスマートとも言える。キャラも好きになれる要素は多くもう何冊か読んで見ようかなと言う気に。ただやっぱり祥伝社の400円文庫物足りない感があります。
虹の家のアリス 加納朋子
螺旋階段のアリスに続くアリスシリーズ2冊目、以前アンソロジーに入っていた猫の家のアリスも収録されています。キャラは好かれそうな感じでこのシリーズの人気もでるでしょうねぇ。大事件ではなくお得意の日常生活の中のちょっとした不思議を解き明かすパターンで仁木探偵の子供の話なども出てきて、親子の会話などもあり、ますますアットホームな雰囲気で読みやすくなっている。謎自体はもう一つパンチ不足な気もするが、私にとっては雰囲気を楽しむ作品なのでこれはこれで満足。
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月(15冊)・11月12月

青葉の頃は終わった 近藤史恵 ★★★★★★★★☆☆
闇のカルテット 小池真理子 ★★★★★★★☆☆☆
綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖   ★★★★★★★☆☆☆
リアル鬼ごっこ 山田悠介 ★★★★★☆☆☆☆☆
コンセント 田口ランディ ★★★★★★★☆☆☆
地球平面委員会 浦賀和宏 ★★★★★☆☆☆☆☆
ALONE TOGETHER 本多孝好 ★★★★★★★★☆☆
カットグラス 白川道 ★★★★★★★☆☆☆
散りしかたみに 近藤史恵 ★★★★★★☆☆☆☆
眠れぬ夜を抱いて 野沢尚 ★★★★★★★☆☆☆
宝島(上) 栗本薫 ★★★★★★★☆☆☆
からくりからくさ 梨木香歩 ★★★★★★★★☆☆
わたしのこと覚えている? 内田春菊 ★★★★★★★★☆☆
覘き小平次 京極夏彦 ★★★★★★★★☆☆
Miss You 柴田よしき ★★★★★★★★☆☆


青葉の頃は終わった 近藤史恵
大きな事件が起こるわけでなくただ淡々と話を進んでいくのですが、青春、若さゆえ、学生時代の淡い思い出、うーん上手くいえませんが透明でほろ苦く、柔らかくみえてそれでいて傷つきやすい雰囲気。ってわけわからない文章ですが私のツボです。痛みをやり過ごす大人になることを拒否した少女の話。人はだれでもそのような部分を持っているのではないでしょうか?あぁ学生時代に戻りたい、そしてもう少し恋愛関係の部分を経験したいなぁ。ほとんどそういうことはなかったですからねぇ。友情や部活といった面では十分満足しておりますが。。
闇のカルテット 小池真理子
一昔前の雰囲気が漂うなぁと思ったら、やはり初版は10年以上前の作品。嫌な人間があまり出てこず主要登場人物は良い人ばかりそうなのに哀しいラストに。まぁ事故とはいえひところしてそれを隠そうと言う時点で悪い人間なのかもしれませんが(^^;;長編心理サスペンスでほめ言葉でも悪口でもなく昼ドラにしたら向きそうな作品です。
綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖
綾辻行人デビュー15周年の記念しての出版。元アヤツジストとして取りあえず買っとくか的作品(今でも好きなんですが作品自体がめったに出ないからなぁ(^^;;)いろんな方のコメントが載せられているが何故師匠格の島田荘司のコメントが無いのだろう?サイバラや喜国さんはともかく清涼院まであるのに。。とりあえずデータベースとして持っていて良いかと思ったのだがあんまり使いそうもないなぁ(^^;;
リアル鬼ごっこ 山口悠介
うまく書けばバトルロワイアルのような面白さを出せると思われるテーマなのに勿体無い。一週間がほんとつまらなく流れていってしまう。もっと書き方によっては山場を作れると思うのだけど残念。なんか素人が書いたネット小説のようでした。
コンセント 田口ランディ
読んだことは無く友達に雑誌感覚と言うとそれが当たりと言われた田口さんの作品。自分で実際読んでみたら雑誌感覚と言うのとはまたちょっと違う気がしたが、流行りものだなという感想。精神、死の世界、狂気、官能、超自然と現代人のツボをつくようなテーマを中心に書かれている。あの終わり方は主人公にとってハッピーエンドなんでしょうか?それともアンハッピエンドなんでしょうか?どうも終り方に戸惑いを覚える。
地球平面委員会 浦賀和宏
なんだかどんどんこの作家壊れていっている気がするなぁ。途中まではそれなりに読めるのに、読み終わってみると悪いところが目に付く、タイトルの意味もわからなくは無いがもう一つ文庫書き下ろしということがまだ救いか?
ALONE TOGETHER 本多孝好
MISSINGが良かっただけに期待しすぎたかなぁ。読んでいる最中で評価がいろいろ変わった作品でした。登場人物がそれぞれお悩みを持ち苦悩する。私の好きな切なさのような部分があり文体が独特で巧さもある。2冊目にしてまた一人少なくとも文庫が出れば必ず買う作家が増えたようだ。一気に読んでしまったがもう少しじっくりなめる様に読めばよかったなぁ。紹介してくれた友達ありがとう。
カットグラス 白川道
短編集で、それぞれどの作品も少しずつ涙腺を刺激するようでレベルは高かったのだけどどれが良いといわれると困るな。これと言うのはないなぁ。主人公はどれも40,50代の男達。中年男たちの友情と人生の哀切が書かれているが実際はこんなかっこよい男達はなかなかいないよなぁ。
散りしかたみに 近藤史恵
ねむりねずみに続いて梨園を舞台に書かれるミステリシリーズ。歌舞伎や日本芸能の世界ってやはりこんなややこしいものが普通に存在するのでしょうか?ミステリとしては謎解き(トリック、動機)は今ひとつなんだけどこの世界の人達の愛憎劇として読むと面白いのかもしれない。しかし謎が解けても救われないなぁ。
眠れぬ夜を抱いて 野沢尚
ドラマがあったので読もうと思っていてちょっと遅れましたが読んでみました。実際このようなことはとても出来ないとは思うがとても大掛かりなトリックでまさにドラマ向きな話だなぁ。
宝島(上) 栗本薫
久しぶりのグインサーガ外伝。本編はどんどん進んで行き終幕に近づきつつあるけど外伝はどこまで出すんだろう?久しぶりに若いイシュトを見ることが出来た(って今でも年齢的には十分に若いのだろうけどそうは見えないものなぁ)。しかも初の上下巻ということで感想が非常に書きづらい。
からくりからくさ 梨木香歩
梨木さん2冊目。若干ミステリー色があるからか読みやすかった。主人公たちが植物による染色などをして機織のイメージがあるからか、物語を紡ぐというイメージが伝わってきた。なぜかイメージ的に宮本輝を少し思いついた。4者4様(五者五様?)の性格、生き方、そして彼女らが織り成す生活。
私のこと覚えている? 内田春菊
単なるエロ小説に思えるが、なんかその裏にあるものを探ってしまう。内田さんの人生が軽くないだけに、このそれぞれの短編も軽いだけでなくなにかあると思わされてしまう。まぁ男なら軽く読んでもそれなりに楽しめるような気はしますが、コウスケという短編は怖く、ときどき軽いという短編はなにかみょうにしこりを残す。まぁあまり通勤途中に読む本ではないですね。
覘き小平次 京極夏彦
ホラーなのかどうなのか分類分けがびみょーな作品ってようは「嗤う伊右衛門」と同じ京極流怪談という分野なんだろうなぁ。怖いと言えば怖い、いや読みようによってはものすごく怖い。単なるホラーとは違い、人間の持つ本質的な怖さが書かれておりどこか哀しさを感じる。やはり京極は凄い。
Miss You 柴田よしき
読了に随分かかってしまった。面白くないわけじゃなくてひきつけられてはいたんだがいかんせん通勤時間しか読書時間が無かったもので。しかしこういう本は感想が書きづらいな。登場人物の心の綾、謎が解かれていく様子が綺麗に書かれている。謎自体は先に真相わかってしまったけどね。とはいえ私の場合明確な理由があってではなく雰囲気でそうだろうなぁと思っているので外れていることもあるしね。一番好きなシーンは最後に近くなって主人公が受賞者に受賞の報告をするシーン。主人公が成長したことを伺える。
1月2月3月4月5月6月7月8月9月(11冊)・10月11月12月

壬生義士伝(下) 浅田次郎 ★★★★★★★★★★
壬生義士伝(上) 浅田次郎 ★★★★★★★★☆☆
しろばんば 井上靖 ★★★★★★★★☆☆
赤緑黒白 森博嗣 ★★★★★★★☆☆☆
十八の夏 光原百合 ★★★★★★★★★☆
27 原田宗典 ★★★★★★☆☆☆☆
猫丸先輩の推測 倉知淳 ★★★★★★★☆☆☆
夜明け前に会いたい 唯川恵 ★★★★★★★☆☆☆
恋を数えて 佐藤正午 ★★★★★☆☆☆☆☆
鉄道員 浅田次郎 ★★★★★★★★☆☆
最後の記憶 綾辻行人 ★★★★★★★★☆☆


壬生義士伝(上)(下) 浅田次郎
浅田次郎の技術だとはわかっていても涙腺を刺激される。あの幕末の時代に侍とは何か義とは何か命とは何かを問う一冊。新撰組の中で、吉村貫一郎というあまり有名ではない人物に的を絞った話なんですが見事に私のツボにはまりました。文庫が出たので買ってみたのですがハードで買っても全然よかったなぁ。盛岡の田舎の情景描写もすばらしいです。ひどく余韻が残る作品でした。
しろばんば 井上靖
友達が伊豆方面に旅行に行くからと読んだのを聞いて、久しぶりに再読したくなってブックオフで手に入れてから随分と経ってしまったがやっと読了。純文学?なんだがなんだか素直に読みやすく面白かった。教科書にも出てきたどんどん焼きのシーンなどは何度も読んだことあるはずなのになんだかはっとさせられたり天平の甍や敦煌など歴史物とはまた違った面白さがある。たまにはこういうのも良いものだ。
赤緑黒白 森博嗣
このシリーズの最終作。なのになんか途切れ途切れに読んでしまい、いまいちすっきりしないまま読み終わってしまった。うわぁー、なんか種明かししているのに読み逃している部分がありそう。だれかネタばれありの解説書いてくれないですかねぇ。結局このシリーズは面白みがもう一つわからないまま読み続けてしまったなぁ。次もすぐ始まるのでしょうか?私は読み続けるのでしょうか?最後が書きたいためにこれを書いたのかな?
十八の夏 光原百合
期待にたがわず面白かった。文章が読みやすいだけでなく綺麗だったりするのかな?花にまつわる4つの短(中)編ミステリ。ストーリー的には最後の話なんてかなり重い話なのだが、最後に救いがあるところは光原さんの優しさがにじみ出ている。日本推理作家協会賞受賞作ってはずれ少なそうだなぁ。
27 原田宗典
熱狂的なファンもいるようですがどうもそれが良くわからない。面白くないというのではなく気軽に読めて良いのですが熱狂的にはなれないと思うのだが。。この作品もそう短編エッセイ集で読んでて時々クスッと笑えるところもあるのだがそれだけ。題名から27歳の頃の話かと思ったのだが全然関係なかった。。
猫丸先輩の推測 倉知淳
のほほんとした猫丸節が炸裂。短編の各題がそれぞれ古今東西の名作をもじったタイトルがつけられています。、「猫丸先輩の推測」というタイトル通り、不思議な出来事に対してあるひとつの解答を提示させてみせるだけで、それが真相とは限らずあくまで推測にすぎないというところが良い。
夜明け前に会いたい 唯川恵
タイミングが良かったのか、ありきたりで先も読める恋愛小説だなぁと思いながら読み進めていき、想像通りの展開で最後まで終わってしまったのだがハッピーエンドで読んでいてなんとなく幸せな気持ちになれた。
恋を数えて 佐藤正午
最近「ジャンプ」だとか「Y」とかで話題になることが多かったので一冊読んでみようと佐藤正午を。題名に惹かれたのだが私にはあまり合わなかった。恋をしてその恋と別れそれでも夜の街で生きていく悲しい女の一人称で語られる話は切ない悲しい透明感があって好きなんだけどなぁ。まぁ有名どころをもう一冊ぐらいは読んでみることでしょう。あぁでも途中で引用される堀口大學の詩の雰囲気は好き。
鉄道員 浅田次郎
映画化され有名になりすぎて手が出せずにいたのですが感動もので良かった。短編集で表題の「鉄道員」はもちろんのこと「ラブレター」や「うらぼんえ」も堪らなく良い。泣かそうとしていてそれを堂々と書いているあざとさがある気がするのだがそれでも良い。見事にツボにはまりました。うーんこれをどう映画化したのか気になる。
最後の記憶 綾辻行人
7年ぶりの長編新刊。本人も後書きで書いていましたがホラーと言っても殺人鬼よりは囁きシリーズや眼球綺譚のようなイメージ。ミステリを期待していたし、怖いとは感じなかったのではじめは期待はずれだったのですが読み進めていくうちに少しずつ不思議な雰囲気を感じさせられて楽しめました。題名のとおり記憶が重要なポイントとなる話。
1月2月3月4月5月6月7月8月(12冊)・9月10月11月12月

ペンギンスタイル さかざきちはる ★★★★★★★☆☆☆
ペンギンジャンプ さかざきちはる ★★★★★★★☆☆☆
奇跡の人 真保裕一 ★★★★★★☆☆☆☆
遥都 柴田よしき ★★★★★★★☆☆☆
MISSING 本多孝好 ★★★★★★★★★☆
コンビニ・ララバイ 池永陽 ★★★★★★★★☆☆
人形幻戯 西澤保彦 ★★★★★★☆☆☆☆
綺羅の棺 篠田真由美 ★★★★★★★☆☆☆
探偵はひとりぼっち 東直己 ★★★★★★☆☆☆☆
運命の糸車 栗本薫 ★★★★★★★★☆☆
恋愛中毒 山本文緒 ★★★★★★★☆☆☆
果つる底なき 池井戸潤 ★★★★★★★☆☆☆


1月2月3月4月5月6月7月(18冊)・8月9月10月11月12月

ルール 古処誠二 ★★★★★★★★☆☆
トキオ 東野圭吾 ★★★★★★★★☆☆
ケイゾク/Beautiful Dreamer 西荻弓絵 ★★★★★★☆☆☆☆
野菜スープに愛をこめて 山本文緒 ★★★★★★☆☆☆☆
西の魔女が死んだ 梨木香歩 ★★★★★★☆☆☆☆
あすなろ物語 井上靖 ★★★★★★★☆☆☆
栗本薫 ★★★★★★★☆☆☆
明日という過去に 連城三紀彦 ★★★★★☆☆☆☆☆
unhappy dogs 近藤史恵 ★★★★★★★★☆☆
消えた少年 東直己 ★★★★★★★☆☆☆
バーにかかってきた電話 東直己 ★★★★★★★☆☆☆
探偵はバーにいる 東直己 ★★★★★★★☆☆☆
夏の口紅 樋口有介 ★★★★★★★★☆☆
海は涸いていた 白川道 ★★★★★★★☆☆☆
カナリヤは眠れない 近藤史恵 ★★★★★★★★★☆
遺品 若竹七海 ★★★★★★★★☆☆
風少女 樋口有介 ★★★★★★★★☆☆
この島でいちばん高いところ 近藤史恵 ★★★★★★☆☆☆☆


1月2月3月4月5月6月(14冊)・7月8月9月10月11月12月

横溝正史に捧ぐ新世紀からの手紙   ★★★★★★☆☆☆☆
宵待草夜情 連城三紀彦 ★★★★★★★★☆☆
樒/榁 殊能将之 ★★★★★★☆☆☆☆
館と言う名の楽園で 歌野晶午 ★★★★★★★☆☆☆
まほろ市の殺人 冬 有栖川有栖 ★★★★★★★★☆☆
まほろ市の殺人 秋 麻耶雄嵩 ★★★★★★★☆☆☆
まほろ市の殺人 夏 我孫子武丸 ★★★★★★★★★☆
まほろ市の殺人 春 倉知淳 ★★★★★★★☆☆☆
金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲   ★★★★★★★★☆☆
法月綸太郎の功績 法月綸太郎 ★★★★★★☆☆☆☆
最悪 奥田英朗 ★★★★★★★★☆☆
蜃気楼の彼方 栗本薫 ★★★★★★★★☆☆
人間の幸福 宮本輝 ★★★★★★★☆☆☆
ラストレース 柴田よしき ★★★★★★★☆☆☆


1月2月3月4月5月(14冊)・6月7月8月9月10月11月12月

浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 ★★★★★★☆☆☆☆
怒涛の虫 西原理恵子 ★★★★★★★☆☆☆
紫のアリス 柴田よしき ★★★★★★☆☆☆☆
いちご同盟 三田誠広 ★★★★★★★☆☆☆
本格ミステリ02   ★★★★★★☆☆☆☆
朽ちる散る落ちる 森博嗣 ★★★★★★★★☆☆
マレー鉄道の謎 有栖川有栖 ★★★★★★★★☆☆
もっぷでやんす 中島みゆき ★★★★★★☆☆☆☆
大地の子 4 山崎豊子 ★★★★★★★☆☆☆
大地の子 3 山崎豊子 ★★★★★★★★☆☆
大地の子 2 山崎豊子 ★★★★★★★★☆☆
大地の子 1 山崎豊子 ★★★★★★★☆☆☆
こわれもの 浦賀和宏 ★★★★★★☆☆☆☆
ねむりねずみ 近藤史恵 ★★★★★★★☆☆☆


1月2月3月4月(13冊)・5月6月7月8月9月10月11月12月

試験に出るパズル 高田嵩史 ★★★★★☆☆☆☆☆
誘拐症候群 貫井徳郎 ★★★★★★★☆☆☆
失踪症候群 貫井徳郎 ★★★★★★★☆☆☆
天国への階段(下) 白川道 ★★★★★★★★★☆
劫尽童女 恩田陸 ★★★★★★★★☆☆
エロティシズム12幻想   ★★★★★☆☆☆☆☆
天国への階段(上) 白川道 ★★★★★★★☆☆☆
四月は霧の00密室 霧舎巧 ★★★★★★★☆☆☆
劫火 栗本薫 ★★★★★★★☆☆☆
ららのいた夏 川上健一 ★★★★★★★☆☆☆
ブルーもしくはブルー 山本文緒 ★★★★★★★☆☆☆
聯愁殺 西澤保彦 ★★★★★★★★☆☆
名探偵はもういない 霧舎巧 ★★★★★★★★☆☆


1月2月3月(15冊)・4月5月6月7月8月9月10月11月12月  

遠い背中 村山由佳 ★★★★★★★★☆☆
R−0 Bete noire 柴田よしき ★★★★★☆☆☆☆☆
あかんべえ 宮部みゆき ★★★★★★★★☆☆
世界の終わり、あるいは始まり 歌野晶午 ★★★★★★★☆☆☆
自殺サークル 山下定 ★★★★★★☆☆☆☆
夢幻戦記11 栗本薫 ★★★★★★☆☆☆☆
レイクサイド 東野圭吾 ★★★★★★☆☆☆☆
屍鬼5 小野不由美 ★★★★★★★★☆☆
屍鬼4 小野不由美 ★★★★★★★★★☆
屍鬼3 小野不由美 ★★★★★★★★☆☆
煙か土か食い物 舞城王太郎 ★★★★★★★☆☆☆
名探偵 水乃サトルの大冒険 二階堂黎人 ★★★★★★☆☆☆☆
帰れぬ人びと 鷺沢萌 ★★★★★★★☆☆☆
女歌 中島みゆき ★★★★★★☆☆☆☆
図書室の海 恩田陸 ★★★★★★★★☆☆


1月2月(8冊)・3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月   

修羅の終わり 貫井徳郎 ★★★★★★★★☆☆
学園祭の悪魔 浦賀和宏 ★★★★★★☆☆☆☆
屍鬼2 小野不由美 ★★★★★★★★☆☆
−総司残照− MU・GE・N(上) 栗本薫 ★★★★★★☆☆☆☆
屍鬼1 小野不由美 ★★★★★★★☆☆☆
殺人症候群 貫井徳郎 ★★★★★★★★☆☆
嵐の獅子たち 栗本薫 ★★★★★★★★☆☆
建築屍材 門前典之 ★★★★★★☆☆☆☆



1月(9冊)・2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月   

ハリーポッターとアズカバンの囚人 J・K・ローリング ★★★★★★★★☆☆
死んでも治らない 若竹七海 ★★★★★★☆☆☆☆
3人のゴーストハンター   ★★★★★☆☆☆☆☆
ハリーポッターと秘密の部屋 J・K・ローリング ★★★★★★★★☆☆
センセイの鞄 川上弘美 ★★★★★★★☆☆☆
捩れ屋敷の利鈍 森博嗣 ★★★★★☆☆☆☆☆
ハリーポッターと賢者の石 J・K・ローリング ★★★★★★★★☆☆
猫探偵正太郎の冒険 柴田よしき ★★★★★★☆☆☆☆
両性具有迷宮 西澤保彦 ★★★★★★☆☆☆☆


センセイの鞄 恋愛小説が読みたくなり、川上弘美最高傑作と言う惹句にひかれて購入。主人公が月子と言う名前なのが微妙。面白いと言うのではなく私の好きなパターンでもあるのだがもっと甘いかもっと物悲しい方が良い。
ハリーポッタ3冊 前前から気にはなっていたのですがちょっとためらっているうちに人気になりすぎてしまって逆に手出せないでいたのですが某友達も読んで面白かったと聞いたので読んでみました。確かに面白かった。
猫探偵正太郎の冒険 猫の正太郎シリーズ。猫の視線で書かれた作品と人間の視線で書かれた作品が混合。
両性具有迷宮 まさか今年初めに読む本がこれになるとは思わなかった(苦笑)西澤ファンだから許せると言うのかファンだから許せないといのか微妙な作品。エロだけでもないけど。。。まぁ西澤の作品と言うより西澤本人のファンだと納得行くのかな?