演劇ワークショップ
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【Fメソッドの考え】
我々の思考は文化によって「型」どられている。通常は存在(身体、現実、日常)が意
識を決定づけている。身体によって決定づけらた意識が、逆流して身体をしばる。これ が日常の人間のありようである。 この身体/思考の「型」を身体の本来有している≪自然性≫を利用して、ゆるめ、より 自由にしてやる。そのことで≪意識の拡張≫作用を促し、結果として想像力、インスピ レーションの飛躍、拡がりをもたらす。単純な「身体の開放」ではない。むしろ≪意識 の開放≫、そのための身体の活用、となる仕組みがFメソッドの基本構造である。
〔内容〕
1 身体ほぐしの運動(背骨の自由と身体の軸の関係に基づく)
2 F基本運動(深層筋とバランス、運動、エネルギーの循環の関係)
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1、まず深層筋を使い身体の軸を取る立ち方、Fの基本の立ち方である。メンバーが例
示。 ![]()
2、1の立ち方から腰の捻転を使い、深層筋の内捻転筋と大腰筋の連携と強化を兼ねた
バランスと身体各部の筋肉の連関運動に入るーF基本運動のひとつ。
3 Fメソッド基礎T・交叉型
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メンバーによる例示。軸が左右にぶれない、上下しないように深層筋主体でゆっくり移
動、接近。 ![]() ![]()
接近後、互いの間合いを計りながら、相手を感じながら動作に反映させつつ位置を入れ
替える。
メンバー実演の見学
4 Fメソッド・コア(基本発声、発語)
5 Fメソッド即興
この日は、からだの動きの軸となる「背骨」を柔らかくする運動を通して、筋肉のリラ
ックスとバランス、身体の軸の安定の作り方の体験を最初に行いました。
そのあと、F基本運動、「ファリファリ」と愛称する動作を体験してもらいました。こ
れはからだを空気のように、流動体としてふわりふわりと動かしながら連続した筋肉の 柔らかい連関運動を形成するものです。きちんとこなせるようになるのに意外と手を焼 く、時間のかかる動作ですが、身体のバランスや軸と深く関係し、深層筋の鍛錬には持 って来いの練習法です。役者のウォームアップには最適と思われます。
続いて、二人一組での非言語コミュニケーション。
相手を感じる、感じて反応するという感覚と知覚の連携作用とその間に割り込む自意識
の「ほぐし」と「集中」、こうしたこころのなかで起きている変化に柔軟に対応するた めのウォームアップエクササイズ(準備のための運動)を体験していただきました。
以上を7人の体験参加者一人一人に7人のメンバーがアシストでつき、指導しながら進
行しました。また、一年ぶり、二年ぶりのワークショップ旧メンバー二名も駆け付けて くれ一緒にひさしぶりのFメソッドを楽しんでくれました。
後半はテラ・アーツ・ファクトリー女性団員とWS所属メンバーによるFメソッド即興実
演の見学になりました。毎回異なる即興実演、こちら側としてハラハラものです。
今回は意欲的な企画を行う劇団の所属俳優さんが多く参加したので、果たして彼らの手
厳しい眼差しに答えられるか、メンバーも試される、そういう場となりました。でも、 みなさんすごく興味深く新鮮に、感嘆の目で見てくださいましたので、ほっとしたとこ ろ。
・非常に興味深かったです。表現する身体のつくり方として、またイメージのやりとり
の基礎として有効な方法論が体験できました。
(26歳、男性、劇団演出家)
・ワークショップを受けるのが好きで色々受けましたが、今日のワークショップはショ
ーゲキ的でした。面白かったです。
(34歳、女性、舞踊教師)
・面白かったです。色々と参考になりました。想像力が湧きました。どういう風に師匠
が世界を捉えているか気になりました。自由とは何かって事を考えました。
(25歳、舞台俳優)
・自分の下半身のもろさを実感しました。最後の応用(メンバー即興実演の見学)は見
ていても学ぶことの多いものだと思うので、スケジュールが合えば、また参加したいで す。
(25歳、男性、舞台俳優)
・なんか、からだで色々感じました。相手の気の感じ方、受け方、自分の体の一つ一つ
の部分、なんとも言葉にはしにくいのですが、自分のためになりました。これは何回も 体験していかないとわからないなと思いました
(20歳、演技の専門学校卒業)
・貴重な時間でした。
皆さん(メンバー)の人体の動きを見ながら、自分も体を動かすと、普段10分の一も
体を使ってない気がします。
(20歳、女性、大学生)
・メンバーのバランスに感動した。
(24歳、男性、舞台俳優)
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