そ よ 風 の ア ト リ エ
透明水彩画・・・吉沢三さ子 作品とその世界
( NO.264 2023.3.01 毎月1日更新)
春 の 花 々
花屋さんの店頭に、春の花々が所狭しと並ぶ季節になりました。この頃、どうしても手に入れたいのは、薄紫のパンジー
を筆頭に、ポピー、ラナンキュラス、アネモネ、サクラソウと、数え上げたらきりがありません。
さあ、今年はどんな花に出会えるかな、とウキウキした気分で出掛けます。ただし、この季節に購入する花は、鉢植えの
場合が多いのですが、その訳は花がどんな葉を伴って咲いているのかを、絵描きの目線で観察したいと思うからなのです。
以前・・・それも随分昔のことでしたが、ポピーの花束が10本ほど束になって売られていることがありました。それを買って
きて器に活け、しばらく待つとマッチ棒のような形状の先端がゆっくり解かれてきて、莟を包んでいた苞がハラリと落ち始める
のです。それに伴って折り紙のごとく閉ざされていた花びらが、静かに厳かに開き始めるのでした。ドラマチックなそのひとと
きを共有したくて、休日にはよくそんなことをしていました。
ポピーに春菊のような葉がついていることを知ったのは、その後随分経ってからでした。そんなことがあって花と葉はお互
いに、切り離せない大切なパートナーであることを知ったのです。2月の水彩画教室でチューリップを描くときにも、花の多彩
な色合いのことは勿論、たおやかな葉の魅力についても熱く語りましたよ。
そよ風のアトリエへようこそお越し下さいました
このアトリエには、下記の部屋があります。ごゆっくりとご覧下さい。
3月の部屋 百花のそよ風 (マネージャー余話) 第8 回 チューリップ そよ風に乗って(マネージャーの独り言)
風誘讃花一覧 100回記念の部屋 そよ風の小径 そよ風の小径 パート2 新エッセイの部屋一覧
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吉沢 三さ子 プロフィール
出身地 : 長野県佐久市 (1949年7月生まれ)
日本画家、飯島三友(江戸末期~明治・大正)を曾祖父に持つ(参考エッセイ「三さ子の三とは」)
東京のデザイン学院でイラストを学び、テレビ局(テレビ東京)でデザイン画を担当
1973年、結婚を機に職場を離れ、子育ての傍ら独学で水彩画に取り組む
豊橋に転居した1979年から本格的に水彩画の創作活動を始める(参考エッセイ「俺、お前の絵、好きだよ」)
名古屋市で NHK文化センター名古屋 水彩画教室講師 (2006年~2019年)
現在豊橋市でNHK文化センター豊橋水彩画教室講師 「花を描く水彩画」 (第1、第3月曜日午前10:00~12:00)
【 水 仙 】
今回は水仙のことを書きます。一年で一番寒さの厳しい時を選んで咲くかのような潔さにまず感嘆!!香りも良く、結構日持ち
しますので、絵のモデルとしても大変気に入っています。
アトリエの東側に面した出窓に置いて、せっせとスケッチを続けてきました。でも、立春を迎えた頃から水仙の定位置は、チュー
リップや桃に置き換えられることが多くなり、間もなく水仙とはお別れの季節がやってくるのだな・・・という思いが頭をよぎりました。
その途端、もっと描きたいという思いが湧いてきて、水仙ばかり描いていた日々がありました。水仙の絵の余白に少女を描いて
みたら、これがまたぴったりで(自画自賛ということです)子供と水仙は相性がいいんだなあ・・・と思ったことでした。
そういえば、イタリアでは水仙の形状から ” 小さいコーヒー茶碗 ”と呼んでいるそうです。試しにそういう気持ちで一つの水仙を
スケッチしてみたら、お洒落なコーヒー茶碗が仕上がりました。
イタリアの子供たちは、ままごとをするとき水仙をコーヒー茶碗に使っているのでしょうか?。
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