譲受車
いすゞ車(1970年代の転入車)
岩手県交通では、統合前から譲受車による車両増備を進めていましたが、統合後もその傾向は続きます。 特に、統合直後(1976〜79年ごろ)には、様々な会社から中古車を譲受したようで、その内容はバラエティに富んでいます。なお、この時期にも国際興業からの譲受車はありましたが、それについては別項目にまとめることにします。
いすゞBU05(1967年式)
岩22か911
撮影:釜石営業所(1985.9.25)
岩22か911
撮影:釜石営業所(1985.8.10)
元常磐交通。1977年の転入で岩22か886と2両がありました。
ボディは北村製作所製です。このボディは、“その頃”の県交通ではこの車両に見られるだけでした。北村製作所の初期のBUは、非常口が中央にあります。
釜石営業所に配属されていましたが、最後に1両が東和営業所に移っています。
いすゞBU10(1969年式)
岩22か884
撮影:盛岡市内丸(1984.6.21)
1977年の登録であることから譲受車と思われる車両。岩22か880と2両があり、滝沢営業所に配置されていました。
元は中ドアツーマン車だった車両に、前ドアを増設した車両で、増設した前ドアの丈が低いのが特徴。側面に方向幕はありません。
車内は中央バスや県南バスと同じ緑色のビニル製シートでした。また、窓枠部分には赤い外装だったと思われる痕跡がありました。
この時点で盛岡市内線唯一の前中折り戸の車両でしたが、1984年中に廃車となりました。
(注1)。
いすゞBU10(1968年式)
岩22か1062
撮影:釜石東前(1985.9.25)
元日立電鉄。このタイプのBU10は国際興業からも譲受していますが、日立電鉄の車両は系統幕付です。また側面の出入口表示が角張っているのも特徴です。
1977〜78年にまとまった両数を譲受し、主に盛岡市内で使用していましたが、ほとんど1984年までに廃車となりました。写真の車両は釜石にあって、1985年にまだ生き残っているところを撮影できました。
岩22か1095
撮影:滝沢営業所(1984.9.30)
岩22か1095
撮影:滝沢営業所(1984.4.2)
滝沢営業所に1両だけ存在した車両。いすゞのシャーシに帝国ボディの組み合わせは、国鉄バスではよく見られましたが、民間では珍しい存在です。特にこの車両は、サッシ窓を採用してはいますが、ドア付近の形状からも分かるとおり、日野RB10型などに見られる旧型ボディに、前後のスタイルだけ新型にした過渡期のモデルです。
1978年に日立電鉄より譲受したもので、1984年まで使われました。
いすゞBU10(1969年式)
岩22か1119
撮影:矢巾営業所(1984.6.12)
元関東鉄道。車体は帝国製です。一見すると日野車ですが、窓配置が独特です。
2両があり、矢巾営業所と雫石営業所に配属されていました。
1984年10月に廃車となりました。
関東鉄道の写真
関東鉄道 いすゞBU10(1972年式)
上の車両と同じような車両を、関東鉄道時代に撮影していました。年式が違うため、ウィンカーの形状が異なりますが、それ以外はほとんど変わりません。
撮影:石岡駅(1979.8.6)