廃車体は生きている

和歌山バスラーメン

全国的に数ある「バスラーメン」にも地域的には偏りがあり、愛知県周辺、愛媛県などでの存在が知られていますが、最もその数が多いのは和歌山県だと思われます。「和歌山バスラーメン」などと一括呼称されるほどその数は多く、またそのほとんどが夜間営業のお店です。ただ、ご他聞にもれず近年では閉店、撤去が相次いでおり、急激にその数を減らしているようです。

中華そば屋(閉店)
RB10

撮影:和歌山県(2007.5.19)

南海電気鉄道 日野RB10

JRの車両基地の脇に置かれた茶色い廃車体。一見しただけでは置かれている目的がよく分かりませんが、後ろに立っている看板と正面のガスボンベからラーメン屋であることが分かります。恐らく夜にならないと営業しないお店なのでしょう。
関西ではワンマン化初期から見られた前後ドア車。
(2018年6月時点では、営業はしていませんでした)

中華そば屋
MR420

撮影:和歌山県(2007.5.19)

阪急バス 三菱MR420
MR420

撮影:和歌山県(2007.5.19)

塗装の特徴から元阪急バスであることが分かるバスラーメン。三菱ボディで、側面の後ろの方の窓配置から、長尺車のMR420であることが分かります。
中ドアが引き戸で「ワンマン入口」の文字があります。前ドアは木の影でよく見えませんが、「ワンマン出口」の文字があります。

中華そば屋
BU10

撮影:和歌山県(2007.5.19)

いすゞBU10
BU10

撮影:和歌山県(2018.6.24)

黄色と青に塗り分けられた綺麗なバスラーメンで、定期的に塗り替えられているそうです。3台のバスが並んでいて、恐らく室内はつながっているものと思われます。
手前の車両は丸型ボディのいすゞBU10で、初期のワンマンカー。後面のエンジン通気孔が丸型になっているのが特徴。
中央にいるのは後面は丸型のボディでドアやら換気扇が取り付けられて元スタイルがよく分かりませんが、前側を見るとエンブレムにより三菱ボディのトヨタ車であることが分かります。リアエンジンバスのDR系でしょう。
一番奥にいるのは新日国ボディ。この車両だけ他の2両と逆を向いています。

中華そば屋
RC100P

撮影:和歌山県(2007.5.19)

日野RC100P

帝国ボディの視野拡大窓を採用した前ドア車。側面にスピーカーがあるので、長距離路線に使用した路線車両ではないかと推察します。
写真では黄色ですが、2018年に訪問したところ、白に塗り替えられていました。定期的にメンテされているようです。

中華そば屋(廃業)
RE100

撮影:海南市(2007.5.19)

和歌山バス 日野RE100

廃業して久しいためか、雑草に埋もれてしまっているバスラーメン。かすかに見える正面スタイルとカラーから、和歌山バスの日野RE100と推察しておきます。正面方向幕は左に寄っています。
生ビールの捨て看板が当時を彷彿とさせます。

中華そば屋
CJM500

撮影:海南市(2007.5.19)

三重交通 いすゞK-CJM500

ラーメン店の文字すらありませんが、その風体と場所からバスラーメンと推察することの出来る1台。入口のすだれが特徴です。
車両は三重交通のカラーがそのままで、大型方向幕のスタイルは、和歌山ラーメンバスの中では最新型ではないかと思います。後部の屋根の突起はデンソー製のクーラーきせで、冷房車が走り始めた初期の頃、大きな突起が冷房車を過剰にアピールしていたものです。

中華そば屋
RC381

撮影:紀の川市(2007.5.19)

和歌山バス 日野K-RC381
RC381

撮影:紀の川市(2007.5.19)

2台の同形のバスを並べ、建物と合体させたもの。車体色に和歌山バスの面影が残ります。
バスラーメンと言うより、飲み屋に近いようです。実際のところ、バスを利用したラーメン屋の実態は、このような営業形態が多いように見受けられます。
(ストリートビューによると、2014年11月時点で、撤去を確認)

焼肉屋
B805L

撮影:白浜町(2007.5.19)

明光バス 三菱B805L

呉羽ボディの観光タイプで、路線マスクです。何回かの塗り直しを重ねた結果、クリーム色1色で大きな屋根をまとったホルモン焼きなどの店に生まれ変わりました。入口のドアは建物用のアルミ製に交換されており、その脇に「焼肉」と書いた提灯がぶら下がっています。
現役時代は定期観光バス「泉都めぐり」に使用されていたとのことです。
(注1)
(ストリートビューによると、2017年11月時点で撤去を確認)

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(注1) 型式、前歴等は、KOTETSU倶楽部様によります。
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