廃車体は生きている

公園のバス

交通公園、商業施設などの中に置かれている遊具代わりのバスをご紹介します。
子供に乗り物に親しんでもらうため、公園の中に乗り物を置くことは各地で行われています。蒸気機関車や路面電車に始まり、消防車やバスなどがその代表例でしょうか。これらはその多くが遊具と言う位置づけであるため、管理者がいる場合も時を経るにつれ老朽化が進み、最悪廃棄される場合もあります。特にバスの場合は鉄道車両と異なり、その車両でなければいけないという必然性がないため、車両代替されやすいようです。
(注1)

交通公園のバス
BU04

撮影:板橋交通公園(2005.1.29)

東京都交通局 いすゞBU04V(1975年式)

大塚営業所所属というような車体表記もそのままで、地元付近の板橋区で余生を送っている都営バス。局番はG-C457です。
一部に破損はありますが、表示物などもよく残っており、状態は良好です。私が訪れたときも、管理人の方が車内を掃除していました。方向幕はありませんが、これは子供たちが遊んでいて巻き取ってしまったのでしょうか。

交通公園のバス
BU04

撮影:萩中公園(2005.1.29)

東京都交通局 いすゞBU04V(1976年式)

このページの中では最悪な状態。子供が怪我をしないようにと言う配慮からか、ガラスやサッシなどあらゆる部品を撤去した状態です。ここには他に都電や消防車もありますが、皆同じ状態です。管理者もいないようなので、他人に荒らされるよりましかもしれませんが。
(2007年に撤去を確認しました)

交通公園のバス
RE101

撮影:城北交通公園(2005.1.29)

東京都交通局 日野K-RE101LF(1982年式)

大型方向幕の日野車。モノコックボディとしてはほぼ最終期の車両です。正面方向幕には「王78 大和町」という実物が入っており、K458という局番も確認できます。塗装はイラストバスの姿のままです。
ここも囲いや門がめぐらされて、管理が行き届いているので安心です。

交通公園のバス
MP107K

撮影:新宿交通公園(2005.1.22)

東京都交通局 三菱K-MP107K(1982年式)

子供が交通について学ぶための公園に、元都営バスの三菱車が利用されています。
都営カラーのままで、方向幕には公園の名前のシールが張られ、子供たちのよき遊び場になっています。管理も行き届いた公園内なので破損もなく、安心です。
(2006年に下のU-UA440HSNに置き換えられました)

交通公園のバス
UA440HSN

撮影:朝霞台様(新宿交通公園 2007.2.11)

東京都交通局 日産デU-UA440HSN(1993年式)

上の三菱MP107Kに代わり、2006年からこの場所に置かれた都営バス。先代がそんなに汚れていなかっただけに交代はちょっと残念です。また、これらの公園でも10数年ごとに車両が入れ替えられることがやはり証明されてしまいました。

交通公園のバス
LV314N

撮影:府中交通公園(2005.1.29)

京王電鉄 いすゞP-LV314N(1987年式)
方向幕には「健康センター」とあり、かつては路線バスとしてこの地へ乗り入れていたバスのようです。B18706と言う車番も残っています。
1999年に京王電鉄から寄贈されたと言う記載があります。過去の遺物となりつつある3扉車が選ばれたことは、賞賛に値するのではないでしょうか。
(2011年に撤去)
交通公園のバス
JP250NTN

撮影:府中交通公園(2012.1.14)

京王バス東 日産デKC-JP250NTN(1999年式)

2011年に府中交通公園のバスが更新されて、ワンステップバスになりました。A902と言う車番が残っており、都心部で使用されていた車両。前乗り中降りの表示ですが、方向幕はこの場所に来る路線のものが付けられています。
京王グループがバリアフリー化を推し進めるために日産ディーゼル+西日本車体の組み合わせを導入し始めたのは1990年代中盤のことですが、今はシャーシ、ボディともに過去のバスメーカーになってしまいました。

動物園の飼育バス
HT235B

撮影:東武動物公園(2005.2.5)

東武鉄道 日野P-HT235BA(1985年式)

東武動物公園内の「ふれあい動物村」でうさぎと触れ合える「うさぎバス」として使用されている元東武バスの3扉車。車体には車番7853も残っています。
動物と触れ合えると言うより、バスの運転台に座れると言うことで子供たちには人気のようです。

公園のバス
マルチライダー

撮影:茅ヶ崎公園(2012.5.12)

平塚市 マルチライダー(2002年式)

平塚市がコミュニティバス「えぼし号」として2002〜2011年まで使用したマルチライダーが、公園の中に保存されています。スウェーデンのオムニノーバ社製の小型ノンステップバスで、ルノー社製のシャーシとの組み合わせ。
当時、客室がフルフラットのノンステップバスは輸入車に頼るしかなく、オーストリアのクセニッツとともに、各地のコミュニティバスで活躍しました。
現在、フェンスに囲まれ、簡単な説明板がつき、公開時間が決められているなど、状態は良好です。

ショッピングセンターの遊具

ショッピングモールのマスコット
FB100

撮影:旅男K様(名古屋市 2008.7.5)

トヨタFB100

ドン・キホーテが経営するショッピングセンターのフードコートの一角に置かれたボンネットバス。大人には懐かしいバスとして、子供には遊び場として親しまれています。
車両は元は発電車で、尾張車体が架装した特殊車両。後面にあった観音開きの扉は撤去されています。

ショッピングモールの遊具
LV380Q

撮影:旅男K様(長崎市 2010.1.9)

元京浜急行バス いすゞKC-LV380Q(1995年式)

長崎自動車のグループ会社が運営するショッピングセンターのゲームコーナーに鎮座する本物のバスのカットボディ。子供たちには人気の的で、運転席の奪い合いが常に発生。バス会社の運営する施設には、これからも是非置いてほしい遊具です。将来の顧客を育てる意味でも重要です。
ながさきココウォーク 長崎バス独特の2分割された方向幕や2802という車番など、どう考えても長崎バスの車体流用に見えますが、真相は譲受車とのこと。
なお、右の遊具は同じ場所に置かれたバス型ライド。リアルさでも人気でもやはり本物には勝てません。

その他

地域施設のマスコット(未整備)
U690

撮影:five thousand様(川内村 2009.9.26)

元富岡営林署 日産U690(1965年式)

「ひとの駅かわうち」に置かれているボンネットバス。廃校になった小学校をコミュニティ施設として再生した場所で、放置されていた廃車体をここまで運んでマスコットにしました。保存車のカテゴリーに入れることも考えましたが、現状では手付かずで置いてあるだけなので、とりあえずは廃車体という解釈にしました。
縦目の日産ボンネットバスで、車体は富士重工です。

休憩所
FUSO

撮影:小野澤正彦様(石川県 2009.8.14)

三菱ボンネットバス

福山自動車時計博物館が三菱トラックT330シャーシと帝国ボディのバスボディを組み合わせて作ったボンネットバス。2006年に大江戸温泉物語に譲渡され、会津の店舗で送迎バスとして使用されていましたが、いつの間にか石川県にある関連施設「日本元気劇場」の中の休憩所になっていました。
まだ会津時代のナンバープレートは付いていますが、方向幕には「きゅうけいじょ」と書かれ、猫の装飾がなされているなど、再起の可能性はかなり低いようです。
(施設自体が閉鎖。車両については未確認)

注意事項
本ページは、「廃車体は文化遺産である」と言う趣旨によって作成しております。当サイトを訪れる方は、この趣旨を御理解いただける方だと思いますが,万が一,本ページの悪用による廃車体への損傷等があった場合は,本ページ及び関連する事項は即刻削除いたします。
(注1) 公園内に置かれている乗り物が保存車であるか単なる遊具であるかは、意見が分かれるものと思います。蒸気機関車や路面電車などは「この車両でなければならない」という代替不可能性があるため、保存車に分類されることが多いようです。しかし、バスの場合はそういった必然性はなく、「バスであればいい」ということが多いようです。事実、老朽化が進むとためらいなく代替されています。従って、ここではこれら公園内のバスについては廃車体として扱うことにしました。
ページ上部へ戻る

80s岩手県のバス“その頃”