その後の廃車体
南部バス1(オリジナル車)
青森県八戸市に本社を置く南部バスの廃車体です。いすゞ車の比率が高く、発見された廃車体もほとんどがいすゞ車です。まずここでは南部バスオリジナルの車両と思われる廃車体をまとめました。
廃車体
撮影:牧場主様(洋野町 2006.6.25)
南部バス いすゞBA30P
ショートサイズの前ドア車。貸切車を長距離路線に格下げした車両でしょうか。
テール灯の位置などから1965〜68年式と思われます。型式は推定。
廃車体
撮影:ちょご姉様(五戸営業所 2004.9.17)
南部バス いすゞBU10P
撮影:ちょご姉様(五戸営業所 2004.9.17)
五戸営業所の片隅に集められていた廃車体のうちの1両。前ドアのメトロ窓車で、もともと貸切車だったものを乗合兼用として使用していたのではないかと思います。正面のエンブレムを外した跡がボディ同色であるなどの点からオリジナル車だと想像します。型式は推定です。
廃車体
撮影:牧場主様(六戸町 2008.5.3)
南部バス いすゞBU05(1970年式)
マルーン1色に塗られた廃車体。その仕様から南部バスと思われます。
ドア側はこの写真では見えませんが、前中折り戸で車掌台窓の高さが低いため中ドア増設車です。正面のヘッドライト脇に板受けがついていますが、系統番号を書いた板を入れた場所のようです。
ウィンカーの形状から年式を推定。
廃車体
撮影:牧場主様(六戸町 2008.5.3)
南部バス いすゞBU05
やはり上から塗られてしまっていますが、上の廃車体とほとんど同じ仕様なので南部バスだと思います。
民家の物置として使用されているようで、バスの中には物がいっぱい詰まっています。
テールライトの形状から1969年式くらいだと思います。
廃車体
撮影:ちょご姉様(五戸営業所 2004.9.17)
南部バス いすゞBU04(1976年式)
撮影:ちょご姉様(五戸営業所 2004.9.17)
前中折り戸のワンマンカーでオリジナル車と思われる廃車体。下のオリジナル車の廃車体と異なり、短尺で後面は方向幕がありません。
廃車体
撮影:牧場主様(十和田市 2006.7.16)
南部バス いすゞBU10(1979年式)
こちらは前中折り戸の南部バスオリジナル車。青森、秋田県の2ドア車は前中折り戸が多く、十和田観光、秋北バスなどにも同じようなタイプが見られます。南部バスのオリジナル車は、側面方向幕が中ドア次位にあります。
廃車体
撮影:牧場主様(新郷村 2006.9.9)
南部バス いすゞBU10
やはりオリジナル車で、上の車両と同形車。施設の休憩場所として使用されているようです。
廃車体
撮影:牧場主様(八戸市 2006.7.16)
南部バス いすゞBU10(1979年式)
やはり同形車と思われる前中折り戸のオリジナル車の後姿。南部バスのオリジナル車は後面に方向幕を持っていました。こうした仕様も地域による特徴であり、八戸市営バスも同様でした。オリジナル車には後面方向幕がない岩手県との違いです。
廃車体
撮影:ちょご姉様(五戸営業所 2004.9.17)
南部バス いすゞK-CLM500(1982年式)
同じ顔は京浜急行からの譲受車でよく目にしますが、南部バスオリジナルのCLMです。大型方向幕が屋根のラインに収まっていない点が特徴。側面は見えませんが、前中引き戸で中ドア後位に大型方向幕があります。この特徴は、同年式の中型車にも共通しますが、このあとキュービックスタイルのLTにも引き継がれています。
廃車体
撮影:牧場主様(十和田市 2006.9.9)
南部バス いすゞCCM410
撮影:牧場主様(十和田市 2006.9.9)
中型車の廃車体。廃車後に上から別の色が塗られたようですが、下から覗く元のカラーから南部バスであることが分かります。
後面の方向幕は実際に使用していなかったようですが、設備だけはついています。
廃車体
撮影:牧場主様(東北町 2006.7.16)
南部バス いすゞCCM410
中型車の廃車体。上の廃車体とほぼ同年式同仕様のように見えます。
隣は自家用の三菱中型車の廃車体。
廃車体
撮影:終点横川目様(八戸市 2008.6.7)
南部バス いすゞCCM410
撮影:終点横川目様(八戸市 2008.6.7)
商店の倉庫として使用されている中型バスの廃車体。正面だけは塗りつぶされていますが、後ろのほうは南部バスのデザインがそのままです。
廃車体
撮影:牧場主様(東北町 2006.7.16)
南部バス いすゞK-CDM410(1982年式)
撮影:牧場主様(東北町 2006.7.16)
最終期のモノコックボディ。中型車ですが、前と横の方向幕が大型になり、オリジナル車でありながら中ドアが引き戸になりました。後面の方向幕はなくなっています。
なお、正面の塗り分け線が直線になっていますが、これは来たるべきスケルトンボディの時代を意識したものでしょうか。
廃車体
撮影:終点横川目様(八戸市 2008.6.7)
南部バス いすゞP-LV719R(1989年式)
撮影:終点横川目様(八戸市 2008.6.7)
夜行高速バスの廃車体というのは珍しいのではないでしょうか。
南部バスが1989年から運行を開始した東京−八戸間「シリウス」の初代車両と思われます。当時北東北では国際興業グループが集中的に導入していたスーパークルーザーで、なぜか南部バスもそっくりな仕様で導入、正面の「東北道高速バス」の文字もよく似ています。
多分夜行バス時代のものと思われるカーテンが閉められ、中は見えません。