その頃

カラベリ・グランド・オーケストラの引き出し

イージーリスニングというジャンルの音楽がブームとなったのが、ちょうど私が中学生になる頃の1977年だった。カナダのピアニストのフランクミルズが「愛のオルゴール」で大ヒットを放ち、フランスのカラベリがそれまでの「カラベリときらめくストリングス」から「カラベリ・グランド・オーケストラ」に名前を変え、日本でも都倉俊一がオーケストラを結成するなど、新旧織り交ぜて様々な動きが見られたのがこの時期だった。
私はFM放送を聴く中で、特に「ジェットストリーム」で流される「私のレコードアルバム」というコーナーを録音したり、毎日6時ごろに放送される地域ローカルの番組、更には日曜の朝に民放ラジオ局でやっていたキューピー提供番組などを聴きながら、このジャンルの音楽への知識を深めていった。
そんな中で、最も私の感性に合っていたのがカラベリだった。イージーリスニングは、既存曲に独自のアレンジを加えて演奏する、いわゆるカバーが多いため、同じ曲を様々な人(オーケストラ)が様々なアレンジで演奏する。当然、個人的な好き嫌いが生まれる。結果的に多くの曲目で、気に入ったアレンジが多かったのがカラベリだったということになる。
ここでは、そんなカラベリのアルバムの中で、CDとして私が入手したものを発売順に紹介する。CDの中には廃盤になったものもあるし、日本で売っていないため輸入盤を購入したというものもある。今現在入手できるかどうか分からないものも多い。さらには、曲が重複しているため、購入していないものもある。
赤文字の曲名は、私が個人的に気に入っている曲。

カラベリグランドオーケストラ(1983)そよ風のワルツ

そよ風のワルツ
  1. そよ風のワルツ
  2. プレッシャー
  3. 楽しみのために
  4. 君の瞳に恋してる
  5. 恋するニューヨーク
  6. 悲しみの舞踏会
  7. 炎のランナー
  8. 哀しみのアリス
  9. ラグタイム
  10. シスター・キャリー
  11. メモリー
  12. 秋を待ちながら
  13. 涙でさよなら
  14. 黒い瞳のナタリー

1983年に発売されたCDで、レコードからCDへの移行期に、比較的新しい曲を集めて編集されたものらしい。1982年に行われたソ連公演の際に作られたアルバムをはじめ、1981〜82年あたりのヒット曲をアレンジした作品が多く収められている。
「悲しみの舞踏会」「涙でさよなら」はカラベリのオリジナル曲。
後のアルバムのブックレットでは、このアルバムは「華麗なるサウンド・ワールドVol.2」というシリーズ物になっている。

カラベリグランドオーケストラ(1983)MIDNIGHT BLUE

ミッドナイトブルー
  1. ミッドナイト・ブルー
  2. 愛のオルゴール
  3. ショパンのプレリュード
  4. 白いクラシック・ピアノ
  5. 愛のテーマ
  6. 待ちこがれて
  7. ブエノスアイレスの瞳
  8. きらめきの愛
  9. 星空の彼方に
  10. サン・トワ・マミー
  11. 夜明けのプレリュード
  12. マイ・ウェイ
  13. 白い恋人たち
  14. ビューティフル・ドリーム
  15. ラスト・ワルツ

ブックレットによると1983年に発売されたCDで、「華麗なるサウンド・ワールドシリーズ5」という名前で5本が発売されたうちの、これは第4弾。CDが登場した初期に、それまでのレコードに納められていた曲をセレクトしてCD化したシリーズもの。従って、各盤共にベスト盤的な選曲になっているようだ。
ベートーベンのクラシックのアレンジである「ミッドナイトブルー」から始まるが、これはアルバムタイトルとして収まりがよかったからだと想像する。4曲目の「白いクラシック・ピアノ」と7曲目の「ブエノスアイレスの瞳」は2年前のオリジナルレコード「二人の日曜日」に納められていたカラベリ自身の作曲による名曲。残念ながら、これ以降CDに納められたという話は聞かない。
原曲はフランスのシャンソンだというフランクシナトラの「マイ・ウェイ」や映画音楽の「白い恋人たち」の演奏も、カラベリならではの女性コーラスの効果的な使い方が魅力。

カラベリグランドオーケストラ(1983)カラベリ・プレイズ 聖子

カラベリ・プレイズ 聖子
  1. 赤いスイートピー
  2. P・R・E・S・E・N・T
  3. 白いパラソル
  4. 渚のバルコニー
  5. 風立ちぬ
  6. 真冬の恋人達
  7. 水色の朝
  8. 青い珊瑚礁
  9. 野ばらのエチュード
  10. 秘密の花園
  11. 未来の花嫁
  12. 9月のモンマルトル

一人のアーティストに焦点を当てて、その楽曲を一つのアルバムにまとめるという手法は、アバやフリオイグレシアスなど人気アーティストに対してカラベリが挑む得意技だが、日本の松田聖子もセレクトされた。
1983年当時の松田聖子は日本で随一のアイドル歌手で、さらに松任谷由美や大瀧詠一、松本隆、財津和夫といった一流のライターが曲や詩を書くという、アイドルを越えたポップスアーティストの名をほしいままにしていた。
聖子カットという髪型が日本の女性に蔓延したり、ぶりっ子という言葉が使われたのもこの頃。そういうセンセーションを巻き起こしていた松田聖子にカラベリが注目したことは不思議ではない。
しかし、せっかくの一流アーティスト作曲の数々だが、アルバムを聴いているとどうもアレンジに厚みがなく、よく有線放送で流れている歌謡曲のインスト版にしか聞こえないのだ。つまりこれらの曲は、あくまでも松田聖子のボーカルのために作られた曲であって、ボーカルなしでは成り立たない宿命なのでは、と思ってしまう。
このアルバムのために書き下ろされたカラベリのオリジナル曲「9月のモンマルトル」は悪くないのだが。

カラベリグランドオーケストラ(1985)イージー・リスニング大全集

イージーリスニング大全集
1985年に4枚組のベストアルバムが出ている。CDの登場により急速に店頭から消えていたアナログ録音の名曲を、ベスト盤という形で蘇らせたもの。カラベリの代表曲と言われるものはほぼ網羅されており、この時期にこのようなものが出ていたことで、一旦は安心。
DISC1はラブサウンズの名曲で、「恋はみずいろ」「エーゲ海の真珠」はポールモーリアで知られた曲だが、カラベリのアレンジは繊細でいい。1981年のオリジナル曲「二人の日曜日」がここで収められている。「ミスター・ロンリー」はFM番組の「ジェットストリーム」で耳にしたアレンジ。
DISC2は映画音楽の名曲。DISC3はスタンダードナンバー。
DISC4はヒットポップスのアレンジで、「愛の休日」のアレンジがぴか一。

DISC1
1.涙のトッカータ
2.恋のアランフェス
3.シバの女王
4.恋はみずいろ
5.ドランの微笑み
6.エーゲ海の真珠
7.涙のカノン
8.オリーブの首飾り
9.アドロ
10.ジェット・ストリーム(ロワールの星)
11.幻想のアリア
12.愛のオルゴール
13.二人の日曜日
14.シスター・キャリー
15.ミスター・ロンリー
DISC2
1.炎のランナー
2.ラグタイム
3.ある愛の詩
4.禁じられた遊び
5.ラ・ブーム
6.小さな恋のメロディ
7.サンディー(グリース)
8.白い恋人たち
9.スティング(エンターテイナー)
10.E.T.
11.ロミオとジュリエット
12.ゴット・ファーザー愛のテーマ
13.卒業(サウンド・オブ・サイレンス)
14.太陽がいっぱい
15.哀しみのアリス
DISC3
1.愛の讃歌
2.枯葉
3.雪が降る
4.ビギン・ザ・ビギン
5.コンドルは飛んでいく
6.ムーンライト・セレナーデ
7.潮風のマリー
8.サン・トワ・マミー
9.オン・マイ・オウン
10.黒い瞳のナタリー
11.ベサメ・ムーチョ
12.この胸のときめきを
13.ケ・セラ
14.キエレメ・ムーチョ
15.ラスト・ワルツ
DISC4
1.メモリー
2.ミッドナイト・ブルー
3.カサブランカ
4.フィーリング
5.愛の休日
6.もう森へなんか行かない
7.そよ風のワルツ
8.愛のテーマ
9.オネスティー
10.愛のセレブレイション
11.ラブ・イズ・ブラインド
12.33歳
13.イエスタディ
14.やさしく歌って
15.かつて愛した女性へ

カラベリグランドオーケストラ(1985)虹色ロマンス

虹色ロマンス
  1. ローラ
  2. 遥かなるアラモ
  3. テンプテーション
  4. ひき潮
  5. 愛の泉
  6. 慕情
  7. 風のささやき
  8. いそしぎ
  9. チャタヌガ・チュー・チュー
  10. 虹の彼方に
  11. ブルー・ムーン
  12. オータム・フラワー

レコードからCDへの切り替わりが完了した1985年に、これまで知られているスタンダードナンバーを新しいアレンジで録音したニューアルバムが発表された。ブックレットによると、若いアーティストにリズム・セッションを担当させたということで、確かにエッジの効いたリズムが感じられる。
また、パンフルートを使った「遥かなるアラモ」や息子のパトリック・ヴァゾリによるシンセサイザーを使った「風のささやき」など、新しい楽器を使ったチャレンジが見て取れる。
ラストの「オータム・フラワー」はカラベリのオリジナル曲。しっとりしたメロディでアルバムを締めくくる。

カラベリグランドオーケストラ(1986)優しきフランス

優しきフランス
  1. リラのワルツ
  2. バラ色の人生
  3. 残されし恋には
  4. セ・シ・ボン
  5. ピカーディのバラ
  6. 行かないで
  7. そして今は
  8. ラ・メール
  9. 優しきフランス
  10. 愛の讃歌
  11. 枯葉
  12. 潮風の彼方へ

シャンソンの名作を新たなアレンジでデジタル録音したニューアルバム。この時期のアルバムの例にもれず、リズム・セッションを前面に出したアレンジが目立つ。
「バラ色の人生」「行かないで」「愛の讃歌」「枯葉」など聞き覚えのある曲が新しいアレンジで演奏されている。
最後をオリジナル曲の「潮風の彼方へ」で締めくくるが、このパターンも定着した。

カラベリグランドオーケストラ(1987)オンリー・ユー

オンリー・ユー
  1. ブルー・レディに紅いバラ
  2. ムーン・リヴァー
  3. ラスト・ダンスは私に
  4. 恋のダウン・タウン
  5. 夜のストレンジャー
  6. クラシック&スィークエンサー
  7. オンリー・ユー
  8. ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ
  9. 太陽は燃えている
  10. イエスタディ
  11. 好きにならずにいられない
  12. 誰かが誰かを愛してる

ブックレットの解説文によると、「虹色ロマンス」が1960年代以前のスタンダード曲を中心に選択していたのに対し、本アルバムは1960年代のスタンダード曲を中心に構成したアルバムであるとのこと。やはり新録音で、リズムやサックスの使い方などに、これまでのカラベリとは違う雰囲気が漂っている。
「ムーン・リヴァー」「夜のストレンジャー」「イエスタデイ」など、今更と思われる曲もある。「太陽は燃えている」などは、アレンジが好印象。6曲目の「クラシック&スィークエンサー」はカラベリのオリジナル曲。どうやらカラベリは、新録音の際は必ず1曲のオリジナル曲を入れるようにしているようだ。

カラベリグランドオーケストラ(1987)ベスト・スクリーン・テーマ(輸入盤)

ベスト・スクリーン・テーマ
  1. E.T.
  2. ラグタイム
  3. 炎のランナー
  4. エバーグリーン
  5. 恋する瞳
  6. ル・プロフェッショナル
  7. ラ・ブーム
  8. 追憶
  9. アイ・オブ・ザ・タイガー
  10. メロディフェア
  11. サンディー(グリース)
  12. ゴッドファーザー愛のテーマ
  13. スター・ウォーズ
  14. 禁じられた遊び
  15. ある愛の詩
  16. ロミオとジュリエット

輸入盤のCDで、1987年に発売された映画音楽のベスト盤。スタンダードともいえる名曲から、1980年代の新しい曲まで、それなりにバランスの良い選曲になっている気がする。

カラベリグランドオーケストラ(1989)カラベリ・オールタイム・ヒッツ

カラベリ・オールタイム・ヒッツ
  1. 弦のファンタジー
  2. 光と風のプレリュード
  3. ひき潮
  4. 夜のストレンジャー
  5. ブルーレディに紅いバラ
  6. 風のささやき
  7. ラ・メール
  8. いそしぎ
  9. オンリー・ユー
  10. バラ色の人生
  11. 好きにならずにいられない
  12. 虹の彼方に
  13. 愛の讃歌
  14. ジェットストリーム(ロワールの星)
  15. 枯葉
  16. 愛をもう一度

1989年に発売されたもので、カラベリのオリジナル曲4曲と80年代の新しいアルバムからの4曲ずつの合計16曲をまとめて「オールタイム・ヒッツ」と名付けたもの。
同年のカラベリの来日記念盤ということで、「多分、オリジナル曲と最近の曲を演奏するだろうから、そういう曲を集めて売ってみよう」という下心が見えてしまう。ブックレットにもそんな感じのことが書いてある。
ブックレットと言えば、この解説者は、カラベリが70年代末から80年代初めにかけてやや低迷の時期だったと書いている。その時期はイージーリスニングブームで、私がカラベリに興味を持った時期。私にとってはカラベリの全盛期だったんだが・・・。

カラベリグランドオーケストラ(1989)カラベリ・クラシック名曲集

カラベリ・クラシック名曲集
  1. エリーゼのために(ベートーヴェン)
  2. 華麗なる大円舞曲(ショパン)
  3. アイネ・クライネ・ナハトムジーク(モーツァルト)
  4. 軍隊行進曲(シューベルト)
  5. アルベニスのタンゴ
  6. トロイメライ(シューマン)
  7. 春(「四季」より、ヴィヴァルディ)
  8. 交響曲第40番(モーツァルト)
  9. 小犬のワルツ(ショパン)
  10. バッハのプレリュード
  11. カルメン序曲(ビゼー)
  12. ピアノ協奏曲第21番(モーツァルト)(「みじかくも美しく燃え」のテーマ)
  13. アヴェ・マリア【シューベルト)
  14. ハンガリア舞曲第5番(ブラームス)
  15. びっくりシンフォニー(ハイドン)
  16. シューベルトのセレナーデ
  17. ホラ・スタッカート(ディニーク)
  18. G線上のアリア(バッハ)
  19. ブラームスの子守歌
  20. 熊ん蜂の飛行(リムスキー・コルサコフ)
  21. ユーモレスク(ドヴォルザーク)
  22. 眠りの森の美女のワルツ(チャイコフスキー)
  23. 剣の舞い(ハチャトゥリアン)
  24. ショパンのプレリュード

1989年に発売されたもので、カラベリがこれまでに演奏してきたクラシックナンバーを集めたもの。上と同じシンプルなジャケット。

カラベリグランドオーケストラ(1989)テンダリー

テンダリー
  1. テンダリー
  2. 踊り明かそう
  3. シェルブールの雨傘
  4. オール・ザ・シングズ・ユー・アー
  5. ティコ・ティコ
  6. トゥナイト
  7. 煙が目にしみる
  8. 夜も昼も
  9. ブルー・スカイ
  10. デリカード
  11. 私の彼氏(ザ・マン・アイ・ラブ)
  12. 彼女のために
  13. マリリンの瞳
  14. レーザー・シンフォニー
  15. トッカータ・ファンタジア
  16. ベルサイユからボーブールへ
  17. パッション・アンド・ラブ
  18. チャタレイ夫人の夢
  19. アナイス
  20. 希望のプレリュード
  21. 狐火


1989年のカラベリ来日直前に日本で発売されたというニューアルバムは、前半12曲は1988年録音のシャンソンのアルバム「テンダリー」、後半9曲は1987年録音のオリジナル曲のアルバム「パッションズ」という二つのアルバムをまとめたもの。最新のアルバムを来日に合わせて慌てて発売した感じがする。
アルバムの発表順とこのCDの収録順が逆なのは、アルバム「テンダリー」の最終曲「彼女のために」がカラベリのオリジナル曲で、その後ろにオリジナル曲を並べるという意図からだろうか。

カラベリグランドオーケストラ(1989)20 Grandes Exitos(輸入盤)

20 Grandes Exitos
  1. メルシー・シェリー
  2. 恋のマリオネット
  3. 愛は限りなく
  4. ミッシェル
  5. ラ・ボエーム
  6. カプリの恋の物語
  7. インシャラー
  8. 遥かなるキリマンジャロ
  9. パリのあやつり人形
  10. グアンタナメラ
  11. 花のサン・フランシスコ
  12. 恋のアランフェス
  13. 別れの朝
  14. ヘイ・ジュード
  15. ミセス・ロビンソン
  16. ひばり
  17. デライラ
  18. 禁じられた遊び
  19. 男と女
  20. モーツァルトの交響曲第40番

アルゼンチンで発売された輸入盤。1989年の発売だが、内容は1960年代あたりのアルバムからの選曲らしい。
アルバムタイトルは、20のすばらしい作品たちというようなことだろうか。

カラベリグランドオーケストラ(1990)ザ・ベスト・オブ・ベスト

ザ・ベスト・オブ・ベスト
3枚組のベストアルバムで、前年に続いての来日を記念して発売されたもの。フレンチポップスとポピュラーヒット曲の中から、カラベリがこれまでに演奏したものを幅広く集めた3枚組。初めてCD化された曲を含む66曲で、一般的にカラベリのスタンダードと言える曲は、ほとんどここに収まっている。
ただし、1985年に発売された4枚組とは、30曲弱が重複しており、今後もしばらくは「ベスト盤」というと同じ曲が繰り返し収録されるという現象が続くことになる。






DISC1(フランス編)
1.雪が降る
2.サン・トワ・マミー
3.涙のトッカータ
4.シバの女王
5.恋はみずいろ
6.潮風のマリー
7.愛の讃歌
8.枯葉
9.インシャラー
10.そして今は
11.行かないで
12.バラ色の人生
13.愛の休日
14.シェリーに口づけ
15.もう森へなんか行かない
16.さよならを教えて
17.マミー・ブルー
18.おおシャンゼリゼ
19.別れの朝
20.Mr.サマータイム(愛の歴史)
21.恋の予感
22.哀しみの時にも
DISC2(ポピュラー・ヒット編T)
1.弦のファンタジー
2.光と風のプレリュード
3.ジェット・ストリーム(ロワールの星)
4.ミスター・ロンリー
5.ある愛の詩
6.エーゲ海の真珠
7.愛のテーマ
8.オリーブの首飾り
9.ビギン・ザ・ビギン
10.黒い瞳のナタリー
11.愛のオルゴール
12.小さな恋のメロディ(メロディ・フェア)
13.卒業(サウンド・オブ・サイレンス)
14.明日に架ける橋
15.この胸のときめきを
16.ラスト・ワルツ
17.メモリー
18.カサブランカ
19.フィーリング
20.スター誕生愛のテーマ
21.追憶
22.白い恋人たち
DISC3(ポピュラー・ヒット編U)
1.愛をもう一度
2.愛はきらめきの中に
3.イエスタデイ
4.レット・イット・ビー
5.ラヴ・イズ・ブラインド
6.17才の頃
7.オネスティー
8.イエスタデイ・ワンス・モア
9.オンリー・イエスタデイ
10.雨にぬれても
11.悲しみのアンジー
12.アローン・アゲイン
13.アイム・ノット・イン・ラヴ
14.ダンシング・クィーン
15.チキチータ
16.魅せられて
17.愛は哀しくて
18.コパカバーナ
19.やさしく歌って
20.セイ・セイ・セイ
21.ケアレス・ウィスパー
22.心の愛

カラベリグランドオーケストラ(1991)ROMANTIC WORLD(輸入盤)

ロマンティックワールド
  1. BREAKIN' AWAY
  2. KEEP OUR LOVE ALIVE
  3. HERE WE ARE
  4. ANOTHER DAY IN PARADISE
  5. PROMISE ME
  6. THE GIRL IS MINE
  7. BAMBOLEO
  8. WISPERS
  9. ROMANTIC WORLD
  10. HELENE
  11. I'M YOUR BABY TONIGHT
  12. LOS OLIVOS

1991年の発表されたアルバムだが、日本では1999年の「レアコレクションズ」に入れられるまで入手できなかった。これは輸入盤を渋谷のタワーレコード(当時)で入手したもの。
1980年代以降の比較的新しいヒット曲を取り上げたもので、1991年という発表時の最新曲も含まれているというラインナップだそう(「レアコレクションズ」の解説文による)。そして、最終曲の「ロス・オリーボス」はカラベリのオリジナル曲で、自身作曲のナンバーでアルバムを締めくくるという手法がここでも見られる。

カラベリグランドオーケストラ(1992)華麗なるクラシカル・ムード

華麗なるクラシカル・ムード
  1. エリーゼのために
  2. アヴェ・マリア(シューベルト)
  3. 小犬のワルツ
  4. ホラ・スタッカート
  5. 華麗なる大円舞曲
  6. アイネ・クライネ・ナハトムジーク
  7. 「みじかくも美しく燃え」のテーマ
  8. 哀しみのシンフォニー(モーツァルト:交響曲第40番)
  9. ミッドナイト・ブルー
  10. ハンガリー舞曲第5番
  11. トロイメライ
  12. G線上のアリア
  13. 熊蜂の飛行
  14. 恋のアランフェス
  15. 眠りの森の美女のワルツ

クラシック曲のみを集めたアルバム。1曲(恋のアランフェス)を除き、1989年のものに入っており、目新しさのないアルバム。
ムードオーケストラが演奏するものを、よく「ポップクラシカル」などと呼ぶのだが、そもそも本家のクラシック曲とどう区別をつけているのか、また区別をつけるべきなのか、私にはよく分からない。
クラシックの愛好家にとって、ポピュラー系のオーケストラの自由なアレンジが気に障るんだろうな、などと解釈している。

カラベリグランドオーケストラ(1999)クリスマス・キャロル

クリスマス・キャロル
  1. ジングル・ベル
  2. ホワイト・クリスマス
  3. リトル・ドラマー・ボーイ
  4. グリーンスリーヴス
  5. アヴェ・マリア
  6. もろびとこぞりて
  7. きよしこの夜
  8. 赤鼻のトナカイ
  9. まきびと羊を
  10. 主イエス生れたもう
  11. もみの木
  12. ベツレヘムの小さな町
  13. 聖夜

1980年にLPレコードとして発表されていたクリスマスアルバムが、1999年にようやくCDとなった。クリスマス曲のスタンダードを集めたもので、カラベリのアレンジはバラエティに富む。
これぞカラベリという感じの「聖夜」「グリーンスリーヴス」もいいが、フルートでかわいく演奏する「ジングル・ベル」「赤鼻のトナカイ」はクリスマスの楽しさを演出する上でこのアルバムには欠かせない。
ちなみに「グリーンスリーヴス」がクリスマスソングなのかということについて、私はこのアルバムの解説を見て初めて知ることになる。もともとはイングランド民謡だが、「この御子は誰なるぞ」という邦題のクリスマス曲でもあるらしい。

カラベリグランドオーケストラ(1999)レア・コレクション

レア・コレクション
1999年に発売された2枚組CDで、1枚目の1〜12曲目は1990年にフランスでリリースされていたアルバム「America」、2枚目の1〜12曲目は1991年発売の「Romantic World」という、それぞれ日本では未発売だったアルバムを収録している。
各13曲目以下は、入手困難な珍しい曲を加えたという、それこそ「レア・コレクション」の題名にふさわしい内容。
ちなみに「Romantic World」は上の方で輸入盤を入手しているので、原題はそちらで紹介している
2枚のアルバムとも、自作曲で締めくくるというお馴染みの手法であり、1枚目の「アルバトロス」と2枚目の「ロス・オリーボス」がそれに当たる。ちなみに前者はアルバム「優しきフランス」の最終曲「潮風の彼方へ」のアレンジ違い。こちらのアルバムの曲の方がエッジの効いた演奏で、テンポも早い。セルフカバーした趣旨は不明。



DISC 1
  1. アメリカ(「ウエストサイド物語」より)
  2. コーリング・ユー(「バグダッド・カフェ」より)
  3. 運がよけりゃ(「マイ・フェア・レディ」より)
  4. メモリー(「キャッツ」より)
  5. 君住む街角(「マイ・フェア・レディ」より)
  6. 2000年都市のモノポリス(スターマニア」より)
  7. ハロー、ドーリー!(「ハロー・ドーリー!」より)
  8. サマータイム(「ボギーとべス」より)
  9. アルゼンチンよ泣かないで(「エヴィータ」より)
  10. オペラ座の怪人(「オペラ座の怪人」より)
  11. 「スターマニア」のテーマ(「スターマニア」より)
  12. アルバトロス
  13. ハッスル
  14. ポップコーン
  15. シュガー・ベイビー・ラヴ
  16. Y.M.C.A.
  17. 愛のメロディー
  18. グランプリ
  19. グランタナメラ
  20. いとしのセシリア
DISC 2
  1. ブレイキング・アウェイ
  2. キープ・アワ・ラヴ・アライヴ
  3. ヒア・ウィ・アー
  4. アナザー・デイ・イン・パラダイス
  5. プロミス・ミー
  6. ザ・ガール・イズ・マイン
  7. バンボレオ
  8. ウィスパーズ
  9. ロマンティック・ワールド
  10. エレーヌ
  11. アイム・ユア・ベイビー・トゥナイト
  12. ロス・オリーボス
  13. ヘイ・ジュード
  14. イエロー・リヴァー
  15. クアンド・クアンド・クアンド
  16. パリのあやつり人形
  17. セラ・ヴィ・リリー
  18. 幻想のアリア
  19. 雪のオリンピア
  20. NHK「世界の音楽」のテーマ

カラベリグランドオーケストラ(2001)プレイズ・ミッシェル・ポルナレフ・アンド・アバ

プレイズ・ミッシェル・ポルナレフ・アンド・アバ
過去に発売された1アーティストの特集アルバムを2枚組にして再リリースしたもの。
DISC-1は1974年の「ミッシェル・ポルナレフのすべて」、DISK-2は1980年の「華麗なるアバの世界」で、いずれもアルバム用の一括録音ではなく、ヒットに応じて録音したものをアルバムとしてまとめたものらしい。
ミッシェル・ポルナレフの「愛の休日」からアルバムは始まるが、様々なイージーリスニング・オーケストラが手掛けるこの曲で、カラベリの演奏が最高だと思う。原曲のいいところをうまく取り入れるのが上手なカラベリの真骨頂が現われている。
DISK-2では、これも原曲の良さをうまくすくい上げた「ギミー・ギミー・ギミー」。そして「チキチータ」が続くが、これはポピュラーな原曲がよかっただけに、それを上回るインストゥルメンタルはなかなか見当たらない。当時スタンリーブラックのピアノでの演奏でいいのがあった記憶はあるが。



DISC 1
  1. 愛の休日
  2. 僕はロックン・ローラー
  3. 悲しみのロマンス
  4. 愛の伝説
  5. 愛のコレクション
  6. ロミオとジュリエットのように
  7. 忘れじのグローリア
  8. シェリーに口づけ
  9. 愛の願い
  10. ノンノン人形
  11. バラ色の心
  12. ギリシャにいるジョルジナヘ
  13. 渚の想い出
  14. 哀しみの終わるとき
DISC 2
  1. ギミー・ギミー・ギミー
  2. チキチータ
  3. ヴーレ・ヴー
  4. フェルナンド
  5. タイガー
  6. ロマンティック・ワールド
  7. ウェイティング・フォー・ユー
  8. アイ・ドゥ、アイ・ドゥ
  9. S.O.S
  10. サマー・ナイト・シティ
  11. マネー・マネー・マネー
  12. 恋のウォータールー
  13. ダンシング・クィーン

カラベリグランドオーケストラ(2005)Caravelli Plays '70s&'80s Hits

'70s&'80s Hits
  1. オネスティ
  2. 君の瞳に恋してる
  3. 愛のテーマ
  4. ケアレス・ウィスパー
  5. ウーマン【日本初リリース】
  6. ワーズ【日本初リリース】
  7. 哀しみのエトランゼ【日本初CD化】
  8. ネバー・エンディング・ストーリーのテーマ【日本初リリース】
  9. ストレンジャー
  10. モア・ザン・ディズ【日本初リリース】
  11. オンリー・ラブ【日本初リリース】
  12. フラッシュダンス【日本初リリース】
  13. 涙の口づけ【日本初CD化】
  14. コム・トワ(あなたのように)【日本初CD化】
  15. グロリア【日本初リリース】
  16. 恋のサバイバル【日本初CD化】
  17. 君は完璧さ【日本初リリース】
  18. スウィート・ドリームス【日本初リリース】
  19. ロジカル・ソング【日本初CD化】
  20. 二人の日曜日

このアルバムは、1970〜80年代の曲の中で、カラベリの演奏が日本で発売されていない曲、かつテレビやCM等で馴染みのある曲を集めたもの。日本初リリースが9曲、日本初CD化が5曲という選曲。
ビリー・ジョエルの「ストレンジャー」は、ピアノと口笛のイントロが忠実に再現されていている。

2019年4月1日に、カラベリは亡くなったそうです。
私はそのことを3ヵ月ほどたってから知りました。日本ではほとんど報道されなかったようです。親日で、日本のアーティストや番組、商品のために曲を書き下ろしたことがあったにもかかわらず、この扱いは残念でなりません。
もちろん、一番残念なのは、もう新しい作品が聴けなくなることです。
これを機会に、まだ日本でCD化されていない作品を、追悼盤として発売してほしいと切に思いますが、今回の報道の有無という事実が、現実を物語っているかもしれません。

岩手県のバス“その頃”



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