たんぼの記録 2004
成熟期
生育期 田植えまでへ


      あぜの花  5/5

 
  田植えの頃のあぜには色々な雑草が花を咲かせます。

  あぜ草刈りはもう少し後にして花見を楽しみましょう。


     コシヒカリ田植え完了  5/5


  今年のコシヒカリの田植えが今日終わりました。

  この後キヌヒカリ・どんとこいの田植えが続きます。
 
  今年も稲刈りが終わるまでこの場所で定点観測を
  したいと思います。

  今年は隣の田んぼ(左側)と同じ日の田植えになりました。
  
  ○ お隣 --- 坪70株・4〜8本植え 慣行栽培
  ○ 我が家-- 坪50株・1〜3本植え 無肥料出発
 


     コシヒカリ田植え後2週間  5/17


  田植え後2週間すれば苗は活着し成長を始めます。

  今のところ見た目にはたいした違いはありませんが、
  への字稲はこの後どんどん周りの田んぼの稲に
  差を付けられてゆきます。


    これ以後は基本的に左側が慣行稲          右側がへの字稲の画像になります。


 葉色が濃くなり盛んに分けつを始めました。

 

 しっかり立ち上がりましたが、変化は見られません。



 コシヒカリ田植え後3週間
  5/26
 
 今年のコシヒカリの初期成育は、全般に葉色が濃く
 やや軟弱、分けつ数にばらつきが多くなっています。

  

 分けつ10〜20本、背が低いわりに軟弱な育ちです。


  出葉が進み背が伸びましたが、分けつは始まって
  いません。

  慣行稲同様やや軟弱な状態です。


     除草剤散布  5/26


  我が家の稲作で唯一の薬剤散布です。

  反当500グラム施用の投げ込み用パック剤で、
  右の小袋(50グラム)に小分けされており、
  使い勝手の良い剤です。

  実際の
田んぼで使用時の画像があります。


     1株植え込み本数による分けつの違い 5/28

  初期成育中の水稲は1株に植えつける苗の本数により分けつの様子が大きく違って来ます。
  写真左から 1本 ・ 2本 ・ 3本 ・ 5本以上植えた株の1ヵ月後の姿です。    

  
     
 親茎と同じ太さの分けつ
 茎が扇状に開いて発生
 します。
 1本植え同様横に広がった
 分けつを出します。
 3本を超える植え付け本数
 では、分けつ茎が小さく、
 立ち上がった姿になります。
 5本以上植えでは株が開
 かず、束状の生育になり
 ます。


     コシヒカリ田植え後1ヵ月  6/5


 田植え後1ヵ月たちました。

 今年は去年と天候が反対で高温乾燥が続いています。


 慣行稲・への字稲共にガッシリした順調な生育です。
 
 隣の田んぼは『中干し』に入りました。
 早くも運動靴で歩ける硬さです。

 分けつ数20本前後・草丈30センチです。


 への字稲も分けつを始めました。

 やや深水で管理を続けてきたので葉耳までが長く、
 一見徒長したように見えますが、放射状の太い分けつ
 を出させるためには背丈も必要です。。

 中干しという作業は基本的に行ないません。
 ただ、コシヒカリ等の倒伏しやすい品種は足場固めと
 水の交換の為、表面水がなくなるまで次の水を
 入れないようにします。

 分けつ数5〜10本・草丈30センチです。

 


     コシヒカリ出穂45日前  6/8


 平年値からの計算では出穂45日前に当たりますが、
 春以降の高温傾向から生育が予想以上に進んでいる
 ようです。
 出穂日は一週間程度早まると思われます。

 慣行稲は分けつが30本近くなり余裕がなくなりました。

 同時に、元肥が切れ葉色が落ち始めています。
 

 我が家の稲は元肥無しですが、葉色は濃くなり
 慣行稲と逆転しました。

 分けつが15〜20本で株間にまだ余裕があります。

 45日前から少し遅れ気味にへの字追肥を行ないます。
 (反当チッソ量2.5〜3Kg)


     中間追肥  6/10 


  追肥時期の稲の姿です。

  への字追肥について別ページがあります。

  


     中間追肥後1週間  6/16

 
 葉が直立し、指導どおりの過分けつ状態です。

 全体的に葉色が落ち下葉が枯れ始めました。

 分けつも退化を始めます。


 葉は横方向に広がり、遠目で見ると株間がふさがった
 様に見えます。

 出穂直前まで盛んに分けつさせるようにします。。

 葉色はこの後も慣行稲より2スケール程度高い状態を
 保ちます。


     中間追肥後2週間  6/22


 追肥後10日すると慣行稲と生育量が逆転します。

 葉色が濃くても、分けつが適正で葉が垂れていなければ
 問題ありません。
 

 少し高い位置からの写真です。

 モザイク状に黒く見えるのが我が家の田んぼです。


     中間追肥後3週間 出穂25日前  6/22


   先日の台風により葉先が変色しました。
   イモチ病の発生につながった田もあります。

   分けつの退化が無く込み合った状態です。
   (30本/株)

  幼穂形成期に入り横に開いていた株が立って
  来ました。(25本/株)


     出穂10日前  7/2


 生育量は隣の田を追い越し、背も高くなりました。

 このまま出穂まで黒い葉色を保ちます。


 低位分けつの茎は『穂ばらみ期』に入りました。

 左 慣行稲の構成要素は  右への字稲の構成要素は
  ○ 止め葉長25センチ    ○ 止め葉長35センチ
  ○ 穂長18センチ       ○ 穂長21センチ
  ○ 一次枝梗 8本       ○ 一次枝梗 11本
  ○ 着粒数 90粒       ○ 着粒数 140粒



 株間の狭さと共に、親茎優先の株は下葉の過繁茂に
 つながり、日光・風通しの悪い状態になります。

 
 細植えのへの字稲は分けつ茎が主体となり、下葉が
 少ないため、地際がすっきり・上部優先の姿になります。


成熟期に続きます

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