坪井英語塾の英文法教室


英文の作り方


0.下準備

基本的な単語はしっかりと覚えましょう。その後、下の人称代名詞をしっかりと暗記してください。表の見方はおわかりでしょうか。

たとえば、「私は」だったらI、「私の」はmyになります。「them」だったら「彼らを、彼女らを、それらを」と訳します。
「主格」とは、主語で使用されるもの、「所有格」とは、「所有」しているを意味するもの、「目的格」は目的語になるもの。「独立所有格」は所有代名詞とも言いますが、名詞が2度目の時に使用されるものです。また、後で説明します。この表全体を書けるようにしてください。英語の部分だけではなく、日本語も含めてこの表全体です。

  主格   所有格  目的格 独立所有格 
  は・が  の   を・に のもの 
私   I my  me  mine 
君   you your  you  yours 
彼  he  his  him  his 
彼女  she  her  her  hers 
それ  it  its  it  なし 
私たち  we  our  us  ours 
君たち  you  your  you  yours 
彼ら・彼女ら・それら   they their  them  theirs 


英文の作り方のルール

では、どうやって英語の文章を作るのでしょうか。まずは、ルールです。

@まず最初に主語(〜は、〜が)を書く。文の最初は大文字。
A次に動詞を書く。英語では動詞がbe動詞と一般動詞の2種類あるので区別すること。
B残ったものを書いて、文の終わりには .(ピリオド)をつける。
C文章の中に数えられる名詞があったら、その名詞が1つの時は、その名詞の前に a つける。複数の時は名詞の語尾に s をつける。
Dただし、その名詞が母音(ア・イ・ウ・エ・オ)で始まっている時には、aではなく、 an をつける。

以下の文章で、この英文の作り方のルールを見ていきます。
@〜Dの番号は、上記ルール@〜Dに対応します。

 1  これは本です。  This is  book. 
   @  A BD 
2  あれらは犬です。  These are    dogs. 
   @   BC 
 3  私は英語を勉強する。  I study    English. 
     
では、ルール@です。
@まず最初に主語(〜は、〜が)を書く。文の最初は大文字。

最初に主語を書きます。主語は、(〜は、〜が)で終わるもので、その文章の主人公だと思ってください。


上記の例文で見ていきましょう。まず、1番です。
 1  これは本です。  This


この1番の主語は「これは」です。したがって、thisを最初に書きます。ただし、大文字で書き始めてください。


次に2番です。
2  あれらは犬です。  These


この2番の主語は「あれらは」です。したがって、thoseを最初に書きます。大文字で書き始めてください。


では、3番はどうでしょうか。

 3  私は英語を勉強する。  I

3番の主語は「私は」です。I を最初に書きます。大文字で書き始めてください。
ただし、「私は」を意味する ”I” は文章のどこであっても大文字です。


次にルールAです。
A次に動詞を書く。英語では動詞がbe動詞と一般動詞の2種類あるので区別すること。

主語を書いた後は、次に動詞を書きます。動詞は日本語の文末にあります。(そうじゃないのもありますが、今は気にしないで)

英語では、動詞は2種類あります。be動詞と一般動詞の2つです。
be動詞は、am/are/is の3種類があり、主語に合わせて使い分けます。一般動詞は、「走る」だったら「run」
「勉強する」は「study」など、それぞれの動詞に別々の単語があります。

英語では、その動詞がbe動詞か、一般動詞かを区別しなければなりません。両方同時には使えないのです。

〜be動詞と一般動詞の区別の仕方〜
a.(です、である、ある、いる、存在する、生きる、〜になる)と訳せばbe動詞、それ以外はすべて一般動詞。

b.動作(〜する。たいていは動くもの)を意味するものは一般動詞、状態(〜です。動かないもの)はbe動詞

では、1番目の例文の動詞を見てみましょう。


 1  これは本です。  This

この文の動詞は、文末の「です。」です。この「です」は、be動詞です。(ルールA-a)
では、be動詞のam/are/isのどれを使えばいいのでしょうか。

〜be動詞の使い方〜

主語(〜は、〜が)が I(私は) の時は am(アム)
主語が、 You(君は、君たちは)または複数の時は are(アー)
それ以外は is(イズ)


1番の文章の主語は「これ」です。主語が、”I”「私」ではなく、”You”「君、君たち」でもなく、また複数ではありません。したがって、 is を使用します。


 1  これは本です。  This is         

次に2番目の文章「あれらは犬です。」はどうなるでしょうか。

この文も「です。」が動詞です。be動詞ですね。では、be動詞のam/are/isのどれを使えばいいのでしょうか。

 先ほどのbe動詞の使い方を見てください。この文章の主語は「これら」です。「これら」は、主語が、”I”「私」ではなく、”You”「君、君たち」でもありません。しかし、複数です。したがって、 are を使用します。


2  あれらは犬です。  These are         

be動詞の使い方はしっかりと暗記してください。暗記したと思ったらこのページでテストしてみてください。


3番目の文章「私は英語を勉強します」はどうなるでしょうか。

 この文の動詞は「勉強します」です。これは、”動作”です。動きます。だから一般動詞です。am、are、isのbe動詞は使わないでください。「勉強する」はstudyです。


 3  私は英語を勉強する。  I study         

ルールBです。
B残ったものを書いて、文の終わりには .(ピリオド)をつける。


まず、1番目の文章「これは本です」です。
主語の「これは」と動詞の「です。」をルール@、Aで書きました。残っているものは「本」です。「本」を書いてから、文の終わりにはピリオドを書きます。ピリオドは、日本語で文章の最後に。をつけるようなものです。


 1  これは本です。  This is    book. 

2番目の文章「あれらは犬です。」はどうでしょうか。
主語の「あれらは」と、動詞の「です。」は書きました。残っているものは、「犬」です。「犬」とピリオドを書きましょう。

2  あれらは犬です。  These are    dog. 

3番目の文章は「私は英語を勉強します。」です。
主語の「私」と「勉強する」を書きました。残っている「英語」とピリオドを書きましょう。


 3  私は英語を勉強する。  I study    English. 

ルール4です。
C文章の中に数えられる名詞があったら、その名詞が1つの時は、その名詞の前に a つける。複数の時は名詞の語尾に s をつける。

「名詞」とは、名前のついているものです。たとえば、「犬」「本」「車」「女の子」など様々なものがあります。
逆に「美しい」「大きい」「立派な」などは、名前ではありません。それがどんなものなのかを表現する言葉です。したがって、名詞ではありません。(後で説明しますが、それを形容詞といいます)

その名詞が文章の中にあって、その名詞が数えられるのならば、その名詞が1つのときには”a”を名詞の前につけます。その名詞が複数(2つ以上)のときには、名詞の語尾にs"をつけます。


1番目の文章を見てみましょう。
「本」が名詞です。「これは本です」というときには本は1冊でしょう。したがって、名詞であるbookの前に a をつけます。

正解は

 1  これは本です。  This is  book. 


2番目の文章です。
「犬」が名詞です。「あれらは犬です」というときには、犬は1匹ではなく、複数いると思われます。したがって、名詞の最後に s をつけます。
正解は

2  あれらは犬です。  These are    dogs. 

3番目の文章です。
この文章の中にある名詞は「英語」です。しかし「英語」を数えることができますか?「英語の単語」や「英語のノート」なら数えることができますが、「英語」そのものは数えることができません。したがって、数えることができないものに一つも複数もないので、何もつけません。
正解は

 3  私は英語を勉強する。  I study    English. 


ここまでが、基本的な英文の作り方となります。長い長い説明ですみません。
ここで、英文の作り方を、再度確認してみましょう。

@まず最初に主語(〜は、〜が)を書く。文の最初は大文字。
A次に動詞を書く。英語では動詞がbe動詞と一般動詞の2種類あるので区別すること。
B残ったものを書いて、文の終わりには .(ピリオド)をつける。
C文章の中に数えられる名詞があったら、その名詞が1つの時は、その名詞の前に a つける。複数の時は名詞の語尾に s をつける。
Dただし、その名詞が母音(ア・イ・ウ・エ・オ)で始まっている時には、aではなく、 an をつける。


では、ここまでのルールで別の文章を考えてみましょう。

(4)  あれはリンゴです。 
(5) ぼくは背が高いです。
(6)  君の父は英語の先生です。
(7)  この本は彼女の本です。

(4)の「あれはリンゴです。」はどうなるでしょうか。

まず主語を書きます。(ルール@)主語は「あれは」です。
 (4) あれはりんごです。  That            

次に動詞を書きます。(ルールA)動詞はbe動詞ですね。そして、この文章の主語は「これは」でした。主語が、"I"「私」でもなく、"You"「君は」でもなく、複数でもありません。すると、be動詞は is を使うことになります。

 (4) あれはりんごです。  That  is         

次に残ったものを書いて、文の終わりにはピリオドでした。(ルールB)

 (4) あれはりんごです。  That  is     apple. 

文章の中に数えられる名詞「りんご」があります。その「リンゴ」は1つです。ルールCによれば、数えられる名詞が1つのときには、その名詞の前にaをつけます。ただし、ここではルールDです。「リンゴ」を意味する"apple"は母音(アイウエオ)で始まっています。母音で始まる場合には”a”ではなく"an"をつけます。

正解は
 (4) あれはりんごです。  That   is an  apple. 

次に(5)の「私はかわいいです。」
まず最初に主語を書きます。主語は「ぼくは」です。「ぼくは」は"I"です。

ん?"I"は「私は」じゃないの?っていう疑問が出ると思います。
"I"は自分のことを指す言葉です。日本語では、「私」でも「ぼく」でも「おいら」でも、いろいろな表現がありますが、英語では"I"一つだけです。日本語を改造して英語ができた訳ではないので、日本語の1つの訳と英語の1つの単語がいつでも一致するわけではありません。

 (5) ぼくはかわいいです。     I            

次に動詞です。「〜です。」はbe動詞です。そして主語は"I"なので、amを使います。
 (5) ぼくはかわいいです。    I   am       

残りを書いてピリオドをつけます。
正解は
 (5) ぼくはかわいいです。    I   am   cute.

これで終わりです。cuteにはaをつけないようにしてください。cuteは名詞ではありません。


(6)の「あなたのお父さんは英語の先生です。」はどうでしょうか。
まず最初に主語を書きます。この文章の主語は「あなたのお父さん」です・

 (6) 君の父は英語の先生です。  Your father      

次に動詞を書きます。be動詞ですね。そして、主語は"I"でもなく、"You"でもなく、複数でもありません。
すると、be動詞はisになります。

 (6) 君の父は英語の先生です。 Your father   is            

ここで、ありがちな間違いは Your fatjher are ・・・ です。何も考えずに、「 I am〜」「You are 〜」という勉強だけをしてきた人がよくやる間違いです。ここで"are"にする人は、「君・・・」という言葉を見ただけで、反射神経的に"are"と持ってきてしまうのではないかと思います。


残ったもの「英語の先生」を書きます。
 (6) 君の父は英語の先生です。 Your father   is  English teacher. 

数えられる名詞は「先生」ですね。しかし、その名詞には「英語の」というその名詞を修飾する形容詞がついています。その場合には、aは修飾する語句の前につけましょう。「英語の先生」が数えられると考えてください。

「お父さん」も数えられますね。でも、" A your father"や"Your a father"にはなりません。でも、その名詞のすぐ前にthis かthat か、所有格があった場合には"a""an""the"をつけてはいけないというルールがあるからです。これをルールEとして追加します。


E数えられる名詞が一つの時にはaをつけるが、ただしその名詞のすぐ前にthis/that/所有格があった時にはa/an/theをつけてはならない

正解は
 (6) 君の父は英語の先生です。 Your father   is  an English teacher. 



7番目の問題は「この本は彼女の本です。」ルール@からDまでまとめて書いてしまいます。
主語を書いて、動詞を書いて、残っているものをかいて、文の終わりにはピリオドをつけます。

 (7) この本は彼女の本です。  This book   is   her book.  

本は数えられますが、その名詞の前にthis や人称代名詞の所有格(彼女の)がついているので、aをつけません。では、これで正解でしょうかでしょうか?いえ、違います。新しいルールが加わります。

英語では、同じ名詞をそのまま繰り返し使用することをいやがります。この7番目の文章ではbook
です。日本語では気にしません。「この本は彼女の本です。」は日本語として何もおかしくありません。
でも、英語ではいやがるのです。ここで、ルールの追加です。

F名詞が2度目でその名詞の前に所有格があった場合には、所有格+名詞の2語は独立所有格(所有代名詞とも言います)1語になる。

上記の文章では、her book のbookが2度目になり、その名詞の前にあるのはherという所有格です。
したがって、所有格+名詞の2語である her book は独立所有格である hers 1語になります。

正解は
 (7) この本は彼女の本です。  This book   is  hers.  

になります。

おまけ。英語がわかっている人へ。
「〜のもの」ってわかればいいんじゃないの?と思う人もいることでしょう。「学校でそう教わった」私もそうです。

This book is mine この本は私のものです。 

ぐらいの文章ならわかると思います。

でも、「〜のもの」だけではすぐにわからなくなります。


たとえば、中1〜中2程度の簡単な文章を書いてみます。
I like my friends. They are very kind to me. And they always play with me. But yours are not here now.

どう考えますか。「〜のもの」と考えると「しかし、あなたのものはここにない」???となります。

yours とは your +名詞の名詞が2度目なんだな。では、何が2度目かな。その前に出てくる名詞は・・・
friend だな。じゃあ、yours とは your friends だな。とすぐに考えることができるのです。

文法的に考えることによって、初めて「しかし、あなたの友達はここにはいない。」とすぐに訳すことができるのです。

Page Top ▲

目次
基本的な英文の作り方
どうやって英文を作るのでしょうか。最初に学ぶべきルールです。これだけでは、全然足りませんが、ここから英語の全てが始まります。
三単現のS
一般動詞の語尾にSがつく場合はどういう場合でしょうか。
否定文の作り方
〜ではありませんよ。と表現したい場合はどうすればいいのでしょうか。
通常の疑問文の作り方
相手に何かを質問する文です。「あなたはリンゴが好きですか」のように、「はい」「いいえ」で答える ことができる疑問文です。
疑問詞を用いた疑問文の作り方
上と同じく相手に何かを質問する文ですが、「あなたは何が好きですか」のように、「はい」「いいえ」 で答えられない疑問文です。
疑問詞が主語の文の作り方
「何が彼女をそうさせたのか」「誰がここに来ましたか」のように疑問詞そのものが主語になっている文です。
品詞(名詞・形容詞・副詞・前置詞
これは英文法を理解する上での前提の知識です。これを意識するしないで、英語の理解が全然違います。
名詞が2度目
「この本は私の本です。」日本語では何も問題ない文章ですが、英語では同じ名詞を2回も続けて使用はできません。さてどうしたらよいのでしょうか?
助動詞
「勉強する」「遊ぶ」「いる」など動詞に「かもしれない」「できる」「しなければならない」などの意味を加えたい場合に使うのが助動詞です。
thereの用法
「数匹の犬が公園にいますす」など「〜があります/います」の時に使用する文法です。しかし、「私の犬が公園にいます」の時には使いません。その違いは何でしょうか。
”の”の使い方〜 'sと所有格
「この花名前」や「私の父名前」など「の」について勉強します。
ing(現在分詞・動名詞)
現在進行形とそれ以外のingとの違いがわからず泣いていませんか?
五文型
I found this easy book. と I found this book easy.の日本語の違いがわかりますか。五文型は大切な知識です。SVOCの順番を覚えるだけではありません。
時制(現在・過去)
「私は今日英語を勉強する」「私は昨日英語を勉強した」今現在と過去を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
時制(未来)
「私は明日英語を勉強するつもりです」未来を表現するにはどうすればいいのかを学びましょう。
時制(完了)
日本語にはない時制です。「今現在がわかる過去形」と考えてください。


静岡県富士市横割本町2−17 富士駅南口スーパホテル横

坪井英語塾