戦いの道に身を委ねる

 武器や防具には様々な魔法効果が付与されていることがあります。そのうちのいくつかは戦士として戦う上で気をつけなければいけないことと密接に絡んでいます。そうしたものを幾つか御紹介すると共に、戦士的にどういう意味があるのかを解説します。ここにないプロパティは「共通の装備」か「魔法使いの装備」の方を探してみてください。プロパティ強度については こちらでも解説しています。
 公式の説明としては、eSearch アンサーID#1703が詳しいです。

ダメージ変換

 通常、武器が与えるダメージは物理属性です。しかし、武器にこのプロパティがある場合、それ以外の 炎・冷気・エネルギー・毒の属性でダメージを与えることが可能になります。プロパティ上はどの属性にどれくらいの割合で変換されるかが示されます。
 ダメージ変換のプロパティが付いている場合、パーセンテージが一番高い属性の色(炎ならオレンジ、冷気なら青、エネルギーなら紫、毒なら緑)が武器に反映されます。こうして色が変わった武器は その色から"ネオン武器"と呼ばれます。物理以外の属性100%のダメージ変換を行う武器は、特に綺麗なネオンカラーとなり、"ネオン100%武器"と称され、コレクターもいます。
 特に 毒100%はどんなに頑張っても敵から拾う以外に入手する方法が無いので、珍重されることもあります。以前は「細工」で作るメイドゴーレムが毒抵抗100%だったため、毒100%武器では傷つかない、という風になっており、これを利用して延々とゴーレムを殴って武器スキルを上げるという方法が知られていました(そのために毒100%が珍重された)。
 しかし、現在は毒100%武器でもダメージが若干入るようになったため、この技を使った武器スキル上げはしづらくなっています・・というか、最初から それでスキル上げたら、プレイヤーの技量がさっぱり追いつかず、使い物にならないでしょうけどね。
 戦う相手が苦手な属性を確認し、その属性でダメージが与えられる武器を持つようにすると、より効果的に相手にダメージを与えられます。なお、騎士道アビリティの Concecrate Weaponは、自分の武器を戦う相手が一番苦手(=属性抵抗値が一番低い)な属性に100%ダメージ変換する能力で、それゆえに普通に攻撃するより、大きなダメージを与えられることが多くなります。

武器ダメージ+

 プロパティに示された割合で与えるダメージを増加させます。武器だけでなくアクセサリに このプロパティが付いているものもあります。複数の装備に このプロパティがある場合、その割合は合計されますが、最大は+100%(つまり2倍)となっています。

命中+

 自分が攻撃をするとき、その命中率にプロパティで示された割合のプラス補正をします。武器・盾だけでなくアクセサリに このプロパティが付いているものもあります。複数の装備に このプロパティがある場合、その割合は合計されますが、最大は+45%となっています。

回避+

 自分が攻撃を受けるとき、その命中率にプロパティで示された割合のマイナス補正をします。武器・盾だけでなくアクセサリに このプロパティが付いているものもあります。複数の装備に このプロパティがある場合、その割合は合計されますが、最大は+45%となっています。

速度+

 武器のプロパティには振り速度が秒単位で提示されています。その振り速度をパーセンテージ分 早めます。ただし、0.25秒刻みのようです。なお、武器の振り速度には、ここで武器によって決まる時間をベースにして、さらにスタミナが高いほど縮まります。これはスタミナが減っている場合、武器の振りも遅くなると言うことを意味します。
 どんなに頑張っても、武器の振り速度は 1.25秒が最速となります。
 仕様に変更があり、このプロパティが強いほど、ライフリーチ・マナリーチで吸収できる量が下がるようになりました。

ベストウェポンスキル

 武器の中には、このマジックプロパティをもつものもあります。これは、その武器本来のスキルではなく「剣術」「槍術」「棍術」の中で、一番高いものを その武器スキルとして使えることを意味します。これにより、本来のスキルでは使いこなせない武器も使えるようになりますし、そのスキルの上昇判定も行われます。スキル条件を満たしていれば、SpMも使用できます。
 「格闘」や「弓術」がいくらあっても、ベストウェポンスキルとしては使えません。以前、弓にもベストウェポンスキルのプロパティが付いた時期がありましたが、これは有効に働きません。別のプロパティに置き換えられるという話もありましたが、今のところはレアなアイテム扱いです。
 仕様に変更があり、たとえベストウェポンスキルのプロパティが付いていたとしても、その武器本来の武器スキルが50以上ないと「武士道」の Evasion が使用できなくなりました。このため、状況に応じて武器を使い分けるにしても、このアビリティを使いたければ、自分が使える武器にしなければならなくなっています。

バランスド

 「宝珠の守人(UO:ML)」以来、弓に限って このプルパティが付くことがあります。
 両手に武器を持っているか、そもそも両手武器を持っていると、ポーションを飲めません。毒を受けた時に解毒薬を飲もうと思ったのに慌ててしまう・・ということが一度はあるでしょう。そういうときのために Arm/Disarm というマクロがあり、武具の着脱がマクロで可能ではありますが、両手武器を使っている場合 ポーションを飲むためには武装解除しなければならないので、敵に囲まれているときは避けた方が良いと言わざるを得ません。
 が、弓に限っては、このプロパティが付いていれば、装備を外さずにポーションを飲むことが可能です。また忍者の手裏剣や吹き矢も、弓を装備したままで使えるようです。

詠唱可

 武器や盾に、このプロパティがつくことがあります。
 「魔法」スキルも一緒に上げている場合、メイジ呪文を唱えると その瞬間に手に持っていた武器は装備を外れてバックパックに戻ります。ルーンブックのチャージを使って飛んだときも、魔法を使ったとみなされて武器装備が外れますよね。
 EquipLastWeaponのマクロで、武器の再装備は簡単になりましたが、装備しなおさなければなりません。武器が外れる=素手になるので「格闘」が無い場合(普通は無いでしょう)は、モンスターの攻撃をスキル無しで受ける=ほぼ命中するということになります。これはモンスターの多いエリアではありがたくありません。
 が、このプロパティが付いている場合、その武器はメイジ呪文を使っても 持ったままでいられます。その代わり、このプロパティは「ファストキャスト−1」とセットになっているため、要するに詠唱(呪文発動)が遅くなります。ファストキャストが付いたアクセサリを別に装備すれば、マイナスは消せる計算になります。もしこのマイナスが無い場合は、さらに「ファストキャスト1」のプロパティが付いていたために相殺されたからで、これはこれで貴重です。
 「魔法」以外の呪文やアビリティで、武器が外れることはありません。
 魔法戦士を目指す場合、必須と言うわけではないにしても、マイナス無しの詠唱可武器を確保はしておきたいところです。

魔道武器

 武器の中には、このマジックプロパティをもつものもあります。これは、その武器本来のスキルか、そこに示された数値分差し引かれた「魔法」のスキルか、どちらか高い方を 武器スキルとして使えることを意味します。これにより「魔法」しか上げていない者でも、ある程度 その武器を使えるようになります。「魔法」の方が用いられた場合、「魔法」のスキルの上昇判定も行われます。
 Doom AFの「Staff Of The Magi(白棒、マギ棒)」とか、徳之諸島AFの「Sword of Prosperity(幸運大小)」のプロパティは「魔道武器−0」で、これはすなわち「魔法」スキルそのままで武器を扱えるということを意味します。ただし、その武器本来のスキルが足りない場合、SpMは使えません。

特効武器

 武器の中には、「特効:〜」というマジックプロパティをもつものもあります。これは、そこに示された種類のモンスターに攻撃した時、ダメージが2倍になることを意味します。ただし同時に「反特効」というのも働き、対応するタイプのモンスターの攻撃を受けると1.5倍のダメージを受けてしまいます。
 特効には特定のモンスターを指定した下位特効と、属する全てに効く上位特攻があります。下位特効では効くものが無くても上位特攻なら効くというモンスターもいます。
 特効武器には、必ず 反特効 が付いて回ります。下位特効であっても、反特効は全てのタイプのもの(対応する上位特効に含まれるもの全て)が対象となるので、特効武器を装備している時は注意しておきましょう。
上位特効下位特効反特効
エレメンタル族

下位特効も含めた全エレメンタル、sand vortex、efreet、kaze kemono、rai-ju
エアーエレメンタルブラッドエレメンタルアースエレメンタルファイヤーエレメンタルポイズンエレメンタルスノーエレメンタル(アイスエレメンタルにも効く)、ウォーターエレメンタル 悪魔族
悪魔族

ガーゴイル系、daemon系、saccubus、imp、fan dancer、tsuki wolf、oni、moloch、Semidar、Abyssmal Horror、Dark Father、Impaler
ガーゴイル エレメンタル族
爬虫類

全ての下位特効、ジュカ系
ドラゴン(dragon系・hiryu・lesser hiryu)、リザードマンオフィディアンスネーク(snake系・serpent系・yamandon) 鋏角類
鋏角類

全ての下位特効
スコーピオン(scorpion系)、スパイダー(spider系・giant black widow・Mephitis)、テラサン 爬虫類
亜人種

全ての下位特効、ratman系、savage系、evil mage系、meer系、cyclopean warrior、titan、ettin
オーガ(ogre系)、オーク(orc系)、トロル(troll系) アンデッド族
アンデッド族

zombie系、skeleton系、wraith系、lich系、revenant系、Lady of The Snow、Darknight Creeper、Shadow Knight
- 亜人種
妖精族

wisp系、centaur、pixie、unicorn、ki-rin、tree fellow、ethereal warrior、Lord Oaks、Silvani the sprite queen
- 悪魔族

リーチ系

 このプロパティが付いた武器で攻撃が命中した場合、ダメージ量に応じて ライフリーチならHP、スタミナリーチならスタミナ、マナリーチならマナが回復します。SpMや各種アビリティ使用後のマナ消費を補うのに有効な手段でしたが、最近の仕様変更でライフリーチとマナリーチは大幅に弱体化しました。
 スタミナリーチだけは仕様が変わらず、攻撃が命中したとき、プロパティで示された確率でスタミナが回復します。回復量は与えたダメージに応じます。
 ライフリーチとマナリーチは、必ず吸収処理が動きます。ただし吸収量の計算が若干複雑です。まず、ライフリーチは与えたダメージの30%、マナリーチは与えたダメージの40%が回復のベース値となります。
 しかし、ベース値分いつでも回復できるのではなく、そのベース値に対してプロパティで示された割合の範囲までのランダム回復となります。プロパティが50%でベース値が10だったら、0〜5の間でランダムな回復が攻撃命中時には必ず発生します。乱数が0だったら、その時は回復できないことになります。
 さらに、弓はそのほかの武器に比べて、ライフリーチとマナリーチのプロパティが弱くなるように調整されています。

エリア効果

 このプロパティが付いた武器で攻撃が命中したら、プロパティに示された確率で、自分の周囲に 示された属性のダメージを与えます。
 ・・それだけなら「ふうん」となるだけかもしれませんが、SpMの「Wirlwind Attack」を使う場合、話はさらに広がります。というのも、このSpMは自分の周囲にダメージを与える技ですが、エリア効果のある武器で このSpMを繰り出した場合、SpMで与えたそれぞれのダメージごとに エリア効果発動が起きるのです。想像以上の大ダメージを周囲に与える可能性のある大量殺戮武器となる可能性を秘めているのです。
 イルシェナーMAFの Blaze of Death はまさにこれです。「剣術」を上げて「Wirlwind Attack」を敵集団の中で使ってみてください。病み付きになるかもしれません。

呪文効果

 このプロパティが付いた武器で攻撃をしたとき、プロパティに示された確率で、攻撃目標に対して 示された魔法が追加発動します。Magic Arrow、Harm、Fireball、Lightningは、その名の通りの攻撃魔法による追加ダメージを与えるので分かり易いでしょう。Dispelは攻撃したのが召喚生物である場合「戦術」スキルに応じて、その相手を Dispelします。つまり「戦術」が無い場合は、何の効果も無いことになります。
 通常の攻撃は外れて、こちらの呪文効果だけが発動すると言うこともあります。

ヴェロシティ

 バランスドと共に、「宝珠の守人(UO:ML)」以来、弓に限って このプロパティが付くことがあります。これが付いた弓の攻撃が命中したら、相手との距離が遠いほど高くなる追加ダメージを与えることが可能になります。

命中低下と回避低下

 このプロパティが付いた武器の攻撃が命中したら、命中低下は相手の命中率、回避低下は相手の回避率を下げます。プロパティの確率は、この効果が発生する確率です。この効果は10秒ほど続き、地味に見えますが結構効きます。

マナコスト低減

 防具・アクセサリには、このプロパティが付いたものもあります。これは、そこに示された割合だけマナ消費を減らせることを表します。同時につけている複数の防具にこのプロパティがある場合は、全て合計されます。ただし、上限は40%と決まっています。
 マナは魔法使いだけのものではありません。武器のSpMを使用するときに必要になりますし、騎士道・武士道・忍術のアビリティも使用時にはマナを消費します。戦士系のスキル構成の場合、マナ回復には若干の不安が残りがちなので、マナ消費を抑えるのは意味があります。

秘薬コスト低減

 防具・アクセサリには、このプロパティが付いたものもあります。同時につけている複数の防具にこのプロパティがある場合は、全て合計され、その割合で秘薬無しでも魔法が使えるようになります。合計が 100%なら確実に秘薬無しで魔法を使えます。
 メイジ魔法やネクロマンシィ魔法が主な対象ですが、なんと騎士道アビリティを使う時に必要な 10分の1税ポイントも消費しなくてすむようになります。ただし、本来必要なポイント数は残っていないと駄目のようです。