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[魅せ技の薦め・協力編]


 ここでは、「味方と協力して、共同で技を決める」ことを目指し、その方法論を記してみましょう。これを、しばしば「連携」と呼びます。自機単独で技を当てる場合、あるいはよく言及されるテクニックである「誘い」「分断」については、単独編を参照してください。
 魅せ技での連携は難しく、狙い始めると急速に戦況が悪化するのが普通です。ある程度は普通に戦って、戦局を圧倒してから狙うのが無難です。また、危なくなったら真面目に戦うという判断も必要でしょう。一方で、単独でなら魅せ技を当てられるだけの技の知識と戦法への習熟および、相方の攻撃に巻き込まれても笑って許せる余裕もまた、あることが望ましいといえます。
 並べてみると敷居が高く見えますけれど、各ステージの最後の1機が「あと2撃で倒せる耐久力」になってから試みるなら、それほど困難は生じません。慣れないうちは、ここから始めてみるといいでしょう。
 個々の魅せ技については魅せ技データを、単独でもできる連続技は単独コンボを、別途参照してください。

 ※地面のある戦闘を「地表戦」、無重力の戦闘を「宙域戦」と呼びます。
 ※宙域戦においても、上昇と下降を「ジャンプ」、高速移動を「ダッシュ」、両者の総称を「空中」と呼びます。

 1.標的の選択
 2.同時攻撃
 3.連続攻撃
  3-1.起点
  3-2.中継
  3-3.締め
 4.体力調整
 5.実践へ
 6.実際例


1.標的の選択

 自軍2機がかりで敵機1機に技を決めることを目指すわけですが、このとき別の敵機から妨害されないようにすることは極めて重要です。特に長時間の連携を目指すなら、「標的とする敵機だけが近く、そうでない敵機は遠く離れている」という形の分断が望まれます(
単独編を参照してください)。このような理想的な状況は多くありませんが、標的とする相手(裏返せば、放置する相手)を考えることで、擬似的な状況を作り出し、技を決めやすくすることはできるかもしれません。
 放置する相手としてふさわしいのは、機動力・遠距離射撃能力に劣る機体です。例えば、マシンガンとクラッカーを装備したザクや、ビームライフル装備で残弾の尽きた陸戦GMなどでしょうか。こうした機体と距離を取り、適宜射撃で牽制して、転倒させたり回避行動を取らせたりします。その隙に、標的に技を決めたいところです。逆に、マゼラトップ砲装備のザクやガンタンクなどを放置すると邪魔されやすい上に、大被害に繋がりかねません。
 残念ながら2機ともに接近され混戦となると、技を決めることは困難です。どちらか1機を先に片付けてから残る1機に技を仕掛ける、というのが最も無難でしょう。ただし敵軍の残りコストが少なく、あと1機を倒すと作戦成功してしまうような場合は使えません。それでも技を決めたいときは、大きな隙を誘いやすい相手を標的に、短時間で済む同時攻撃(後述します)を狙うと邪魔されにくく、有効といえます。

 技を決めるべき相手としては、通常はモビルスーツを選びます。ボールを除くモビルアーマーはスーパーアーマー状態であり、技を当てても動きを止められないため反撃されやすく、またのけぞりや転倒などを起こさないことから技を当てた充足感も低めであり、ターゲットとしては不適当です。ボールは別の理由により適さないのですが、これについては後述します。
 地表戦における標的は、普通に転倒する機体を選ぶとよいでしょう。そうでない機体である、ガンタンク、ボール、ゾック、ジオングの4機はのけぞり時間が短く、ひざまずかず、転倒させる攻撃を当てるとすぐに無敵状態となるため、連携を決めるのは困難です。また、シャアザクとシャアズゴックは普通に転倒するものの、のけぞり時間と転倒時の浮き上がりがやや少なく、他の機体よりもやりにくいかもしれません。
 宙域戦での標的には、ボールとジオングは避けた方が無難です。宙域戦ではどの機体も普通に転倒するようになるのですが、ボールは転倒時の吹き飛びが非常に大きいため追撃は困難です。また一般に、敵機がジャンプやダッシュをしていると、のけぞらせる攻撃でも転倒してしまい技が決めにくくなるので、連携を狙うなら敵機が通常移動する近距離で戦うのがよいでしょう。しかしジオングは近距離でもダッシュで移動しがちなため、扱いにくい相手といえます。


2.同時攻撃

 ここでは、2人が同時に攻撃を当てる場合について考えてみます。
 当てるべきは、単発の魅せ技です。特に、攻撃判定が狭く味方を巻き込みにくいものが向いています。
  (地表戦の例:GM・空中特殊格闘×2、シャアザク・ダッシュ格闘×2)
  (宙域戦の例:ガンキャノン・ダッシュ格闘×2)
なお、攻撃が相手にめり込むように当たる攻撃は味方を巻き込みやすいのですが、2人が技を同時に当てて敵機を撃破し、それで作戦終了となれば、勝利画面では攻撃判定が出ないため巻き込みは起こりません。しかも勝利画面を同時攻撃で飾るため、達成感はかなりのものになるでしょう。敷居は非常に高いものの、狙う価値は十分あるといえます。
  (地表戦の例:アッガイ・ステップ特殊格闘×2)
  (宙域戦の例:GM・ダッシュ格闘×2)
2人で同じ機体に乗り、同じ技を同時に当てることは、単純ながらも、見栄えに非常に優れた選択肢です。一方で異なる技について、各々の技の相性を模索することもまた、趣深く面白いものです。
  (地表戦の例:旧ザク・ステップ格闘+ザク・特殊格闘)
  (宙域戦の例:ガンキャノン・ジャンプ格闘+ザク・ステップ特殊格闘1段止め)

 同時攻撃を当てるには、タイミングを揃えて技を出すことが必須です。また、味方を巻き込まないような位置取りも重要となるでしょう。
 地表戦においては、技を決めやすくする有効な手段として、「3.連続攻撃」で後述する「ひざまずかせる攻撃」を最初に当てて、それを合図に技を仕掛ける、というものがあります。難点としては、この攻撃を持つ機体が限られること、初段のダメージを見越して体力調整(後述します)をする必要があること、が挙げられますが、逆に、利用可能であるなら使っておいて損はありません。
 ひざまずかせる攻撃を持たない場合や使うわけにいかない場合(宙域戦の場合や、敵機の耐久力を削りすぎた場合など)は、敵機の動きを見て直接当てにいくことになります。このときは、敵機が格闘などの隙の大きな行動を取るように「誘い」
単独編を参照してください)をかけて、それを合図に攻撃することがほぼ唯一の手法になるでしょう。

 同時攻撃はタイミングと位置がほぼすべてであり、それは感覚的なものですから、コツを掘り下げて書き記すことは困難です。実際に試してみるのが一番といえます。
 同時攻撃を狙うなら、意思の疎通は重要な意味を持ちます。顔見知りの相方とともに、意図を最初に述べておいてプレイすると、だいぶ決まりやすくなるでしょう。


3.連続攻撃

 続いて、2人が交互に攻撃を繰り出す場合を考えてみます。
 相方の動きを見てから攻撃すればよいため、タイミングは同時攻撃ほどにはシビアではありません。ただし、味方を巻き込まず、技を途切れさせずに、状況に応じた魅せ技を繰り出すことが求められますから、判断力と技の性能の知識が必要になります。
 状況としては大まかに、「起点」「中継」「締め」の3つが考えられます。

3-1.起点

 連続攻撃の初段として用いる攻撃です。次の技に繋ぐことを考えると、後述の「3-2. 中継」と重なる部分が数多いため、そちらも参照してください。一方、起点に限り僚機は密着していなくても大丈夫のため、巻き込みを気にせずに攻撃範囲の広い技を出すこともできます。

3-2.中継

 相方の動きを受けて出す攻撃です。あくまで次の技への中継ぎと考え、それを念頭にポイントを挙げてみましょう。特に、敵機が浮いている(転倒している)かどうかが行動の分かれ目となります。

●敵機がのけぞっている場合
 敵機の吹き飛びが少ないため、技を繋ぐのは比較的容易です。その状態を維持させるためにも、引き続き「のけぞらせる攻撃」を当てるとやりやすいでしょう。主な例としては、多段格闘を途中で止めるものや、地表戦のジャンプ格闘などです。
  (地表戦の例:アッガイ・ジャンプ格闘、シャアゲルググ・ステップ格闘1段止め)
  (宙域戦の例:ガンキャノン・通常格闘1段止め、ゲルググ・通常格闘2段止め)
なおシャアゲルググのダッシュ格闘1段止めは、のけぞらせる攻撃であり、見栄えに優れ、反動で離れるために味方の攻撃に巻き込まれにくいという、連続攻撃に非常に適した技です。真面目に戦えば相当強い機体でもあるため、戦況が危なくなってもすくに挽回が利く、というのも利点でしょう。

 一方で、ここから「ひざまずかせる攻撃」「転ばせる攻撃」を当てるのも手です。
 ひざまずかせる攻撃は、地表戦において敵機に大きな隙を生じさせることができます。そのため、その後の連携の位置取りやタイミング合わせに大変有利です。
 ひざまずかせる攻撃を、以下にまとめてみます。なおシャアザク・ザク・旧ザクのサブ射撃であるクラッカーは、ダメージが予測しづらく、後述の「4.体力調整」に支障が生じることがあります。

機体 コスト ひざまずかせる攻撃
ガンキャノン 250 (特殊格闘・ステップ特殊格闘・起き上がり格闘)1段目
GM 195 特殊格闘・ステップ特殊格闘・空中特殊格闘
シャアゲルググ 375 ダッシュ格闘1段目 ※足下に当たった場合
グフ 200 サブ射撃1ヒット ※複数ヒットすると転倒する
シャアザク 195 サブ射撃 ※既にのけぞっている相手はひざまずかせられない
ザク 160 サブ射撃 ※ザクマシンガン・ザクバズーカ・マゼラトップ砲選択
旧ザク 150 (着地格闘・特殊格闘)1段目
サブ射撃


 転ばせる場合は、敵機を遠くへは跳ね飛ばさない攻撃を選ぶとよいでしょう。
  (地表戦の例:陸戦ガンダム・特殊格闘、シャアズゴック・特殊格闘)
  (宙域戦の例:ガンダム・ダッシュ格闘1ボタン2段止め、シャアザク・ダッシュ格闘1段止め)
また地表戦においては、浮き上がりが大きな技を当てた方が追撃しやすくなります。なお敵機が浮いていない状態において、攻撃をめり込むように当てたり頭の位置に当てたりすると、浮き上がりが大きくなる傾向にあります。
コラム「ヒット位置と特殊効果」を参照してください。

●敵機がひざまずいている場合
 地表戦でしか使えませんが、敵機の隙が非常に大きく、連携を目指す上で重宝します。ただし、次に「のけぞらせる攻撃」「ひざまずかせる攻撃」を当てた場合も、敵機は転倒してしまいます。そのため、続けて敵機を高く浮き上がらせる攻撃を当て、その後に追撃、という形が理想でしょう。なお、のけぞらせる攻撃でも転倒することから、振りの速い多段攻撃は空中での連続ヒットとなり、普段よりも高く浮き上がります。これを、浮かせる攻撃として代用することも可能です。
  (例:GM・通常格闘2段、旧ザク・通常格闘2段)

●敵機が浮いている(転倒している)場合
 地表戦においては、次の技に繋げるためには、敵機が地面に落ちる前に再び浮き上がらせる必要があります。「敵機がのけぞっている場合」で前述したように、跳ね飛ばしが小さく、浮き上がりが大きな技を当てることが基本となります。また、多段格闘や、それを途中で止めたものは、跳ね飛ばしがあまり大きくない傾向にあるので、それを中継として用いるのもよいでしょう。
  (例:グフ・通常格闘2段止め、ドム・ダッシュ格闘)
 宙域戦では、連続技のコンボ数が多くなるほど、敵機が無敵になるまでの時間が短くなるため、多段の連続攻撃には困難が伴います。それでも中継を目指すなら、跳ね飛ばしの小さな技を使うよう心がけるところです。
  (例:ボール・格闘、シャアザク・特殊格闘)

3-3.締め

 連続攻撃の最後としては、各機体の最大級の魅せ技を用いたいところです。次の技に繋ぐことを考慮する必要がなく、また相方の人柄次第(笑って許してくれるかどうか)では巻き込むことすら厭わなくてもよいため、ほぼどんな技も用いることができます。
 コンボの段数は5段までで、5段を当てた時点で敵機は無敵状態の転倒となります(5段目と6段目が同時ヒットした場合のみ、6段目も当たったことになります)。連続攻撃としては、5段を使い切った方が達成感があるものです。余裕があるなら、念頭においてみるといいでしょう。


4.体力調整

 作戦終了の勝利画面を連携で飾る場合に、必要となる話です。あらかじめどんな技を当てるか決めてあるなら、それがすべて当たった時点で敵機が撃破できるように、残り耐久力を調整しておくことが好ましいといえます。このとき、ほどほどの威力の攻撃手段があると便利です。また、調整の最後に敵機を転ばせると、転倒時間中に位置取りを整えられ、起き上がり直後において「誘い」がやりやすくなります。
 どんな技を当てるかを具体的に定めずに、偶然に決まる連携というのも悪くないものです。ただし共同での技を目指す以上は、敵機の耐久力は「1撃では撃破されず、2撃以上で撃破される」程度であることが望まれます。無闇に削りすぎることは考え物です。
 残念ながら、耐久力を減らし過ぎてしまった場合を考えてみます。もう1機の敵機の耐久力が余っているなら、そちらに目標を変更するというのも手です。また、仮に1撃で倒されてしまう耐久力であっても、2人がフレーム単位で同時に攻撃を当てれば、両方ともがきちんとヒットします。至難の業ですが、当てたときの達成感は大きなものです。


5.実践へ

 ここまでで、共同での技を目指す上でのポイントを挙げてきました。ただし、これらは「技を当てやすくするため」のものであり、固執するべきものではありません。セオリーから離れると敷居は上がるでしょうけど、一概に不可能というわけではなく、挑戦は意義深いものです。
 魅せ技での連携の実践には、相方の、魅せ技を当てる事への理解が必要不可欠です。こればかりは強制できることではないため、見知らぬ相方とともに狙えるかどうかは不透明といえます。できるなら、顔見知りの相方とともに、意図を伝えてからプレイするとよいでしょう。


6.実際例

 ここでは、いくつかの具体例を見てみます。

●(
GM・空中特殊格闘)×2  地表戦推奨
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★ シンクロ率:★★★★
寸評:下突きを2人同時に当てる。地表戦では随一の連携といえる。宙域戦では地面がないためか、まとまりに欠ける感があるのは残念なところ。
 地表戦の空中で出すとホーミング性が高いため、空中で敵機に「誘い」をかけられる腕があれば意外と決めやすい。ただし完全に同時となると出す高さの調整も必要で、それは非常に難しく、ある程度は運頼みとなるのもやむを得ない。

●(シャアザク・ダッシュ格闘)×2  地表戦のみ
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★ シンクロ率:★★★★★
寸評:2人がかりで蹴りかかる。見栄えは申し分なく、また完全に同時に蹴りつけたならよい音がする。
 単発としては割と使いやすい技といえる。2人でとなると、空中で敵機に「誘い」をかけつつ、ブーストゲージの残量に気を配り、位置を調整して攻撃を繰り出す、などの困難を伴う。クラッカーでひざまずかせる場合は、敵機の姿勢が低くなるため当てにくいことに注意。

陸戦ガンダム・特殊格闘を交互に5段  地表戦のみ
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★★ シンクロ率:★★★★★
寸評:2人で交互に斬り上げて、敵機を浮かせ続ける。魅せ技だけで5段を使い切る点や、格闘ゲームの超必殺技のような動作など、大いに評価できる。
 初段をかなり密着して出さないと、次第に相手が離れていって後半が当たらなくなるので注意。動作中に前進することもあり、敵機を挟み込むよりは、3機が正三角形を描くような位置取りがやりやすい。長時間のコンボなので分断を確実に行うこと。

シャアズゴック・特殊格闘を交互に5段  地表戦のみ
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★ シンクロ率:★★★★★
寸評:2人で交互にアッパーを繰り出し、敵機を浮かせ続ける。陸戦ガンダムのものと類似の技だが、跳ね飛ばしと踏み込みの大きさから来るスピード感が強み。
 踏み込み時間があるため敵機を持ち上げ直す猶予が短く、タイミング命。ホーミングは割と優秀で、位置取りはそこまで気にしなくてもよい。もちろん分断が必要なのだが、動きの大きさである程度の回避ができることもある。

●(ガンダム(ハンマー選択)・メイン射撃)×2  地表戦/宙域戦
芸術点:★★★★ 技術点:★★ シンクロ率:★★★★
寸評:2人でハンマーを当てる。見た目だけでなく、猛烈な威力もポイントが高い。
 元々の機体性能が素晴らしいため、戦局の挽回が容易というのも利点といえる。吹き飛ばしが大きいので、完全に同時に当てるか敵機を挟み込む必要がある。なお挟み込めば、交互に3段当てるという形も可能。

ドム・サブ射撃→ダッシュ格闘を交互に4段  地表戦のみ
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★★★ シンクロ率:★★★★★
寸評:下突きで浮かせ続けるコンボ。そもそも難しい機体であるドムの、最も難しい技でコンボを決めるということで、敷居も達成感も桁が違う。
 ドムの下突きは非常に当てづらいため、初段だけは確実性も考慮し拡散ビームを使う(代用とはいえ見栄えもかなりのもの)。下突きは意外と敵機が浮き上がり、また隙も吹き飛ばしも少なく、一度当てれば交互に当て続けることが可能。長時間のコンボのため分断は必須なのだが、ドムで分断維持は難しくチャンスは限られる。

●(ガンキャノン・ダッシュ格闘)×2  宙域戦のみ
芸術点:★★★★★ 技術点:★★★★★ シンクロ率:★★★★★
寸評:ドロップキックを2人で当てる。宙域戦最大の魅せ技だが、難易度としても最大レベル。
 機動性の低いガンキャノンで位置を調整することがそもそも困難であり、宙域戦では「誘い」も難しく、ドロップキックは性能も低く、かつ吹き飛ばしが大きいため同時に当てる必要があるという、至難の連携。単独としては、上昇で回避した後に出したり、ダッシュ移動で回避して方向転換して出すなどをすると当てやすいが、とっさの入力が求められるので練習を要する。後は己と相方を信じるのみだろう。

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