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[コラム]


 システム上の細かな話題を取り上げます。

 1.連射武器の特殊な性質
 2.作戦終了後の行動とニュータイプ評価
 3.総合ニュータイプ評価の算出
 4.トリプル封じ
 5.モビルアーマーとしてのボール
 6.手加減上等
 7.副次兵器出現表
 8.ロックオン・ファンブル
 9.ヒット位置と特殊効果

 ※地面のある戦闘を「地表戦」、無重力の戦闘を「宙域戦」と呼びます。
 ※宙域戦においても、上昇と下降を「ジャンプ」、高速移動を「ダッシュ」、両者の総称を「空中」と呼びます。


1.連射武器の特殊な性質

 マシンガンやバルカン、ズゴックの頭部ロケット砲など、「複数命中して初めて、のけぞりや転倒の効果を及ぼす」武器を、「連射武器」と呼ぶことにします。これらについて考えてみましょう。
 まず、連射武器を既にのけぞりや転倒を起こしている相手に当てても、さらにのけぞりなどを誘発することはありません。ただし当てたことで、跳ね飛ばす方向が変化することはあります。
 ここで、ズゴックの頭部ロケット砲を考えてみます。これは6発が発射され、4発が命中すると敵機を転倒させます。しかし、ガンタンクやゾックのような「転ばない機体」に対しては、転ばせる攻撃を当てるとすぐに無敵状態になってしまうため、頭部ロケット砲は4発目が当たった時点で相手から当たり判定が消えて、残る2発は素通りしてしまいます。ところが、これらの機体が既にのけぞっているなら、続けて砲弾を当てても転倒を誘発することはなく、6発がすべてダメージを与えます。
 また水中で泳いでいるときは、頭部ロケット砲は全弾を連続発射することができます。最初の4発目で敵機は転倒しますが、以降の砲弾がコンボ数を増やすことはなく、コンボ補正はそのままです。全弾を当てるのは難しいものの、命中すれば大きなダメージを見込むことができるでしょう。
 同様に、ゴッグのメガ粒子砲を考えてみます。多数のビームを同時に発射しますが、1発だけではのけぞらず、少数だけ当たったときはのけぞらせます。多数が同時に当たると、コンボ数を一気に消費して無敵状態の転倒となるため、ビームのすべては命中せず、また当たったビームもコンボ補正が大きいためダメージは抑えられてしまいます。一方で、あらかじめのけぞっている相手に撃ち込むと、追加でのけぞりや転倒を誘発することはなく、またコンボ補正を増やすこともありません。このときに全弾が命中すれば、通常よりもはるかに大きなダメージを見込むことができます。
 なお、追加でのけぞりや転倒を起こさないため、その分だけ相手の立ち直りが早いことになります。発射の隙を突かれないように、注意が必要です。

 他にも、マシンガンなどによるのけぞりの誘発と、キャノン砲など「転ばせる射撃武器」の命中がかち合うと、キャノン砲などのダメージが入りつつも、敵機は転倒せずにのけぞるだけ、ということがあります。また格闘攻撃をしている機体に、のけぞりなどを誘発しない少数だけ、連射武器を当てた場合、格闘命中時の反動による硬直が起こらず、振りが速くなることがあります。
 どちらも、狙って引き起こすことは難しく、また発展した話題があるわけでもないですが、「そういう現象がある」ことは覚えておいても損はないでしょう。


2.作戦終了後の行動とニュータイプ評価

 作戦終了時に高い命中率と回避率を記録し、被撃墜されていなければ、「ニュータイプ評価」(以下NT評価)が得られることがあります。ただし、あまりに与えたダメージが少ないと評価されない場合もあります(特にビグ・ザムのような、防御力は非常に高いものの耐久力はそれほどでもないモビルアーマーだけを相手にしていると、与えたダメージの少なさから評価を逃しがちです)。
 各NT評価に対し、必要とされる命中率と回避率の値をまとめてみましょう。両方ともが、この基準値以上とならなければなりません。

NT評価
必要% 75 80 85 90 95 100

 ただしこの基準は、「作戦終了時」に満たしていればよいものです。作戦終了後に出した攻撃は、命中率を落としはしますが、NT評価には影響しません。例えば、多段の格闘攻撃や、ジオングのオールレンジ攻撃などで、作戦終了の合図の後に攻撃を繰り出しても、その分がNT評価を下げることはないのです。同様に、作戦終了後に発射された敵弾が自機の回避率を引き上げても、それによりNT評価が向上することはありません。
 結果として基準値よりも、命中率はやや低い値で、回避率はやや高い値で、NT評価が見積もられているように見えることがあります。
 なお終了間際に自機が発射した砲弾が、作戦終了しなければ命中していた場合、つまり作戦終了により敵機の当たり判定が消えたため素通りしたようなときは、既に攻撃判定が出ているため、NT評価にも影響を及ぼします。


3.総合ニュータイプ評価の算出

 ニュータイプ評価(以下NT評価)を多数獲得すると、ゲーム終了時に「総合NT評価」が得られることがあります。これは、どの評価を何回出したかによって、決定することができます。
 個々のNT評価には点数が設定されており、得るごとに以下の得点が加算されます。

NT評価
獲得点数 16 32

そしてゲーム終了時に、合計得点に応じて総合NT評価が得られます。必要とされる合計得点は、次のようになります。

必要得点 12 24 48 96
総合評価

 例えば、NT評価B、C、Dを1回ずつ出すと、得られる得点は8+4+2=14です。これを総合評価の表に当てはめると、Cの12点以上、Bの24点未満ですから、総合NT評価はCとなります。


4.トリプル封じ

 ステージによっては、敵機が3体同時に出現することがあります。この状況を「トリプル」と呼ぶことにしましょう。味方2機で敵機3機を相手にすると苦戦は必至なので、できるだけトリプルを起こさせないように、なったとしても長引かせないように、考えて戦うことが重要です。
 モビルアーマー(以下MA)がいる面、特に難易度の高い後半面では最初から3機同時に登場し、MAを倒すことで2対2の戦いに戻ります。MAを倒せるのならそれに越したことはありませんが、マシンガン装備などで火力不足の場合や、ビームライフル装備などで残弾が心配なときには、無視を決め込むというのも戦法の1つです。中途半端に相手をすることは下策といえます。
 MAの出現するステージをまとめてみます。ここで言うMAには、ボールは含まれません。

地球連邦軍側
ステージ MA コスト 備考
タクラマカン砂漠 アッザム 100 単独プレイ時はギャロップの場合もある
ベルファスト グラブロ 100 単独プレイ時はグラブロ+MS1機
衛星軌道2 ザクレロ 100
ソロモン宙域 エルメス 250 低難易度時はエルメスなしでMS2機
ソロモン ビグ・ザム 200
ア・バオア・クー宙域 ビグロ 150
ア・バオア・クー外部 ブラウ・ブロ 125

ジオン公国軍側
ステージ MA コスト 備考
黒海南岸森林地帯 Gファイター 70 単独プレイ時はミデアの場合もある
衛星軌道2 Gファイター 70
ア・バオア・クー外部 Gファイター 70

 一方、最初は2対2の戦いで、特定数だけ敵機を倒すとトリプルになる面もあります。
 連邦側単独プレイ時の、黒海南岸森林地帯を考えてみましょう。初期配置はドム2機です。1機目のドムを倒すと、直後にドム2機が出現し、3機が同時に襲いかかってきます。その後、もう1機ドムを倒すと2対2の戦いに戻ります。よってトリプルを起こさせないためには、「最初の2機に均等にダメージを与え、ほぼ同時に破壊する」とよいことが分かります。
 以下で、このようなトリプルが起きるステージを挙げてみましょう。なお難易度の低い序盤では、トリプルが発動しないこともあります。

地球連邦軍側(単独プレイ)
ステージ トリプル開始 トリプル終了 備考
黒海南岸森林地帯 1機目撃破 2機目撃破 3機目を倒すとしばらく増援が現れない
サイド6宙域 2機目撃破 3機目撃破

地球連邦軍側(協力プレイ)
ステージ トリプル開始 トリプル終了 備考
黒海南岸森林地帯 1機目撃破
3機目撃破
2機目撃破
4機目撃破
サイド6宙域 1機目撃破
3機目撃破
2機目撃破
4機目撃破

ジオン公国軍側(単独プレイ)
ステージ トリプル開始 トリプル終了 備考
ソロモン宙域 2機目撃破
4機目撃破
3機目撃破
5機目撃破
ソロモン 1機目撃破 2機目撃破
ア・バオア・クー宙域 1機目撃破 2機目撃破
ア・バオア・クー内部 1機目撃破 2機目撃破 僚機撃墜時に発動、1対3の戦い

ジオン公国軍側(協力プレイ)
ステージ トリプル開始 トリプル終了 備考
ソロモン宙域 1機目撃破 2機目撃破
ソロモン 2機目撃破 3機目撃破

 このタイプのトリプルを防ぐには、敵機撃墜のタイミングが重要になります。協力プレイの場合は特に、味方と呼応して、敵機の体力調整をするとよいでしょう。多くの機体には、単発で相手を転ばせる攻撃手段があるので、それを使い「体力の少ない方の敵機を延命する」ことが鍵になります。一方トリプルが発動したときは、耐久力の少ない敵機を集中攻撃で撃破し、速やかにトリプルを解消することが望まれます。
 ここで、時間あたりに与えるダメージ(ダメージ効率)について考えてみます。ビームライフルなどの「転ばせない射撃武器」は、敵機を転ばせないように当て続けることで、ダメージ効率を高くできます。一方、キャノン砲などの「転ばせる射撃武器」は、単発としての威力は高くても、ダメージ効率は低くなりがちです。そのためトリプルを封じる際は、ダメージ効率の高い機体の操者が体力調整を意識して、僚機と足並みを揃えることが重要になります。
 より詳しい敵出現については、
「ステージデータ」をご参照ください。


5.モビルアーマーとしてのボール

 ボールは、データ上はモビルアーマーとして扱われます。そのため、ボールには「ビームを貫通させない」という特性があります。ボールに命中したビームは、そこで止められてしまうのです。
 もちろん、だからといってボールの装甲が厚いわけではありません。


6.手加減上等

 各作戦の終了時に、戦果に応じて得点が得られます。そして多くの得点を獲得すると、階級が上がっていきます。
 高い得点を得るには、以下の点に気を配ってください。命中率と回避率を高く保ち、短い作戦時間で勝利すること。多くの敵機を自分の手で破壊し、また作戦終了時の最後の一撃を自ら下すこと。自機の被撃墜を減らすこと。そのため高性能機ほど、高い戦績を残しやすいことが分かります。
 しかし一方で、高得点を得るほどゲームの難易度は上がります。それにより、敵CPUの動きがよくなり、味方CPUの反応が鈍くなります。また、難易度が高いほど自機や僚機の攻撃力は下がり、敵機の攻撃力が上がっていきます。他にも、前述の
「トリプル封じ」における、トリプルの発動条件にも難易度は関与します。
 これを逆に考えると、「得点を抑えれば難易度が下げられる」ことになります。意図的に戦果を抑制すれば、戦いを少しでも安定なものにできるというわけです。特に単独プレイ時に、性能に恵まれない低コスト機を扱うときは、味方CPUの援護なしで戦うのは厳しいため、この手法が役に立つかもしれません。
 具体的に戦績を落とす方法としては、「バルカンやクラッカーなどを無駄撃ちして、命中率を下げる」「マシンガンなどの、攻撃力が低く弾数が多い武器を浴びて、回避率を下げる」「敵機には瀕死の傷は負わせても、自分では壊さずに味方CPUに壊してもらう」「作戦失敗にならない範囲で、わざと自機を被撃墜させる」などがあります。これらを総称して、「手加減」と呼ぶことがあります。
 ただし、難易度は戦績だけでなく、ステージ進行にも応じて向上していきます。やはり、後半面ほど難しくなっていくのです。戦果を抑えるとはいっても、その効果は限定的なものです。
 しかしそのわずかな効果が、特に中盤面において、明暗を分けることがあるかもしれません。連邦軍側タクラマカン砂漠スタートにおいて、手加減により5面の衛星軌道2でトリプル発動を封じることができるというのは、成果の最たるものといえます(「ステージデータ:衛星軌道2」を参照してください)。


7.副次兵器出現表

 モビルスーツやモビルアーマーのように、「サーチボタンで速やかに探し出してロックできる」ものを、「主要兵器」と呼ぶことにします。この基準に当てはまらない、航空機や戦闘車両や砲台を「副次兵器」と名付けます。ここでは、戦場の脇役である副次兵器に着目してみましょう。

 航空機のコストは2です。動きは速いのですが、耐久力はほとんどない上に、地形や他の兵器にぶつかっただけでも自滅してしまいます(ただし、この場合はコストを消耗しません)。攻撃は、コアブースターのビームだけは例外的に高性能ですが、その他は威力も低く狙いもついていません。
 戦闘車両のコストも2です。動きは遅いものの耐久力は若干高く、バルカン程度なら多少は耐えられます。触れても壊れたりはせず、また押して動かすことができます。ただ、水中に突き落とすなどすると破壊されてしまいます(この場合はコストを消耗しません)。狙いはよく威力もそこそこあり、地道に攻撃を加えてきます。
 ちなみにマゼラアタック(戦闘車両扱い)は、攻撃するとマゼラベース部分が先に壊れ、マゼラトップ(航空機扱い)が残ります。両方とも破壊するとコスト4です。
 砲台は、戦艦や陸戦艇などの「壊せる一部分」として登場し、1つあたりのコストは5です。大きさは砲台ごとに異なりますが、大きなものは耐久力も攻撃力も高く、キャノン砲の一発程度では壊れませんし、威力もモビルスーツの攻撃と遜色のないレベルです。一方で小さな砲台は、威力には欠けるものの耐久力はそこそこあります。しかしどの砲台も、砲身の振りが小さいものが多く、自力で狙いを定めるのが難しいため、目の前に敵機が来ないと攻撃できません。なお、砲台は触れても壊れませんが、押して動かすことはできません。
 航空機と戦闘車両は、一度に登場できるのは1種類につき3機までです。しかし破壊されたり、画面外に消えていったりして、戦場内の機体数が3機を下回ると、戦闘エリアの外から新たな機体が現れることがあります。戦闘車両の再登場する位置は、各戦場ごとに定まっています(例外的に、単独プレイ時のベルファストには61式戦車が4台出現し、撃墜後の再出現はありません)。航空機については、編隊の飛行ルートにはある程度の規則性があり、その軌道に従って再出現します。

 各ステージについて、登場する副次兵器を表に示してみます。航空機と戦闘車両は、書かれているすべてが登場します。艦艇はどれか1つがランダムで登場し、またモビルアーマーが代わりに現れることもあります(括弧書きで示しています)。なお協力戦時は基本的に、艦艇は登場しません。

ステージ 航空機・戦闘車両 艦艇
(地球連邦軍側)
艦艇
(ジオン公国軍側)
備考
サイド7内部 コアファイター
61式戦車
衛星軌道1 コアファイター
ガトル
ホワイトベース
サラミス
ムサイ
シャア専用ムサイ
ホワイトベース
マゼラン
サラミス
ムサイ
協力プレイ時も艦艇は登場するが、ジオン公国軍側では登場しないこともある
グレートキャニオン ドップ
マゼラアタック
ミデア
ガウ
ミデア
ガウ
ニューヤーク ドップ
マゼラアタック
ホワイトベース
ガウ
ホワイトベース
ガウ
タクラマカン砂漠 ギャロップ
(アッザム)
ミデア
ガンペリー
ギャロップ
黒海南岸森林地帯 コアブースター
ド・ダイ
ミデア
(Gファイター)
オデッサ フライマンタ
61式戦車
マゼラアタック
ビッグ・トレー
ダブデ
ビッグ・トレー
ダブデ
フライマンタは協力プレイ時にのみ登場する
ベルファスト フライマンタ
61式戦車
(グラブロ) ガンペリー
ジャブロー地上 フライマンタ
ドップ
ジャブロー地下 61式戦車
衛星軌道2 コアファイター
ガトル
(ザクレロ) (Gファイター)
サイド6宙域 コアブースター
ガトル
ソロモン宙域 コアブースター
ガトル
(エルメス)
ソロモン コアブースター
ガトル
(ビグ・ザム)
ア・バオア・クー宙域 コアファイター
ガトル
(ビグロ)
ア・バオア・クー外部 コアブースター
ガトル
(ブラウ・ブロ) (Gファイター)
ア・バオア・クー内部 ホワイトベース
ザンジバル
ホワイトベース
ザンジバル
協力プレイ時も艦艇は登場する

 副次兵器は、サーチボタンで速やかにロックすることはできません。主要兵器へのロックが外れて、視界内に副次兵器だけがあるときは、ロックしての攻撃が可能です。しかしこの状況でも、視界内に主要兵器が現れるとロックが移ってしまいます。なおロックオンの優先順位は、主要兵器→砲台→戦闘車両→航空機、の順番になっています。
 副次兵器を狙って破壊することを考えてみましょう。サーチボタンを押し続けることで「砲撃」ができる機体なら、砲撃モード中にレバーで視野を動かし、視界内に副次兵器だけが入るようにすることで、狙っての攻撃が可能です。また、砲撃モードを向きの変更に用い、副次兵器だけがいる方向に向き直ってから普通に攻撃するというのも手です。
 砲撃できない機体の場合は、主要兵器へのロックの外し方を工夫する必要があります。方法の1つは、視野の方向にはロックしている敵機1機だけがいて、もう1機の敵機や増援の出現位置が視界内に入らないような形に、位置関係を調整してから目の前の敵機を倒す、というものです。あるいは、上下方向への視界の狭さを利用して、敵機をダッシュ移動で飛び越したり、自機と敵機を崖の上下に隔てたりすることで、ロックを解除するという手法もあります。
 副次兵器をロックできなくても、破壊する方法はあります。例えば、自機と敵機の射線上に副次兵器が来るように、位置関係を調節して射撃すれば、副次兵器に攻撃を当てることができます。また格闘攻撃には、敵機との距離が格闘間合いよりも遠いとき、近くに別の目標がいるなら自動的にそちらを狙って攻撃する、という特徴があるため、副次兵器に近寄って斬りつけるのもよいでしょう。


8.ロックオン・ファンブル

 敵機との位置関係次第では、サーチボタンを押しても、すぐ近くにいるはずの敵機をロックできない、という現象が起こりえます。この現象について考えてみましょう。なおここでは、「ロック」は敵機に照準を合わせた状態、「サーチ」はサーチボタンを押すことにより敵機をロックしようとすること、を表すものとします。
 原因としては大まかに、「サーチボタンによるロック切り替えの順序」「敵機のうち1機が、ロックはできないがサーチは可能な範囲にいる」の2つです。以降で、具体的な状況を見てみます。

 最初の例として、「真上にいる敵機をロックできない」ために生じる場合を扱います。状況としては、アッザムなど上空をゆっくりと停滞するモビルアーマーがいて、かつ自機が何もロックしていない、というものです。ここで、サーチボタンにより最初にサーチする対象が真上のモビルアーマーである場合、いくらサーチボタンを連打しても、「モビルアーマーをロックしようとして失敗」を繰り返すだけで、どの敵機もロックできません。この場合の対処法は、モビルアーマーをロックできるように、真下の位置から離れること、です。

 続いて扱う第2・第3の例は、条件がいくつか共通しています。自軍2機に対して敵機が3機同時に出現しており(
「トリプル封じ」を参照してください)、そのうちの1機がある程度離れている、というものです。その距離が、「ロックオンの範囲外」ではあるものの、「サーチは行う範囲内」である場合に、起こることがあります。
 2つ目の例として、以下の図のような状況を考えてみましょう。



 円の中心の「↑」が自機を、A・B・Cが敵機を表しています。現在、自機はAをロックしているとします。ここでサーチボタンを押すと、Bをサーチするのですが、ロックオンの範囲外であるためロックに失敗し、一瞬だけロックが外れます。直後に、視界内で最も近いAを再び、自動的にロックし直します。この場合、サーチボタンを連打してもAからロックが外せず、すぐ横にいるCをロックできないことになります。
 一方3つ目の例として、次のような状況も考えられます。



 現在はAをロックしており、ここでサーチボタンを押すとBをサーチして、視界が右に移ります。ただしBはロックオンの範囲外であり、同方向に他の敵機もいませんので、ロックが外れます。再びサーチボタンを押したとき、順番通りCをロックすることもありますが、順番を逆戻りしてAをロックしてしまうこともあります(位置関係か順序の決め方が原因と思われますが、よく分かっていません)。後者の場合、サーチボタンを連打すると「右を向いてロック解除→左を向いてAをロック→右を向いてロック解除→……」を繰り返すだけで、Cはロックできません。
 第2・第3の例における問題は、黄色の領域にBがいることが原因です。この状況から脱却するには、「Bがロックできるように(水色の圏内に入るように)、Bとの距離を詰める」「Bをサーチしないように(赤い領域に追いやるように)、Bとの距離を離す」の、どちらかを行う必要があります。

 いずれの場合にしても、望む敵機を望むときにロックできないというのは危険な状況です。回避に気を配りつつも、急いで位置関係を修正して、解消すべきところでしょう。


9.ヒット位置と特殊効果

 ここに挙げるいくつかの例は、いずれも地表戦において、普通に転倒する機体(ガンタンクなどの非転倒機体ではなく)が、地面の上にいるときについてのものです。

 シャアゲルググのダッシュ格闘の1段目は跳び蹴りで、敵機に当てるとのけぞらせます。しかし、敵機の足元に当たるように出すと、ひざまづかせることがあります。段差を利用すると当てやすいのですが、地面すれすれから攻撃を繰り出せば、平地でも誘発させることができます。大きな隙を生じさせることができるものの、続けて敵機にのけぞらせる攻撃を当てても転倒してしまうため、むしろ連続攻撃の段数や威力が下がることがしばしばです。
 ガンキャノンや旧ザクの特殊格闘の1段目は回転足払いで、敵機に当てるとひざまづかせます。しかし坂や段差により、敵機の足元よりも上に当てたときは、のけぞらせるだけのことがあります。脚の短いアッガイ相手のときは、平地で普通に当てても足元よりも上に当たったと判定されることがあります。ひざまづかせて大きな隙が生じたと期待していたら、すぐに立ち直ってくるということもあり、慌てず対処したいところです。
 グフやゴッグのダッシュ格闘、ガンダムハンマーなど、敵機を転ばせる攻撃を、敵機にめり込むように当てたり頭部付近に当てたりすると、浮き上がりが大きくなる傾向にあります。追撃や連携に有効です。一方、敵機の頭部に攻撃を当てるために高い位置から攻撃を繰り出すと、着地まで時間がかかるために逆に追撃不可となるケースもあります。アッガイのダッシュ格闘の1段目である叩き付けは、普通に当てれば2段目のキックで追撃可能です。ただし1段目を頭部に当てるように出すと、敵機を大きく浮き上げたとしても、自機の位置が高いため敵機との距離が離れており、追撃が届かないことが多いです。これは自機での追撃よりは、僚機による連携を意識した攻撃、ということになりそうです。

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