以下で用語説明は広辞苑と「学研新世紀ビジュアル百科辞典」に基づいて居ます。
尚、太陽・地球・月については▼下のページ▼を参照して下さい。
資料-「太陽・月と暦」早解り(Quick guide to 'Sun, Moon, and CALENDAR')
(1)太陽系と太陽系惑星
●太陽系(たいようけい、solar system)は、太陽を中心に運行している天体の集団とそれを包む空間。太陽の周りを公転する水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8惑星と冥王星の1準惑星、これに属する合計約50個の衛星、並びに約4千の小惑星及び彗星などを含む。彗星の軌道面を除けば、これらの諸惑星の軌道は略同一平面内に在る。太陽界。
○太陽質量(たいようしつりょう、solar mass)は、恒星の質量を比較する時の単位で、太陽の質量の約2×10**30kgを基準とする。
●天文学(てんもんがく、astronomy)は、天体とその占める空間に関する科学。自然科学として最も早く古代から発達した学問 -古代は占星術- で、天体と天体の集合体の運動・形態・物理状態・化学組成・進化等と宇宙の構造などを研究する。星学。
○天文単位(てんもんたんい、astronomical unit)は、太陽系内の距離の単位。1天文単位は太陽と地球との平均距離で1億4959万7870km。天文単位距離。記号AU。
●惑星(わくせい)は、
[1].planet。〔天〕(planetes[ギ]「さ迷えるもの」から)万有引力の作用に依って恒星の周囲を公転する星。太陽系では、
水星(Mercurius)、 マーキュリー:ローマ神話の商売の神
金星(Venus)、 ヴィーナス:ローマ神話で菜園の守護女神
(美と愛の女神アフロディテと同一視)
地球(Earth)、
火星(Mars)、 マース/マルス:ローマ神話で戦の神
木星(Jupiter)、 ジュピター:ローマ神話の天空神
土星(Saturnus)、 サターン:ローマ神話の農耕神
天王星(Uranus)、 ウラヌス:放射性元素のウランの命名の基
海王星(Neptune) ネプチューン:ローマの海神
などの総称。遊星。迷星。
[2].dark horse。(比喩的に)実力が未知乍らも有力と見做される人。ダークホース。「政界の―」。
★2006年8月24日に採択された国際天文学連合(IAU)の議決に於いて
惑星(planet)
準惑星(dwarf planet)
太陽系小天体(small solar system bodies)
の3分類が定義され、それ迄は惑星とされて居た冥王星は準惑星に格下げされました。
○五星(ごせい)とは、[左伝襄公二十八年、注]中国で古代から知られて居る五惑星、即ち歳星(木星)・熒惑(火星)・太白(金星)・辰星(水星)・鎮星(土星)の総称。五緯。
●衛星(えいせい、satellite)は、
[1].〔天〕万有引力の作用に依って惑星の周囲を公転する天体。地球に対する月の類。地球には現在、人工衛星も存在する。太陽系惑星・準惑星の衛星の数は現在、水星(0)・金星(0)・地球(1)・火星(2)・木星(16)・土星(18)・天王星(15)・海王星(8)・冥王星(1)である。
[2].(転じて)或る中心に成るものを取り巻き、その支配下に在るもの。「―国」。
●彗星(すいせい、comet)は、太陽系内の天体の一種。太陽を1焦点とする楕円・双曲線などの2次曲線を描く。従って周期的に出現する。本体は核と呼ばれ、水・アンモニア・二酸化炭素の氷に固体微粒子が混じったものとされる。太陽に3天文単位程度に近付くとガス雲を発生し、明るく輝くコマ(髪)と尾が観測される。昔、中国及び日本では妖星と称し、その出現を凶兆視した。箒星(ほうきぼし)。コメット。ハレー彗星(ハリー彗星とも)が有名。
●流星(りゅうせい、meteor)は、太陽系空間に在る微小天体(固体粒子)が地球の大気に突入し、空気との摩擦で高温に成り発光する現象。又、その微小天体。多くは地上110km付近で発光し始め、地上80km付近で消滅するが、大きなものは地上に落下して、隕石や隕鉄と成る。発光時間は普通1秒以内。流れ星。夜這星(よばいぼし)。走り星。奔星(ほんせい)。季語は秋。
○流星群(りゅうせいぐん、meteoric swarm)は、毎年決まった時期に天球上の決まった点(放射点)を中心にして放射状に出現する流星の群れ。太陽の周囲を公転する高密度の宇宙塵群の中を地球が通過する時に観測され、この宇宙塵は彗星の放出塵などがその彗星の軌道上を公転して居るものとされる。ペルセウス座流星群・双子座流星群・獅子座流星群など。
(2)万有引力の「万有引力の法則」
宇宙を支配する最も基本的で最重要な法則が「万有引力の法則」です。
●万有引力の法則(ばんゆういんりょくのほうそく、law of universal gravitation)とは、1687年にニュートン(Isaac Newton, 1642~1727)に依って提唱され、質量を有する全ての物体間には普遍的な引力、即ち万有引力が作用するという法則。その内容は「2つの物体間に働く万有引力(F)は、両者を結ぶ直線の方向に向かい、その大きさは2物体の質量(m1, m2)の積に比例し、距離(r)の2乗に反比例する」というもの。下の式で表される。
F = G × (m1 × m2 / r**2)
この時の比例定数 G = 6.673×10**-11[N×㎡/㎢] は、物体の種類などに無関係な普遍的定数で、万有引力定数と言う。
●万有引力(ばんゆういんりょく、universal gravitation)は、「万有引力の法則」で定義されるところの、質量を有する全ての物体間に作用する普遍的な引力。ニュートンが提唱し、これに依って天体の運行を説明した。宇宙引力。
(3)太陽系惑星の公転軌道の数列的配置
理論的根拠に乏しいものの、太陽系惑星の公転半径が或る数列式で表されるということを言い当てて居るのがティティウス&ボーデの法則です。
●ティティウス&ボーデの法則(Law of Titius and Bode)とは、太陽系の諸惑星と太陽との距離に関する経験的な法則。惑星の中で最も内側に在る水星迄の距離を4単位とし、以下3の1倍、2倍、4倍、8倍、16倍などをそれに加えると、太陽から惑星に至る距離が割り出せるというもの。距離の1単位は約1500万km。その関係は次式で表される。
r = 4 + (3 × 2**n)
(n = -∞:水星、0:金星、1:地球、2:火星、3:木星、...)
これを解くと、r=4(水星)、7(金星)、10(地球)、16(火星)、28(小惑星)、52(木星)、100(土星)、196(天王星)、383(海王星・冥王星)、772(?)と成る。
・ボーデ(Johann Elert Bode)は、ドイツの天文学者(1747~1826)。ベルリン天文台長。太陽から惑星迄の平均距離についてのティティウス(Titius、1726~96)の発見した法則を無断でボーデの法則(Bode's law)として発表して広めたが、今ではティティウス&ボーデの法則(Law of Titius and Bode)と言う。又、精密な星図を作成。
<惑星・準惑星の平均公転半径と「T&Bの法則」の理論値>
太陽からの T&Bの法則の 地球からの
平均距離[km] 理論値[km] 平均距離[km]
水星 6000万 6000万 8960万
金星 1億0821万 1億0500万 4139万
地球 1億4960万 1億5000万 -----
火星 2億2790万 2億4000万 7830万
小惑星 3億3000万~ 4億2000万
4億8000万
木星 7億7830万 7億8000万 6億2870万
土星 14億2940万 15億0000万 12億7980万
天王星 28億7500万 29億4000万 27億2540万
海王星 45億0440万 57億4500万 43億5480万
冥王星 59億1510万 ←────┘ 57億6550万
? ? 115億8000万 ?
*地球からの平均距離の順番は「金・火・水・[太陽]・木・土・天・海・冥」
この表を見るとティティウス&ボーデの法則の理論値が実測値と良く合致してる事は確かです。のみ為らず同法則は2006年に準惑星に格下げされた冥王星が独立した惑星では無い事をも予言して居たと言え、そう成ると侮れない数列式です。
●恒星(こうせい、fixed star)は、天球上で相互の位置を殆ど変えず、太陽と同じく自ら発光する天体。その殆どは星座を形作る。全天で肉眼で見える恒星は6,000~7,000個。銀河系には約2,000億個の恒星が在るという。
恒星は進化の段階に依って、原始星・主系列星・巨星・超巨星・白色矮星などに分けられる。大部分の恒星が属する主系列星は、中心部で水素の核融合反応が起こっていて光や熱を放出している。中心部に水素が無く成りヘリウムが増えると、恒星は膨張し巨星・超巨星へと進化する。最後には白色矮星・中性子星・ブラックホールなどに成る。一般に恒星は質量が大きい程高温で明るいが寿命が短い。←→惑星。
●恒星系(こうせいけい、stellar system)は、恒星の集合体系。星団・星雲・銀河などを指す。
●ニュートリノ天文学(―てんもんがく、neutrino astronomy)とは、恒星の中心部で起る核融合反応や超新星爆発に伴って発生するニュートリノを観測し、星の進化と爆発のメカニズムを探る天文学の一分野。
○ニュートリノ(neutrino)とは、素粒子の1つ。記号ν(ニュー)。電気的に中性で、長らく静止質量0と信じられて来たが微小質量が有る事が判った。β崩壊の時に電子と同時に原子核から放出される。中性微子。
●天球(celestial sphere)は、天体の位置や運動を表す為に考えられた、観測者を中心とする仮想の球面。通常、半径は無限大と考える。
○黄道(こうどう/おうどう、ecliptic)は、[漢書天文志]地球から見て、太陽が地球を中心に運行する様に見える天球上の大円。即ち、天球上に於いて太陽が通る道。天の赤道に対して約23.5度傾斜する。黄道が赤道と交わる点が春分点と秋分点。
○天の赤道(てんのせきどう、celestial equator)は、地球の赤道面の延長が天球と交わる大円。天の赤道は天球を北半球(北天)と南半球(南天)に二分する。
●天球座標(てんきゅうざひょう、celestial coordinates)は、天体の位置を表す為に天球上に考えられた座標の総称。赤道座標・地平座標・黄道座標・銀河座標などが在る。
○赤道座標(せきどうざひょう、equatorial coordinates)は、天球上の天体の位置を天の赤道と春分点を基準にして赤緯(declination)と赤経(right ascension)で表す座標。赤緯は天の赤道から北を+、南を-で表し、それぞれ90°迄測る。赤経は春分点から天の赤道に沿って東向きに測り、普通「時・分・秒」(0~24時)で表す。恒星や星座の位置を表すのに用いる。
○黄道座標(こうどうざひょう、ecliptic coordinates)は、天球上の天体の位置を黄道と春分点を基準にして黄緯(celestial latitude, ecliptic latitude)と黄経(celestial longitude, ecliptic longitude)で表す座標。黄緯は黄道から北を+、南を-で表し、それぞれ90°迄測る。黄経は春分点から黄道に沿って東向きに360°迄測る。主に太陽系の天体の位置を表すのに用いる。
●春分点(しゅんぶんてん、vernal equinox)とは、天球上の天の赤道と黄道との2つの交点の内、太陽が天の赤道を南から北に横切る点。黄経0°の点。現在は魚座に在る。赤経・赤緯及び黄経・黄緯の原点。反対側の点は秋分点。←→秋分点。
○秋分点(しゅうぶんてん、autumnal equinox)とは、天球上の天の赤道と黄道との2つの交点の内、太陽が天の赤道を北から南に横切る点。黄経180°の点。現在は乙女座に在る。反対側の点は春分点←→春分点。
○夏至点(げしてん、summer solstice point)とは、天球上の天の赤道から黄道が最も北に離れた点。黄道上の黄経90°の点で、現在は双子座に在る。夏至には太陽がこの点に在る。
○冬至点(とうじてん、winter solstice point)とは、天球上の天の赤道から黄道が最も南に離れた点。黄道上の黄経270°の点で、現在は射手座に在る。冬至には太陽がこの点に在る。
●南中(なんちゅう、meridian passage, meridian transit, culmination)とは、天体が日周運動に依って子午線を東から西へ通過する現象。天体高度はこの時最大と成る。子午線通過。正中。
●子午線(しごせん)は、(「子」は北、「午」は南の意で十二支に由来)は、
[1].celestial meridian。或る地点の天頂と天の北極と南極とを通過する天球上の大円。球面天文学上の座標の基準の一。
[2].meridian。地球上の1地点と地球の南北極とを含む平面が地球表面と交わった大円。経線。
●平均太陽(へいきんたいよう、mean sun, fictitious sun)とは、天の赤道上を西から東へ一定の[角]速度で動き、1年掛けて赤道を1周する様な仮想の太陽。平均太陽時を定義する為に考えられたもの。
○平均太陽時(へいきんたいようじ、mean solar time)とは、平均太陽の時角に12時を加えた時刻。平均太陽が或る地点の子午線を通過(南中)した時が12時に成る。即ち、平均太陽日の24分の1を1時間とした時系。←→世界時。
○平均太陽日(へいきんたいようじつ、mean solar day)とは、平均太陽が或る地点の子午線を通過(南中)してから再び通過する迄の時間。即ち、日常生活に用いられる1日。
(1)メソポタミア起源、ギリシャ経由の西洋星座
●星座(せいざ、constellation)は、恒星の配置を便宜的な形象に見立てて天球上の恒星を幾つかの群に区分したもの。又、その群が属する天球面の各区画のことで、この区画を座と言う。現行の星座は1930年の国際天文学連合総会で決定され、全天中に黄道12、北天28、南天48の88座が在る。星座に配されて居る人物・動物・器物などの絵姿は「フラムスチード天球図譜」(1729年刊)のものを受け継いで居る。最古の星座は数千年前にメソポタミアの遊牧民に依って作られた。星宿。座。
○α星(アルファせい、α star)とは、普通、各星座中で最も明るい星。首星。以下、明るい順にβ、γ、δ、ε、...とギリシャ文字を付す。
○首星(しゅせい、α star)は、α星に同じ。
○固有運動(こゆううんどう、proper motion)とは、天球上に於ける恒星の位置(赤経・赤緯)の変化の中から、地球の運動に起因するもの(歳差・章動・光行差・年周視差)を分離して除いた、恒星自身の視運動。普通1年間又は100年間当たりの位置の変化を角度の秒で表す。最大のものは蛇遣い座のバーナード星で1年間に10.3秒。
●星図(せいず、star atlas, star map)とは、天球を一つの平面上に投影して、天体の位置や明るさを表した図。赤道座標に基づく。フラムスチード星図/ボン星図/パロマー写真星図など。恒星図。
○星表(せいひょう、star catalogue)とは、多数の恒星の視位置(赤経・赤緯)・運動(固有運動・視線速度)・等級・スペクトル型・距離(視差)・変光周期などを表示したもの。恒星表。星位表。恒星目録。
●天球儀(てんきゅうぎ、celestial globe)は、恒星・星座・赤道・黄道などを記入した球と、その支持台から成る天球模型。
日本では、江戸前期の暦学者の渋川春海の天球儀が知れれる。
●プラネタリウム(planetarium)は、天球上に於ける天体の位置・運動を説明する為の精密な構造を持つ光学装置。又、その装置を備えた施設。円天井に恒星・惑星・太陽・月などを映し出す。1923年にドイツで公開されたカールツァイス社製のものが最初。天象儀。
●黄道十二星座(こうどうじゅうにせいざ、twelve constellations of the ecliptic, zodiacal
constellation)は、黄道上に位置する12の星座。現在の春分点の位置から黄経が増える方向(東の方向)に、魚座・牡羊座・牡牛座・双子座・蟹座・獅子座・乙女座・天秤座・蠍座・射手座・山羊座・水瓶座と並び、太陽は1年でこれらの星座を一巡する。太陽や月や惑星の位置を示すために古くから使われて居る。黄道十二宮に対応した星座であったが、春分点の歳差の為に現在は”ずれ”が生じて居る。
●黄道十二宮/十二宮([こうどう]じゅうにきゅう、the twelve zodiacal signs, the 12 signs of
the zodiac)とは、獣帯を、春分点を起点として12等分し各区間に付けた名称でそれぞれに星座位置が対応して居る。十二宮と星座は春分点から白羊宮(牡羊座)・金牛宮(牡牛座)・双子宮(双子座)・巨蟹宮(蟹座)・獅子宮(獅子座)・処女宮(乙女座)・天秤宮(天秤座)・天蠍宮(蠍座)・人馬宮(射手座)・磨羯宮(山羊座)・宝瓶宮(水瓶座)・双魚宮(魚座)。
この星座との対応は春分点の歳差の為に”ずれ”(2150年で1星座ずれる)が生じる為、現在は白羊宮には魚座が対応。
○獣帯(じゅうたい、zodiac)とは、黄道を中心にして南北に幅それぞれ8度、即ち総幅16度の帯。主な惑星及び月・太陽は主としてこの帯内を運動し、その外には出ない。これらの天体の位置を指定する為、古代よりバビロニア/エジプト/インドに於いて獣帯を十二宮に等分した。獣帯の名は、この十二宮の星座が獣や動物の名を持つことに由来。黄道帯。
・歳差(さいさ、precession)とは、〔天〕月・太陽及び惑星の引力の影響で、地球自転軸の方向が変り、春分点が恒星に対し、毎年50秒余ずつ西方へ移動する現象。この為に回帰年と恒星年との差を生じ、恒星の赤経・赤緯は変る。
・歳差運動(さいさうんどう、precession movement)とは、
[1].傾いて回っている独楽(こま)の心棒に見られる円錐状首振り運動。
[2].〔天〕地球の自転軸が黄道面に垂直な軸の回りに行う円錐状首振り運動。月・太陽の引力に因って起る。周期は2万5800年。
●占星術(せんせいじゅつ、astrology)は、古代のバビロニア/エジプト/ペルシャ/インド/サラセン/中国などに始まり、中世迄行われた一種の占い。天体、特に惑星の位置や運行に依って人や国家の吉凶・運命を占った。近世以前の天文学の形態。
○ホロスコープ(horoscope)とは、
[1].占星用の天球図。天宮図。十二宮図。
[2].(天宮図を使って行なうことから)西洋の星占いや占星術。
(2)東洋の星座「星宿」と占星術
中国にも星宿という星座概念が在り、黄道十二宮と同様な十二支も在り日本に伝来しました。十二支は古代中国の天文学(←当時は占星術)に発し、惑星中最大で黄道に沿って12年で天を一周する木星の運動に基づき天を12分割して考えたのが始まり(△1のp138)で、中国では木星のことを歳星(=歳を数える星)と呼びました。
十干や十二支については▼下のページ▼を参照して下さい。
資料-十干十二支(Chinese zodiacal signs and 60 years cycle)
占いとしては日本では陰陽道の九星術が行き亘り星占いや生まれ年占い(=生まれ星占い)が民間信仰的に行われ、現在は十二支占い(←これは動物占いの側面も有す)も行われて居ます。
●星宿(せいしゅく、ancient Chinese constellation)は、昔、中国で定めた星座。ほぼ黄道に沿って28の星座群を立て、天を二十八宿に分けたもの。ほしのやどり。
○二十八宿(にじゅうはっしゅく、twenty eight constellation of China)は、
[1].黄道に沿って天球を28に区分し、星宿(星座の意)の所在を明瞭にしたもの。太陰(月)は凡そ1日に1宿ずつ運行する。中国では蒼竜(東)・玄武(北)・白虎(西)・朱雀(南)の4宮に分け、更に各宮を7分した。
東:角(すぼし)・亢(あみぼし)・氐(とも)・房(そい)・
心(なかご)・尾(あしたれ)・箕(み)
北:斗(ひきつ)・牛(いなみ)・女(うるき)・虚(とみて)・
危(うみやめ)・室(はつい)・壁(なまめ)
西:奎(とかき)・婁(たたら)・胃(えきえ)・昴(すばる)・
畢(あめふり)・觜(とろき)・参(からすき)
南:井(ちちり)・鬼(たまほめ)・柳(ぬりこ)・星(ほとほり)・
張(ちりこ)・翼(たぬき)・軫(みつかけ)
[2].[1]の内、牛宿を除いた二十七宿を月日に当てて吉凶を占う法。宿曜道の系統の選日。
●九星術(きゅうせいじゅつ、Chinese astrology by nine stars of Yin and Yang method)は、陰陽五行と易学を組み合わせた9つの星で占う占星術の一種。陰陽五行に基づく5つの惑星(五星:木・火・土・金・水)から九星(一白水・二黒土・三碧木・四緑木・五黄土・六白金・七赤金・八白土・九紫火)を作り、これを「8方位+中央」の宮に割り当て、これを人の生まれた年に当て嵌め、その運勢や方角などの吉凶を占う(下表)。中国で成立し、日本に移入されて陰陽道で用いる。
<九星(定位)の配置> <方位> <八卦の宮> <八象>
一白水星(いっぱくすいせい) 北 坎(かん) → 水
二黒土星(じこくどせい) 西南 坤(こん) → 地
三碧木星(さんぺきもくせい) 東 震(しん) → 雷
四緑木星(しろくもくせい) 東南 巽(そん) → 風
五黄土星(ごおうどせい) 中央
六白金星(ろっぱくきんせい) 西北 乾(けん) → 天
七赤金星(しちせききんせい) 西 兌(だ) → 沢
八白土星(はっぱくどせい) 東北 艮(ごん) → 山
九紫火星(きゅうしかせい) 南 離(り) → 火
尚、九星と宮の関係は上表を基本の位置の定位(じょうい)とするが、固定的では無く年毎(年盤)や月毎(月盤)に各宮に1を減じた数値(1の次は9)の星に交替し(下図)、1つの星は中宮→乾宮→兌宮→艮宮→離宮→坎宮→坤宮→震宮→巽宮の順に9つの宮を遷移し巡回する。これは奇門遁甲に基づくので、この遷移を遁甲と呼ぶ。
<定位>:縦・横・対角線の数の和が何れも15の魔方陣
↓
四 九 二 三 八 一 二 七 九
三 五 七 → 二 四 六 → 一 三 五 → ・・・
八 一 六 七 九 五 六 八 四
・奇門遁甲(きもんとんこう)とは、身を隠し乍ら機会を窺い敵を倒す兵法の一種で、道教的な宇宙観に基づき天の時と地の利を知る為に占星術と易(えき)に基づいた方位術を用いる。
・遁甲(とんこう)とは、人目を紛らわして身体を隠す妖術。忍術。推古紀「―方術書を貢る」。
●原始星(げんしせい、protostar)とは、ガスと塵とから成る星間雲が自らの重力に因って収縮し、赤外線を放射しているが、中心部で核融合反応を起こす以前の恒星形成初期の天体。オリオン星雲などにこの状態の星が在る。
●主系列星(しゅけいれつせい、main sequence star)とは、ヘルツシュプルング-ラッセル図(HR図)上で、左上から右下に掛けて分布する帯状の集合(主系列)に属する星のこと。中心部で水素の核融合反応を起していて、星の一生で最も長く、最も安定した期間。太陽も現在この段階に在る。
○ヘルツシュプルング-ラッセル図(Hertzsprung-Russell diagram, HR diagram)とは、1905年、デンマークの天文学者ヘルツシュプルング(E. Hertzsprung, 1873~1967)とアメリカの天文学者ラッセル(H. N. Russell, 1877~1957)との研究に依って導かれた、恒星の分類・進化に利用される図。恒星のスペクトル型(温度)を横軸に、絶対等級(明るさ)を縦軸に取り相互の関係を示す。HR図、HR図。
<HR図>
●スペクトル(spectre[仏], spectrum[英])とは、可視光線・紫外線・赤外線・X線などを分光器で波長の違いに依って分け、波長の順に並べて目で見える様に表示したもの。形状に依って連続スペクトル・線スペクトル・帯スペクトルなどが在る。
・スペクトル型(―がた、spectral type)とは、恒星をスペクトル線の種類と強さに依って分類したもの。表面温度の高い方から順に、O・B・A・F・G・K・M型が在り、表面温度の低い方では分かれて、R・N・S型などが在る。細分する時には各型の文字の後に0~9の数字を付ける。
・スペクトルの偏移(―のへんい、spectrum shift)は、光のドップラー効果に因り、発光源が高速で近付く時にはスペクトルが静止時より青い方にずれ、遠ざかる時には赤い方にずれて観測される現象。前者を青方偏移、後者を赤方偏移と言う。偏移の大きさから発光源の速度を計算出来る。
・ドップラー効果(―こうか、Doppler effect)とは、波動源と観測者とが相対的に運動して居る場合、その振動数(又は波長)が、波動源が近付く時には静止時より高く(短く)、遠ざかる時には低く(長く)観測される現象。1842年オーストリアの物理学者ドップラー(Christian Johann Doppler, 1803~1853)が星の運動に因ってスペクトルが偏移する事を見い出して発表。音波・電磁波(特に光)で起こる。音では、発音源が近付く時には高く、遠ざかる時には低く聞こえる。光では、発光源が高速で近付く時にはスペクトルが青方偏移を起こし、遠ざかる時には赤方偏移を起こす。
●巨星(きょせい)とは、
[1].giant star。〔天〕主系列星より半径が大きく光度が明るい恒星。太陽に比べて半径は数10から数100倍、光度は数100倍大きいが、密度は小さい。主系列星より進化の進んだ星。アンターレスやリゲルの類←→矮星(わいせい)
[2].great man。(比喩的に)偉大な人物を讃えて言う語。巨人。大人物。「政界の―」。「―堕つ」。
○赤色巨星(せきしょくきょせい、red giant star)とは、ヘルツシュプルング-ラッセル図上で右上に位置する恒星。主系列の段階を終え、進化の末期に膨張した為に表面温度が低く赤く成った巨星。直径は太陽の数10倍から数100倍。比較的年齢の古い銀河や星団に多く見られる。アークツルスやアルデバランなど。
○超巨星(ちょうきょせい、supergiant star)とは、半径と光度とが巨星よりも更に大きな恒星。太陽に比べて半径は数100倍以上、光度は数万倍以上。ベテルギウスやイータ・カリーナなど。
○赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい、red supergiant star)とは、質量の特に大きい星の進化が進み、最大限迄膨張して表面温度が低下した為に赤く見える巨大な星。直径は太陽の数100倍以上、明るさは太陽の数1000倍以上。ベテルギウスなど。
●矮星(わいせい、dwarf star)とは、半径や光度が比較的小さい恒星。普通、主系列星とそれより半径の小さい恒星を指す。白色矮星の様に物理的特徴が他の星と著しく異なるものも在る。←→巨星。
○白色矮星(はくしょくわいせい、white dwarf star)とは、ヘルツシュプルング-ラッセル図上で左下に位置する恒星。太陽の様な質量の比較的小さな星が進化の最終段階で赤色巨星と成り、赤色巨星の外層のガスを失って中心核だけが残ったもの。表面温度が高く白く輝くが、表面積が小さいため暗い。直径は太陽の1000分の1、地球程しか無いが、密度が非常に高い。平均密度は水の100万倍にも成る。シリウスの伴星の類。
恒星や恒星系は、その光が地球に届き我々がその光を目にする時には色々な様相を呈し、その様相に応じた名前が存在します。観測精度が上がるに連れて、その様相の原因が解って来ました。
●変光星(へんこうせい、variable star)とは、明るさを変える恒星。変光の原因が星自身に在る内因的変光星(物理的変光星)と、星の外部に在る外因的変光星(幾何学的変光星)に分けられる。前者には、星自身の膨張・収縮に因り周期的に変光する脈動変光星、周期の定まらない不規則変光星、爆発的に増光する激変星などが在る。後者には食変光星(食連星)などが在る。
○脈動変光星(みゃくどうへんこうせい、pulsating variable star)とは、星自身が膨張と収縮を繰り返すことに因って明るさが変わる変光星。変光の周期は数時間から数年に亘るものが在る。ケフェウス座δ型・乙女座W型・琴座RR型・ミラ型などが在る。脈動星。
○食変光星(しょくへんこうせい、eclipsing variable star)とは、変光星の一種。連星を成す2個の星が互いに食を起こす為、明るさが周期的に変化して見えるもの。アルゴル型・琴座β型・大熊座W型などが在る。食連星(蝕連星)。
●重星(じゅうせい、multiple stars)は、肉眼では1個に見えるが、望遠鏡では近接した2個以上が分離して見える星。二重星・三重星・多重星など。→連星。
●連星(れんせい、binary star)とは、2個の接近した恒星が万有引力の作用に因り、共通重心の回りを相互に公転して居るもの。普通、明るい方を主星(primary star, principal star)、暗いほうを伴星(companion star)と言う。実視連星・分光連星・食連星(食変光星)などが在る。連星系。
○実視連星(じっしれんせい、visual binary)とは、望遠鏡で2つの星が識別でき軌道運動が確認出来る連星。一般に公転周期が長いものが多い。ケンタウルス座α星やシリウスなど。
○分光連星(ぶんこうれんせい、spectroscopic binary)とは、望遠鏡で分離・識別出来ず、スペクトル線に現れる周期的変化に依って初めて検出出来る連星。分光学的連星。これは星のスペクトルがドップラー効果に因り、星が近付く時は青方偏移し遠ざかる時は赤方偏移する事から判明する。←→実視連星。
○食連星・蝕連星(しょくれんせい、eclipsing binary)とは、食変光星のこと。
●新星(しんせい)は、
[1].〔天〕nova。それ迄暗かった星が数日の間に輝き始め、その後緩やかに減光するもの。連星系中の白色矮星の表面で起こる核爆発現象と考えられる。銀河付近に現れることが多い。→超新星。
[2].new star。社会、特に演劇・映画・芸能界などに出て人気を集めた新人。新しいスター。
●超新星(ちょうしんせい、supernova)とは、星の進化の最終段階で起こる大規模な爆発現象。明るさが太陽の数億倍から100億倍にも成る。白色矮星が爆発するI型と、太陽質量の8倍以上の星が爆発するII型とが在る。吹き飛ばされたガスは電波・X線などを放射する。II型に於いて、大質量星が自らの重力を支え切れずに崩壊し爆発を起す場合には、後に中性子星かブラックホールが残される。
●中性子星(ちゅうせいしせい、neutron star)は、主に中性子から成る超高密度の恒星。大質量星が進化の最終段階で超新星爆発を起こした時に中心核が急激に圧縮されて出来る。質量は太陽の1~2倍で半径約10km、平均密度は1㎤当たり約10億トン。
○パルサー(pulsar)とは、規則的にパルス状の電波やX線・γ線を放射する天体。1967年に初めて発見。超新星爆発の後に残った中性子星がパルスの周期で自転して居るもので、その周期は千分の1秒から数秒。蟹星雲の中心部には30分の1秒周期のパルサーが発見された。現在550個ほど観測されて居る。
●ブラックホール(black hole)は、超高密度で重力が余りに強い為に物質も光も放出出来ない天体。太陽質量の8倍以上の星の超新星爆発で、中心核が重力崩壊した時に生じる。そのものは観測出来ないが、周囲のガスが落ち込む時に放出するX線に依ってその存在が判る。←→ホワイトホール。
●ホワイトホール(white hole)とは、宇宙に存在するとされる物質の吐き出し口。ブラックホールを時間的に反転したもの。←→ブラックホール。
●星団(せいだん、star cluster)は、多くの恒星の密集した集団。散開星団と球状星団に分ける。
○散開星団(さんかいせいだん、open cluster)とは、数10から数1000個の恒星が直径10光年程の大きさに集まった星団。銀河系では円盤部に多い。若い種族Iの恒星から成る。プレアデス星団・ヒアデス星団・プレセペ星団など1,000個余りが発見されている。銀河星団。←→球状星団。
○球状星団(きゅうじょうせいだん、globular cluster)とは、数万から100万個程の恒星が球状に密集した星団。銀河系内に約100個が知られて居る。老齢の種族IIの恒星から成る。←→散開星団。
・恒星の「種族」(population of stars)とは、恒星の種類を表す語。年齢や組成の違いから、銀河円盤部や散開星団の星などの種族I、銀河中心部(バルジ)や球状星団の星などの種族IIに大別される。
●星雲(せいうん、nebula)は、銀河系内に存在する雲の様に見える天体。光を発する散光星雲と、背後の恒星の光を遮り暗く見える暗黒星雲とが在る。銀河系内星雲。星霧。
嘗ては銀河系内星雲(galactic nebula)と銀河系外星雲(external nebula)という呼び名が在ったが、現在では前者を星雲、後者を銀河と呼ぶ。
●散光星雲(さんこうせいうん、diffuse nebula)とは、不規則な形で明るく輝く星雲。星間ガスが高温星からの紫外線を受けて電離し特有の輝線を発する輝線星雲(発光星雲・ガス状星雲)と、星間固体微粒子(星間塵)が近くの星の光を反射して輝く反射星雲が在る。オリオン星雲・三裂星雲など。
○輝線星雲(きせんせいうん、line spectrum nebula, emission nebula)とは、星間ガスが高温星からの紫外線を受けて電離し特有の輝線(線スペクトル)を発する星雲。散光星雲の一種。惑星状星雲・HII領域・超新星残骸など。発光星雲。ガス状星雲。
○惑星状星雲(わくせいじょうせいうん、planetary nebula)とは、小望遠鏡で見る円盤状又は環状など惑星に似た外観を示す星雲。輝線星雲の一種。高温の中心星の周囲を取り巻くガスが中心星の紫外線に因って電離し、特殊な輝線スペクトルを出して輝く。亜鈴星雲・土星状星雲・環状星雲など。
○反射星雲(はんしゃせいうん、reflection nebula)とは、星間固体微粒子(星間塵)が近くの恒星の光を反射して輝く星雲。散光星雲の一種。プレアデス星団付近の星雲など。
●暗黒星雲(あんこくせいうん、dark nebula)とは、銀河系内の星間で暗く見える部分。ガス・星間塵が濃密に集合し後方から来る光を遮る為。馬頭星雲・石炭袋星雲・S字状星雲など。
●メシエ星表(―せいひょう、Messier's star catalogue)とは、フランスの天文学者シャルル・メシエ(Charles Messier, 1730~1817)が作成した星雲・星団・銀河についての星表で、メシエ星表番号(Mnnn)で管理される。メシエ星表に登録された天体をメシエ天体と呼ぶ場合も有る。
●銀河系(ぎんがけい、Galaxy)は、太陽系が属している数1000億個の恒星や星間物質の集団体系。渦巻銀河の1つ。扁平な楕円体状に膨らんだ中央部(バルジ)、その周囲の扁平な円盤部(ディスク)、銀河系全体を包むハロの部分などから成る。円盤部に或る星が光の帯として見えて居るのが天の川である。ハロの直径は約15万光年、円盤部の直径は約10万光年、中央部の厚さは約1.5万光年で、太陽系は中心(射手座の方向に在る)から約2.8万光年の位置に在り、この付近の円盤部の厚さは約0.5万光年である。中央部は種族IIの老齢な星、円盤部は種族Iの若い星や星間物質、ハロの部分は球状星団(種族II)や希薄なガスで占められて居る。銀河系はその中心の周りを回転して居り、円盤部には星や星間物質が渦巻状に分布し、星の生成が行われて居る。銀河系の中心部にはブラックホールが在ると考えられて居る。
○バルジ(bulge)とは、渦巻き銀河などの中央部に見られる楕円体状の領域。老齢な星で占められる。
○ハロ(halo)とは、銀河系や銀河を取り囲む球状の希薄な密度の部分。
●銀河(ぎんが)は、
[1].Milky Way。天の川。天漢。銀漢。季語は秋。
[2].galaxy。我々の銀河系と同列の規模構造を持つ恒星と星間物質などを含む物質系。楕円型(記号E)・レンズ状型(記号S0)・渦巻型(記号S)・不規則型(記号I)に分けられ、棒状構造の有無に応じて記号の後にA(棒無)、B(棒有、棒渦巻型)、AB(中間)を付けて表す。銀河群・銀河団を成して分布。我々の銀河系は渦巻銀河の一つ。狭義には、銀河系外の銀河(external galaxy)(嘗ての銀河系外星雲)を指す場合も有る。島宇宙。
○渦巻銀河(うずまきぎんが、spiral galaxy)は、銀河の形状に依る分類の1つで、渦巻状の腕を持つ銀河。記号S。棒状構造の有無に応じて、SA・SB・SABに細分。渦状銀河。アンドロメダ銀河など。
○楕円銀河(だえんぎんが、elliptical galaxy, elliptic galaxy)は、楕円体の形をした銀河。記号E。星の大部分は誕生してから100億年以上経つ古いもので殆どは赤色巨星である。楕円状銀河。
○レンズ状銀河(―じょうぎんが、lenticular galaxy)は、中央部(バルジ)を取り巻く円盤部に渦巻構造が見られない銀河。記号S0。
○不規則銀河(ふきそくぎんが、irregular galaxy)は、渦巻銀河の腕に副次的構造が目立って発達した為に、見掛け上不規則な形の銀河。記号I。大小のマゼラン雲など。不規則状銀河。
○銀河座標(ぎんがざひょう、galactic coordinates)は、天体の位置を銀河面を基準にして銀緯(galactic latitude)と銀経(galactic longitude)で表す座標。銀緯は銀河面の中央に引いた大円を銀河赤道とし、銀河赤道から北を+、南を-で表し、それぞれ90°迄測る。銀経は銀河北極と銀河系の中心方向(射手座の1点)を含む大円を0°として東向きに360°迄測る。主に銀河系内や銀河系外の天体の位置を表すのに用いられる。
●クェーサー(quasar)とは、青白くて暗い恒星の様に見えるが、極めて大きな赤方偏移を示す天体。数10億光年よりも遠くに在り、光速に近い速度で遠ざかって居るものも在る。強力な電波を放出して居るものと、電波の弱いものとが在り、X線や赤外線も放出して居る。又、数日から数年で明るさが変化し、膨大なエネルギーを放出して居る。非常に活動的な初期の銀河と考えられて居る。準星。準恒星状天体。QSO(quasi-stellar object)。
●銀河群(ぎんがぐん、group of galaxies)とは、数個から数10個から成る直径数100万光年程度の銀河の集団。銀河系も約30個の銀河から成る局部銀河群に属する。
●銀河団(ぎんがだん、cluster of galaxies)とは、数10個以上から成る直径数1000万光年程度の銀河の集団。乙女座銀河団・髪座座銀河団など。
【参考文献】
△1:『現代こよみ[読み解き]事典』(岡田芳朗・阿久根末忠編著、柏書房)。
●関連リンク
@参照ページ(Reference-Page):太陽・地球・月や暦について▼
資料-「太陽・月と暦」早解り(Quick guide to 'Sun, Moon, and CALENDAR')
@参照ページ(Reference-Page):世界時について▼
資料-地震の用語集(Glossary of Earthquake)
@参照ページ(Reference-Page):十干や十二支について▼
資料-十干十二支(Chinese zodiacal signs and 60 years cycle)