資料−地震の用語集(Glossary of Earthquake)

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 ■地震の強さ(Strength of earthquake)

 「地震の強さ」を表す指標として、震度マグニチュードモーメント・マグニチュード、など色々な表し方が在りますので、それぞれについて以下に纏めて置きます。

 (1)震度(seismic intensity)

 地震・火山に因る地震動の強さを震度階級で表すもので、最も古典的な表現。普通、震度は震源から遠い程小さく成ります。
 日本では気象庁が定めた震度階級で、震度0から7迄を10階級に分割します。従来は体感や被害の程度に基づいて決めて居ましたが、1996(平成8)年4月以降全面的に震度計に依る計測震度を用いることに変更されました。これはその前年の阪神淡路大震災(気象庁の正式名称:兵庫県南部地震)が契機に成って居ます。「気象庁震度階級関連解説表」に拠ると

  震度0 :人は揺れを感じない
  震度1 :室内の人の一部が僅かに揺れを感じる
  震度2 :室内の人の多くが揺れを感じる
  震度3 :室内の人の殆どが揺れを感じる
  震度4 :一部の人が身の安全を図り、眠っている人の多くが目覚める
  震度5弱:多くの人が身の安全を図り、一部の人の行動に支障が出る
  震度5強:非常に恐怖を感じ、多くの人の行動に支障が出る
  震度6弱:立っていることが困難に成る
  震度6強:立っていることが出来ず、這って行動せざるを得ない
  震度7 :揺れに翻弄され、自分の意思で行動出来ない

と成って居ますが、これは震度を概括的な言葉で表現したもので、震度は飽く迄も震度計の計測値に拠って決定します。

 (2)マグニチュード(magnitude)

 地震の規模を表す尺度。又、その数値。記号は MM値。地震計に記録された地震波の最大振幅・周期・震央距離などを計算公式に当て嵌めて求める値です。震央距離とは、震央(=震源の真上の地表の点)から観測点迄の地表に沿った最短距離のことです。
 計測は震央距離100kmの地点に、倍率2800倍の特定規格の地震計を置いて観測した時に記録された最大振幅(ミクロン値)の常用対数をマグニチュード値とし、震央距離100kmの地点に観測所が無い場合は震央距離の関数として換算して求めます。

 マグニチュードが1増すと地震エネルギーは32倍に成ります。即ち、以下の関係式が成り立ちます。

    E = 32^M
    M = logE/log32 = logE/1.50515
          E:地震エネルギー、 M:マグニチュード値
          (^:べき乗の演算子)

 例えば、広島型原爆のエネルギーを換算するとM5・2、100メガトンの核爆発ではM8・2と成ります。
 ところが、マグニチュードは巨大地震に対してその値が頭打ちに成る、という欠点が有るのです。

 (3)モーメント・マグニチュード(moment magnitude)

 このM値マグニチュードの欠点を補正する為に考案されたのがモーメント・マグニチュードで記号はMwMw値。これは震源の断層モデル(※1〜※1−2)の諸要素を地震エネルギー計算式に反映させたもので、最近では巨大地震に対してはMw値を採用して居ます。
 地震エネルギーとの対応関係は同じで、以下の様に成ります。

    Ew = 32^Mw
    Mw = logEw/log32 = logEw/1.50515
          Ew:モーメント補正された地震エネルギー、
          Mw:モーメント・マグニチュード値

 例えば、世界最大級の地震とされて居る1960年のチリ地震(→後出、ψ1)はマグニチュードはM8.5ですが、モーメント・マグニチュードはMw9.5と成ります。

 ■世界共通の時刻管理(Management at universal time)

 大地震で他国に津波(→後出)などの影響を及ぼす地震の場合、各国の現地時刻(local time) −通常、その国毎の平均太陽時(mean solar time)を使用− には時差が存在する為、発生時刻や津波到達時刻を「世界共通の時刻」で処理する必要が生じます。

 (1)協定世界時(coordinated universal time)で管理

 その「世界共通の時刻」には、イギリスのグリニッジ子午線上に於ける平均太陽時(真夜中を零時とする)を世界中一律に用いる時法として1925年に制定された世界時(universal time) −通称:グリニッジ時(Greenwich mean time)(※2、※2−1)− を用います。
 そして「世界共通の時刻」を高精度に保つ為、セシウム原子時計(cesium atomic clock)(※3、※3−1)の原子時(atomic time)(※3−2)に基づき乍ら、地球自転に因る世界時との時刻差がプラス・マイナス0.9秒の範囲を超えない様に国際的に管理されて居る人工的な時刻体系が協定世界時(coordinated universal time)で、単位はUTC(universal time cesium)です。日常使われて居るのは、このUTC時刻です。

 (2)現地時(local time)も必要

 しかし乍らUTC時刻はイギリス以外の大多数の国の人々にとって普段使い慣れた時刻(=現地時刻(local time))とは異なる為、UTC時刻で報じられても”ピンと来ない”ので、地震発生地の現地時刻地震の報道や影響を受ける側の現地時刻を併用します。それに拠って遠く隔たった国に津波が押し寄せる場合、津波を蒙る側の人々はそこでの現地時刻で対処することが可能と成ります。

 ■津波/津浪(Tsunami)

 "tsunami" は日本語表記の国際的科学用語で "seismic wave" (地震に因る波)とも記します。津波は地震に因る海底陥没や隆起、海中への土砂崩れ、海底火山などが原因で生ずる水面の波動を指します。波長が水深に比して非常に長く、外洋での伝播速度は7〜800km/hにも達します。海岸に近付くと波長が短く成り波高を増して、湾内などで大きな災害を引き起こします。特にリアス式海岸(※4)の様な入り組んだ場所(←日本の三陸沖が典型)では波高が高く成り、逆に広い大陸棚が在る場所ではエネルギーが吸収されて低く伝播速度も遅く成ります。
 尚、台風や低気圧に因って起こる高潮(たかしお)を暴風津波と呼ぶことが有りますが、津波とは発生機構や波の性質が本質的に異なるものです。

 ■過去の大地震のM値とMw値

 以下に過去の大地震のM値を挙げて置きます(Mw値は『現代用語の基礎知識(2004年版)』の「マグニチュード」より、古代・中世の地震は『フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)』の「地震の年表」より)。正確な観測記録の無い過去の大地震のM値やMw値は、伝えられた被害状況から判断された推定値です。

    ●過去の日本の大地震のM値とMw値(年代順=時系列順)

   名称            発生年月日  M  Mw  注
                  (西暦)

  白鳳南海            684.11.29 約8.3  ---
  天平五畿七道          734. 5.18 約7.0  ---
  永長東南海          1096.12.17 約8.4  ---
  明応東海           1498. 9.20 約8.4  ---(Ψ1)津波、浜名湖が決壊
  天正東山道          1586. 1.18 約8.0  ---
  慶長豊後           1596. 9. 4 約7.8  ---(Ψ2−[1])
  慶長京都           1596. 9. 5 約7.5  ---(Ψ2−[2])
  慶長東海           1605. 2. 3 約7.9  ---(Ψ2−[3])津波
  宝永             1707.10.28  8.4  8.3(Ψ3)
  安政東海           1854.12.23  8.4  8.3(Ψ4−[1])
  安政南海           1854.12.24  8.4  8.4(Ψ4−[2])
  安政江戸           1855.11.11  6.9  ---(Ψ4−[3])
  濃尾             1891.10.28  8.0  7.1(Ψ5)
  明治三陸沖          1896. 6.15  8.0  ---(Ψ6)津波
  関東(関東大震災)      1923. 9. 1  7.9  7.8(Ψ7)
  昭和三陸沖          1933. 3. 3  8.1  8.4(Ψ6)津波
  東南海            1944.12. 7  7.9  8.1
  南海             1946.12.21  8.0  8.1(Ψ8)
  新潟             1964. 6.16  7.5  7.6(Ψ9)
  十勝沖            1968. 5.16  7.9  8.2(Ψ10)津波
  日本海中部          1983. 5.26  7.7  7.7(Ψ11)津波
  北海道南西沖         1993. 7.12  7.8  7.7(Ψ12)津波
  兵庫県南部(阪神淡路大震災) 1995. 1.17  7.2  6.9(Ψ13)
  宮城県沖           2003. 5.26  7.0  7.0(Ψ14)
  十勝沖            2003. 9.26  8.0  7.9(Ψ10)
  新潟県中越          2004.10.23  6.8  6.6
  岩手宮城内陸         2008. 6.14  7.2  7.0
  東北地方太平洋沖       2011.03.11  8.4  9.0(Ψ15)津波と原子炉被害
  (東日本大震災)                        死者1万9千以上

    ●20世紀以降の世界の大地震のM値とMw値(M、Mw値順)

   名称            発生年月日  M  Mw  注
                  (西暦)

  チリ             1960. 5.22  8.5  9.5(ψ1)、チリで大被害
                              日本で津波被害
  スマトラ島沖         2004.12.26      9.3 津波で死者30万以上
  アラスカ           1964. 3.28      9.2 津波
  アリューシャン        1957. 3. 9      9.1 津波
  カムチャツカ         1952.11. 4      9.0 津波
  東北地方太平洋沖       2011. 3.11  8.4  9.0(Ψ15)津波と原子炉被害
  コロンビア          1906. 1.31      8.8 津波
  チリ中東部(マウレ)     2010. 2.27      8.8
  アリューシャン西部      1965. 2. 4      8.7 津波
  スマトラ(スマトラ島沖の余震)2005. 3.28      8.7
  アッサム           1950. 8.15      8.6
  スマトラ(スマトラ島沖の余震)2012. 4.11      8.6

    ★2004年の「スマトラ島沖地震」の巨大な余震が2005、2012年にも起こっている事に注意。


【日本の大地震の脚注】
Ψ1:明応東海地震は、明応7年8月25日(西暦1498年9月20日)朝に発生した東海型の大地震で、紀伊〜房総に掛けて津波が発生し死者多数。推定マグニチュード8.4。
 補足すると、それ迄淡水湖であった浜名湖がこの地震の津波で決壊し汽水湖に成り、そこを今切と名付けたのです。

Ψ2:慶長地震は
 [1].慶長元年閏7月12日(西暦では1596年9月4日、慶長豊後地震)に先ず豊後地方で大地震。マグニチュード7.8。
 [2].翌日、所を変えて山城・摂津・和泉の諸国を襲った大地震(慶長京都地震)。震源地は宇治付近。マグニチュード7.5。伏見城天守閣・京都大仏殿方広寺などが崩壊。圧死者約500人他、死傷者多数。余震翌年に及ぶ。
 [3].慶長9年12月16日(西暦では1605年2月3日、慶長東海地震)、東海・南海・西海諸道に起った大地震。マグニチュード7.9。津波の被害大。

Ψ3:宝永地震は、宝永4年10月4日(西暦では1707年10月28日)、東海地方から四国・九州に掛けての地震。震源は東海沖・南海沖の二つと考えられる。マグニチュード8.4。東海道・紀伊半島を中心に倒壊60,000戸、流失20,000戸、死者約20,000人。

Ψ4:安政地震は、安政初年に起った地震。
 [1].安政元(嘉永7、1854)年11月4日(西暦では1854年12月23日)、東海道の大地震。安政東海地震震源地遠州灘沖。マグニチュード8.4。死者約2,000〜3,000人。
 [2].同年11月5日(西暦では1854年12月24日)、南海道の大地震。安政南海地震震源地土佐沖。マグニチュード8.4。死者は数1,000人。
 [3].安政2年(1855)10月2日(西暦では1855年11月11日)、江戸の大地震。江戸地震。震源地江戸川河口。マグニチュード6.9。死者(水戸藩の藤田東湖ら)4,000余人。
 安政地震は、特に安政元(嘉永7、1854)年の日米和親条約締結に依る開国直後の騒然とした世情の中で発生し大混乱を招いた。

Ψ5:濃尾地震は、1891年(明治24)10月28日、岐阜・愛知両県を中心として起った大地震。マグニチュード8.0。激震地域は濃尾平野一帯から福井県に及び、死者7,200余人、負傷者17,000余人、全壊家屋140,000余。又、根尾谷断層(岐阜県根尾村付近)を生じた。

Ψ6:三陸沖地震(又は三陸地震)は、三陸沖に起る巨大地震。震源は日本海溝付近に在る為、地震動に因る被害は少ないが、リアス式海岸に成っている為に津波の被害が大きい。1896年(明治29、明治三陸地震)には27,000人近い死者、日本最大の津波被害。1933年(昭和8、昭和三陸地震)には3,000人以上の死者を出した。
Ψ6−1:三陸海岸は、青森県八戸市の鮫崎から宮城県牡鹿(おじか)半島南端迄の海岸。宮古市以北は断層海岸が多く、以南はリアス式海岸が発達。中部は陸中海岸国立公園に含まれる。良港が多いが、津波の災害をしばしば受ける。

Ψ7:関東地震は、通称を関東大震災。1923(大正12)年9月1日午前11時58分に発生した、相模トラフ沿いの断層を震源とする地震(マグニチュード7.9)に因る災害。南関東で震度6。被害は、死者99,000人、行方不明43,000人、負傷者100,000人を超え、被害世帯も690,000に及び、京浜地帯は壊滅的打撃をうけた。又、震災の混乱に際し、朝鮮人虐殺事件亀戸事件甘粕事件が発生。

Ψ8:南海地震は、四国沖から紀伊半島沖に掛けて起る巨大地震。
 最近では1707年(宝永4、宝永地震)、1854年(安政1、安政南海地震)、1946年(昭和21、南海地震)に発生し、特に最後のものを指すことが多い。震源の断層はプレート境界にほぼ一致。地震時に太平洋側の半島の先端部は隆起、付け根の地域は沈降する。南海道地震とも。

Ψ9:新潟地震は、1964年6月16日の新潟県北部沖を震源とする地震。マグニチュード7.5。新潟県などで死者26人、家屋の被害2,000戸以上。

Ψ10:十勝沖地震は、北海道南方沖を震源とする地震。
 [1].1952年3月4日の十勝南東沖を震源とする地震。マグニチュード8.2。死者33人、家屋の被害1,000戸余、津波は最高6m余。地鳴りを伴う。
 [2].1968年5月16日の青森県東方沖を震源とする地震。マグニチュード7.9。死者52人、家屋の被害4,000戸余、津波は最高5m。

Ψ11:日本海中部地震は、1983年5月26日に秋田県沖で発生したマグニチュード7.7の地震。震源の深さは約14km。発生後間も無く津波が来襲した為に日本海沿岸に死者104人(津波に因る死者100人)、建物全壊934・半壊2,115などの被害を出した。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

Ψ12:北海道南西沖地震は、1993年7月12日に北海道南西沖の日本海で発生したマグニチュード7.8の地震。震源の深さは約34km。震源に近い奥尻島では地震発生直後に最大30mに達する大津波が押し寄せた他、火災も発生した為に死者・行方不明者230人に上る被害を出した。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>
Ψ12−1:奥尻島は、北海道渡島(おしま)半島の西、日本海に在る島。北海道属島中最大で、面積143ku。最高の神威山(かむいやま)は標高584m。全島が奥尻町。1993年(平成5)7月12日の北海道南西沖地震と津波で大きな被害を受けた。

Ψ13:兵庫県南部地震は、通称を阪神淡路大震災。1995年1月17日午前5時46分に淡路島北端を震源として発生した地震。マグニチュード7.2。地震の原因は淡路島から六甲山系へ延びる活断層に因る。

Ψ14:宮城県沖地震は、2003(平成15)年5月26日夕方に宮城県沖の深さ約70kmで発生したM7.0の地震。この地震に因り、岩手県と宮城県で最大震度6弱を観測し、被害を伴った。発震機構は太平洋プレートの沈み込む方向に圧縮力を持つ逆断層型の地震で、太平洋プレート内の地震と考えられる。最大余震は5月27日と6月10日に発生したM4.9。本震に因り震央の西側で最大約1.5cm程度の水平地殻変動が観察された。<出展:「現代用語の基礎知識(2004年版)」>

Ψ15:東北地方太平洋沖地震は、2011年3月11日14時46分に、三陸沖を震源として発生した、モーメント・マグニチュード9.0(マグニチュード8.4)、最大震度7の巨大地震。ここを震源とする地震は津波を伴うが、北海道〜関東地方に掛けて10mの大津波死者・行方不明者約1万9000人。又、地震と津波で東京電力福島原発で放射能漏れが生じ、原子力行政の数々の未解決の問題を後に残した。我が国の観測史上最大の震災(東日本大震災)。

【世界の大地震の脚注】
ψ1:チリ地震(チリじしん、Chile earthquake)は、1960年5月22日(日本時間23日)にチリの太平洋岸沖海底を震源とする歴史上最大の地震。モーメント・マグニチュード9.5(マグニチュード8.5)。太平洋全域を津波が襲った。日本には22時間後の24日に襲来、最高6m、死者142人、建物の被害約4千戸。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

【脚注】
※1:断層(fault)とは、地層や岩石に割れ目を生じ、これに沿って両側が互いにずれて居る現象。生じた不連続面を断層面と言う。断層の形には縦ずれ断層(正断層・逆断層)横ずれ断層(左ずれ断層・右ずれ断層)が在る。
※1−1:逆断層(reverse fault)とは、断層の一種。傾斜した断層面の上側の地盤が下側に対して相対的に上方又は斜め上方へずれたもの。その地域が水平方向に圧縮される為に生ずる。
※1−2:断層モデル(fault model)とは、多くの地震が地質学上の断層と密接な関係を持って発生する断層地震(又は構造地震)である為、断層の型を正確に想定しモデル化することが地震のメカニズムの解明や予知に必要と成る。

※2:グリニッジ時(Greenwich [mean] time)は、イギリスの旧グリニッジ天文台を通る本初子午線に於ける平均太陽時。世界時と同義語。正式名称はグリニッジ平均時。略称はGMT。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>
※2−1:グリニッジ天文台(Royal Greenwich Observatory)は、ロンドン市南東部のグリニッジに1675年に設けられた王立天文台。1884年にこの天文台を通る子午線が経度0度の子午線(本初子午線)として国際的に定められた。1950年頃から南のイーストサセックス県ハーストモンソー城に移転。跡は博物館として利用されて居る。1998年10月に閉鎖されエディンバラ天文台と統合。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

※3:セシウム(caesium, cesium)は、(ラテン語で「青み掛かった」の意の cesium に拠る。分光分析に現れる2本の青い線に因む)アルカリ金属元素の一。元素記号Cs、原子番号55。原子量132.9。純粋なものは、銀白色で軟らかく、空気中で酸化・燃焼し、水と激しく反応してこれを分解し水素を発生。通常、微量の酸化物及び窒化物を含む為に黄色。炎色反応は青色。光電管の薄膜に使用。質量数137の同位体(半減期30.2年)は核分裂性降下物中に含まれ、人体に有害
※3−1:原子時計(atomic clock)とは、原子や分子の固有振動数が永久不変であることを利用して、一定の時間系(原子時系)を与える装置。原子や分子にマイクロ波を当てて共振させ、得られた周波数を基にして秒間隔の標準電波を発射する。セシウム原子を使った周波数9,192,631,770ヘルツ(Hz)は世界の原子周波数標準とされ、その誤差は2,000年に1秒以下である。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>
※3−2:原子時(atomic time)とは、原子の出す電磁波の振動数を基準にして決められる時刻システム。普通は国際原子時を指す。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

※4:リアス式海岸(リアスしきかいがん、rias coast)とは、(イベリア半島北西岸で「入り江」をリア(ria[スペイン])と呼んだ事から)起伏の多い山地が、地盤の沈降又は海面の上昇に依って海面下に沈んで生じた海岸。湾/岬/島などが存在する出入りの多い複雑な海岸地形を造る。三陸海岸志摩半島など。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

    (以上、出典は主に広辞苑です)

●関連リンク
参照ページ(Reference-Page):平均太陽時について▼
資料−天文用語集(Glossary of Astronomy)
参照ページ(Reference-Page):潮汐や高潮(たかしお)について▼
資料−「太陽・月と暦」早解り(Quick guide to 'Sun, Moon, and CALENDAR')


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