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テルミン


テルミン

 右の写真、楽器に見えます? 自分で練習している楽器とはいえ、機械にしか見えない…。 でも、これもれっきとした楽器です。

 あんまり知っている人も少ないだろうということで、 少々簡単な解説など…。

 テルミンは20世紀のはじめにロシアの音楽家であり物理学者であった Leon Theremin 博士の発明した最も初期の電子楽器です。 そしてまた、シンセサイザーの先駆者である Robert Moog 博士がこの楽器に魅了され、 再現したということです。

 テルミンの最大の特徴はその演奏方法。

 本体から垂直にと水平に2本のアンテナが出ており、 それに手をかざして、音程・音色を変化させます。 垂直なアンテナが音程のコントロールであり、 アンテナに手を近づけることによって音程が上がり、 アンテナから手を離すことによって音程が下がります。 水平なアンテナは音量のコントロールで、 アンテナから手を離すことによって音量が上がり、 アンテナに手を近づけることによって音量が下がります。

 …そう、たったこれだけ。 しかも、「手をかざす」ことによってそれぞれのコントロールを行うため、 奏者は楽器には手を触れません。 演奏しているところを見ると、とても不思議な楽器です。

 また、テルミンは電子楽器のくせに音色の合成機能を持たず、 基本的には正弦波しかでません。 にもかかわらず、 プロの奏者の演奏は、 とても繊細で、暖かく、人間的な音楽を奏でます。 また、上手な人が弾くと演奏しているところも優雅で、 まるで目に見えない弦を爪弾いているかのようです。

 私は何年も前に、とあるテレビ番組でこの楽器を見て、 とても興味を持ちました。 しかし、その番組では、 この楽器はとても昔のものであるような言い方をしていたので、 現代では手に入らないものなのだと勝手に思っていました。 しばらくして、名前も忘れた頃にこの楽器のホームページを見つけ、 再度興味を持ち、しかも、入手可能であるということも分かりました。

 写真のテルミンは偶然 Yahoo!オークションで発見し、 落札したもの。 なかなかオークションには出てきません。 運がいいです。


 さて、また「のだめカンタービレ」の話題ですが、 第18巻で、ヤドヴィガ(ヤドヴィ?)がテルミンの演奏をしていたので、 ちょっと検索数が増えるかもしれないということで、テルミンの解説を補強しようと思ったのですが、 演奏方法を解説するような技量もない私です。

 そんなわけで、ひとまず参考ページを増やしてみることにしました。 デーリーポータル Z の企画で、 「テルミン弾いてみん?」です。 テルミンという楽器の説明、弾き方の説明や、演奏している様子を動画で紹介したりしていますので、 テルミンについて知りたい、演奏しているところを見たいという方は一見する価値ありと思います。

テルミン弾いてみん?

(2007/06/20 更新)

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