東京大学法学部・大学院法学政治学研究科 大村敦志研究室

写真:フランス シャルトル巡礼 avril 2009
法教育フォーラム
はじめに―大村ゼミのこれまで ・ これから
 1986年に初めてゼミを開講してから四半世紀になりました。2011年までの25年間に、学部では合計34回のゼミを行いました。そして、大学院のみで行われたゼミが合計16回あり、本郷でのゼミの総回数はちょうど50回になりました。2012年冬学期に進行中のゼミ「コミュニケーション(言語)と法」は、51回目ということになります。参加してくれた学生の総数が何人になるのか正確な計算は難しいのですが、その数は1000人前後に達していることでしょう。

 どのゼミも私自身にとっては有益でした。その成果は様々な書物になって残されています。法科大学院のゼミでは学生諸君が書物を出版したこともありますが、ウェブサイトを創ったこともあります。今年の学部ゼミでもまた、ウェブサイトを作成することにしました。このゼミが来年、再来年と順調に続くならば、ウェブサイトの数も増えていくことでしょう。そこで、これまでのウェブサイト、これからウェブサイト、それに若干の資料を加えて、私のゼミの活動の様子を一つにまとめてみることにしました。

 このウェブサイトが、現役のゼミ生諸君にとっては社会への「参加の場」、OBOGの諸氏にとっては学生時代の「記憶の場」になることを願っています。なお、ここにまとめらているのは学部ゼミ・法科大学院ゼミの成果ですが、修士課程で始めた「留学生のための民法案内」に関しても、近い将来にウェブサイトを創りたいと思っています。

2013年 大村敦志


 *私が演習の枠内で開講した授業の中には、私が一方的に講義をして、参加者にはレポートを書いてもらったものもあります。反対に、少人数講義をゼミのように行ったこともあります。さらに、大学院では非公式のゼミを開講したこともあります。ここでは講義・演習、公式・非公式の別を超えて実質的に見ることにして、学生諸君に報告などを通じて積極的に参加してもらったものを「ゼミ」と位置づけています。

これまでの学部ゼミ
01 1986冬 契約と消費者保護
02 1987夏 フランス消費者法文献購読
03 1989冬 判例をめぐる諸問題
04 1990冬 契約法(消費者契約)判例演習
05 1991夏 消費者法の研究T:消費者契約を中心に
06 1991冬 消費者法の研究U:消費者と諸法
07 1992夏 夫婦の財産関係:財産法から見た家族法
08 1992冬 消費者法
09 1993夏 フランス夫婦財産法文献購読
10 1993冬 消費者法(第2部)
11 1994夏 家族法(財産関係)判例演習
12 1995夏 民法典の外の家族
13 1996夏 家族法問題演習(道垣内助教授と共催)
14 1997夏 90年代日本の民法学(道垣内助教授と共催
15 1998夏 民法と民法学の100年(第2部)
16 1999夏 日韓比較生活民法研究
17 2000冬 都市私法の研究
18 2001夏 民法問題演習(1)×
19 2001通 民法学の対象と方法(1)×
20 2002夏 日常生活と法(1)×
21 2001通 日本とフランスの民法(1)×
22 2003夏 生活のための「制度」を創る
23 2003冬 1920年代日本の民法学
24 2004夏 他者とともに生きる:日本の外国人法
25 2005夏 企業が創る人のつながり:事例研究
26 2006夏 占領期日本の民法学
27 2006冬 民法のなかの時間:民法総則を読む(5)(第2部)
28 2007夏 「遊び」の法律学:消費者の視点・ビジネスの視点
29 2007冬 少子高齢社会のゆくえ:『家族の市場化』をめぐって
30 2008夏 不法行為判例研究(1)古典編
31 2008冬 大きな家族と小さな家族:民法親族編を読む(1)(第2部)
32 2009夏 不法行為判例研究(2) 現代編
33 2009夏 親子の成立をめぐる諸問題:民法親族編を読む(2)(第2部)
34 2011夏 穗積重遠論:20世紀前半の社会と民法学
35 2012冬 コミュニケーション(言語)と法―新・有閑法学の試み(1)
36 2013冬 レギュレーション(教育)と法―新・有閑法学の試み(2)
37 2014冬 カルチャー(人文)と法―新・有閑法学の試み(3)
38 2015S Unbuiltの民法学(大学院合併)
39 2016S 教えながら学ぶ民法(1)(大学院合併)
40 2017S 教えながら学ぶ民法(2)(大学院合併)【予定】
41 2017A 教えながら学ぶ民法(3)(大学院合併)【予定】

これまでの大学院ゼミ
修士・博士
42 1994冬 フランス民法学方法論文献購読[非公式]
43 1995冬 フランス物権法史文献購読
44 1998冬 フランス団体法文献講読
45 1998冬 民法論文分析(道垣内助教授と共催)
46 2004冬 フランス民法の研究(第2部)
47 2008冬 フランス不法行為法文献講読[非公式]
48 2014夏 フランス比較法文献購読(夏季集中)[非公式]

修士(留学生)
49 2009夏 留学生のための民法案内
50 2010冬 民法改正:留学生のための民法案内(2)
51 2013冬 比較の中の家族法―留学生のための民法案内(3)(学部合併)
52 2016S 人間の学としての民法学Part2―留学生のための民法案内(4)(学部合併)
53 2017A 新・民法小説を読む―留学生のための民法案内(5)(学部合併)【予定】

LS参加型
54 2005夏 外国人のための法律ハンドブックを創る
55 2006夏 続・外国人のための法律ハンドブックを創る
56 2008夏 ティーンズ六法を創る:子ども法プロジェクト(1)
57 2009夏 15歳の自律:子ども法プロジェクト(2)(竹内研究員が参加)
58 2010夏 25歳の支援:子ども法プロジェクト(3)(竹内研究員が参加)
59 2013夏 法教育への招待―理論と実践(1)(竹内研究員が参加)
60 2014S 法教育への招待―研究と実践(2)(竹内研究員が参加)

LS一般型
61 2007夏 現代契約法論:「契約化」を中心に[少人数講義]
62 2008冬 人と家族の法(1)×
63 2010冬 子どもの福祉と親の権限:民法親族編を読む(3)(第2部)
64 2013冬 個人を支える家族―民法読解親族編(4)(第2部)
65 2014夏 旧民法から見た新債権法(1)
66 2015S 旧民法から見た新債権法(2)
67 2015A 旧民法から見た新債権法(3)
68 2015S 韓国法の研究(1)(夏季集中、権特任准教授と共催)
69 2016S 韓国法の研究(2)(夏季集中、権特任准教授と共催)
70 2017S 台湾法の研究(夏季集中、平野教授、王・蔡両特任准教授と共催)【予定】

これまでの駒場ゼミ
71 1991夏 「民法入門」への招待
72 2007夏 戸籍から見た民法
73 2015A 人間の学としての民法学Part1
74 2016A1 法学部生・LS生と学ぶ民法(1)
75 2016A2 制度を創る民法―コントラクト・デザイン入門編(1)
76 2017A1 法学部生・LS生と学ぶ民法(2)【予定】
77 2017A2 制度を創る民法―コントラクト・デザイン入門編(2)【予定】

ゼミ一覧の最終更新日:2016年12月8日

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