マンホール |
MANHOLE |
ゲーム&ウォッチ ニューワイドスクリーン/任天堂 |
Written by T鈴木 |
あの名作が返ってきた! |
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「マンホール」がG&Wシリーズ屈指の名作であることはもはや疑う余地はないのですが、任天堂もよほど内容に自信があったのか、「ニューワイドスクリーン」シリーズとして、新たにリメイクされました(海外のみ発売)。 これは「ファイア」でも同じ現象が見られたのですが、昨今のゲーム業界のように10年以上前の作品を商業上の理由でリメイクするわけではなく、わずか1〜2年前の作品を短いスパンで作り直すわけですから、何ともサイクルの早い時代だったことが伺えます(もっとも電子ゲームブーム自体、3〜4年ほどのごく僅かな期間であったが)。 ちなみにコアなコレクター諸氏には、馴染み深いゴールド版の方が人気があるようです。 ところでこの「ニューワイドスクリーン」というシリーズ(他に「ドンキーコングJr.」「マリオズセメントファクトリー」などがあり)、従来のワイドスクリーンシリーズと区別するために我々は便宜上そう読んでいますが、筆者が知り限り、どのゲームのパッケージ、取り扱い説明書、チラシ、フライヤーにもそういったシリーズ名の記述がありません。 確かに従来ワイドスクリーンと差別化された点は多々あるのですが(値段が6000→4800円になった。本体がメタリックカラーになった…など)、このシリーズ名は果たして公式なのでしょうか!? (加えて言えば、初期「シルバーシリーズ」と言うのも厳密には公式ではない) 何か情報をお持ちの方がいたら当HPまでご一報を……。 |
通行人に表情が! |
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内容は、まんまゴールド版「マンホール」です。 パット見の違いと言えば、画面が広くなり、キャラの書き込みが細かくなったこと(通行人の表情まで書かれている)、サウンド関係が表現豊かになったこと、などでしょうか。 当然ワイドスクリーン版の新規システムである、300点達成ミス帳消し(ノーミスの場合は次にミスするまで得点2倍のチャンスタイム)も健在で、面白さはそのままに、新たな時代の「マンホール」を構築したと言っていいでしょう。 ちなみにゲームボーイソフト「ゲームボーイギャラリー」、カードeリーダー+付属版、またはDsiウェアに収録されたのはこっちのバージョンなので、遊びたいだけなら現在でも労せずにプレイすることができるぞ(ただし十字キーでの操作は難)。 |
パニック感、健在! |
やはり「マンホール」の醍醐味と言えば、高得点時におけるパニック感でしょう! それはこのニューワイド版でも健在ですが、ゴールド版に比べると、多少ユーザーフレンドリーになったかな?という感じはします。 最初は上下どちらか一列しか通行人は現れないのですが、次第に人数が増え始め、上下同時に連続して出現するようになります。 この辺は一見理不尽に感じますが、2人同時に穴の上に来ることはないので、冷静に次に閉めるべきフタを見極めましょう。 ちなみにゴールド版にあったあまりにも有名なバグ技「高速マンホール」(たまに低速になることもあり)、こちらでは電池をガチャガチャやってもできませんので、念の為(笑 |
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地味な変更点 |
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あと細かな違いですが…、ゴールド版ではミスマークに濡れたTシャツが表示されるだけでしたが、このニューワイド版では通行人がシャツを脱いで投げる演出が加えられています。 「だからなんだ!」と言われればそれまでですが(笑)、こういった地味な変更点を探すのも面白いですね。 変更点と言えば、アラームおばさんも海外版らしく、外人に変更されているぞ(取説には「アラームウーマン」と書かれている)。 |
国内版、あるの?ないの? |
まだゲーム&ウォッチに関する情報が整理されきっていなかった10数年ほど前、このニューワイド版「マンホール」は、国内で販売されたバージョンがあることになっていました。 ソースは「ゲームウォッチ大作戦」(花華留多)という同人誌なのですが、筆者も当時、血眼になって探したものの、結局見つからず、現在では「存在しない」と言うことで確定しています。 どうしてこのような誤情報が出回ったかと言うと、当時少数ながら逆輸入品が国内で販売されたようで(これは目撃情報あり)、それをもとに「国内版がある」…という誤情報に繋がったと思われます。 まぁ日本語で書かれた取扱説明書が発見されればこの疑惑にも一発でカタが付くのですが、残念ながら現在まで見たことも聞いたこともありません。 もし国内版が見つかったら……ネッシーかツチノコレベルのとてつもない世紀の大発見ですので、見つけた方はぜひご一報を!(いや、たぶんないけど笑) |
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