ドンキーコングJR. |
DONKEYKONG JR. |
Written By T鈴木 |
テーブルトップ | パノラマスクリーン | ニューワイド |
任天堂の看板ゲーム
任天堂ゲーム&ウォッチ「ドンキーコングJR.」です。
ご存知大ヒットゲーム「ドンキーコング」の続編として、1982年に発売されたアーケードゲームの移植作となっています。
もちろん、前作に負けず劣らず大ヒット。ゲーム&ウォッチとしても、ニューワイド、テーブルトップ、パノラマスクリーンの、前代未聞の3機種移植となりました(え!ポパイ!?あれは全然ゲーム内容がちがうので(笑)。
アーケード版とそっくり!? |
ニューワイド
時代がマルチスクリーンに移行する中、ひょっこりと発売されたのがこのニューワイドシリーズです。
ボディーカラーがメタリックになって、ちょっと厚くなったことと、値段が6000円から4800円になったこと以外は、ほとんど従来のワイドシリーズと変わりません。
しかも国内では「セメントファクトリー」と2機種しか発売されなかった悲しさ・・・・。
しかし、このニューワイド版「ドンジュニ」。結構よくできていますよ。
「ツルからツルにつかまる」「フルーツで敵を潰す」など、オリジナル版にあったアクションがきちんと再現されており、また、「ぶら下がるキーにつかまる」というアクションは前作「ドンキーコング」を踏襲しています。1画面の中にこれだけの要素を詰め込むのは、なかなか凄いと思いませんか?
また、ジュニアの動きが速いので、大変快適に遊ぶことが出来ます。
オフェンス型のゲームとしては、もはや完成形と言える出来ではないでしょうか?
供給バランスの憂鬱
しかし、調子に乗って任天堂も作りすぎたのか、現在でも玩具店でしょっちゅう見かけます。
発掘家にとっては、「またお前か!」と思われる存在であり、せっかくゲームウォッチを発見したのに残念がられるという悲運のゲームでもあります。
実際、筆者も発掘途中で何度か目にしましたが、コレと「ミッキ−&ドナルド」が山積みになっている光景を見ると、さすがにウンザリしました(汗
「良いゲーム=マニア受け」と限らないのは、どんなジャンルにおいても言える事なんですがね。
おまけ
ミニクラシック版。 内容はニューワイドと殆ど一緒。 |
カラーだ! |
テーブルトップ
83年になると、電子ゲームブームなど完全に終わっており、各社試行錯誤を繰り返した末、さまざまな機能を加えた機種を発売するようになりました。
で、任天堂が世に送り出したのが、なんとカラー液晶!しかもアップライト型の本体!
いわゆるこのテーブルトップシリーズが全くの不振に終わった経緯は第17回「マリオズボンアウェイ」の記事を参照してもらうとして、ゲーム内容はアーケード版と似ても似つかないものとなっています。
カサや風船につかまるというアクション。スタートからゴール地点までキーを運ぶというゲーム設定。また1パターンクリアすると、再びスタート地点に戻らなければならないというかったるさも相まって、マニアの間ではすこぶる不評のようです(汗
が、やはり電子ゲームブーム末期に発売されたとあって極端に数が少なく、ニューワイドとは比べ物にならないくらいの高値で取引されています。
ちなみに海外ではコレコというメーカーが同じものを発売しており、本体色は赤。
パノラマスクリーン
内容的にはテーブルトップ版と全く一緒。
本体がコンパクトになって、パカッと開くようなスクリーンになりました。
筆者はテーブルトップより、こっちの本体デザインのほうが好き(笑
ドンキーコングJR.に思うこと
筆者がまだゲームウォッチの発掘作業に勤しんでいた頃、テーブルトップやパノラマは、まさに垂涎モノのアイテムであり、特に「ドンキーコングJR.」はG&W発掘の最終目標でもありました。
しかし、同シリーズ「スヌーピー」は結構見かけたのですが、この「ドンジュニ」だけはなかなか見つけられず・・・・。
数年後、インターネットオークションなるもので、新品を定価の5倍近い値段で購入してしまい、自分のバカさ加減を酷く悔やんだりしたものですが、現在(2001年)は、それをはるかに凌駕する値段で取引されているようです。
そう考えれば、自分のあのときの選択は、必ずしも間違ってなかった・・・・っていうか妥当だったと、ちょっと思ったり(苦笑