岐阜市中3男子生徒いじめ自殺
なぜ? 調査報告書 岐阜市教育委員会
白紙・黒塗り公表
ことなかれ(ご都合主義)の隠蔽体質
No.299
昨年7月に岐阜市立中学校3年の男子生徒(14)がいじめを苦に自殺したとみられる問題で、第三者組織の「いじめ問題対策委員会」が12月23日に調査報告書をまとめ、岐阜市教育委員会に提出した。 報告書は全106頁にわたり、いじめの経緯などについて詳細に記載し、いじめが自殺の主要因だったとして、34件をいじめ行為として認定している。 しかし、公表された報告書は、問題の核心部分と知りたいこと、疑問点について、殆んどが黒塗り、白紙となっている。これでは真相解明は出来ない。 誰の判断と指示で、このような黒塗りと白紙で隠蔽した報告書を公表することになったのか。 遺族の心情やプライバシーには配慮すべきだが、今回の学校の組織的な対応、記述部分まで白紙となっている。保護者も学校の対応について知りたい情報が隠されていては、今回の教訓を他の学校に生かすことが出来ない。 そもそも、第三者委員会は教育委員会から諮問を受けて設置され委員会である。会議は16回開催されたが、毎回早川教育長も出席した。これでは学校現場や教育委員会の対応について批判するような踏み込んだ調査は出来ない。不十分である。 生徒一人の尊い命を救えなかった当該中学校の関係者と教育委員会の拙い対応の責任は極めて重い。このことを反省し、真相を究明し、いじめをなくして、再発防止することが喫緊の課題である。 ところが、この事件に係る教育関係者の問題意識は希薄である。組織として感覚が麻痺し、制度疲労している。早川教育長も、議会質問で自らの責任について問われても「しかるべき時に考えている(判断する)」と他人事のような無責任な答弁を繰り返している。これではいじめで自殺した生徒が浮かばれない。 2020.1.23 |
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