図書館複合施設
メディアコスモス建設 60億円
3億円 予算上積み
積算根拠明らかにされず
市民1人当たり 1万5千円負担
No.221
岐阜市が司町に建設する図書館複合施設「ぎふメディアコスモス」の本体工事で、本年2月に行われた入札が不調になったことに伴い、入札予定価格を約3億円上積みして見直し、5月17日再入札が行われた。 その結果、大手ゼネコンの戸田建設と何れも岐阜市内に本社を置く大日本土木・市川工務店・雛屋建設社の特定建設工事共同企業体(J・V)が落札した。落札価格は40億4,775万円。入札予定価格の99,70%で、一企業体のみの応札で決定。 この他、電気設備工事(5億7,540万円) 空調設備工事(8億1,690万円) 衛生設備工事(3億292万5千円) などの入札も行われ、電気設備工事以外の工事は何れも一社応札で予定価格の99%以上の高値で落札した。 建築主体工事について上方修正した工程のの総額は約3億円という巨額である。しかも工事の仕様変更内容は変更額の記載の無いA4の紙1枚に変更額+A円+B円+C円と記されていて、上方修正した工程の総額はA+B+C=約3億円というもので、金額の明細は不明である。 さらに、本体工事から切り離された工程の総額=▲D+▲E+▲F=約3,2億円となっているが、金額の詳細は記載されていない。 市議会に対して、このような杜撰な資料提供で、建築主体工事は当初予定から家具工事・本の蔵収蔵庫工事など約3,2億円を切り離して減額し、その上で約3億円の上積みをして発注されることになった。 この問題について、私は6月19日の岐阜市議会本会議の質問で細江市長・都市建設部長・行政部長に対して工事費3億円を上積みした根拠、一社応札、ほぼ予定価格通りの入札による談合疑惑、本工事に係る一連のトラブルの責任の所在など多くの問題点について厳しく質した。 しかし、細江市長と各部長は問題意識と原価意識の欠如からか質問に的確に答えない。責任逃れと問題隠しとも思える曖昧な答弁に終始した。 多くの疑問を抱えたまま、本議案は6月26日の本会議で与党系議員の賛成多数で可決された。 議会に必要な資料提供や十分な説明もなく、疑問を残したまま強行採決された「ぎふメディアコスモス」 (仮称)市民活動センター (仮称)中央図書館建築工事の建設費は総額約60億円。岐阜市民1人当たりに換算すると約1万5千円の負担となる。さらに、この施設の運営維持費は年間5〜6億円かかる。 また、この工事の入札は1回目が不調に終り、予定価格を約3億円も上積みにして2回目の入札を行い、一社応札で予定価格のほぼ100%で落札という厳正な入札制度に汚点を残し、悪しき前例を作った。 初めに建設ありきで、市民の声を無視して進められる岐阜市の所謂コンクリート箱物行政。この地に今後、第二期・第三期と公共施設が建てられようとしている。 ご承知のように、岐阜県は梶原拓知事時代に県内各地で多くの公共施設を建設し、莫大な借金を抱え、その負担が県民の皆さんに重く圧し掛かっている。 細江市長は岐阜県の失政を他山の石≠ニすべし。 図書館複合施設に係る議案についての議員の賛否は以下の通り。
2013.6.28 |
TOP プロフィール 著書の紹介 ズバリ直言 活動情報 ぎふ弁 ギャラリー 掲示板 みんなの広場 Mail |