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奥鬼怒 手白澤温泉(2)

2005.5/16-17
                             旅行形態 グループ旅行

■ 手白澤温泉 

 手白澤温泉の標高は1480m,昔は山小屋として利用されていたそうだ。今は鉄骨トラスの天井の高い1階建てで,すっきりした造りである。10〜15畳の部屋(和室)が全6室しかなく宿泊費は一部屋に泊まる人数によって異なる。閑散期に一人で泊まると18,000円,二人だと13,500円と割高になる。わたし達7人は,二部屋に分かれて泊まりビール・お酒込みで一人当たり12,840円だった。
 靴置き場の棚には温泉の湯を通したパイプが設置されていて,濡れた靴を乾燥したり出かける際には温まった靴を履けるようになっていたり全館床暖房されているなど心憎いばかりの親切さとともに若い人たちがきびきびと働いていて好感の持てる宿である。
手白澤温泉ホームページはこちら
 
手白沢の開けた谷に建つヒュッテ 残雪の大割山(標高2304m)
大嵐山(おおあれやま)とも呼ぶ
右側に客室,左側が食堂突き当りが浴室で機能的な配置。ただしバリアフリーになっていないのがやや気になる。

■ 温泉
   
 さていよいよ温泉。
 内湯と露天風呂が男女別々にあるのだが,浴室に入ったときどうも風が入ってくると感じたのだが内湯の窓は外気温度が5℃くらいなのに全開となっていた。湯温は52.2℃と大変熱いことと硫化水素臭がしているので換気のためでもあると納得。泉種は”単純硫黄泉”,こまかな湯の花が舞う無色透明な好い湯でした。
男性用露天風呂 女性用露天風呂から大割山の眺めが素晴らしい 洗い場も豊富な温泉水のかけ流し

■ 食事
温泉での二番目の楽しみは食事!
山奥の温泉なのに食事はフレンチとの触れ込みだったが,実際は和洋折衷。ありきたりのインスタント的旅館料理でなく,美味しい料理を造ろうという料理人の気持ちが伝わってくるような味であった。
 メニューは、こちらをクリック
前  菜 岩魚のムニエル香味ソース 伊達鶏の炙り焼き

■ また来たいね!手白澤温泉

   翌朝,ピ〜ピ〜という鹿の鳴き声で目を覚ます。自然に囲まれた宿でのなんとも贅沢な目覚めである。今日も天気はよさそうだ,谷間から見上げる空は青く眩しい。
 一泊で去るのが残念でたまらない,また来よっと!!
 昨日の運転手さんが加仁湯まで迎えに来てくれ,帰りは鬼怒川温泉へは戻らず,山越えして大笹牧場→霧降高原→日光経由で今市で東武特急に乗車することに変更。 
9:30 帰路に着く。加仁湯までは昨日登って来た手白沢林道ではなくブナ平を縫う遊歩道を下る。日光沢温泉にでる手前はかなりの急坂で,ここを往路にしなかったのは正解であった。
 加仁湯から,イワツバメの群舞に驚きまたヤマザクラに別れを惜しみながらスーパー林道を女夫渕方向へぶらぶらと歩むうちにタクシーがやってきた。10:40 奥鬼怒温泉郷発。
■ 樹木観察レクチャーと周囲の山々
 例の運転手さん,さっそく山の話や,木や花の話をしてくれる。途中車を止めて臨時樹木識別教室?を開いてくれた。
ホウノキ
葉の形が倒卵型
トチノキ
葉の付き方が手の形
カツラ
葉の形がハート型
メグスリノキ
三つ葉(別名ミツバカエデ)
鶏頂山
標高1765m,雲がたなびいている辺りが手白澤温泉と同じ高さだという。
鬼怒沼山
標高2135m,向こう側は尾瀬。鬼怒沼山にも貴重な湿原がある。
瀬戸合峡
川俣ダム下流にあり鬼怒川の急流が造った深い渓谷。ここは紅葉の名所でもありシーズン時季はとても賑わうという。渓谷の上を蛇行する旧道のドライブはスリリングそのもの,往時大型バスが外側車輪を断崖絶壁の上にはみ出して通過したとか,信じられない話。
後方を振り向くと,太郎山・小名子山・帝釈山・女峰山・赤薙山などの日光連山が一望できる。
瀬戸合峡ライブカメラ

■ よもぎ大福と天ざる

 川俣集落に”山枡屋”という和菓子屋さんがある。ここの名物は冷凍されたよもぎ大福 ,蓬がふんだんに使われていて香りが素晴らしい(1パック6個入りで630円)。奥方達がそれぞれ大量に買い込む。わたし達と同じようなグループがもう一組も来たら「本日売切れ」となるだろう。

 昨日,一休みした村役場のある日蔭集落から少し下の日向集落,県道右手の”田中屋”というそば屋さんで昼食。天ざるがお薦めだ!
シドケ,コシアブラ,ヨモギ,サンショ,シイタケ&エビの天ぷら付で1,300円。わたしはもちろん大盛り(左写真)を注文。

■ 大笹牧場〜霧降高原〜下今市駅

 お腹がいっぱいになったところで,下今市駅発15:02に間に合うよう出発(少しピッチを早めないといけない!)
大笹牧場レストラン駐車場で休憩。ソフトクリームとヨーグルトが美味しい。この牧場は組合方式で運営されていて,広さは東京ドーム278個分,ホルスタインとスイス牛を育成し,4月下旬から11月中旬まで県内農家から約400頭の受託牛を育て上げているそうだ。
 ここから霧降高原有料道路に入り,ヤシオツツジが美しいという六方沢橋に向かう。長さ約320m,高さ150mという欄干から谷底を見下ろすのが恐ろしい。眼下に関東平野を見渡せる,やや雲がかかっているが,今市,鹿沼,宇都宮市が遠望できる。空気の澄んだ冬の晴れた日には筑波山や太平洋まで見渡せると言う。ヤシオツツジは残念ながら少し盛りを過ぎていたようで,橋の周辺斜面にポツリポツリといった態であった。
 
ヤシオツツジ
葉は倒卵状楕円形や菱形状楕円形,枝先に5枚ずつく。栃木県の県花(六方沢橋から少し下った道脇で)
ミツバツツジ(左)とヤマツツジ
関東・東海・近畿地方に分布する落葉低木で高さは1〜3m程になる。葉は菱形状で3枚枝先に輪生する。
霧降の滝駐車場付近の見事な
ヤマツツジ

低山で一番よく見かけるツツジ。高さ1〜3m,花はロート形で直径4cmくらい,先は5つに裂けおしべは5本,葉は互生し長さ3〜5cmの楕円形。
 
有料道路料金所を出てすぐに駐車場がある。
この辺り一帯,ヤマツツジの花が全開。全山赤・アカ・あか・・・・・・・。

 ”山のレストラン”の脇を抜けて観瀑台まで遊歩道を早足で往復する。仲間一行みな若い,数組の老人グループ(かく言うわれわれも高齢者なんだが)を追い抜いて滝の写真を撮ってすぐ引き返す。
 霧降の滝は華厳滝、裏見滝とならんで日光三名瀑に数えられている。落差75m,途中,岩に当たって霧のような飛沫になることからこの名前が付いたといわれている。

 これで今回の旅はおしまい!
 霧降高原の別荘地帯を下って,日光市街の手前を左折して大谷川沿いのバイパスを一路今市へ向かい,下今市発15:02の浅草行き特急に余裕をもって乗車。

 好い空気・よい新緑・好い温泉・よい食事・好い宿・よい運転手と出会えて,よき仲間と楽しい二日間を過ごすことが出来た。
 冬の手白沢行きを約束して帰宅。
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