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旅行記2-2 ページ

8/26(金) ウルムチ市内         

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二道橋バザールでウイグル族の母子


 お腹いっぱいになってうつらうつらしているうちに,バスは再びウルムチ市内へ。
14:55 新疆ウイグル自治区博物館に到着。
 新しいイスラム様式の新館がほぼ出来上がっているが,まだ前庭の工事中で,埃だらけ!
現在は旧館しか入れない。(新館は,今年10月1日(ご存知国慶節の日である)開館予定だというが,間に合いそうも無いと見た)。
 右手奥に進むと臨時営業といった様子のこじんまりした古くさい建物で,日本語の上手な解説員 許さんが待っていてくれ,さっそく説明を始める。

ただいま建設中の新しい博物館 右手奥まった所にある旧館
臨時の展示室でよく保存されたミイラは必見

      ミイラ・ミイラ・ミイラ・・・・・・

 この博物館には現在10体のミイラと258点の文物が展示されている。ミイラは,いずれも乾燥気候のためかガラス箱に収められただけだが保存状態は良好と見受けた。
 中でも有名な”ローランの美女”といわれる女性ミイラは,圧巻。
亡くなった時の年齢は38~45歳,金髪のヨーロッパ系の顔立ち,身長は生前157cm,髪に鷹の羽を挿し(貴族のしるしだという),ポプラで造った櫛も挿している。身体は麻布で覆われ牛皮の靴を履いている,かばんには化粧品の一部も残されているという。自然状態でミイラ化したので内臓も入っているそうだ。よくぞ4000年も頑張ってわたし達の前に姿を見せてくれたもんだ。

 ローラン故城からの子供のミイラ,難産であったという屈葬になっている20才のハミの女性,合葬されている55歳の女性ミイラと45歳の男のミイラ,女は鼻の脇に刺青,男はヨーロッパ系で髪の毛や髭が残っている・・・・・・・・・

 このほか,ニヤ遺跡からの出土品,カロシティー文字などの文物258点が展示されている。
全面改装を終えて10月1日に新たにオープンするそうだ。もともと16万点の文物が収蔵されている博物館だから、かなり充実した展示になるかも。これからウルムチを訪れる人は是非ご期待を!
 展示物の説明後,新館を建てる経費捻出のため収集品を特別頒布しているといって絨毯や,木工品,陶磁器などの骨董品の説明あり。何のことはない 高等戦術を用いたみやげものショップだ!清代の磁器だと称して売っていたので「清代の文物は海外持ち出し禁止になっているのではないか?」とイチャモンつけたら,「300年前のものまではOKだ」という答えが返ってきたが,そりゃちがうぜ!
 わたしは,そこを早々と引き上げ,もう一度展示室を一周し,出口際にあるショップで,案内書・説明書を物色する。買いたい本を見つけるが,わたしは,はした金(日本円で云うと10円玉とか100円玉しかもっていない)しか所持していないので,妻の姿を捜すが見つけられない。きっとあそこで捕まっていると睨んだ”みやげ物ショップ”を行くと案の定 妻の病気が始まっていて,言い値7万を値切って3万円とかの”茶碗”を買い求めていた。
”ばっかだね~ 2年前にも成都でガセ茶碗を摑まされたのを忘れたんかいな!”
自分の小遣いで買うんだから文句は言わないが,いい加減にした方がいいと思うよ!
(後日談,帰宅して2・3日後に来宅した,茶道具を扱う店の旦那に見せたところ,「日本では6~7千円の品ですね」と云われ たそうな。) 新疆博物館に寄付をしたと思えばいいとあっけらかんとしている妻は,中国人が云ういわゆる”大人”だ!

16:15 二道橋バザールへ
 まずは国際大バザールへ。ナン屋さんの前は人だかりの盛況,干しブドウなどドライフルーツ屋さん,帽子屋さん,楽器屋さん,肉屋,八百屋,果物屋さん,食べ物屋さんの屋台がひしめく・・・・・・。民族衣装に身を包んだ人達もいろいろの顔立ち,ウイグル族,カザフ族,キルギス族,モンゴル族などなど,わたしには見分けがつかない。
 スルーガイドの王さんは,ここで,売っている干しブドウは品質が悪いから買わない方が良いと助言してくれた。安いのに惑わされないこと!(後日,聞いたそのわけは,トルファンのページで紹介することとする)

人々で賑わう国際大バザールの入り口付近 イチジク
日本のものより少し平べったいが味はグ-
焼きたてのナンをもとめる 品質に問題あるという 干しブドウ
 

 少し離れた二道橋バザールへ。ここは,マーケット風になっている。絨毯や,衣料品,ナイフ,帽子,珪化木,玉などの装飾品,靴を売る店がずら~と並んでいる。絨毯屋を冷やかしたが,本物かどうか?(化学繊維を混ぜたものがあるという)素人には分からない。

アーケードの中
 

 17:15 記念撮影用駱駝ちゃんのいる場所で落ち合い,ウルムチ空港へ。
空港のすぐそばのレストラン「航空酒店」で早い夕食。
 メニューは,とうがんとエビの炒め物,キャベツ炒め,トマトと卵の炒め物,肉と玉ねぎの炒め物,スープ,豆腐細切りとセロリの炒め物,スイカ・・・・・・・。
    
 19:35 中国南方航空CZ6801便で,カシュガルへ,ほぼ満席。
 飛び立ってすぐ,左右に天山山脈の山並みが見えてくる,空いている前方席に移りカメラにおさめる。
 間もなく機内食(ご飯or麺,パン,ザーサイ,きゅうり)がでるが,ついさっき食べたばかりなので食欲なし,きゅうりのみ齧る。
 ついでながら,チケットの記載から西安~ウルムチ~カシュガルの航空賃は,3520元(約5万円)。中国の一般庶民にとっては安くはない額ではなかろうか?

ウルムチ~カシュガル間の機窓から天山山脈の眺め
  

午後9時半だというのに,カシュガルはまだあかるいぜ~

 21:20 カシュガル空港着。 自然時間は北京時間と2時間半ほど遅いのでまだ6時半を少し回ったくらい。まだまだ明るい。


ウルムチから乗ってきた飛行機
午後9時半近いというのにまだ明るい
カシュガル空港
 

 日本語の上手な イミンさん(アラビヤ語で”安全”を意味するとのこと)が出迎えてくれ,ホテルへ向かうバスの中で,カシュガルのガイドをしてくれた。ちなみにカシュガルとは,突厥語で”玉の町”と言う意味。

○ 新疆ウイグル自治区の西南部にあるカシュガル地区は西域最西端のオアシス。キルギス・タジキスタン・アフガニスタン・パキスタンの国境に程近く,面積16万k㎡,人口300万人(ウイグル族が92%)。
 カシュガルとは、「緑のタイルの王宮」という意味だという。
○ カシュガル市は2000年の歴史をもち,面積96k㎡,人口34万(ウイグル族74%,漢族13%)。
○ BC2世紀ごろ,西域にオアシス国家が36あった時代には,疏勒と呼ばれ10世紀頃にトルコ系カラハン朝の都となった。今なお,中国のおけるイスラム教の中心地である。
○ 公的機関と会社関係以外の農民,商売人学校などは,北京時間と2時間遅れる新疆時間を使っている。昼食は2時ごろ,夕食は10時ごろ。
○ 漢・唐代のカシュガルは,現在の市域の北東約30kmに位置する仏教遺跡,二つの仏塔と寺院跡が残る。アクセス事情が悪く,最近は観光に訪れる人も少なくなった。
○ ウイグル族はイスラム教スンニ派に属し,926年カラハン朝時代にイスラム化し,1024年には国教となった。その後400年かかってホータンが最後にイスラム化した。

 22:00 ホテル着。 玄関前では,ウイグル族の踊りで歓迎してくれた。

ホテルの従業員が踊りで熱烈歓迎!

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