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モンゴル撮影旅行

8 ウランバートル市内&近郊観光

              (9/02)

 

予定より一日早くUBに戻ってきたので,スケジュールに余裕が出来た。
そこで,N君から提案あり「UBから北に200kmのところにあるダルハン,さらにそこから1時間ほどのロシア国境の町スフバートルまで行ってみないか」と。
 
 道路は良好とのことだが,片道5時間近くもかかる筈だ,休憩,食事,撮影タイムなどを考慮すると,往復少なくとも12時間は見ておかなければならない。
みなさんそろそろ疲れが出る頃なので,あまりきつい行程は止めとこうと衆議一決。モンゴル国内では,カラコルムや西部のアルタイ方面などまだまだ行きたい場所がたくさん残っている。
次の機会にしようということになった。

 早起きして朝陽の撮影に出かけるも 残念無念 空振り!

 明日の予定だった朝陽の撮影を,今日に繰り上げることにした。
よって,起床5:45 ホテル発6:30,先日,下見した4号火力発電所近くのトーラ川河畔に出かける。
途中から,雨がポツリ,ポツリ。
現地に着いて待機するも雲の状態は,一向に好転しない。この天候では致し方ない,ギブアップ。
8時,ホテルに戻り 朝食。

 今日は,旅行社ガイド嬢が薦めてくれた,ウラーンバートルから南へ50km程離れた,風光明媚な地だというマンシュジュリへ行くことにした。

 マンシュジュリへ

 二日目,騎馬隊ショーが行われた中央県セレグレン郡へ向かう舗装道路を快適に飛ばし,中央県の県都ゾーンモドを10過ぎ通過。
 ゾーンモドは,人口5万人だというが市街地らしき区画はほんのわずか,町の外れにはソ連時代の遺物かと思われる廃墟と化した工場,周囲の山麓に張り付くように立つ木造家屋とゲル群もあったりする。なんとなく侘しい感じのする町であった。


ゾーンモド市街 閑散としている
ゾーンモド
 中心を外れると板囲いで仕切られた木造家屋とゲルが目立つ。この情景は,ウランバートルをはじめとして,県都ムルン,ダランザドガドなどどこも同じであった。
 

 マンシュジュリヒードは,ゾーンモドから北東5kmにあるボグド山の国立公園にある。

 海抜1800mくらいの山のマツ林を抜けた大きな岩がゴロゴロ点在する南斜面に廃虚となった修道院や寺が建ち並んでいる。
突厥時代の石人像

入り口にゲートがあって自然保護区入園料3000TGを徴収される。
 
 石ころが転がっている斜面に,ゲルや建物が見える。自然博物館とツーリストキャンプである。

 カラマツ林を抜けると,石人(せきじん)像がいくつも立っている(写真集などでよく見かける例の石像  写真右)。
突厥時代(6~7世紀)の遺跡からここに移設されたとのこと。
 
 さらに登ると,なんとなくラサのポタラ宮を思わせる建物がある。
1733年に建てられたというこのラマ教寺院は,社会主義時代(1930年代)に宗教弾圧によって破壊されたが,わずかに残った施設が現在,博物館となっている。
 
 この建物の左右や背後の急峻な岩山には,破壊を免れたレンガ壁の遺構や仏画が描かれた大きな岩々が点在している。

 マンジュシュリ寺の歴史は古く,当時の国家元首となった活仏ジェプツンダンパに属し,首都ウランバートル市内に創建されたガンダン寺と並ぶモンゴル仏教界の双璧で,全盛期には20の寺廟を誇り1000人以上のラマ僧がこの地で生活しながら祈りを捧げていたと云う。
 
 現在でも,ダライ・ラマがモンゴルを訪れた時は,必ずここに来て読経する,現在,訪モしているダライラマも先日来寺されたそうだ。

 余談ではあるが,極左政権時代の1935~1944年には,全国で17000人の僧侶が殺され,700の伽藍が廃墟と化したという。

  

修理再現されて博物館となっている建物 日干しレンガや石積みで出来た遺構
 
 

 昼食は,騎馬隊ショー会場近くのキャンプに併設されている中華料理レストラン「UNDUR DOV」にて。


 15:00 おなかがいっぱいになって居眠りしつつ,ビロードのようなたおやかな斜面で草を食む”五畜”の群れを眺めながらUBへ戻る。

 市街地に入る手前の右手山の斜面に描かれた「チンギスギスハーン像」が見える地点で右折して着いたのが,ボグドーハン宮殿博物館

 革命前は第8代活仏ボグド・ジャブザンダンバの冬の宮殿であった。
18世紀建立,現在の建物は1919年にソ連の援助によって建立されたもので,その建築様式は釘を1本も使わない木組み方式であると言われている。
 
 第8代活仏の生活用品や,世界各国から献納された動物の剥製,仏像,絵画などが展示されていた。
金・銀・赤珊瑚・玉髄・白真珠・翡翠などで飾られた民族衣装や150頭の雪豹の毛皮で出来たゲルに,目を見張る!

 時の権力者が如何に強大なものであったかを彷彿とさせる品々である。

 ガイド嬢の解説が滔々と続く,彼女,一旦話し始めるとなかなか止まらない。
「もう いいや」ということにして,UB市街地の中心近くにある国立サーカス場へ。

 すごい!凄い!!馬の曲乗りサーカス

 サーカスなんて見たってしょうがないじゃないかと思っていたのだが,これが凄い!すごい!馬術が中心のサーカスであった。

 最初の30分間ほどは,「ホーミー」も歌われるミュージカル風の「イフシュテーン物語(大聖物)」というチンギスハーンも生まれていなかった大昔の時代のモンゴル民族の王冠とか,玉みたいなものと旗だったか?(日本の三種に神器みたいなものかな)の争奪をめぐる話。
 話の繋がりがよく分からないが,突然,始まったのがいわゆる「馬の曲乗りショー」である。
円形馬場で人馬一体となって演ずる様々な曲乗りが披露される。
 
 とくに 3人の子供たちによる演技が印象に残った。
馬上で,両手を使って白紙に馬の絵を描き上げるなんてまさに神業である。これほどの乗馬ショーは,モンゴルにこなければ見ることが出来ないだろう。
興奮の1時間15分であった。

 馬を驚かさないように館内は写真撮影禁止だった(実はフラッシュ無しなら撮影可だったようだ)ので,その様子を伝えられないのが残念である。

 ところが,UB在住の方のWEB SITEに,写真&裏話つきで紹介されているのを発見。
モンゴル・ウランバートルお出かけ日和で観ることが出来る。→「ウランバートルお楽しみ散策」→「必見!!ミュージカル仕立ての馬のサーカス」
(ほんとに必見!!である)

 本日の最後に寄ったノミンデパートで,それぞれお土産を購入。
わたしは書籍売り場で「モンゴルの歴史」(2000TG)という日本語の小冊子,CD売り場で「Mongolian Melody」(17500TG)を購入。
 

    
 ノミンデパート

 旧国営デパート。
 お店は社会主義国っぽい名残りを少し感じる程度,CD売り場では,試聴もさせてくれサービスは好いと感じた。

 上:「モンゴルには野菜が無いんじゃない?」とよく聞かれるが,そんなことは無い。食料品売り場にはご覧の通り新鮮野菜と果物がいっぱいだ!

 下:化粧品売り場は,さすがに閑散としている。
右上に”SHISEIDO”とある。


 3階の家電製品売り場には,日立,東芝,シャープなどの液晶テレビが所狭しと並べられていた。

  ノミンデパートの出入り口付近は,スリが多い場所であると云われている。玄関を出たところで,子供が3,4人寄ってきて,裸足を指差して「ドル!ドル!」と言ってくる。靴も履けないほど貧乏なので恵んでくれという論理である。相手にすると何が起こるか分からない!君子危うきに近寄らずだ。
 それにしても,ここを集合場所にするなんて やばいネ~!

 夕食は,久しぶりに日本料理レストラン「TSUYA(艶)」で,それぞれ,好きなものを注文。ちなみに皆さんが注文したものは”刺身定食” ”銀ダラ+ご飯” ”しゃけ茶漬け” ”鍋焼きうどん” ”とんこつラーメン”・・・・・。
 わたしは「刺身定食」。 チンギスビールで乾杯!

わたしの食べた「刺身定食」 美味しかったあ~

   
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