◆ ローマへ戻る
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マリーナグランデ発9:30のフェリーでナポリヴェヴェッロ港へ。
ジェット船もあるが,デッキでゆっくりナポリ湾の風景を眺めながら行こうとフェリーにした。所要時間 ジェット船 40分,フェリー 75分。
ジェット船では気がつかなかったが,ナポリ湾の海にもゴミが結構たくさん浮いている。
「紺碧の海と世界で最も美しい海岸線と讃えられるナポリ湾」が看板倒れになるよ!!
港からタクシーで中央駅へ(11:20)
フェリー 5.2 €
タクシー 6.8 € |
さようなら カプリ |
駅構内に張ってある黄色い時刻表でローマ行き列車を調べる。
12時04分発のES★(イーエススター,ユーロスターとも言う イタリアの新幹線)がある。
よしっ これにするか。
かねて準備しておいたイタリア語で書いた切符購入用メモに時刻,列車番号,クラス,禁煙席などを記入して窓口へ(英語が通じないことがあるかもしれないというので前もってイタリア語で書式を作っておいたのである)。
列が二つできている,長いのと短いのが。多分当日乗車と予約の別なんだろうがどちらに並んだらよいのか分からない,ええままよ!短い方へ並ぶか。
窓口で例のイタリア語で書いた切符購入依頼メモを出すと,係りの人,ニヤッと笑って「TODAYか?」と来た。ナンだ英語通じるんだ,よかったあ〜。
当初はソレルノから乗車する予定だった,地方駅では英語が通じないことが多いと聞いていたので用意しておいたのだが,ナポリ駅は主要駅のひとつだったので必要なかった。
結果としては取り越し苦労にはなったが何はともあれ無事切符購入。
新幹線の座席指定,運賃込みでローマまで一人3000円? えっつ 安い!
ついつい日本のJR料金と比べてしまって,この切符 もしかしたら座席指定特急料金だけで,切符を別に買わなければいけないんじゃないかなどと心配になってきた。
無賃乗車すると高額の罰金を取られてえらい事になる!
再度窓口に並んで確認する。
「これですべてを含んでいるのか?additional チケットは必要ないか?」と聞く。
駅員「OK,OK 乗り場は地下だよ!」
やれやれ またまた取り越し苦労をしてしまった。
地下ホームに何とかたどり着く,列車の表示板など一切ない。
ホームで待っている青年に,切符を見せながら「このトラックでいいのか?」と尋ねる。「OKだよ」 やっと安心。
新幹線はすべて座席指定となったので,刻印はしなくても良いとどこかに書いてあったが,念のためホームの黄色い刻印機でパチン,(刻印を忘れていて見つかるとこれまた罰金を科せられる)。
列車はまもなくやって来た,今回は ON TIME で。
ナポリ市内で西駅ともう1箇所に停車しただけで,ローマまで214kmノンストップで1時間50分。
さほどの高速ではない。
イタリアの新幹線は,ローマ〜フィレンツェ間には高速規格の線路(ディレッシマと呼ばれる)が出来ているが,ローマ〜ナポリ間は未完成なので在来線を走る。
イタリア新幹線は,日本とは違って在来線と自由に乗り入れして走る,例えばローマからフィレンツェへ向かう列車は最初は在来線路を走るが,すぐディレッシモに乗り入れ高速走行し次の駅の手前で,また在来線路に入り停車するといった具合である。
新幹線用の駅を新しく造らなくてもいい訳だ。さすが〜!考えたね!
線路ゲージが同じだからできる芸当だ。
乗車したのは2等車,4人向かい合わせ席で,間に固定テーブルがあり日本の新幹線より間隔がやや広い。一両の座席数は68席。
トイレは男女別々,男性用も便座式,汚くてとても座って用をたす気は起こらない。多分皆が立ったまま用を足すので汚くなり悪循環でさらに汚くなるんだろう。
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新幹線車内の様子 |
ローマテルミニ駅に着いたユーロスター |
切符の購入には自動券売機が便利だということが分かった。
ナポリ駅にもあったんだが,誰も使っていなくて皆,窓口に並んでいるので,故障でもしているのかと思い敬遠した。
ローマテルミニ駅で自動券売機を試してみた。
使用言語(もちろん英語)を選んで,行き先と日にち,希望時間帯を選択すると候補列車がズラズラ〜と発車時刻・到着時刻,代金とともに表示される。列車を選んで購入へと進む按配になっている。
意外と簡単みたい。これからイタリア国鉄を利用される方にはお奨めだ。
ホテル着 3時過ぎ。
一休みして,妻が三越デパートへ行きたいというので出かける。歩いて10分くらいの所だ。
げっ 閉まっている! 今日は月曜日,休業日だったんだ
そこで,昨日の新婚さん(Aさん)のホテルの場所を確認しておこうということで,オペラ座の前を通って大体この辺りだろうと見当をつけておいたテルミニ駅南側に向かう。すぐに見つかった。
いったんホテルに戻ってシャワーを浴びてごろ寝する。
さて,夕食をご一緒しようというAさんとの昨日の約束を果たすべく,HOTEL GIOBERTに向かう。
7時にロビーでという約束であったが少し早くついたので,フロントで部屋番号を教えてもらい電話するも留守。そこらに出かけてまだ戻っていないのかと暫く待つが,いっこうに現われない。
残念ながらフロント嬢にメモを託して引き揚げる。
あとで電話したところ,どこやらに徒歩で出かけ,道を間違えたこともあり,2時間も歩いて,帰りが大幅に遅れてしまったという事であった。
夕食は,このホテルから程近い前回利用したことのあるリストランテ”Gabriel Tudini&Tomoko”で(テルミニ駅からカブール通りを南に向かいサンタ・マリア・マッジョレ教会の1本手前の道(ファリニ通り)を左折してすぐ右手にある)。
歩道に沢山のテーブルを並べ,店内も入り口を2箇所も開けっ放しにして賑わっている。
この前は冬だったので中だけだったからなのか,もっとこじんまりした印象であったのだが,店の様子がすっかり変わっているのにビックリした。
今回の旅行もほぼ山を越した,今日まで何事もなく楽しい日々を過ごすことができたことを祝して,ワインで乾杯!
正直言って,わたしはほっとした感じ,鉄道利用はやっぱり何かと神経を遣う。
今晩の料理は,
かき玉風コンソメスープ,野菜付き細パスタスープ,生ハム,ヤリイカのフリットミスト(てんぷら),魚介類のリゾット,赤ワイン(750ml),エスプレッソ しめて 79 €
しまった!ナポリで考古学博物館を見てこなかった!
就寝前に今日の行動メモをとりながら,考古学博物館に寄って来なかったことに気付いていささか悔やむ。
ナポリ遺跡見学とペアーで必見と言われているのに,とうとう訪ずれずにナポリを跡にしてしまった。Aさんとの約束が頭にあって,あたふたと列車に乗ってしまったが,タクシーを飛ばして往復すれば,ざっと見学する程度の時間はとれた筈だ,真に残念でした!
帰国してから博物館のウェブサイトにアクセスしたが,簡単な展示内容の説明があるだけで展示品の写真などは載っていない。
公式サイトではないが,展示品の写真を沢山載せているサイト「Museo Archeologico Nazionale」を見つけて,ポンペイ ファウノの家で発掘されたという「アレクサンダー大王の戦い」,「ナイル川の動植物」,「踊るファウノ像」などの拡大写真を眺めることで我慢する。
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