土を掘る 烏兎の庭 第三部
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2007年10月


10/6/2007/SAT

ほどほどかげんの幸せ暮らし、ももせいづみ、オレンジページ、2006

ほどほどかげんの幸せ暮らし

日経新聞夕刊、生活面の連載が9月末で入れ替わった。5年間続いたという水曜日のももせいづみ「快適くらし予報」も連載終了。

連載が終わるので単行本を探したわけではなかった。毎週、あたりまえのように読んでいたので、あえて単行本を探すこともなかった。ふと、連載が本になっているか調べて見ると、初期の連載はもう単行本になっていた。

ももせの文章は、本の題名どおり、ほどほどかげんがいい。生活コラムにありがちな説教調や、私はこれで成功しましたという調子でもない。

むしろ、小学生の作文のように「私はこれからこうしたい」で締めくくることが多いくらい。教えるにしろ伝えるにしろ、読者を見下した態度の書き手が多いなかでは、へりくだった文章はよく目立つ。

「私はこれで上手くいきました」式の文章もある。ももせは、願いを紙に書くこと、公開すること、周りと共有することをすすめる。本では本文でもあとがきでも、それから連載の最終回でも、このことが繰り返されている。

私がかなえたい願いごとは何だろうか。

これまで何度か考えながら、言葉にはしてこなかったけれど、本を作ってみたいと思う。本の書くのでもなければ、本を出すのでもない。本を自分で作ってみたい。

来年はちょうど年齢も区切りの年になる。この5年間に書いた文章から、気に入っているものを集めて、紙に印刷して表紙ではさんで、そして装丁をつけてみたい。

ももせのアイデアが本当に効くものかどうか、ここに書いて、試してみることにする。


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